有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの「経営方針」「経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」「報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。また、文中の当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下「KPI」といいます。)の各数値については、本有価証券報告書提出日現在において、予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。また、文中のKPIの各数値については、特に断りが無い限りIFRSに基づき表示しております。
(1) 経営方針
当社グループは、保険だけにとどまらない“安心・安全・健康”に資するサービスを提供し、未来を切り拓いていくという当社グループの想いを込めた「SOMPOのパーパス」を定めております。
“安心・安全・健康”であふれる未来へ
SOMPOのパーパスの実現に向け、今後10年で目指す姿として、グループビジョン「未来の可能性を解き放つ (The vision to unlock possibilities)」を新設しました。
このグループビジョンには、変化を待つのではなく、グループの一人ひとりがプロアクティブに未来を見据え、自ら考え、行動し、変革していくという意思を込めております。
当社グループは、新たなグループビジョンのもと、グループ全体のシナジーを最大化し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。

(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
日本では、急速な少子高齢化と人口減少による国内市場の構造的縮小や労働力不足、特に介護分野での深刻な人材不足という社会課題が顕在化しています。またグローバルに目を向けると、気候変動による自然災害の激甚化・頻発化、地政学リスクの高まりに伴うサプライチェーンの分断、AI・デジタル技術の爆発的な発展による産業構造の根底からの変化、そしてインフレーションなどが同時に押し寄せています。これらの複合的な要因が当社グループの経営環境を一変させており、当社の伝統的な事業モデルの延長線ではお客さまに安心をお届けし、社会基盤を支え続けることが困難な状況にあると認識しております。
このような厳しい外部環境を踏まえ、当社グループは「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」というパーパスを掲げ、従来の金融・保険の枠組みを超えて社会課題の解決そのものを事業の核に据えております。特に日本は、大規模な自然災害への備えや、少子高齢化の急速な進展において全世代が安心して暮らせる社会システムの構築など、世界に先駆けて解決策を求められる立場にあると認識しております。こうした環境下で当社グループが磨き上げていく高度なリスク管理手法や「安心・安全・健康」に資する多角的な知見は、今後、同様の困難に直面する世界各国の未来を支える一助になると確信しております。 このようなグローバルな社会課題の解決こそが、当社グループの使命であります。
この使命を果たしていくために、まずは足元の最重要課題である業務改善計画をベースとした旧来の企業文化や事業モデルからの脱却を通じた改革を完遂し、ステークホルダーからの信頼という必要不可欠な事業基盤を徹底的に固め直します。
(SOMPO P&C(損害保険事業))
SOMPO P&Cは、グループの戦略目標達成を牽引するため、国内損害保険事業と海外保険事業の連携を一層強化し、グループ一体となって強固な事業基盤の構築を推進してまいります。
SOMPO P&Cの根幹をなすのが「人材」であり、グローバルに蓄積された知見を最大限に活用するため国内外の社員間の連携を促進し、リスク管理の高度化、業務プロセスの最適化、そして戦略的な資産運用をグローバル基準で実現してまいります。これにより、収益性の向上とガバナンス強化を実現し、変化の激しいリスク環境にも対応できる、しなやかで強靭な事業基盤を構築してまいります。
(SOMPOウェルビーイング)
SOMPOウェルビーイングでは、人生100年時代に顕在化する「健康・介護・老後資金」に関する3つの「不」※を解消する商品・サービスをグループ一体で提供します。当社グループの各事業や出資先の協業パートナーとの間で、それぞれのユニークな強みを「つなぐ・つながる」戦略で有機的に連携させ、お客さまの人生に「長く」・「厚く」伴走するビジネスモデルに転換し、顧客生涯価値の最大化を目指します。グループ共通顧客基盤の構築や行動科学・AIといった「成長の礎」を推進力とし、グループ会社の垣根を越えた当社グループならではのサービスをお届けすることで、年を重ねることをポジティブに捉えられる社会の実現に貢献します。
※「健康の不」:平均寿命と健康寿命のギャップ
「介護の不」:介護人材の需給ギャップ
「老後資金の不」:老後資金を自分で備えられる割合が低いことなどから生じる課題
当社グループは、多様なステークホルダーに真摯に向き合い、確かな信頼関係を築いてまいります。そして、SOMPOの価値観である「誠実」「自律」「多様性」を羅針盤として自らが果たすべき役割を進化させるとともに、新たなグループビジョン「未来の可能性を解き放つ」のもとで一人ひとりがプロアクティブに変革を起こし、事業を通じた社会課題の解決を加速させることで「“安心・安全・健康”であふれる未来」の実現を目指してまいります。
<中期経営計画(2024年度~2026年度)における主なグループ経営数値目標の進捗>
(注)事業部門別修正利益、修正連結利益、修正連結純資産および修正連結ROEの計算方法は、以下のとおりであります。

◆業務改善計画の推進
当社および損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)は自動車保険金不正請求等への対応に関する行政処分(2023年度)、損保ジャパンは保険契約の保険料の調整行為(2023年度)および保険契約情報等の不適切な管理に関する行政処分(2024年度)に基づき、業務改善計画に取り組んでおります。
当社は、経営管理会社としてのガバナンス態勢の抜本的な強化に向け、当社の代表執行役が損保ジャパンの取締役を兼任するなど同社に対する監督態勢を強化しております。
また、当社の常勤監査委員1名が損保ジャパンの監査等委員を兼任することで、両委員会の意思疎通を深めるとともに、牽制機能強化を目的として新設したグループCAE(グループの内部監査領域の最高責任者)に加え、国内外における内部監査機能の一層の強化を図るため新たにグループDeputy CAEを配置し、グループ全体で実効性のある監査体制の実現を図っております。
さらに、2024年度に見直した「グループ共通コンピテンシー」を、採用、評価、マネジメント登用および役員選任の基準に反映することで、再構築したグループ企業理念の浸透・定着を図り、コンプライアンス・お客さま保護を重視する健全な企業風土の醸成に繋げております。
損保ジャパンでは、行政処分を受けた一連の事象の真因として指摘されたリスクオーナーシップの欠如や過度なトップライン(売上高)偏重の文化からの脱却に向け、組織目標からトップラインやマーケットシェア等の項目を除外し、収益力だけでなく品質向上に向けた行動を正しく評価する体系へと抜本的に見直しました。また、現場第1線において自律的にリスクを認知・管理するリスクオーナーシップの定着に向けた、経営陣と現場との対話を継続して実施しております。
適正な営業推進態勢の確立および競争環境の整備に向けては、「お客さま信頼品質基準」に沿って「お客さま本位の業務運営方針」を見直したほか、顧客本位の業務運営の構築に資さない代理店出向の廃止、政策保有株式の削減を着実に進めております。
さらに、適切な保険金支払管理態勢の確立に向けては、営業部門からの不適切な介入を防止するルールの運用やAIを活用した不正請求検知システムの導入など、公平かつ適切な保険金支払いに向けた取組みを加速させております。
くわえて、一連の問題を振り返り、改善に繋げる機会として、毎年11月9日を「振り返りの日」、11月を「振り返りの月間」と位置づけ、全役員・社員が「すべてをお客さまの立場で考える」という原点に立ち返るための対話や活動を全社で実施するなど、健全な組織風土の定着に取り組んでおります。
当社および損保ジャパンは、上記の取組み等を着実に実行し、引き続き信頼回復に努めてまいります。
◆損保ジャパンの社内ウェブシステムに対する不正アクセスへの対応状況
損保ジャパンは、同社システムに対する不正アクセスの発生およびお客さまの情報の一部が外部に漏えいした可能性について、2025年4月25日および同年6月11日に公表しました。なお、現時点において、本件によりお客さまの情報が不正利用された事実は確認されておりません。
本件発生を踏まえ、損保ジャパンではシステムの総点検を行うとともに、監視強化等を含む管理運営および技術対策の両面からなる再発防止策を策定し迅速に実施しております。さらに、当社は、グループ横断でサイバーセキュリティを推進する従来からのサイバーCoE(Center of Excellence)活動に加え、新たに第2線(牽制・監視機能)の態勢を強化し、確実な再発防止策の実行を支援・モニタリングしております。
当社グループは、お客さまの大切な情報を預かる責任ある企業として、セキュリティ対策の徹底を図り再発防止に全力を尽くしてまいります。
なお、調査の結果、漏えいの可能性が生じた個人情報は1,189万件(うち407万件は損保ジャパンが管理する番号のみ)となり、損保ジャパンは、住所が特定できたお客さまに対し、2025年12月までに、本件に関するお知らせとお詫びを記載した文書を郵送しました。また、再発防止策の策定を含め、金融庁その他の関係当局への報告等の対応は完了しております。
(サイバーCoEを中心とした推進体制)

(サイバーセキュリティにおける第2線(牽制・監視機能)の態勢強化)

(3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 国内損害保険事業
ア.経営環境および経営戦略
国内損害保険事業を取り巻く環境につきましては、自然災害の頻発化や激甚化、インフレによる保険金支払単価や人件費・物件費の上昇、AIをはじめとしたデジタル技術の進化による産業構造やビジネスモデルの変化など、予測が困難な状況となっております。
国内損害保険事業は、このような環境変化の中においても、当社グループの中核事業として、グループが目指す「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」を実現するため、お客さまにとって価値ある商品・サービスを創造することで社会に貢献するとともに、グループの成長に寄与してまいります。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
主要事業会社である損保ジャパンでは「E/Iコンバインド・レシオ」および「政策株式削減額」、国内損害保険事業の「事業別ROE」を主要なKPIとしております。
損保ジャパンの2025年度E/Iコンバインド・レシオは、火災保険や新種保険の収支改善に加え、自然災害・大口事故の減少により、2025年11月公表の通期業績予想(以下「通期予想」といいます。)を1.7pt下回る93.9%となりました。損保ジャパンの2025年度政策株式削減額は、通期予想を424億円上回る2,924億円となりました。国内損害保険事業の2025年度の事業別ROEについては、損保ジャパンの2025年度E/Iコンバインド・レシオの改善が貢献し、14.6%となりました。
中期経営計画においては、政策保有株式について、2026年度までに8,000億円以上の削減を目標として掲げておりましたが、これまでの順調な削減および2026年度においても2,500億円以上の削減を計画していることを踏まえ、中期経営計画期間の削減目標を、2026年5月に9,700億円以上に引き上げております。2026年度のE/Iコンバインド・レシオ、事業別ROEについては、E/Iコンバインド・レシオ95%未満、事業別ROE10%以上を目指しております。
※ 日本基準、除く自賠責・家計地震
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
国内損害保険事業では、損保ジャパンにおける「新しい損保ジャパン」を目指す全社プロジェクト「SJ-R」が着実に進展しており、引き続き、事業基盤と収益基盤の変革を進めていくことで、持続可能な成長を実現してまいります。事業基盤の変革では、カルチャー変革、データドリブン経営の推進、専門人材の強化などに取り組み、競争力の強化を図ります。収益基盤の変革では、既存の取組みに加え、営業部門・保険金サービス部門の基幹オペレーションを見直すことで生産性の向上に取り組みます。
また、損保ジャパンは、防災・減災分野の取組みを強化するプロジェクト「HIKESHI DNA 2030 Project」を開始しました。「災害に強く、だれもが安心して暮らせる地域社会の実現」に向け、災害発生前・中・後、すべての局面でお客さまに安心をお届けする商品・サービスの創出に取り組んでまいります。
② 海外保険事業
ア.経営環境および経営戦略
世界のコマーシャル保険市場では、潤沢な資本流入を背景に引受キャパシティが拡大し、競争が激化しております。一方で自然災害の頻発化や地政学的リスクの常態化という厳しい環境下で、持続的な成長を遂げ、市場を牽引する業績を上げるためには、規律あるアンダーライティング、高度な分析、そして最適な資本配分が不可欠となります。
海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下「SIH」といいます。)を中心に、米州、欧州、アジア太平洋など広範な地域でコマーシャルおよびコンシューマー分野の損害保険および再保険を展開し、専門性の高いリスクソリューションを提供しております。
SIHは、規律あるアンダーライティングと厳格なリスク評価を重視し、北米、欧州、アジア太平洋などの戦略的地域で持続可能な成長を追求しております。また、徹底的な財務規律のもと、資本効率の最大化と適正な価格設定を追求することで、当社グループの戦略目標達成に貢献しております。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
2025年度、SIHは、北米での中堅企業マーケットの強化や欧州での事業モデルの変革、アジア太平洋での事業拡大などにより、グロス収入保険料(GWP)が過去最高となる171億米ドル(前年比4.4%増)に達し、中期経営計画のKPIの一つである地理的拡大によるGWPの成長10億米ドル超を1年前倒しで達成しました。また、規律あるアンダーライティングと事業費管理に加え、自然災害の減少や投資損益の増加が増益に寄与し、海外保険事業の修正利益は15.0億米ドル、事業別ROEは13.8%となり、中期経営計画の目標を上回り順調に推移しております。
※ 従来のIFRS第4号基準(1月~12月期)
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
海外保険事業では、強固なバランスシートと規律あるアンダーライティングを背景にSIHが当社グループの成長ドライバーとして、事業規模・収益性ともに着実な成長を続けてまいります。
今後は、地理的拡大を通じた保険料の拡大、リスク許容度および収益性を考慮したリスク保有管理、規律あるアンダーライティングと適切な事業費管理による修正利益の増加、Aspen Insurance Holdings LimitedのPMI(買収後の統合プロセス)の推進によるシナジー創出、そして成長戦略を支えるための資本配分の最適化を推進し、持続的な成長を目指します。
③ 国内生命保険事業
ア.経営環境および経営戦略
人生100年時代の到来や少子高齢化の進展により、人々が直面する課題は、健康面にとどまらず、介護や老後資金、ライフエンディングに至るまで、より複雑かつ長期的なものとなっております。こうした中、生命保険会社には、従来以上に幅広い価値提供が求められていると認識しております。
このような環境下で国内生命保険事業では、お客さまの万が一への備えに加え、日々の健康を支える取組みを進めてきました。一方で、人生100年時代を迎え、健康に加えて介護や老後資金に関する不安が拡大する中、従来の健康応援にとどまらない価値提供が求められております。
こうした認識のもと、SOMPOひまわり生命保険株式会社(以下「SOMPOひまわり生命」といいます。)は従来の「健康応援企業」のビジョンを「ウェルビーイング応援企業」へと進化させ、健康・介護・老後資金に関する3つの「不」の解消を目指します。保険本来の役割と健康を支える機能を組み合わせたInsurhealth®を基盤に、人生の予測・予防から保険、予後・介護、ライフエンディングまでを支える連続的な価値提供を通じて、お客さまの人生により長く寄り添う企業を目指します。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
SOMPOひまわり生命では、財務価値と、その将来的な成長を支える未財務価値ならびに社会課題の解決に繋がり得る社会価値を同価値と捉えて、下表のとおり主要なKPIを設定し、向上に取り組んでおります。
2025年度は、主力の変額保険を中心とした新契約の拡大や事業費削減の取組み等に注力し、修正利益は613億円、新契約CSM※1は543億円、事業別ROEは7.3%となりました。また、未財務・社会価値目標はひまわりファン数※2571万人、行動変容数※340万件と着実に増加しております。2026年度も、「健康」「介護」「老後資金」の3つの「不」の解消の取組みを通じて、経営計画の達成を目指します。
※1 Contractual Service Marginの略。IFRS第17号に基づき新契約の将来利益の現在価値を表す指標
※2 保有契約件数と健康応援サービス利用者数の合計
※3 健康診断受診や軽負荷歩行運動など、ひまわりファンの健康に向けた行動変容の数
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
国内生命保険事業では、SOMPOひまわり生命が「ウェルビーイング応援企業」として成長するために、以下の3つの取組みに注力します。
①少子高齢化に応える影響価値の進化
健康寿命の延伸、将来の介護・資金不安の軽減に向けて、「予測」「予防」「保険」「予後・介護」「ライフエンディング」の連続的な顧客体験をお客さまに届けるため、Insurhealth®商品およびウェルビーイングサービスの開発・拡充に取り組みます。
②DDAX(Digital Data AI Transformation)
AIを前提としたビジネス変革に取り組みます。
③保険産業の信頼回復
お客さま本位を軸とした健全な企業風土の確立、および業務部門・管理部門・内部監査部門からなる強固なリスク管理体制の構築に取り組みます。
④ 介護事業
ア.経営環境および経営戦略
介護事業は、急速な高齢化に伴い需要が拡大する一方、生産年齢人口減少による深刻な介護人材不足に直面しております。また、人件費・物価高騰も重なり、持続可能な事業モデルの確立が経営課題であると認識しております。
「日本の介護を変える。そして、日本の未来を創る。」というパーパスの実現に向けて、「未来の介護」※の深化を進めます。オペレーター事業では、この「未来の介護」による品質を伴う生産性向上を追求するとともに、ソリューション事業、グループ一体で取り組むウェルビーイング事業を新たな収益の柱として育て、介護保険に過度に依存しない強固な事業基盤を構築します。これらの取組みを通じて、介護職の人材確保・育成と処遇改善に取り組みます。
※人は人にしかできない業務に注力し、それ以外はテクノロジー・デジタル・データ・AIを活用して介護施設のオペレーションの効率化を進め、品質を伴う生産性向上を実現する取組み
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
介護事業では、「事業別ROE」をKPIとし、2026年度に15%以上の達成を目指しております。また、介護オペレーターとしてのさらなる成長を実現するため、2026年度末時点での居住系サービスの「入居率」を95.3%に引き上げることを目指しております。
2025年度は、収益力の向上、「未来の介護」の深化、物価高騰などの外部環境への適応などに取り組んだ結果、入居率は93.3%(2026年3月末時点)、事業別ROEは14.4%となりました。
※ 施設・在宅介護などの介護保険収入を軸とした事業の修正利益を分子として計算
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
介護事業では、深刻な人材不足、賃金・物価の高騰に適応し、継続的な処遇改善を実現するため、「未来の介護」の深化を推進します。オペレーター事業で培ったノウハウを起点に、ソリューション事業において、エヌ・デーソフトウェア株式会社との連携を深め、介護事業者の課題解決を支援する業界No.1の商品・サービスを目指します。ウェルビーイング事業では、日常生活におけるお客さまのご要望にカスタムメイドできめ細かく応える「プライベートサービス」と、終活支援など、他社との連携による「つなぐ・つながるサービス」を合わせたウェルビーイングサービスを推進します。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。また、文中の当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下「KPI」といいます。)の各数値については、本有価証券報告書提出日現在において、予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。また、文中のKPIの各数値については、特に断りが無い限りIFRSに基づき表示しております。
(1) 経営方針
当社グループは、保険だけにとどまらない“安心・安全・健康”に資するサービスを提供し、未来を切り拓いていくという当社グループの想いを込めた「SOMPOのパーパス」を定めております。
SOMPOのパーパスの実現に向け、今後10年で目指す姿として、グループビジョン「未来の可能性を解き放つ (The vision to unlock possibilities)」を新設しました。
このグループビジョンには、変化を待つのではなく、グループの一人ひとりがプロアクティブに未来を見据え、自ら考え、行動し、変革していくという意思を込めております。
当社グループは、新たなグループビジョンのもと、グループ全体のシナジーを最大化し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。

(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
日本では、急速な少子高齢化と人口減少による国内市場の構造的縮小や労働力不足、特に介護分野での深刻な人材不足という社会課題が顕在化しています。またグローバルに目を向けると、気候変動による自然災害の激甚化・頻発化、地政学リスクの高まりに伴うサプライチェーンの分断、AI・デジタル技術の爆発的な発展による産業構造の根底からの変化、そしてインフレーションなどが同時に押し寄せています。これらの複合的な要因が当社グループの経営環境を一変させており、当社の伝統的な事業モデルの延長線ではお客さまに安心をお届けし、社会基盤を支え続けることが困難な状況にあると認識しております。
このような厳しい外部環境を踏まえ、当社グループは「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」というパーパスを掲げ、従来の金融・保険の枠組みを超えて社会課題の解決そのものを事業の核に据えております。特に日本は、大規模な自然災害への備えや、少子高齢化の急速な進展において全世代が安心して暮らせる社会システムの構築など、世界に先駆けて解決策を求められる立場にあると認識しております。こうした環境下で当社グループが磨き上げていく高度なリスク管理手法や「安心・安全・健康」に資する多角的な知見は、今後、同様の困難に直面する世界各国の未来を支える一助になると確信しております。 このようなグローバルな社会課題の解決こそが、当社グループの使命であります。
この使命を果たしていくために、まずは足元の最重要課題である業務改善計画をベースとした旧来の企業文化や事業モデルからの脱却を通じた改革を完遂し、ステークホルダーからの信頼という必要不可欠な事業基盤を徹底的に固め直します。
(SOMPO P&C(損害保険事業))
SOMPO P&Cは、グループの戦略目標達成を牽引するため、国内損害保険事業と海外保険事業の連携を一層強化し、グループ一体となって強固な事業基盤の構築を推進してまいります。
SOMPO P&Cの根幹をなすのが「人材」であり、グローバルに蓄積された知見を最大限に活用するため国内外の社員間の連携を促進し、リスク管理の高度化、業務プロセスの最適化、そして戦略的な資産運用をグローバル基準で実現してまいります。これにより、収益性の向上とガバナンス強化を実現し、変化の激しいリスク環境にも対応できる、しなやかで強靭な事業基盤を構築してまいります。
(SOMPOウェルビーイング)
SOMPOウェルビーイングでは、人生100年時代に顕在化する「健康・介護・老後資金」に関する3つの「不」※を解消する商品・サービスをグループ一体で提供します。当社グループの各事業や出資先の協業パートナーとの間で、それぞれのユニークな強みを「つなぐ・つながる」戦略で有機的に連携させ、お客さまの人生に「長く」・「厚く」伴走するビジネスモデルに転換し、顧客生涯価値の最大化を目指します。グループ共通顧客基盤の構築や行動科学・AIといった「成長の礎」を推進力とし、グループ会社の垣根を越えた当社グループならではのサービスをお届けすることで、年を重ねることをポジティブに捉えられる社会の実現に貢献します。
※「健康の不」:平均寿命と健康寿命のギャップ
「介護の不」:介護人材の需給ギャップ
「老後資金の不」:老後資金を自分で備えられる割合が低いことなどから生じる課題
当社グループは、多様なステークホルダーに真摯に向き合い、確かな信頼関係を築いてまいります。そして、SOMPOの価値観である「誠実」「自律」「多様性」を羅針盤として自らが果たすべき役割を進化させるとともに、新たなグループビジョン「未来の可能性を解き放つ」のもとで一人ひとりがプロアクティブに変革を起こし、事業を通じた社会課題の解決を加速させることで「“安心・安全・健康”であふれる未来」の実現を目指してまいります。
<中期経営計画(2024年度~2026年度)における主なグループ経営数値目標の進捗>
| 項目 | 中期経営計画 における目標値 | 2025年度 (実績) | 2026年度 (予想) | |
| 修正連結ROE | 13~15% | 13.4% | 11%程度 | |
| 修正EPS成長率 | 年率+12%超 | - | 年率+19%程度 | |
| 修正連結利益 | - | 5,352億円 | 5,000億円 | |
| SOMPO P&C | - | 4,847億円 | 4,600億円 | |
| 国内損害保険事業 | - | 2,194億円 | 1,800億円 | |
| 海外保険事業 | - | 2,653億円 | 2,800億円 | |
| SOMPOウェルビーイング | - | 741億円 | 750億円 | |
| 国内生命保険事業 | - | 613億円 | 610億円 | |
| 介護事業 | - | 109億円 | 130億円 | |
| その他ウェルビーイング | - | 19億円 | 10億円 | |
| その他 | - | △236億円 | △350億円 | |
(注)事業部門別修正利益、修正連結利益、修正連結純資産および修正連結ROEの計算方法は、以下のとおりであります。

◆業務改善計画の推進
当社および損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)は自動車保険金不正請求等への対応に関する行政処分(2023年度)、損保ジャパンは保険契約の保険料の調整行為(2023年度)および保険契約情報等の不適切な管理に関する行政処分(2024年度)に基づき、業務改善計画に取り組んでおります。
当社は、経営管理会社としてのガバナンス態勢の抜本的な強化に向け、当社の代表執行役が損保ジャパンの取締役を兼任するなど同社に対する監督態勢を強化しております。
また、当社の常勤監査委員1名が損保ジャパンの監査等委員を兼任することで、両委員会の意思疎通を深めるとともに、牽制機能強化を目的として新設したグループCAE(グループの内部監査領域の最高責任者)に加え、国内外における内部監査機能の一層の強化を図るため新たにグループDeputy CAEを配置し、グループ全体で実効性のある監査体制の実現を図っております。
さらに、2024年度に見直した「グループ共通コンピテンシー」を、採用、評価、マネジメント登用および役員選任の基準に反映することで、再構築したグループ企業理念の浸透・定着を図り、コンプライアンス・お客さま保護を重視する健全な企業風土の醸成に繋げております。
損保ジャパンでは、行政処分を受けた一連の事象の真因として指摘されたリスクオーナーシップの欠如や過度なトップライン(売上高)偏重の文化からの脱却に向け、組織目標からトップラインやマーケットシェア等の項目を除外し、収益力だけでなく品質向上に向けた行動を正しく評価する体系へと抜本的に見直しました。また、現場第1線において自律的にリスクを認知・管理するリスクオーナーシップの定着に向けた、経営陣と現場との対話を継続して実施しております。
適正な営業推進態勢の確立および競争環境の整備に向けては、「お客さま信頼品質基準」に沿って「お客さま本位の業務運営方針」を見直したほか、顧客本位の業務運営の構築に資さない代理店出向の廃止、政策保有株式の削減を着実に進めております。
さらに、適切な保険金支払管理態勢の確立に向けては、営業部門からの不適切な介入を防止するルールの運用やAIを活用した不正請求検知システムの導入など、公平かつ適切な保険金支払いに向けた取組みを加速させております。
くわえて、一連の問題を振り返り、改善に繋げる機会として、毎年11月9日を「振り返りの日」、11月を「振り返りの月間」と位置づけ、全役員・社員が「すべてをお客さまの立場で考える」という原点に立ち返るための対話や活動を全社で実施するなど、健全な組織風土の定着に取り組んでおります。
当社および損保ジャパンは、上記の取組み等を着実に実行し、引き続き信頼回復に努めてまいります。
◆損保ジャパンの社内ウェブシステムに対する不正アクセスへの対応状況
損保ジャパンは、同社システムに対する不正アクセスの発生およびお客さまの情報の一部が外部に漏えいした可能性について、2025年4月25日および同年6月11日に公表しました。なお、現時点において、本件によりお客さまの情報が不正利用された事実は確認されておりません。
本件発生を踏まえ、損保ジャパンではシステムの総点検を行うとともに、監視強化等を含む管理運営および技術対策の両面からなる再発防止策を策定し迅速に実施しております。さらに、当社は、グループ横断でサイバーセキュリティを推進する従来からのサイバーCoE(Center of Excellence)活動に加え、新たに第2線(牽制・監視機能)の態勢を強化し、確実な再発防止策の実行を支援・モニタリングしております。
当社グループは、お客さまの大切な情報を預かる責任ある企業として、セキュリティ対策の徹底を図り再発防止に全力を尽くしてまいります。
なお、調査の結果、漏えいの可能性が生じた個人情報は1,189万件(うち407万件は損保ジャパンが管理する番号のみ)となり、損保ジャパンは、住所が特定できたお客さまに対し、2025年12月までに、本件に関するお知らせとお詫びを記載した文書を郵送しました。また、再発防止策の策定を含め、金融庁その他の関係当局への報告等の対応は完了しております。
(サイバーCoEを中心とした推進体制)

(サイバーセキュリティにおける第2線(牽制・監視機能)の態勢強化)

(3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 国内損害保険事業
ア.経営環境および経営戦略
国内損害保険事業を取り巻く環境につきましては、自然災害の頻発化や激甚化、インフレによる保険金支払単価や人件費・物件費の上昇、AIをはじめとしたデジタル技術の進化による産業構造やビジネスモデルの変化など、予測が困難な状況となっております。
国内損害保険事業は、このような環境変化の中においても、当社グループの中核事業として、グループが目指す「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」を実現するため、お客さまにとって価値ある商品・サービスを創造することで社会に貢献するとともに、グループの成長に寄与してまいります。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
主要事業会社である損保ジャパンでは「E/Iコンバインド・レシオ」および「政策株式削減額」、国内損害保険事業の「事業別ROE」を主要なKPIとしております。
損保ジャパンの2025年度E/Iコンバインド・レシオは、火災保険や新種保険の収支改善に加え、自然災害・大口事故の減少により、2025年11月公表の通期業績予想(以下「通期予想」といいます。)を1.7pt下回る93.9%となりました。損保ジャパンの2025年度政策株式削減額は、通期予想を424億円上回る2,924億円となりました。国内損害保険事業の2025年度の事業別ROEについては、損保ジャパンの2025年度E/Iコンバインド・レシオの改善が貢献し、14.6%となりました。
中期経営計画においては、政策保有株式について、2026年度までに8,000億円以上の削減を目標として掲げておりましたが、これまでの順調な削減および2026年度においても2,500億円以上の削減を計画していることを踏まえ、中期経営計画期間の削減目標を、2026年5月に9,700億円以上に引き上げております。2026年度のE/Iコンバインド・レシオ、事業別ROEについては、E/Iコンバインド・レシオ95%未満、事業別ROE10%以上を目指しております。
| 項目 | 中期経営計画 における目標値 | 2025年度 (実績) | 2026年度 (予想) | |
| E/Iコンバインド・レシオ※ | 95%未満 | 93.9% | 94.9% | |
| 政策株式削減額 | 9,700億円以上 | 2,924億円 | 2,500億円以上 | |
| 事業別ROE | 10%以上 | 14.6% | 12.4% | |
※ 日本基準、除く自賠責・家計地震
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
国内損害保険事業では、損保ジャパンにおける「新しい損保ジャパン」を目指す全社プロジェクト「SJ-R」が着実に進展しており、引き続き、事業基盤と収益基盤の変革を進めていくことで、持続可能な成長を実現してまいります。事業基盤の変革では、カルチャー変革、データドリブン経営の推進、専門人材の強化などに取り組み、競争力の強化を図ります。収益基盤の変革では、既存の取組みに加え、営業部門・保険金サービス部門の基幹オペレーションを見直すことで生産性の向上に取り組みます。
また、損保ジャパンは、防災・減災分野の取組みを強化するプロジェクト「HIKESHI DNA 2030 Project」を開始しました。「災害に強く、だれもが安心して暮らせる地域社会の実現」に向け、災害発生前・中・後、すべての局面でお客さまに安心をお届けする商品・サービスの創出に取り組んでまいります。
② 海外保険事業
ア.経営環境および経営戦略
世界のコマーシャル保険市場では、潤沢な資本流入を背景に引受キャパシティが拡大し、競争が激化しております。一方で自然災害の頻発化や地政学的リスクの常態化という厳しい環境下で、持続的な成長を遂げ、市場を牽引する業績を上げるためには、規律あるアンダーライティング、高度な分析、そして最適な資本配分が不可欠となります。
海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下「SIH」といいます。)を中心に、米州、欧州、アジア太平洋など広範な地域でコマーシャルおよびコンシューマー分野の損害保険および再保険を展開し、専門性の高いリスクソリューションを提供しております。
SIHは、規律あるアンダーライティングと厳格なリスク評価を重視し、北米、欧州、アジア太平洋などの戦略的地域で持続可能な成長を追求しております。また、徹底的な財務規律のもと、資本効率の最大化と適正な価格設定を追求することで、当社グループの戦略目標達成に貢献しております。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
2025年度、SIHは、北米での中堅企業マーケットの強化や欧州での事業モデルの変革、アジア太平洋での事業拡大などにより、グロス収入保険料(GWP)が過去最高となる171億米ドル(前年比4.4%増)に達し、中期経営計画のKPIの一つである地理的拡大によるGWPの成長10億米ドル超を1年前倒しで達成しました。また、規律あるアンダーライティングと事業費管理に加え、自然災害の減少や投資損益の増加が増益に寄与し、海外保険事業の修正利益は15.0億米ドル、事業別ROEは13.8%となり、中期経営計画の目標を上回り順調に推移しております。
| 項目 | 中期経営計画 における目標値 | 2025年度 (実績) | 2026年度 (予想) | |
| グロス収入保険料(GWP)成長※ | 10億米ドル超 | 10億米ドル | 14億米ドル | |
| 修正利益※ | 15億米ドル超 | 15.0億米ドル | 17.3億米ドル | |
| 事業別ROE※ | 13%以上 | 13.8% | 13.2% | |
※ 従来のIFRS第4号基準(1月~12月期)
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
海外保険事業では、強固なバランスシートと規律あるアンダーライティングを背景にSIHが当社グループの成長ドライバーとして、事業規模・収益性ともに着実な成長を続けてまいります。
今後は、地理的拡大を通じた保険料の拡大、リスク許容度および収益性を考慮したリスク保有管理、規律あるアンダーライティングと適切な事業費管理による修正利益の増加、Aspen Insurance Holdings LimitedのPMI(買収後の統合プロセス)の推進によるシナジー創出、そして成長戦略を支えるための資本配分の最適化を推進し、持続的な成長を目指します。
③ 国内生命保険事業
ア.経営環境および経営戦略
人生100年時代の到来や少子高齢化の進展により、人々が直面する課題は、健康面にとどまらず、介護や老後資金、ライフエンディングに至るまで、より複雑かつ長期的なものとなっております。こうした中、生命保険会社には、従来以上に幅広い価値提供が求められていると認識しております。
このような環境下で国内生命保険事業では、お客さまの万が一への備えに加え、日々の健康を支える取組みを進めてきました。一方で、人生100年時代を迎え、健康に加えて介護や老後資金に関する不安が拡大する中、従来の健康応援にとどまらない価値提供が求められております。
こうした認識のもと、SOMPOひまわり生命保険株式会社(以下「SOMPOひまわり生命」といいます。)は従来の「健康応援企業」のビジョンを「ウェルビーイング応援企業」へと進化させ、健康・介護・老後資金に関する3つの「不」の解消を目指します。保険本来の役割と健康を支える機能を組み合わせたInsurhealth®を基盤に、人生の予測・予防から保険、予後・介護、ライフエンディングまでを支える連続的な価値提供を通じて、お客さまの人生により長く寄り添う企業を目指します。
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
SOMPOひまわり生命では、財務価値と、その将来的な成長を支える未財務価値ならびに社会課題の解決に繋がり得る社会価値を同価値と捉えて、下表のとおり主要なKPIを設定し、向上に取り組んでおります。
2025年度は、主力の変額保険を中心とした新契約の拡大や事業費削減の取組み等に注力し、修正利益は613億円、新契約CSM※1は543億円、事業別ROEは7.3%となりました。また、未財務・社会価値目標はひまわりファン数※2571万人、行動変容数※340万件と着実に増加しております。2026年度も、「健康」「介護」「老後資金」の3つの「不」の解消の取組みを通じて、経営計画の達成を目指します。
※1 Contractual Service Marginの略。IFRS第17号に基づき新契約の将来利益の現在価値を表す指標
※2 保有契約件数と健康応援サービス利用者数の合計
※3 健康診断受診や軽負荷歩行運動など、ひまわりファンの健康に向けた行動変容の数
| 項目 | 中期経営計画 における目標値 | 2025年度 (実績) | 2026年度 (予想) | ||
| 財務価値 | 修正利益 | 610億円 | 613億円 | 610億円 | |
| 新契約CSM | 645億円 | 543億円 | 645億円 | ||
| 事業別ROE | 6.6% | 7.3% | 6.6% | ||
| 未財務・社会価値 | ひまわりファン数 | 610万人 | 571万人 | 610万人 | |
| 行動変容数 | 55万件 | 40万件 | 55万件 | ||
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
国内生命保険事業では、SOMPOひまわり生命が「ウェルビーイング応援企業」として成長するために、以下の3つの取組みに注力します。
①少子高齢化に応える影響価値の進化
健康寿命の延伸、将来の介護・資金不安の軽減に向けて、「予測」「予防」「保険」「予後・介護」「ライフエンディング」の連続的な顧客体験をお客さまに届けるため、Insurhealth®商品およびウェルビーイングサービスの開発・拡充に取り組みます。
②DDAX(Digital Data AI Transformation)
AIを前提としたビジネス変革に取り組みます。
③保険産業の信頼回復
お客さま本位を軸とした健全な企業風土の確立、および業務部門・管理部門・内部監査部門からなる強固なリスク管理体制の構築に取り組みます。
④ 介護事業
ア.経営環境および経営戦略
介護事業は、急速な高齢化に伴い需要が拡大する一方、生産年齢人口減少による深刻な介護人材不足に直面しております。また、人件費・物価高騰も重なり、持続可能な事業モデルの確立が経営課題であると認識しております。
「日本の介護を変える。そして、日本の未来を創る。」というパーパスの実現に向けて、「未来の介護」※の深化を進めます。オペレーター事業では、この「未来の介護」による品質を伴う生産性向上を追求するとともに、ソリューション事業、グループ一体で取り組むウェルビーイング事業を新たな収益の柱として育て、介護保険に過度に依存しない強固な事業基盤を構築します。これらの取組みを通じて、介護職の人材確保・育成と処遇改善に取り組みます。
※人は人にしかできない業務に注力し、それ以外はテクノロジー・デジタル・データ・AIを活用して介護施設のオペレーションの効率化を進め、品質を伴う生産性向上を実現する取組み
イ.中期経営計画(2024年度~2026年度)およびKPIの進捗状況
介護事業では、「事業別ROE」をKPIとし、2026年度に15%以上の達成を目指しております。また、介護オペレーターとしてのさらなる成長を実現するため、2026年度末時点での居住系サービスの「入居率」を95.3%に引き上げることを目指しております。
2025年度は、収益力の向上、「未来の介護」の深化、物価高騰などの外部環境への適応などに取り組んだ結果、入居率は93.3%(2026年3月末時点)、事業別ROEは14.4%となりました。
| 項目 | 中期経営計画 における目標値 | 2025年度 (実績) | 2026年度 (予想) | |
| 修正利益 | 120億円水準 | 109億円 | 130億円 | |
| 入居率 | 95.5% | 93.3% | 95.3% | |
| 事業別ROE(オペレーター事業)※ | 12%以上 | 14.4% | 15.7% | |
※ 施設・在宅介護などの介護保険収入を軸とした事業の修正利益を分子として計算
ウ.KPI達成に向けた主な取組み
介護事業では、深刻な人材不足、賃金・物価の高騰に適応し、継続的な処遇改善を実現するため、「未来の介護」の深化を推進します。オペレーター事業で培ったノウハウを起点に、ソリューション事業において、エヌ・デーソフトウェア株式会社との連携を深め、介護事業者の課題解決を支援する業界No.1の商品・サービスを目指します。ウェルビーイング事業では、日常生活におけるお客さまのご要望にカスタムメイドできめ細かく応える「プライベートサービス」と、終活支援など、他社との連携による「つなぐ・つながるサービス」を合わせたウェルビーイングサービスを推進します。