有価証券報告書-第24期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/24 12:13
【資料】
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【項目】
127項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下の通りです。
①経営成績の状況
2020年12月期連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)の業績は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前期比
売上収益11,75311,095△5.6%
営業利益306151△50.6%
税引前当期利益269134△49.9%
親会社の所有者に帰属する
当期利益(△損失)
△968405-%

当社グループは「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、日本のみならず世界中の料理のつくり手を増やすべく、料理に関する様々な課題解決に向けた積極的な投資を行っています。このミッションについて、当社グループの事業活動の目的・存在意義を明確にするため、定款に「当会社は、『毎日の料理を楽しみにする』ために存在し、これをミッションとする。」、「世界中のすべての家庭において、毎日の料理が楽しみになった時、当会社は解散する。」という記載をしています。
世界中の人々の生活は資本主義体制の中で非常に豊かになりました。貧困に悩む人は減り、医療技術の革新により人類の寿命は長くなりました。しかしながら、生活は豊かになりましたが、肥満や生活習慣病、バーチャルな人間関係の偏重がもたらす心の病は増加しました。また、「地球」の健康という意味でも、CO2排出量の増加、オゾン層の破壊、土壌や海洋の自浄作用を超えた汚染等大きな犠牲を払ってきました。
外食やデリバリーの普及によって、安くて美味しいものが手軽に食べられるようになりましたが、それらの食品を流通させるために、多くの森林が伐採され、ゴミも増え続けています。結局、今まであった問題を解決する中で、また新たな問題を作っているに過ぎないのではないかと当社グループは考えています。
ひとの健康に必要なものは、食事、運動、睡眠といわれています。世界でもっとも頻度高く行われている社会活動は、家族での食事です。つまり食は、地球にも、ひとにも、社会にも大きな影響を与えているといえます。この食の良し悪しが地球と、ひとと、社会のこれからの分岐点になると思っています。
当社グループは、食の世界を良くするには、「つくり手を増やすこと」が重要だと考えています。資本主義社会では、どうしても利益の追求が優先され、結果、地球の未来を犠牲にすることが多くなりますが、つくり手になると様々な「気づき」が増え、より正しいと思う考えに基づいて「自ら変える力」が強くなります。「つくり手」で居続けてもらうためには、料理が楽しみに、それも、毎日楽しみになる仕組みづくりが必要だと思うのです。料理をもっとクリエイティブで楽しいものにしたい。「つくること」をワクワク楽しいことにしたい。「作業」ではなくどんどんうまくなるものにしたい。料理をとおして、他の人とのつながりが楽しみとなり増えていくようにしたい。そんな風に考えています。世界中の70億人の中には、すでに料理を楽しんでいる「つくり手」がたくさんいます。そのひとたちのエネルギーや、知恵や、思いや、気持ちが人々を励まし助けになるようなコミュニティをつくりたいと思っています。当社グループは地球、ひと、社会、の健康を「毎日の料理を楽しみにする」ことによって実現していきます。
当社グループは、国内においては、料理レシピ検索・投稿サービス「クックパッド」をはじめ、買い物をもっと自由にする生鮮食品EC「クックパッドマート」、料理が楽しくなるマルシェアプリ「Komerco」、料理動画サイネージ「cookpad store TV」や、有名人と一緒に料理を楽しめる「cookpadLive」等の運営を行っています。海外においては、「クックパッド」のグローバルプラットフォームを、世界75カ国、33言語(日本を除く)で展開しています。
当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の流行で、国内外が未曽有の危機に直面することとなりました。このような環境の中、国内では、学校休校やリモートワークの推奨により料理をする機会が増えた人への支援として、クックパッドプレミアムサービスの機能の一部である「人気順検索」を無料開放、利用者の皆様から寄せられたアイディアや発見を集約して提供する等の支援を行いました。当社サービスが「人々の役に立つためには」、「日常生活の一部になるためには」ということを、ここまで意識したことはなかったように思います。今後も当社は、世界中の人々の「毎日の料理を楽しみにする」を実現することで、企業価値の向上を目指し邁進してまいります。
これらの結果、当連結会計年度における売上収益は11,095百万円(前期比5.6%減)となりました。これは主にその他売上において、通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益がサービス終了に伴い減少したこと、及び国内レシピサービス広告売上において、ネットワーク広告の販売単価が下落し、売上収益が減少したことによります。販売費及び一般管理費は10,604百万円(前期比2.3%増)となりました。人件費の一部を売上原価に計上したことに加えて、新型コロナウイルスの影響により旅費交通費や研修費が減少したものの、新規事業にかかる人員数や費用が増加したことによります。その他営業収益において、子会社清算に伴い為替換算調整勘定取崩益の計上を行った他、その他営業費用においては前連結会計年度に計上したのれんの減損損失を計上しなかったことにより、営業利益は151百万円(前期比50.6%減)となりました。税引前当期利益は134百万円(前期比49.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は、法人税等を計上した一方で、繰延税金費用の減少及びCookpadTV株式会社において非支配持分に帰属する当期損失が発生したことにより、405百万円となりました。
当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする事業」の単一セグメントでありますが、売上収益の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前期比
毎日の料理を楽しみにする事業11,75311,095△5.6%
国内レシピサービス会員売上7,3787,323△0.7%
国内レシピサービス広告売上3,0162,818△6.6%
その他売上1,358953△29.8%

当連結会計年度における国内レシピサービス会員売上は7,323百万円(前期比0.7%減)となりました。新型コロナウイルス感染拡大期に行ったプレミアムサービス入会無料施策は好調だったものの、有料会員への流入が限定的であったこと等によります。
当連結会計年度における国内レシピサービス広告売上は2,818百万円(前期比6.6%減)となりました。「クックパッド」に掲載するバナー広告の売上は増加したものの、ネットワーク広告が、販売数、単価ともに下落したこと等によります。
当連結会計年度におけるその他売上は、953百万円(前期比29.8%減)となりました。これは主に通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益が減少したこと等によります。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ540百万円減少し、26,664百万円となりました。このうち、流動資産は250百万円減少し、25,161百万円となり、非流動資産は290百万円減少し、1,502百万円となりました。
これらの増減は主に、流動資産については、主に為替の円高影響等により現金及び現金同等物が419百万円減少したことによるものです。非流動資産については、減価償却等により有形固定資産が401百万円減少したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ384百万円減少し、1,999百万円となりました。このうち、流動負債は46百万円減少し、1,382百万円となり、非流動負債は337百万円減少し、617百万円となりました。
これらの増減は主に、非流動負債については、リース負債の返済により、リース負債が356百万円減少したことによるものです。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ156百万円減少し、24,665百万円となりました。これは主に、為替の円高影響等によりその他の資本の構成要素が293百万円減少したこと、非支配持分が268百万円減少したこと及び利益剰余金が405百万円増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ419百万円減少し、22,685百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、610百万円となりました。これは主に、税引前当期利益134百万円、減価償却費及び償却費540百万円を計上した一方で、営業債権及びその他の債権が250百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、166百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出184百万円が生じたことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、428百万円となりました。リース負債の返済による支出388百万円が生じたことによるものです。
④生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしていません。
(受注状況)
当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しています。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績については、前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①「経営成績の状況」をご参照ください。
なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Apple Inc.2,174,00918.52,429,12421.9
株式会社NTTドコモ2,649,61022.52,113,33719.0
ストライプジャパン株式会社10,9780.11,183,17710.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。
この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は11,095百万円(前期比5.6%減)となりました。これは主に、ネットワーク広告売上が、販売数・単価の下落により減少したことおよび、その他売上における通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益が減少したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は151百万円(前期比50.6%減)となりました。これは主に、上記売上収益の減少に加え、販売費及び一般管理費において、海外の採用活動強化に伴う人件費およびそれに付随する費用と、国内の新規事業に係る費用が増加したことによります。なお、前連結会計年度のその他の費用において、のれんの減損損失769百万円を計上しております。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は405百万円となりました。これは主に、繰延税金費用の減少及びCookpadTV株式会社において非支配持分に帰属する当期損失が発生したことによります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資金需要につきましては、当社は2017年から10年をさらなる大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズ」としており、サービス開発、ユーザーベース獲得、ブランド構築等の事業拡大のための投資を行っていく想定です。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施します。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

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