有価証券報告書-第10期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
当社グループの「経営方針」「経営環境、経営戦略および対処す優先的にべき課題等」「報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。また、文中の当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下「KPI」といいます。)の各数値については、本有価証券報告書提出日現在において、予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは、以下のグループ経営理念、グループ行動指針、目指す企業グループ像およびグループ経営基本方針を定めております。
(グループ経営理念)
SOMPOグループは、お客さまの視点ですべての価値判断を行い、保険を基盤としてさらに幅広い事業活動を通じ、お客さまの安心・安全・健康に資する最高品質のサービスをご提供し、社会に貢献します。
(グループ行動指針)
お客さまに最高品質のサービスをご提供するために
1.一人ひとりがグループの代表であるとの自覚のもと、お客さまの声に真摯に耳を傾け、行動することに努めます。
2.自ら考え、学び、常に高い目標に向かってチャレンジします。
3.「スピード」と「シンプルでわかりやすく」を重視します。
4.誠実さと高い倫理観をもって行動します。
(目指す企業グループ像)
真のサービス産業として、「お客さま評価日本一」を原動力に、世界で伍していくグループを目指します。
(グループ経営基本方針)
1.サービス品質の追求
すべての業務プロセスにおいて品質の向上に取り組み、最高品質のサービスをご提供することにより、お客さまに最も高く評価されるグループになることを目指します。
2.持続的な成長による企業価値の拡大
目指す企業グループ像の実現に向け、成長分野へ戦略的に経営資源を投入することにより、グループベースでの持続的成長を実現し、企業価値の拡大を目指します。
3.事業効率の追求
あらゆる分野において、グループで連携し最大の力を発揮することにより、事業効率を高め、安定した事業基盤を築きます。
4.透明性の高いガバナンス態勢
保険・金融事業等の社会的責任と公共的使命を認識し、透明性の高いガバナンス態勢の構築とリスク管理、コンプライアンスの実効性確保を事業展開の大前提とします。
5.社会的責任の遂行
環境・健康・医療等の社会的課題に対して本業の強みを活かしつつ、ステークホルダーとの積極的な対話を通じて、企業としての社会的責任を果たし、持続可能な社会の実現に貢献します。
6.活力ある風土の実現
グループ内の組織活性化を積極的に図り、自由闊達・オープンで活力溢れるグループを実現し、社員とともに成長します。
(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 経営環境および経営戦略
気候変動による大規模自然災害の増加や国内における急速な少子高齢化に加え、低金利環境やデジタル技術による既存ビジネスモデルの変革など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しております。
また、2020年3月以降、急速な拡大を見せている新型コロナウイルス感染症は、世界中の企業の経営基盤に大きな影響を与えるだけでなく、あらゆるステークホルダーの生命や健康を脅かす存在となっており、予断を許さない状況が続いております。
当社グループはこうした急激な変化に敏捷かつ柔軟に対応し、強固な経営基盤を維持するとともに、社員やお客さまの安全を最優先としながら、保険や介護などのサービスのご提供を通じて重要な社会インフラとしての役割を果たしてまいります。
「安心・安全・健康のテーマパーク」とは、安心・安全・健康という抽象的な概念を目に見える形に変換し、社会の中心である「人」の人生に寄り添い、デジタル・テクノロジーなどのあらゆる先進技術を適切に活用し、社会的課題を解決していくとともに、ひとつなぎで支えていく存在を意味します。
当社グループはこれからもその実現に向けて、各事業、グループ会社一丸となって取り組んでまいります。
② 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
当社はグループの実質的な収益力と資本効率を示すために修正連結利益と修正連結ROEを経営指標に用いております。
2019年度は国内における複数の大規模自然災害の影響を受けたものの、着実な事業遂行を進めた結果、修正連結利益は対前年比で増益の1,508億円、修正連結ROEは6.4%となりました。国内自然災害の影響を除くと各事業の収益基盤は着実に成長しております。なお、修正連結利益の内訳は、2019年度末現在で国内損害保険事業が40%、海外保険事業が33%、国内生命保険事業が21%、介護・ヘルスケア事業等が5%となっております。
中期経営計画最終年度である2020年度の経営数値目標は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響について、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定した予想に基づき、「修正連結利益1,870億円、修正連結ROE8.1%以上」と発表しました。
中期経営計画の完遂に向けては、各事業の特性を活かして資本効率を高めるとともに、成長が見込まれる海外保険事業のほか、健康・ウェルネス事業領域など新たな事業分野にも効果的な資本投入を図ることでグループの事業ポートフォリオの変革を推し進めてまいります。また、グローバルな企業集団として持続的な進化を続けていくうえで「修正連結利益3,000億円以上および修正連結ROE10%以上」を当社グループの目指す姿として掲げ、2020年代の早い時期の実現を目指して取組を強化してまいります。

(注)2020年度以降の事業部門別修正利益、修正連結利益および修正連結ROEの計算方法は、以下のとおりであります。

③ グループガバナンス体制
当社グループは、「事業ポートフォリオの変革」と「企業文化の変革」を推し進めるため、国内外を問わず様々な人材を積極的に活用し、グループの目指す姿の実現に向けて迅速に意思決定し、能動的に実行していくことを目指しております。
業務執行体制においては、これまでにグループCEOおよびグループCOOの全体統括のもと、事業オーナー制およびグループ・チーフオフィサー制を採用し、敏捷かつ柔軟な意思決定および業務執行ならびに権限・責任の明確化を図ってまいりました。今後は更に、グループCEOの諮問機関であるGlobal Executive CommitteeとグループCOOの諮問機関である経営執行協議会(Managerial Administrative Committee)という2つの会議体の機能を最大限に活用することで、グループの成長を支える強固な執行体制の構築を目指してまいります。
監督体制においては、指名委員会等設置会社へ移行したことにより、社外取締役を中心とした取締役会が構成されるとともに、指名委員会、監査委員会および報酬委員会の3つの法定委員会が設置されました。各委員会の委員長は社外取締役が務めており、グループガバナンスの強化に向けて公正かつ活発な議論が行われております。また、執行部門ではこうした監督のガバナンス機能が十分に発揮されるよう、取締役会との情報共有の場を確保するなど能動的かつ積極的に執行状況の共有を行っております。こうした取組を更に推し進めることでガバナンスの透明性を高め、経営の重要なテーマについて十分な審議を重ねながらグループの健全で持続的な成長を果たすことを目指しております。
当社グループは自らが果たすべき役割を進化させ企業価値を向上させるとともに、社会的課題の解決やサステナブルな社会の実現を目指し、多様なステークホルダーの声を取り入れながら、グループ経営理念の具現化を目指してまいります。
(3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 国内損害保険事業
ア.経営環境および経営戦略
国内損害保険マーケットにおける当社グループのマーケットシェアは約3割を占めており、現状、保険料収入は安定的に推移しております。一方、人口減少や少子高齢化など人口動態の変化、気候変動による大規模自然災害の増加、デジタル技術の進化とそれに伴うお客さまの価値観や購買行動の変化に加え、新型コロナウイルス感染症拡大による生活スタイルの変化など、国内損害保険事業を取り巻く経営環境は大きく変わりつつあります。
このような変化の激しい時代にあっても、環境変化をビジネスチャンスとして捉え、徹底したお客さま志向でお客さまの安心・安全・健康に資する価値ある商品・サービスをご提供していくことで社会に貢献し、最もお客さまに支持される損害保険会社を目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
国内損害保険事業では、事業規模や実質的な収益力を示すため、主要事業会社である損害保険ジャパン株式会社(注)1の「正味収入保険料」(注)2と国内損害保険事業の「修正利益」をKPIとしております。
2019年度の損害保険ジャパン株式会社の正味収入保険料については、前年度を上回る19,049億円となりました。国内損害保険事業の修正利益については、608億円となり、相次ぐ大規模自然災害の発生などにより年初計画を257億円下回りましたが、前年度比では増加する結果となりました。
2020年度の損害保険ジャパン株式会社の正味収入保険料については、自動車保険や火災保険などの増収を主因に、19,445億円を見込んでおります。また、国内損害保険事業の修正利益については、大規模な自然災害の発生に備える再保険コストの増加を見込んでおりますが、国内自然災害の発生が平年並みになると想定していることや生産性向上・収益性改善を進めることにより、前年度を上回る965億円を見込んでおります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響については、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定しております。
(注)1 損害保険ジャパン日本興亜株式会社は、2020年4月1日に商号を「損害保険ジャパン株式会社」に変更しました。
2 自賠責・家計分野地震保険に関する金額および海外グループ会社へ段階的に移管した受再契約分を補正しております。また、海外グループ会社への移管対象額(約600億円)のうち各期の未移管分は補正額から控除しております。


ウ.今後の重点取組み
国内損害保険事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、再保険の活用や政策株式の計画的な削減などによりリスクを適切に管理していくとともに、デジタル技術の活用や料率の適正化などによって生産性や収益性の向上を図ってまいります。
また、デジタル技術の飛躍的な進化、産業構造の変化およびそれに伴うお客さまの購買行動やニーズの変化などを踏まえ、新たな顧客接点の創出と価値ある商品・サービスの創造にチャレンジしてまいります。
② 海外保険事業
ア.経営環境および経営戦略
多様化するリスクや、新興国の経済成長などにより保険のニーズは高まり、世界の損害保険マーケットは着実に成長しております。先進国は、マーケット全体の7割以上を占めていることから、安定的な収益が見込まれており、またアジアなどの新興国は、高い保険料伸び率を維持していることから、中長期的な規模の拡大が期待できると認識しております。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済の減速、大規模自然災害、ソーシャルインフレーションによる賠償額の高騰化、超低金利等による収益への影響が懸念されております。このような不確実性の高い環境下においては、さらなる規模の拡大や、ポートフォリオの見直しによる分散、新たなソリューションの提供をマーケットに先駆けて実行できる体制と企業文化の構築が必須と認識しております。
2017年のEndurance Specialty Holdings Ltd.買収後、海外保険事業の収益拡大を支える一貫した戦略は、グローバルプラットフォームを通じたオーガニック成長とM&Aであります。安定的な収益基盤となる先進国市場では、スペシャルティ保険を中心に拡大しながらポートフォリオの適正化と収益の最大化を進め、中長期的に高い成長率が見込まれる新興国市場では、リテール分野を中心に収益性を高めながら事業を拡大していくことで、当社グループへの利益貢献度を高めてまいります。保険引受の知見・経験・専門性を集約させたプラットフォームを発展させながら、世界各地域におけるお客さまの「安心・安全・健康」に資する商品・サービスを提供し、社会の変化をリードすることを目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
海外保険事業では、実質的な収益力を示すため、大きな割合を占めるSompo Internationalグループ(Sompo International Holdings Ltd.および傘下のグループ会社)については、当期純利益から外部的な要因等によりコントロールが困難な一過性の変動要素を除いた「Operating Income」(その他の事業会社は当期純利益)をKPIとしております。
2019年度の修正利益については、大口事故や自然災害等の影響により、年初計画を89億円下回る501億円となりました。
2020年度の修正利益については、新型コロナウイルス感染拡大による運用環境の悪化等を見込んでおりますが、保険料の適正化、スペシャルティ保険の拡大、リテール分野における事業会社間でのノウハウ提供と実践等により、前年度を上回る510億円を見込んでおります。ただし、各国での活動自粛が長引いた場合、個人や企業の活動・購買の減少等による正味収入保険料の減少や、発生損害額の増加の可能性もあり、今後の影響を注視してまいります。

ウ.今後の重点取組み
不確実性の高い環境下、迅速かつ全体戦略に沿った意思決定や機動的な資本政策を遂行し、各社の特徴や強みを全体戦略の中で最大限生かせるよう、リテール各社をSompo International Holdings Ltd.傘下に移行する組織再編を進めてまいります。企業分野では、頻発する大規模自然災害や運用環境の悪化等を踏まえ、スペシャルティ保険の拡大による伝統的な保険種目とのリスクヘッジ、運用収益を補うための保険引受収益の最大化に取り組みます。リテール分野では、主要リテール会社が各マーケットでトップクラスの成長率・収益率を実現できるよう、事業会社間でのリソース活用の最大化、更なるノウハウの提供と実践を進めてまいります。
これらの取組を支援するため、ガバナンス体制の強化、お客さまの「安心・安全・健康」に資する商品・サービスの積極的な開発、収益拡大に資するグローバルベースでのリソース活用、M&Aなどに経営資源を投入してまいります。経営資源を効果的・効率的に活用することによって、事業拡大とバランスの取れたポートフォリオを実現できるよう取り組んでまいります。
③ 国内生命保険事業
ア.経営環境および経営戦略
生命保険業界の経営環境は、少子高齢化の進展による保険ニーズの多様化、デジタル技術進展、低金利の常態化など、大きく変化しております。また、政府が掲げる「健康寿命の延伸」のもと、国民一人ひとりの健康づくりや疾病等の予防をサポートするため、官民一体となった取組が進められております。
このような環境のもと、SOMPOひまわり生命保険株式会社は、伝統的な「生命保険会社」からお客さまに一生涯寄り添う「健康応援企業」への変革を目指しております。具体的には、保険本来の機能(Insurance)と健康を応援する機能(Healthcare)を統合した、新たな付加価値(InsurhealthⓇ:インシュアヘルス)を提供することで、保険機能では金銭的にサポートし、健康応援機能では予測、予防、寄添いによるお客さまの健康の維持・増進を図ります。SOMPOひまわり生命保険株式会社は、InsurhealthⓇを成長のドライバーとして着実な成長を実現するとともに、お客さま本位の業務運営方針に基づき、従来の保険会社にはない新たな価値の提供を行い、お客さまから選ばれる保険会社を目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
国内生命保険事業では、生命保険の会計上の特性として契約初年度は会計上の利益がマイナスとなり次年度以降に利益が発生するため、新契約を獲得するほど利益が圧縮されることから、費用の発生時期を是正し、利益が一定平準化するよう修正した「修正利益」をKPIに採用しております。
2019年度の修正利益については、法人税制改正にともなう販売自粛等による新契約の販売量減少などにより320億円と年初計画340億円を下回る結果となりましたが、保障性商品を中心とした保有契約の着実な積み上げ(2019年度末 419万件)により、安定した利益を確保しております。
2020年度の修正利益については、325億円を見込んでおり、新商品投入などにより、収益性の高い保障性商品を中心に保有契約の拡大(2020年度末目標 431万件)を目指してまいります。また、引き続き「新成長戦略の実行」と「非連続な生産性の向上」という二大方針のもと、スピード感を持って、各施策の取組を進化・改善していくことにより、中期経営計画で目指す姿を実現してまいります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響については、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定しております。

ウ.今後の重点取組み
今後、官民一体となった「健康寿命の延伸」の取組が進められ、健康に対するニーズがさらに高まるとともに、他社も健康を軸とした保険商品の開発を進め、健康分野での競争が激化していくことが予想されます。
このような環境の中、SOMPOひまわり生命保険株式会社は「健康応援企業」のブランド構築に向け、新たな商品・サービス開発などInsurhealthⓇの進化に経営資源を集中させ、その販売量およびサービスの質を高めてまいります。同時に非連続な生産性向上に向け、営業店の事務を本社に集中化させるなどの抜本的な営業態勢の変革にも取り組んでまいります。
④ 介護・ヘルスケア事業
ア.経営環境および経営戦略
急速に進展する高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者は増加し、今後も国内の介護市場は拡大することが見込まれております。その一方で、生産年齢人口の減少に伴い、介護を支える労働力の減少が見込まれており、持続可能な事業モデルを確立するためには、生産性の向上や人材確保・育成が喫緊の経営課題であると認識しております。
このような経営環境のもと、介護事業においては、テクノロジーの活用を通じた生産性の向上、処遇改善や社員研修の充実など人材育成の強化により離職率を引き下げ、高い生産性と品質を両立した介護サービスの実現に取り組んでおります。また、「認知症に備える・なってもその人らしく生きられる社会」の実現に貢献することを目指し、認知機能低下予防サービスの開発や認知症ケア力の向上にも取り組むことで、健康寿命延伸にもチャレンジしております。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
介護・ヘルスケア事業では、実質的な収益力を示すために「修正利益」(当期純利益)をKPIとしております。また、当社グループの介護事業における収益の多くを居住系サービスが占めていることから、併せて居住系サービスの「入居率」をKPIとしております。
2019年度の主要事業会社であるSOMPOケア株式会社の修正利益については、生産性向上の取組やコスト削減により、62億円となり年初計画を達成しました。居住系サービスの入居率については、年初計画にわずかに届かなかったものの、前年度比で改善し91.5%となりました。
2020年度については、入居率の改善や単価上昇効果等による増収を見込むものの、新型コロナウイルス感染症の影響下で介護の現場を支える職員への特別手当支給等の影響もあり、修正利益は63億円を見込んでおります。なお、この計画は居住系サービスの2021年3月末入居率93.0%を前提としておりますが、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛等により、新規入居者の減少等の影響を受ける可能性があります。


ウ.今後の重点取組み
今後は生産性向上に資するICT・デジタルへの投資や、処遇改善をはじめとする従業員への投資がより重要になると考えております。労働力が減少する環境下においても、生産性向上および質の高い人材の確保・育成に取り組むことで、介護サービスの供給力を高めてまいります。供給力の向上を前提に、高齢者が住みたい場所で、受けたい介護を選択・決定することができるよう、施設から在宅まで「フルラインナップサービス」を充実し、「人間尊重」を実現するとともに、拡大する介護需要を支えてまいります。
また、高い生産性と品質を両立した介護サービスのノウハウを他の介護事業者にコンサルティング・サービスとして提供することで、介護業界全体の品質や生産性の向上に貢献することを目指してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。また、文中の当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下「KPI」といいます。)の各数値については、本有価証券報告書提出日現在において、予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは、以下のグループ経営理念、グループ行動指針、目指す企業グループ像およびグループ経営基本方針を定めております。
(グループ経営理念)
SOMPOグループは、お客さまの視点ですべての価値判断を行い、保険を基盤としてさらに幅広い事業活動を通じ、お客さまの安心・安全・健康に資する最高品質のサービスをご提供し、社会に貢献します。
(グループ行動指針)
お客さまに最高品質のサービスをご提供するために
1.一人ひとりがグループの代表であるとの自覚のもと、お客さまの声に真摯に耳を傾け、行動することに努めます。
2.自ら考え、学び、常に高い目標に向かってチャレンジします。
3.「スピード」と「シンプルでわかりやすく」を重視します。
4.誠実さと高い倫理観をもって行動します。
(目指す企業グループ像)
真のサービス産業として、「お客さま評価日本一」を原動力に、世界で伍していくグループを目指します。
(グループ経営基本方針)
1.サービス品質の追求
すべての業務プロセスにおいて品質の向上に取り組み、最高品質のサービスをご提供することにより、お客さまに最も高く評価されるグループになることを目指します。
2.持続的な成長による企業価値の拡大
目指す企業グループ像の実現に向け、成長分野へ戦略的に経営資源を投入することにより、グループベースでの持続的成長を実現し、企業価値の拡大を目指します。
3.事業効率の追求
あらゆる分野において、グループで連携し最大の力を発揮することにより、事業効率を高め、安定した事業基盤を築きます。
4.透明性の高いガバナンス態勢
保険・金融事業等の社会的責任と公共的使命を認識し、透明性の高いガバナンス態勢の構築とリスク管理、コンプライアンスの実効性確保を事業展開の大前提とします。
5.社会的責任の遂行
環境・健康・医療等の社会的課題に対して本業の強みを活かしつつ、ステークホルダーとの積極的な対話を通じて、企業としての社会的責任を果たし、持続可能な社会の実現に貢献します。
6.活力ある風土の実現
グループ内の組織活性化を積極的に図り、自由闊達・オープンで活力溢れるグループを実現し、社員とともに成長します。
(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 経営環境および経営戦略
気候変動による大規模自然災害の増加や国内における急速な少子高齢化に加え、低金利環境やデジタル技術による既存ビジネスモデルの変革など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しております。
また、2020年3月以降、急速な拡大を見せている新型コロナウイルス感染症は、世界中の企業の経営基盤に大きな影響を与えるだけでなく、あらゆるステークホルダーの生命や健康を脅かす存在となっており、予断を許さない状況が続いております。
当社グループはこうした急激な変化に敏捷かつ柔軟に対応し、強固な経営基盤を維持するとともに、社員やお客さまの安全を最優先としながら、保険や介護などのサービスのご提供を通じて重要な社会インフラとしての役割を果たしてまいります。
「安心・安全・健康のテーマパーク」とは、安心・安全・健康という抽象的な概念を目に見える形に変換し、社会の中心である「人」の人生に寄り添い、デジタル・テクノロジーなどのあらゆる先進技術を適切に活用し、社会的課題を解決していくとともに、ひとつなぎで支えていく存在を意味します。
当社グループはこれからもその実現に向けて、各事業、グループ会社一丸となって取り組んでまいります。
② 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
当社はグループの実質的な収益力と資本効率を示すために修正連結利益と修正連結ROEを経営指標に用いております。
2019年度は国内における複数の大規模自然災害の影響を受けたものの、着実な事業遂行を進めた結果、修正連結利益は対前年比で増益の1,508億円、修正連結ROEは6.4%となりました。国内自然災害の影響を除くと各事業の収益基盤は着実に成長しております。なお、修正連結利益の内訳は、2019年度末現在で国内損害保険事業が40%、海外保険事業が33%、国内生命保険事業が21%、介護・ヘルスケア事業等が5%となっております。
中期経営計画最終年度である2020年度の経営数値目標は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響について、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定した予想に基づき、「修正連結利益1,870億円、修正連結ROE8.1%以上」と発表しました。
中期経営計画の完遂に向けては、各事業の特性を活かして資本効率を高めるとともに、成長が見込まれる海外保険事業のほか、健康・ウェルネス事業領域など新たな事業分野にも効果的な資本投入を図ることでグループの事業ポートフォリオの変革を推し進めてまいります。また、グローバルな企業集団として持続的な進化を続けていくうえで「修正連結利益3,000億円以上および修正連結ROE10%以上」を当社グループの目指す姿として掲げ、2020年代の早い時期の実現を目指して取組を強化してまいります。

(注)2020年度以降の事業部門別修正利益、修正連結利益および修正連結ROEの計算方法は、以下のとおりであります。

③ グループガバナンス体制
当社グループは、「事業ポートフォリオの変革」と「企業文化の変革」を推し進めるため、国内外を問わず様々な人材を積極的に活用し、グループの目指す姿の実現に向けて迅速に意思決定し、能動的に実行していくことを目指しております。
業務執行体制においては、これまでにグループCEOおよびグループCOOの全体統括のもと、事業オーナー制およびグループ・チーフオフィサー制を採用し、敏捷かつ柔軟な意思決定および業務執行ならびに権限・責任の明確化を図ってまいりました。今後は更に、グループCEOの諮問機関であるGlobal Executive CommitteeとグループCOOの諮問機関である経営執行協議会(Managerial Administrative Committee)という2つの会議体の機能を最大限に活用することで、グループの成長を支える強固な執行体制の構築を目指してまいります。
監督体制においては、指名委員会等設置会社へ移行したことにより、社外取締役を中心とした取締役会が構成されるとともに、指名委員会、監査委員会および報酬委員会の3つの法定委員会が設置されました。各委員会の委員長は社外取締役が務めており、グループガバナンスの強化に向けて公正かつ活発な議論が行われております。また、執行部門ではこうした監督のガバナンス機能が十分に発揮されるよう、取締役会との情報共有の場を確保するなど能動的かつ積極的に執行状況の共有を行っております。こうした取組を更に推し進めることでガバナンスの透明性を高め、経営の重要なテーマについて十分な審議を重ねながらグループの健全で持続的な成長を果たすことを目指しております。
当社グループは自らが果たすべき役割を進化させ企業価値を向上させるとともに、社会的課題の解決やサステナブルな社会の実現を目指し、多様なステークホルダーの声を取り入れながら、グループ経営理念の具現化を目指してまいります。
(3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
① 国内損害保険事業
ア.経営環境および経営戦略
国内損害保険マーケットにおける当社グループのマーケットシェアは約3割を占めており、現状、保険料収入は安定的に推移しております。一方、人口減少や少子高齢化など人口動態の変化、気候変動による大規模自然災害の増加、デジタル技術の進化とそれに伴うお客さまの価値観や購買行動の変化に加え、新型コロナウイルス感染症拡大による生活スタイルの変化など、国内損害保険事業を取り巻く経営環境は大きく変わりつつあります。
このような変化の激しい時代にあっても、環境変化をビジネスチャンスとして捉え、徹底したお客さま志向でお客さまの安心・安全・健康に資する価値ある商品・サービスをご提供していくことで社会に貢献し、最もお客さまに支持される損害保険会社を目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
国内損害保険事業では、事業規模や実質的な収益力を示すため、主要事業会社である損害保険ジャパン株式会社(注)1の「正味収入保険料」(注)2と国内損害保険事業の「修正利益」をKPIとしております。
2019年度の損害保険ジャパン株式会社の正味収入保険料については、前年度を上回る19,049億円となりました。国内損害保険事業の修正利益については、608億円となり、相次ぐ大規模自然災害の発生などにより年初計画を257億円下回りましたが、前年度比では増加する結果となりました。
2020年度の損害保険ジャパン株式会社の正味収入保険料については、自動車保険や火災保険などの増収を主因に、19,445億円を見込んでおります。また、国内損害保険事業の修正利益については、大規模な自然災害の発生に備える再保険コストの増加を見込んでおりますが、国内自然災害の発生が平年並みになると想定していることや生産性向上・収益性改善を進めることにより、前年度を上回る965億円を見込んでおります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響については、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定しております。
(注)1 損害保険ジャパン日本興亜株式会社は、2020年4月1日に商号を「損害保険ジャパン株式会社」に変更しました。
2 自賠責・家計分野地震保険に関する金額および海外グループ会社へ段階的に移管した受再契約分を補正しております。また、海外グループ会社への移管対象額(約600億円)のうち各期の未移管分は補正額から控除しております。


ウ.今後の重点取組み
国内損害保険事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、再保険の活用や政策株式の計画的な削減などによりリスクを適切に管理していくとともに、デジタル技術の活用や料率の適正化などによって生産性や収益性の向上を図ってまいります。
また、デジタル技術の飛躍的な進化、産業構造の変化およびそれに伴うお客さまの購買行動やニーズの変化などを踏まえ、新たな顧客接点の創出と価値ある商品・サービスの創造にチャレンジしてまいります。
② 海外保険事業
ア.経営環境および経営戦略
多様化するリスクや、新興国の経済成長などにより保険のニーズは高まり、世界の損害保険マーケットは着実に成長しております。先進国は、マーケット全体の7割以上を占めていることから、安定的な収益が見込まれており、またアジアなどの新興国は、高い保険料伸び率を維持していることから、中長期的な規模の拡大が期待できると認識しております。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済の減速、大規模自然災害、ソーシャルインフレーションによる賠償額の高騰化、超低金利等による収益への影響が懸念されております。このような不確実性の高い環境下においては、さらなる規模の拡大や、ポートフォリオの見直しによる分散、新たなソリューションの提供をマーケットに先駆けて実行できる体制と企業文化の構築が必須と認識しております。
2017年のEndurance Specialty Holdings Ltd.買収後、海外保険事業の収益拡大を支える一貫した戦略は、グローバルプラットフォームを通じたオーガニック成長とM&Aであります。安定的な収益基盤となる先進国市場では、スペシャルティ保険を中心に拡大しながらポートフォリオの適正化と収益の最大化を進め、中長期的に高い成長率が見込まれる新興国市場では、リテール分野を中心に収益性を高めながら事業を拡大していくことで、当社グループへの利益貢献度を高めてまいります。保険引受の知見・経験・専門性を集約させたプラットフォームを発展させながら、世界各地域におけるお客さまの「安心・安全・健康」に資する商品・サービスを提供し、社会の変化をリードすることを目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
海外保険事業では、実質的な収益力を示すため、大きな割合を占めるSompo Internationalグループ(Sompo International Holdings Ltd.および傘下のグループ会社)については、当期純利益から外部的な要因等によりコントロールが困難な一過性の変動要素を除いた「Operating Income」(その他の事業会社は当期純利益)をKPIとしております。
2019年度の修正利益については、大口事故や自然災害等の影響により、年初計画を89億円下回る501億円となりました。
2020年度の修正利益については、新型コロナウイルス感染拡大による運用環境の悪化等を見込んでおりますが、保険料の適正化、スペシャルティ保険の拡大、リテール分野における事業会社間でのノウハウ提供と実践等により、前年度を上回る510億円を見込んでおります。ただし、各国での活動自粛が長引いた場合、個人や企業の活動・購買の減少等による正味収入保険料の減少や、発生損害額の増加の可能性もあり、今後の影響を注視してまいります。

ウ.今後の重点取組み
不確実性の高い環境下、迅速かつ全体戦略に沿った意思決定や機動的な資本政策を遂行し、各社の特徴や強みを全体戦略の中で最大限生かせるよう、リテール各社をSompo International Holdings Ltd.傘下に移行する組織再編を進めてまいります。企業分野では、頻発する大規模自然災害や運用環境の悪化等を踏まえ、スペシャルティ保険の拡大による伝統的な保険種目とのリスクヘッジ、運用収益を補うための保険引受収益の最大化に取り組みます。リテール分野では、主要リテール会社が各マーケットでトップクラスの成長率・収益率を実現できるよう、事業会社間でのリソース活用の最大化、更なるノウハウの提供と実践を進めてまいります。
これらの取組を支援するため、ガバナンス体制の強化、お客さまの「安心・安全・健康」に資する商品・サービスの積極的な開発、収益拡大に資するグローバルベースでのリソース活用、M&Aなどに経営資源を投入してまいります。経営資源を効果的・効率的に活用することによって、事業拡大とバランスの取れたポートフォリオを実現できるよう取り組んでまいります。
③ 国内生命保険事業
ア.経営環境および経営戦略
生命保険業界の経営環境は、少子高齢化の進展による保険ニーズの多様化、デジタル技術進展、低金利の常態化など、大きく変化しております。また、政府が掲げる「健康寿命の延伸」のもと、国民一人ひとりの健康づくりや疾病等の予防をサポートするため、官民一体となった取組が進められております。
このような環境のもと、SOMPOひまわり生命保険株式会社は、伝統的な「生命保険会社」からお客さまに一生涯寄り添う「健康応援企業」への変革を目指しております。具体的には、保険本来の機能(Insurance)と健康を応援する機能(Healthcare)を統合した、新たな付加価値(InsurhealthⓇ:インシュアヘルス)を提供することで、保険機能では金銭的にサポートし、健康応援機能では予測、予防、寄添いによるお客さまの健康の維持・増進を図ります。SOMPOひまわり生命保険株式会社は、InsurhealthⓇを成長のドライバーとして着実な成長を実現するとともに、お客さま本位の業務運営方針に基づき、従来の保険会社にはない新たな価値の提供を行い、お客さまから選ばれる保険会社を目指してまいります。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
国内生命保険事業では、生命保険の会計上の特性として契約初年度は会計上の利益がマイナスとなり次年度以降に利益が発生するため、新契約を獲得するほど利益が圧縮されることから、費用の発生時期を是正し、利益が一定平準化するよう修正した「修正利益」をKPIに採用しております。
2019年度の修正利益については、法人税制改正にともなう販売自粛等による新契約の販売量減少などにより320億円と年初計画340億円を下回る結果となりましたが、保障性商品を中心とした保有契約の着実な積み上げ(2019年度末 419万件)により、安定した利益を確保しております。
2020年度の修正利益については、325億円を見込んでおり、新商品投入などにより、収益性の高い保障性商品を中心に保有契約の拡大(2020年度末目標 431万件)を目指してまいります。また、引き続き「新成長戦略の実行」と「非連続な生産性の向上」という二大方針のもと、スピード感を持って、各施策の取組を進化・改善していくことにより、中期経営計画で目指す姿を実現してまいります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響については、現時点で発現蓋然性が高く、合理的に算出可能な影響額に限定して算定しております。

ウ.今後の重点取組み
今後、官民一体となった「健康寿命の延伸」の取組が進められ、健康に対するニーズがさらに高まるとともに、他社も健康を軸とした保険商品の開発を進め、健康分野での競争が激化していくことが予想されます。
このような環境の中、SOMPOひまわり生命保険株式会社は「健康応援企業」のブランド構築に向け、新たな商品・サービス開発などInsurhealthⓇの進化に経営資源を集中させ、その販売量およびサービスの質を高めてまいります。同時に非連続な生産性向上に向け、営業店の事務を本社に集中化させるなどの抜本的な営業態勢の変革にも取り組んでまいります。
④ 介護・ヘルスケア事業
ア.経営環境および経営戦略
急速に進展する高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者は増加し、今後も国内の介護市場は拡大することが見込まれております。その一方で、生産年齢人口の減少に伴い、介護を支える労働力の減少が見込まれており、持続可能な事業モデルを確立するためには、生産性の向上や人材確保・育成が喫緊の経営課題であると認識しております。
このような経営環境のもと、介護事業においては、テクノロジーの活用を通じた生産性の向上、処遇改善や社員研修の充実など人材育成の強化により離職率を引き下げ、高い生産性と品質を両立した介護サービスの実現に取り組んでおります。また、「認知症に備える・なってもその人らしく生きられる社会」の実現に貢献することを目指し、認知機能低下予防サービスの開発や認知症ケア力の向上にも取り組むことで、健康寿命延伸にもチャレンジしております。
イ. 中期経営計画(2016~2020年度)およびKPIの進捗状況
介護・ヘルスケア事業では、実質的な収益力を示すために「修正利益」(当期純利益)をKPIとしております。また、当社グループの介護事業における収益の多くを居住系サービスが占めていることから、併せて居住系サービスの「入居率」をKPIとしております。
2019年度の主要事業会社であるSOMPOケア株式会社の修正利益については、生産性向上の取組やコスト削減により、62億円となり年初計画を達成しました。居住系サービスの入居率については、年初計画にわずかに届かなかったものの、前年度比で改善し91.5%となりました。
2020年度については、入居率の改善や単価上昇効果等による増収を見込むものの、新型コロナウイルス感染症の影響下で介護の現場を支える職員への特別手当支給等の影響もあり、修正利益は63億円を見込んでおります。なお、この計画は居住系サービスの2021年3月末入居率93.0%を前提としておりますが、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛等により、新規入居者の減少等の影響を受ける可能性があります。


ウ.今後の重点取組み
今後は生産性向上に資するICT・デジタルへの投資や、処遇改善をはじめとする従業員への投資がより重要になると考えております。労働力が減少する環境下においても、生産性向上および質の高い人材の確保・育成に取り組むことで、介護サービスの供給力を高めてまいります。供給力の向上を前提に、高齢者が住みたい場所で、受けたい介護を選択・決定することができるよう、施設から在宅まで「フルラインナップサービス」を充実し、「人間尊重」を実現するとともに、拡大する介護需要を支えてまいります。
また、高い生産性と品質を両立した介護サービスのノウハウを他の介護事業者にコンサルティング・サービスとして提供することで、介護業界全体の品質や生産性の向上に貢献することを目指してまいります。