有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 14:16
【資料】
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【項目】
163項目
前項にも記載のとおり、当社グループでは「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」を向上することで、価値創造を最大化し、持続的な成長を目指すとともに、SOMPOのパーパス実現を目指してまいります。
中期経営計画(2024年度~2026年度)では「すべての社員にとって誇りと幸せを実感できる」、「自律的なキャリアや成長が実感できる」、「MYパーパスを追求できる」をキーワードに、人事制度を整備するとともに、取組みを拡充しております。この過程においては「グループ人材強化」、「コーポレートカルチャー変革」、「人事制度の進化と人材基盤の拡充」を重点戦略として位置づけ、取組みを進めています。

●グループ人材強化(「社員と組織の成長」促進)
当社グループの経営戦略の遂行に必要な人材ポートフォリオを明確にし、さらなる人材強化を進めております。その核となる施策として、2024年度に300億円規模の「SOMPO人材ファンド」を設立し、人的資本への投資を大幅に拡大しております。
2025年度からは、「AI(活用スキル)」と「英語(対話スキル)」をSOMPOグループ共通スキルと定め、役員・マネジメント層の必須要件を定義するとともに、当該領域への人材投資を強化しております。AI活用においては、生産性の飛躍的向上と人とAIが協働する「新しい働き方」への転換を目的として、AIツール「SOMPO AI エージェント」を国内グループ会社において実証運用を開始しております。
また、社員が現在や将来のキャリア形成に必要なスキルを得る機会を自ら選定・会社に補助を申請する仕組みを、損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)、SOMPOひまわり生命保険株式会社(以下「SOMPOひまわり生命」といいます。)、当社をはじめグループ各社にて導入し、社員の自律的な学びを応援する仕組みを強化しております。
さらには、グループ全体での専門人材の質・量を高めるために、グループ内で専門人材を共有する人材プール「SOMPO Professional Pool」を構築し、グループ横断での高度な専門性の共有と伝播を図っております。

各ビジネス領域においても、専門性向上に向けた育成・採用等を強化しております。例えば、国内損害保険事業では、コマーシャル営業の変革・進化に向け、目指す姿を具現化し、アンダーライティング等の専門性向上につながる人材強化施策を大幅に拡大しております。
●コーポレートカルチャー変革(「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」の出発点)
当社グループでは、再言語化したパーパスをはじめとするグループ企業理念体系を核とし、「社員が声をあげられる、多様な意見が受け入れられる」コーポレートカルチャーを目指しております。
新たな企業理念体系においては、グループすべての役員・社員が大切にしたいものの根幹を成す「誠実」「自律」「多様性」を「SOMPOの価値観」として定め、パーパス実現に向けてグループ全体で取り組んでいくうえでの判断・行動の拠り所としております。

また、この「SOMPOの価値観」を起点に、日々の期待行動を導きだし、「グループ共通コンピテンシー」を整合的に見直しました。これをグループ全体で、役員選任、マネジメント登用、評価や採用の基準に反映し、浸透を図るとともに実効性を高めております。

2025年度には、当社、損保ジャパン、Sompo International Holdings Ltd.(以下「SIH」といいます。)およびその傘下会社において共通のインナーコミュニケーションツールを導入しました。こうした取組みを通じ、当社グループ内のコミュニケーションをさらに活性化し、共創を通じ価値創造を加速する「つなぐ・つながる」をグループ全体で実現してまいります。
●人事制度の進化と人材基盤の拡充(「働きやすさ」「社員と組織の成長」促進)
「グループ人材強化」や「コーポレートカルチャー変革」を下支えし、社員一人ひとりの自律的なキャリア形成を支援する、グループ横断での人事制度・人材基盤の整備を進めております。
2025年4月からは、自律的なキャリア形成と専門性強化を目的としたジョブ型人事制度のグループ統合・進化に向け、当社と損保ジャパンのジョブ型人事制度を共通化しました。また、社員が自らキャリアを選択・形成できる環境を強化すべく、グループ横断の人材戦略プラットフォーム(タレントマネジメントシステム)の構築を進めております。
くわえて、今後も社員の価値観やライフスタイルの多様化が進む中、一人ひとりの社員が自身のキャリア観やライフイベントに応じて柔軟に働き方を選択できる環境を整備してまいります。
社員の健康維持・増進に向けては、グループ全体でのウォーキングイベント「SOMPOウォーク」を2025年度に開催しました。日常的な運動習慣の促進や歩数に応じたNPOへの寄付を通じた社会貢献を組み合わせた参加型の施策として、グループ会社間の交流促進にもつながっております。また、当社グループの管理職向けのラインケア研修を実施し、メンタルヘルス不調の未然防止や安心して働ける職場環境づくりを推進しております。
さらには、グループ全体の一体感醸成およびグループ社員のファイナンシャル・ウェルビーイングの向上を目的に、国内グループ会社30社以上、社員最大約5万人を対象とする株式報酬制度を2026年7月に導入する予定であります。
(従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針)
当社、損保ジャパン、SOMPOケア株式会社(以下「SOMPOケア」といいます。)の従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針につきましては、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)人材戦略に関する基本方針等 ②従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針」に記載のとおりであります。
●人材戦略の効果の可視化に向けて~生産性指標の導入~
(「働きがい」および「価値創造」最大化)
これらの取組みを基盤とし、社員が誇りと幸せを実感しながら、活躍・成長できるよう、当社グループでは、国内・海外共通で、エンゲージメントサーベイを実施し、その結果を基軸とした、組織のPDCAサイクルを構築しております。
くわえて、これらの人材戦略の取組みが生み出す、中・長期的な効果を可視化するため、2つの生産性指標(社員一人当たりの価値創造の大きさを示す「労働生産性」と、人材投資のリターンを示す「人的資本ROI」)を2025年度より導入しました。これらの指標は単年度での増減のみで評価するのではなく、中・長期的な視点から、人材戦略に基づく取組みを評価し、改善につなげることを企図しております。
なお、生産性指標の2025年度実績は、2026年8月発行の当社統合レポートで開示予定であります。
⑤ 人的資本関連のリスクに関連する企業の戦略およびビジネス・モデルのレジリエンス
人的資本リスクに関連する戦略およびビジネス・モデルのレジリエンスについては、人材戦略に紐づく、エンゲージメントスコアほか主要な指標の実績を継続的にモニタリングすることでリスクの兆候を把握し、必要な対策を講じるための判断材料としております。これらは、会社や組織単位でのPDCAサイクルに加え、人的資本における主要な意思決定の場であるCHROミーティングやグループ人材戦略会議等で、経年実績を含め確認と議論をしております。
さらには、人的資本に関するインシデントが発生した場合、その都度、要因分析と対策を実行する体制を構築するとともに、インシデントを未然に防止する取組みも強化しております。具体的には、働きやすさを損ねるハラスメントに関し、ハラスメント認定件数の対前年比削減を主要なKPIとして掲げ、ハラスメントの未然防止の取組みを推進しております。その一環として、発生原因と発生後の対策について、ハラスメント発生メカニズムを分析し、意識改革、予兆把握、予防、処分の厳格化など包括的に対策を講じました。一例として、2025年度に懲戒関連規程を改定し、懲戒等処分に該当するような具体的な不適正行為の内容やそれに対する懲戒方法を従来よりも明確化し、社員の意識向上を図っております。また、グループにおける全管理職を対象としたハラスメント防止研修を実施し、過去の事例を基にしたケース動画(行為者・被害者双方の視点を含む)を活用して正しい危機感の醸成を図るとともに、ディスカッションを通じて主体的な気づきと行動変容の促進を図っております。
こうした取組みを踏まえ、またエンゲージメントスコアほか主要な指標の実績における分析から、グループ全体、また、SOMPO P&C、SOMPOウェルビーイングの各ビジネス領域においても、特筆する問題は発生していないと評価しております。なお、エンゲージメントスコア実績は、続く「(2) 人的資本に関する指標と目標 ①人的資本関連の指標・目標」に記載のとおりであります。

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