有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/17 14:16
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有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」といいます。)に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」および「当該リスクの管理体制・枠組み」は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) リスク管理体制・枠組み
① リスク管理の全体像
当社グループのリスク管理の枠組みである戦略的リスク経営(ERM)は、経営における高性能な『羅針盤』として、次の「3つの機能」を強化・高度化し、損失を未然に回避するだけでなく、新規事業投資などの機会損失を低減させることで、当社グループを最適な方向に導く役割を果たしております。
ア. グループが置かれた現在地を正確に把握(現状の多面的な分析)
イ. 将来起こりうるリスクを敏感に察知(重要なリスクの的確な把握と対策)
ウ.グループが取るべき航路を提示(最適な事業ポートフォリオの提示)

戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・収益のバランスを取りながら企業価値の最大化を図る一連の経営管理プロセスとして「戦略執行に係るリスクテイク」と「経営基盤の安定に資するリスクコントロール」の2つの側面を持っております。リスクテイクの側面では、リスクアペタイトフレームワークを中心に資本・リスク・収益に関する分析を重要な経営判断に活かし(上記ウ)、リスクコントロールの側面では、当社グループを取り巻く多様なリスクを特定、分析、評価する仕組み(リスクコントロールシステム)を活用して(上記ア、イ)、不測の損失の極小化と利益の安定を目指しております。

※上記の図は、2026年5月以降の体制
② リスク管理に関するガバナンス体制
当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループリスクアペタイトステートメント」を定めております。
グループCEOの諮問機関であるグループ執行会議では、グループのリスクアペタイトステートメント、中期グループERM推進方針、リスク許容度に関する対応方針・対応策などのリスク管理に関する事項について定期的に経営論議しております。
また、グループ執行会議の下部組織として、グループCROを委員長とするグループERM委員会を設置しております。グループERM委員会では、リスクテイク戦略などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項やリスク統括部、各主管部を通じた重大リスクのコントロールの状況等について、グループ横断で確認・議論を行っております。その結果はグループ執行会議を経て取締役会へ報告を行っており、取締役会からの助言等も踏まえながらグループのリスク管理に関するガバナンスの強化への不断の取組みを継続する態勢としております。
グループCROは、「SOMPOグループERM基本方針」や「中期グループERM推進方針」をグループ会社に周知徹底し、また定期的なモニタリング、各社CROとのディスカッション等を通じ、グループ全体の戦略的リスク経営の実効性の向上を図っております。
グループ全体のガバナンス体制においては、グループの方針に沿ったリスク管理体制を整備し、リスク管理を各社にて自律的に行っております。当社および主要子会社においては、施策の策定および運用を行う各部門が自律的にリスク管理を行う第1線、専門的見地から第1線を支援・牽制するリスク統括部・各主管部による第2線、内部監査部門が独立した立場からリスクガバナンス体制の妥当性・有効性を監査する第3線の3線体制によりリスク管理の実効性確保および強化に努めております。
<リスク管理に関するガバナンス体制>
③ リスクコントロールシステム、リスクと資本の状況
リスクコントロールシステムにおいては、「重大リスク管理」の枠組みで当社グループを取り巻く重大リスクを網羅的に特定し、定性的・定量的な評価を行っております。
定量化が可能なリスクについては「自己資本管理」「ストレステスト」「リミット管理」「流動性リスク管理」の枠組みで自己資本、流動性などに与える影響を様々な定量指標により分析・評価し、財務健全性およびその向上に必要なリスクコントロールの施策に関する経営論議を行っております。
ア.重大リスク管理
当社グループは、「事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重大リスク」と定義し、事業の抱えるリスクをボトムアップのリスクアセスメントと、取締役会等によるトップダウンでの確認・議論を通じて網羅的に把握・評価しております。リスク評価の実施にあたっては、経済的損失や業務継続に加えて、お客さま、社会などのステークホルダーの観点でのレピュテーション影響を重視するように基準の明確化を図っております。
重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定したうえで、発生可能性および影響度でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループERM委員会にて協議のうえ、グループ執行会議および取締役会に報告しております。
管理態勢の強化が必要なリスクについては、グループ執行会議において議論を行っております。
また、現時点では具体的な影響シナリオの想定に基づく評価は困難であるものの、環境変化などにより新たに発現または変化し、今後、当社グループに大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクを「エマージングリスク」と定め、個別の重大リスクと関連付けて適切に管理を実施しております。エマージングリスクの選定については、官民の各種情報を将来大きな影響をもたらす可能性のある変化の兆候などの観点から収集・分析し、リスク候補をリストアップしたうえで、その中から重要性を踏まえてリスクを選定しております。
<重大リスクおよびエマージングリスクの管理プロセス>
イ.自己資本管理
当社グループが保有する保険引受リスク、資産運用リスク、介護リスクおよびオペレーショナル・リスクを定量化したうえで、自己資本がリスク量と比べて充分な水準を維持できるよう管理を行っており、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。
リスクと資本の状況
2026年3月期においては、Aspen Insurance Holdings Limited買収によるマイナス影響がある一方、政策保有株式の売却によるリスク減少や利益の積上げの結果、同年3月末時点の当社グループのESR(注1)は270%とターゲット資本水準(200%以上、注2)を上回っており、十分な財務健全性を示す水準となっております。
今後も、財務健全性を維持しつつ資本効率・利益安定性の更なる向上を目指すため、グループ収益の拡大と適切なリスクコントロールに取り組んでまいります。
(注)1 ESR(Economic Solvency Ratio)は、リスクに対して確保している資本の十分性を示す指標であり、当社グループでは、事業ポートフォリオに即した内部モデルを用いて独自のESRを計算し、経営上の重要な指標の一つとして管理しております。2026年3月期から「経済価値ベース」に移行する規制上のソルベンシー・マージン比率につきましても、健全性の目安となる100%以上を確保するよう管理しております。
2 2025年度通期決算から、ターゲットレンジおよびレンジ上限(250%)を撤廃し、これまでのレンジ下限である200%をターゲット資本水準として設定しております。

ウ.ストレステスト
当社グループの経営に重大な影響を及ぼし得る事象を的確に把握・管理するために、グループベースで「シナリオ・ストレステスト」、「リバース・ストレステスト」および「感応度分析」を実施し、資本およびリスクへの影響度を分析して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。また、2026年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。
シナリオ・
ストレステスト
大規模な自然災害や金融市場の混乱など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を評価し、資本の十分性やリスク軽減策の有効性検証などに活用することを目的として実施しております。なお、環境変化などに適切に対応するため、ストレスシナリオの妥当性を定期的に検証しております。
リバース・
ストレステスト
リスク許容度などに抵触する具体的な事象を探索することで脆弱性を特定し、あらかじめ具体的なストレス事象を想定した対策を検討することを目的として実施しております。
感応度分析主なリスク要因の変動が資本とリスクに与える影響を把握するとともに、内部モデルが算出した理論値と実績値との比較を行い、内部モデルの妥当性を検証することを目的として実施しております。

エ.リミット管理
特定事象の発現により多額の損失が生じることを回避するため、与信リスク、出再リスク、自然災害リスクの各々に対してグループベースで最大限度額を定め、その範囲内でリスクの特性を踏まえたリミットを設定し、リミットを超過した場合には対応策を実施する態勢を整備しております。なお、2026年3月末時点で各リスクを適切にコントロールできていることを確認しております。
オ.流動性リスク管理
日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2026年3月末時点で各保険子会社は最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。
(2) 主要なリスク
① 重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価
経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、当社グループでは「重大リスク」として管理しております。各重大リスクのリスクシナリオは直近の事業環境等を踏まえ随時見直しをしており、影響度や発生可能性についてもシナリオの見直しに合わせて再評価を実施しております。
また、重大リスクのうち、経営の議論に基づき、管理態勢を強化する必要性が高いと考えられる「主要なリスク」を選定しております。
当該リスクは、目指すべき姿および取組方針を設定したうえで対応策を講じ、リスク管理状況をグループERM委員会にて協議し、定期的にグループ執行会議および取締役会に報告するなど、管理態勢の強化を図っております。
これらをまとめたリスクの一覧は以下のとおりであります。また、主要なリスクの概要と対応策の状況を②以降に記載しております。
<重大リスクおよび主要なリスク一覧>
マクロ経済環境の大幅な変化
地政学リスク
市場の大幅悪化
投融資先、出再先の破綻
法規制等の変更
競争環境の悪化・転換
気候変動(物理的リスク)
国内巨大地震
国内巨大風水災
海外巨大自然災害
サステナビリティリスク
従来型爆弾テロ
テクノロジー巨大災害(サイバー)
事業中断
パンデミック
委託先等に関するリスク
大規模災害時の資金繰り
システム障害
サイバーセキュリティ
AI関連リスク
機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く)
コンプライアンスリスク
介護事業における重大不祥事件
コンダクトリスク
レピュテーションリスク
ガバナンス不十分(内部統制の機能不全)
戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り
介護事業環境の見誤り
システム戦略リスク
人的資本リスク

※○は重大リスク、●はそのうち主要なリスクを示しております。
② 主要なリスクの概要と対応策の状況
地政学リスク(発生可能性:大、影響度:中)
<リスク概要>・地政学的緊張の高まりによる制裁の応酬や重大事象の発生などによる当社グループへの波及的な影響(金融資産の価値下落、支払保険金増大、事業中断など)<対応策の状況>外部専門家の知見も活用して、当社グループに大きな影響を及ぼすシナリオを調査し、市場動向などを踏まえた財務的な影響の検証を行い、経営上のリスクを適時に見極められるよう注視しております。また、危機発生時の役職員の行動等を示したマニュアルや業務継続計画等を整備し、訓練や自主点検を通じて、実効性のある危機対応体制の維持に努めております。
気候変動(物理的リスク)(発生可能性:中、影響度:大)
<リスク概要>・気候変動による想定を超える巨大風水災損害(雪・雹災等を含む)の発生、または発生頻度の上昇による保険引受収支への影響
・風水災損害の拡大に伴い再保険マーケットがハード化し、再保険キャパシティが大幅に減少することによるリスクの集積および利益安定性の低下
<対応策の状況>台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が上昇した気候下での長期的な影響を把握するための分析を行っております。分析にあたっては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)などの外部機関の研究成果や、大学等の研究機関と連携して得た科学的知見に加え、気象・気候ビッグデータや損害保険料率算出機構の自然災害リスクモデル等も活用したリスク評価を行っております。
また、巨大風水災損害が当社グループに及ぼす影響をコントロールするために、商品改定・引受条件見直しを行っております。
委託先等に関するリスク(発生可能性:大、影響度:大)
<リスク概要>・代理店等を含む重要な外部委託先の業務遂行能力不足、経営破綻、法令等違反、不適切行為、サービス撤退等により委託業務の継続が困難となる状態の発生および賠償金支払やレピュテーション毀損<対応策の状況>一般の外部委託先に対しては外部委託管理基本方針等に基づく適切な管理を行うとともに、保険募集を委託する代理店に対しては、別途関連する規程等に基づき指導・管理を行っております。
当社グループは、当社および損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)に対する行政処分に基づき、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり業務改善計画に取り組んでおります。業務改善計画では、実効性のある代理店管理態勢の確立に向けた対策を講じるとともに、コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動を変革するために、遵守しなければならない行動原則等の浸透を図っております。
また、法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不適切事案の具体事例を分析し、共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めてまいります。


サイバーセキュリティ(発生可能性:大、影響度:大)
<リスク概要>・サイバー攻撃により当社グループまたは代理店・委託先へのセキュリティ侵害が発生し、情報システムの停止、誤作動、不正使用、データ破壊・改ざん、重大な情報漏えい、サプライチェーンの寸断等が発生するリスク
・調査・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響の他、個人情報保護法やEU一般データ保護規則(GDPR)等の各国法令違反等の発生
<対応策の状況>日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対しては、対応能力を継続的に向上させることが何よりも重要との認識のもと、当社グループでは「SOMPOグループサイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ全体でサイバーリスク管理態勢の整備に努めております。グループ各社のサイバーセキュリティ対策状況を定量的にモニタリングし可視化を行う「サイバーメトリックス」を運用する他、当社内にサイバーCoE(Center of Excellence)を設置し、グループ一丸となってサイバーセキュリティ対策に取り組み、対応能力の継続的な向上を図っております。
AI関連リスク(発生可能性:大、影響度:中)
<リスク概要>・生成AIを組み込んだシステム開発にあたり、知的財産やプライバシー侵害および虚偽情報生成を抑制できず、結果として誤った判断を行ったり、風評等を発生させるリスク
・AI活用における規程・ガイドラインなどのルールやその運用の不備、または役職員のAIリテラシーの不足による上記リスクの顕在化
<対応策の状況>「SOMPOグループAIガバナンス基本方針」およびAIツール導入の際のリスク評価等に関する規程、利用者ガイドラインなどの策定によりガバナンス態勢を整備するとともに、実効性の向上に取り組んでおります。開発するシステムが「高リスク」と評価された場合は、第三者による専門的なモデルテストを実施し、結果に基づき必要な対策を講じております。
AIリテラシー習熟を目的とした社内研修を必須化し、AI活用を行う社員の知識の向上およびルールの定着を図っております。
機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く)(発生可能性:大、影響度:大)
<リスク概要>・グループ各社において、役職員による重大な情報漏えいの発生に起因する賠償金支払およびレピュテーション毀損<対応策の状況>「SOMPOグループ顧客情報管理基本方針」等を定め、お客さまに関する情報を保全し適切な取扱いを行うため、各種の安全管理措置などの管理態勢を整備し、重大な情報漏えい発生の未然防止を図っております。
また、情報漏えいの具体的事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施するなど、グループ全体の予防統制の強化に取り組んでおります。


コンプライアンスリスク(発生可能性:大、影響度:極大)
<リスク概要>・当社グループの各事業に適用される法規制や海外事業を展開する各国・地域で適用される法規制への違反とこれに伴う課徴金等の支払い、役職員等による不正行為、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等
・法令違反や不祥事等の発生による当社グループの社会的信頼・信用の失墜
<対応策の状況>法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不祥事等の具体事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めております。役職員に対しては、「SOMPOグループコンプライアンス行動規範」や役職員を業務の中で正しい判断・行動へ導くための判断基準である「SOMPOのYes」などの研修を実施し、コンプライアンス意識の浸透・定着を推進しております。また、不祥事等の早期発見を図るため、内部通報制度の利用に関するグループ共通の相談受付窓口を設置し、その実効性を検証しながら運用しております。
コンダクトリスク(発生可能性:大、影響度:極大)
<リスク概要>・当社グループが提供する商品・サービスや業務慣行と社会やお客さまをはじめとしたステークホルダーの期待との間にギャップが生じることによる企業価値の毀損 ・当社グループの商品・サービスや個人情報収集、AI活用などに関するガバナンスがステークホルダーの期待を下回る、および市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性<対応策の状況>コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成するため、グループ全役職員に適用される「SOMPOグループコンプライアンス行動規範 実践の手引き」および「SOMPOのYes」を策定し、浸透を図るべく継続的に周知・教育等を行ってまいります。
ガバナンス不十分(内部統制の機能不全)(発生可能性:大、影響度:大)
<リスク概要>・グループガバナンス機能(内部統制システムの整備・運用を含む)の発揮が不十分なことで生じるリスク(当社とグループ会社間におけるコミュニケーション不足・情報共有不足に起因する当社の監督機能の不全。意思決定プロセスなどに対する内部統制システムの機能不全による戦略目標の実現不能、規制からの逸脱、レピュテーション毀損など。)<対応策の状況>グループガバナンスを適切に機能させるために、リスクベースでグループ会社の内部統制の十分性・実効性を適時・適切に把握する管理・モニタリング体制の検証・強化を進めております。具体的には、当社の代表執行役が損保ジャパンの取締役を兼任するなど監督態勢を強化しております。また、不芳情報の報告を含む当社とグループ会社間のコミュニケーションの活性化および内部通報制度の利用促進・スピークアップ風土の醸成に取り組んでおります。

人的資本リスク(発生可能性:大、影響度:大)
<リスク概要>・「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」が実現できないことで、社員の挑戦や学び、専門性強化が進まず、新たな価値創出、持続的な価値創造が実現できないリスク
・優秀な人材の確保・定着が困難となり、戦略的な人材配置が実行できず、生産性や企業競争力の低下につながるリスク
<対応策の状況>「SOMPOの価値観(誠実・自律・多様性)」を土台とし「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」の最大化に向けた人材戦略を実行しております。
「働きやすさ」の充実に向けては、オフィス環境の整備や過重労働の防止を含む健康経営の推進、ハラスメントの撲滅等、社員のウェルビーイング向上に取り組んでおります。また、キャリア採用者の早期戦力化に向けた支援体制の強化や各種DEIの施策を通じて、多様な人材がインクルーシブに活躍するカルチャーの醸成を進めております。
「社員と組織の成長」に向けては、「SOMPO人材ファンド」を活用した自律的な学びを促進する大規模な人材投資や、ジョブ型人事制度やジョブチャレンジ制度の整備・運用、また社員がキャリア観やライフイベントに応じて柔軟に働き方を選択できる環境構築を進め、社員の自律的キャリア形成等を支援しております。また、採用競争力の強化に向け、採用チャネルの多角化や採用ブランディング強化に取り組んでおります。
これらの取組みを通じ、「働きがい」を着実に向上すべく、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、結果を活用した組織のPDCAサイクルを構築しております。

※ここに記載していない重大リスクについても、リスクコントロールの状況をモニタリングし、必要に応じて対応策を強化するなど適切に管理しております。
③ エマージングリスクの状況
エマージングリスクの状況は以下のとおりであります。
革新的な医療技術リスクの概要・事業への影響・革新的な医療技術により、疾病・傷害の治療方法等が変化することで、保険ニーズが変化する可能性
・生命保険事業において第三分野保険の保有が多く、革新的な診断・治療技術が市場に普及することで、疾病の早期発見・生存率向上・治療期間長期化などにより、想定していた給付金の支払いが大きく変動する可能性
対応策の例革新的な医療技術の状況や影響の調査。また、調査結果を踏まえ、将来の保険事業に与える影響を分析し、商品・サービスの開発に活用するなど今後の対応を検討
生物多様性の喪失リスクの概要・
事業への影響
・生物多様性喪失に関する、規制の厳格化や政府方針の変化
・商品・サービスにおける取組みや情報開示の劣後によるレピュテーションリスクや企業価値の低下
・物理的リスクの観点では、生物多様性の喪失による生態系を活用した防災・減災機能の低下が、財物被害の悪化を生じさせ、火災保険等の保険金支払や再保険コストが増大
・移行リスクの観点では、生態系サービスの劣化に伴う、自然への依存度が高いセクターの業績悪化による保険収益の減少や投資リターンの減少。また、自然関連の訴訟等における賠償責任保険の保険金支払が増大する可能性
対応策の例生物多様性・自然資本の開示基準に関する動向の調査や自社への影響評価を継続するとともに、国内外の保険事業バリュー・チェーンにおける生物多様性・自然資本への依存と影響を分析
不確実性の高い要因による重要インフラの停止リスクの概要・
事業への影響
・相互接続されたグローバルなデジタル重要インフラ(電力網、海底ケーブル、衛星通信網など)は物理的安定性が相対的に低く、従来の自然災害を越えた、極めて不確実性の高い外部ショック(太陽嵐や磁気嵐などの過酷な宇宙天気、海底ケーブルの物理的破壊など)による脆弱性が高い
・上記のような外部ショックにより、大規模かつ長期的なインフラ停止が発生するリスクがあり、それに伴う想定外の巨額の保険金支払(事業中断に対する請求など)をもたらすと同時に、当社グループ自身の事業継続、とりわけ極めて重要な介護サービスの提供を脅かすおそれ
対応策の例太陽嵐等を含めた不確実性の高い各種要因による災害の発生可能性や重要インフラに及ぼす影響に関する調査・分析等を通じて事業への影響度を確認
ビジネスと人権に関する社会の期待と要請水準の変化リスクの概要・
事業への影響
・世界的な価値観の急速な変化により、ビジネスと人権に対する社会の感度が高まり、関連する法律や規制・ガイドラインの枠組みを上回る速さで変化
・人権尊重に関する当社グループの取組みが社会から不適切とみなされることによる深刻なレピュテーション毀損に加え、社会からの要請水準の高まりにより、当社グループのビジネス・モデル(保険引受やウェルビーイング事業等)の制約や転換を余儀なくされるおそれ
対応策の例ビジネスと人権に関する規制・ガイドラインで求められる事項に則った方針の公表、人権リスクのアセスメント強化、ステークホルダーとの対話を実施。グループ全体での人権デュー・ディリジェンスの取組みを実施する体制構築

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