有価証券報告書-第56期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 12:53
【資料】
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【項目】
139項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「美を創造し、演出する」という理念の実現に向けて、スキンケア製品の研究開発や製造、販売にとどまらず、お客様に寄り添い、共に美しさを育むため、直営サロンでの東洋式フェイシャルケア等のアフターサービスを提供し、お客様とコミュニケーションを深めることにより、競争力と収益力の向上を図ってまいります。
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社グループが属する化粧品業界は、すでに成熟した国内市場での限られたシェアをめぐる企業間の競争が続き、異業種からの参入も相まって厳しさを増しております。こうした市場環境の中、依然として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の懸念は払拭されず、経済活動の正常化への足枷となり、コロナ禍以前の経済回復までには時間を要するものと見込まれます。
当社グループにおきましては、お客様とスタッフの健康と安全を第一に考え、直営店舗内の感染予防対策として、店内清掃消毒の強化、ベッドスペースの配慮、定期的な換気等の実施、また、スタッフに対しては、マスク着用の徹底、毎日の健康チェックと検温、手指消毒の徹底等を実施しております。今後もお客様に安心してご来店していただけるよう、より一層の徹底を図ってまいります。
<2022年3月期の取組み>当社グループは、2020年からスタートした中期経営計画(2021年3月期から2023年3月期)のもと、引き続き、「顧客数拡大とお客様第一のサービス提供」「高機能製品の創出」「コスト合理化の徹底」という3つの重点課題に取り組み、再成長を目指してまいります。
①顧客数拡大とお客様第一のサービス提供
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、集客のためのイベントの開催数が減少し、それに伴い新規集客数も減少しております。今後は、ダイレクトアプローチのみにとどまらず、製品の価値やサービスの魅力を伝えるコンテンツを新たな集客チャネルとし、情報発信を強化していくことで、新規顧客獲得を推進してまいります。また、お客様のご要望に沿ったサービス提供のため、プロ仕様の美顔器を全店に導入し、新たな顧客層の獲得を図ってまいります。
その一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による、不要不急の外出自粛で生まれた「巣ごもり需要」に対応すべく、SNSをはじめとしたデジタルツール活用による情報発信の強化、また、オンラインによる無料カウンセリングを活用した通販事業の強化等、「一人ひとりのお客様と繋がること」を大きなテーマとし、サロン経営の強みを活かした「個客」との強固な関係を構築してまいります。
②高機能製品の創出
研究開発活動においては、他社との差別化、当社の製品・サービスの価値向上のため、皮膚科学研究に基づいた独自原料開発やその有効性の解明に注力するとともに、美容法のエビデンスの収集等、社内だけではなく外部研究機関との連携を積極的に図ってまいります。
また、社内で培った技術力を活かし、OEM受託等、新たな取り組みを行ってまいります。
③コスト合理化の徹底
事業活動の「見える化」を推進し、目標達成に向けた管理体制の強化を図るとともに、店舗、本社部門の双方において、人的・物的リソースの有効配置・活用、業務プロセスの適正化・効率化を図り、全社のコスト管理の徹底と費用対効果を十分に検討した上での有効投資を積極的に行ってまいります。
(3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な事業の拡大を通じて、企業価値と企業体力を高めていくことを経営の目標に掲げております。経営指標としては、事業及び企業の収益力を表す各利益項目を重視し、特に売上高、経常利益の増額と経常利益率の改善を目指してまいります。