有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
(1) 会社経営の基本方針
アニコムグループは、社名に掲げた「ani(命)+communication(相互理解)=∞(無限大)」を企業活動の根源にすえています。これは、命のあるものすべてがお互いに理解し、尊重し合い、ともに一つの目的に向かって力を合わせることで、これまで不可能と思われていたことが可能になると考えているからです。
こうした考えのもと、私たちはペット保険事業を柱に、この無限大の価値創造力を活かし、世界中に「ありがとう」を拡大することを、グループの経営理念として掲げています。
(2) アニコムグループの経営ビジョン
[中期経営計画2019-2021]

<中長期的な経営戦略>これまでの当社グループは、“涙を拭く保険会社グループ”として、どうぶつに生じた病気・ケガに対して、保険金の給付サービスや治療等のサービスを提供し、これらのサービスの質の向上することを通じて、日本国内でのペット保険の普及・促進に取り組んできました。その結果、国内でのペット保険の普及率は約10%にまで伸長し、アニコム損害保険株式会社(以下「アニコム損保」といいます。)は、2019年まで12年間連続でシェアNo.1(※)を獲得するなど、国内におけるペット保険事業のリーディングカンパニーとしての地位を確立できたものと考えています。
そして、2019年度からを第2期創業期と位置付け、これまでの歩みを更に加速させ、“涙を拭く保険会社グループ”から、“笑顔を生み出す保険会社グループ”へと成長するための取組みを開始しています。第2期創業期では、創業時から目指してきた、あらゆるデータから、病気・ケガを分析し、「健康度」を見る予防型保険会社グループとなることを実現していきたいと考えており、2019年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定し、その中で、ペット保険の収益力を拡大するため、ペット保険の独自性・優位性を推進するための予防事業を確立・展開することを重点施策として掲げています。具体的には、どうぶつのライフステージの川上(生まれる場面)から川下(亡くなる場面)までの様々な場面をカバーする事業を展開し、これらの取組みを着実に実現することで、どうぶつ業界のインフラカンパニーとなり、グループ全体で持続的な成長を遂げていきたいと考えています。
(※)ペット保険会社各社のディスクロージャー誌及び決算公告等から当社が推計したもの。
<ペット保険事業とその他の事業のシナジー>(川上から川中の施策)
川上から川中までの間では、生まれてくる際に避けられる遺伝病を、繁殖前後の遺伝子検査によって回避するため、当社の子会社であるアニコム先進医療研究所株式会社において、繁殖犬や主要ペットショップで販売されるどうぶつの遺伝子検査を実施することで、グループ全体の売上にも貢献しつつ、避けられる病気を減らし、保険金削減に繋げていきたいと考えています。また、2018年からスタートしているブリーディングサポート事業は、既にスタートしている遺伝子検査事業のほかに、例えば、交配適期診断や人工授精、精子バンクや医療等のトータルでブリーダーをサポートすることの事業化を目指しています。こうしたサポートを通じてブリーディング現場における種々の課題を解決し、ブリーダーの収益機会を向上させるとともに、健康なペットの流通を促進し、人とどうぶつがともに笑顔で生活する環境を提供していきたいと考えています。
(川中から川下の施策)
当社グループでは、ペット保険事業を行う中で、どうぶつの品種、年齢や性別等に加え、疾病データや写真などの様々なデータを保有しています。こうした膨大なデータを活用し、生活習慣と疾病の関係性の分析や、企業や大学等との共同研究や協業による病気等の予防に繋がる新たなフードやデバイスの開発を行っていくとともに、オウンドメディアやSNSを通じた予防啓発活動を積極的に行い、未然に病気を防ぎ、保険金の削減に繋げていきたいと考えています。
また、当社グループでは、自ら動物病院を運営しており、予防診療から再生医療まで、様々な診療を行っています。動物病院事業を展開・拡大していく中で、当社グループの強みであるカルテ管理システムの利用病院の拡大によって、そこから得られる医療データや保険金データを活用し、次世代の予防法の確立を目指していきたいと考えています。


<目標とする経営指標>当社グループは、ペット保険事業の持続的成長に加え、財務の健全性と資本効率を両立させることを重視しています。そのための経営指標として「成長性」「安全性」「効率性」を重要な経営上の指標としており、「成長性」は連結経常収益3年平均成長率(CAGR)10%以上及び連結経常利益3年平均成長率(CAGR)20%以上、「安全性」はアニコム損保単体のソルベンシー・マージン比率380%程度を目指します。また、「効率性」はROE10~12%程度を目指すこととし、資本効率の最適化の観点から、持続的に資本コストを上回ることが重要であると考えています。これらの指標は、中期経営計画にも掲げており、こうした目標を達成することを通じて、企業価値の向上を目指していきます。

(3) 経営環境及び対処すべき課題
<新型コロナウイルス感染症の影響等>2020年の年初から、新型コロナウイルス感染症の影響が全世界へ拡大し、国内でも、政府による緊急事態宣言が発令されたことを受け、どうぶつ業界においても、ショッピングモール等の大型商業施設内で営業しているペットショップが休業するといった状況が生じました。しかしながら、路面店等のペットショップでは感染予防等に留意しながら時間短縮し、営業を継続しており、消費マインドが冷え込む状況下においても、これらのペットショップでは、どうぶつの販売頭数が増加しています。よって、現時点において、アニコム損保のペット保険契約件数も順調に増加しており、連結経常収益に大きく影響を与える状況は生じていません。
また、コロナ禍における当社グループの従業員への安全対策については、緊急事態宣言下では従業員の感染リスクを軽減するため、可能な限り人との接触機会を削減することを目的にテレワークを含む在宅勤務を実施しました。一方で、やむを得ずオフィスへの出社を要する従業員に対しては、通勤時の感染リスクを軽減するため、時差出勤、土日勤務を含めたシフト勤務体制を実施したことに加え、自動車や自転車での通勤を行った場合や、オフィスの近隣ホテルへ宿泊した場合の補助を行うことなどの対応を行いました。緊急事態宣言が解除された現在においても、テレワークや時差出勤などを推奨しながら事業を継続しています。
<経営環境等>これまでの国内のペット産業全体の市場規模は、毎年、拡大し続けており、2017年には約1兆5千億円を超え、ペット保険市場についても、2019年の普及率は約10%の水準まで伸長しています。これは、現代社会において、私たち人間とともに暮らすペットは、「家族の一員」であるという意識の高まりがあることに加え、ペットとして飼育するどうぶつも、これまで人気の犬や猫のほか、ハリネズミやチンチラなどのいわゆるエキゾチックアニマルと呼ばれるどうぶつ種にまで広がっていることが背景にあると考えられます。
現在、国内のペット保険事業には、当社グループを含む損害保険業の免許を受けた5社に、少額短期保険業者の10社を加えた15社が参入しており、競争環境が厳しい状況となっていますが、こうした社会情勢の変化や「家族の一員」であるペットへの飼育者のニーズを逃すことなく的確に捉え、新たな社会的価値を創出し続けていくことで、持続的な成長を目指していきたいと考えています。
[犬・猫の飼育頭数の推移及びペット産業の市場規模]

<対処すべき課題>① ペット保険事業について
アニコム損保のペット保険の保有契約数は約81万件(前期末比8.4%増)となっており、順調に増加し、国内のペット保険の普及率についても2019年には約10%の水準まで伸長しています。しかしながら、ペット保険の先進国である英国やスウェーデンと比較すると未だ低水準と言え、引き続き、成長途上の市場であると考えています。
よって、引き続き、アニコム損保が提供するペット保険が、“どうぶつの健康保険制度”として社会に広く認知・利用されるため、マーケティングやPRを強化していくことが重要であると考えており、ペット保険販売の最重要ターゲットであるNB(New Born)チャネルに加え、既に飼育されているペットをターゲットとした一般チャネルの営業等を強化し、NBチャネルと双璧をなす営業の主軸として成長させていきたいと考えています。その具体的な施策としてWeb、譲渡団体や金融機関等を通じた販売戦略を構築するとともに、マーケティングやPRを強化していきたいと考えています。更に、2020年1月に、国内最大のブリーダーとのマッチングサイトや譲渡などの里親マッチングサイトなどを運営する株式会社シムネットが新たに当社グループに加わりました。同社は、これまでもアニコム損保のペット保険代理店業務を行っていましたが、両社がこれまで以上に緊密に連携し、お互いが持つ強みを活かしたシナジーを最大限に発揮させ、ペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策に繋げていきたいと考えています。
これらに加えて、ペット保険事業の収益力を更に向上するためには、他社の保険商品と比較し、独自性・優位性を有する魅力ある保険商品を提供していくことが重要であると考えています。その施策の一つとして、2018年12月から、「予防型保険会社」を目指す当社グループ独自のサービスである「どうぶつ健活」を開始しています。これは、どうぶつの腸内フローラ測定の結果から、病気のなりやすさを判定し、その結果に応じて、無料で健康診断が受けられるサービスです。この「どうぶつ健活」を当社グループが提供する保険商品に付帯し(※)、他社が提供する保険商品との差別化を行っています。こうした保険商品の独自性・優位性をお客様に伝えるための取組みを強化していくことで、保険事業の更なる拡大を目指します。
(※)「どうぶつ健活」は、「どうぶつ健保ふぁみりぃスタンダードタイプ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保しにあ」「どうぶつ健保はっぴぃ」が対象です。但し、腸内フローラ測定はすべてのどうぶつが対象ですが、健康診断サービスの対象は犬・猫に限ります。
② ペットの飼育頭数について
国内においては、生活スタイルの変化等に伴い、猫の飼育頭数が逓増していますが、犬の飼育頭数は、国内人口の高齢化等の理由によるペットの飼育世帯数の伸び悩みや、ブリーダーの高齢化・減少などの理由により、どうぶつの流通頭数が減少しており、飼育頭数の逓減傾向が続いています。こうした課題に対して、特にどうぶつが生まれてくるブリーディング現場の環境を改善していくことが重要であり、当社グループが提供するブリーディングサポート等を通じて対処していきたいと考えています。
具体的には、当社グループでは、どうぶつが有する遺伝性疾患の撲滅を目的とした遺伝子検査事業を開始しており、主要なペットショップやブリーダー等を通じて販売されるどうぶつの遺伝子検査をアニコム先進医療研究所株式会社にて実施しています。こうした遺伝子検査により蓄積されたデータを活用したブリーディングに係る科学的な見地や医療などをトータルでサポートすることにより、ブリーディング現場における様々な課題を解決し、ひいては、健康などうぶつの流通を促し、どうぶつの病気やケガなどへの飼育者の不安を少しでも解消することで、飼育頭数の増加に繋げていきたいと考えています。また、こうしたブリーディングサポートにより、ブリーダーの収益機会を向上させ、ブリーダー数の減少に歯止めをかける施策にも取り組んでいきます。更に、ペット飼育者が病気や高齢になった場合や、どうぶつが高齢となり介護が必要となった場合等に、やむを得ずどうぶつの飼育ができなくなることへの対応として、ペット飼育者の代わりにどうぶつを飼育する終生飼育施設(シェルター)や老犬ホームなどを運営し、ペット飼育者が安心して飼育できる環境を提供し、どうぶつの飼育頭数の増加に繋げていきたいと考えています。
アニコムグループは、社名に掲げた「ani(命)+communication(相互理解)=∞(無限大)」を企業活動の根源にすえています。これは、命のあるものすべてがお互いに理解し、尊重し合い、ともに一つの目的に向かって力を合わせることで、これまで不可能と思われていたことが可能になると考えているからです。
こうした考えのもと、私たちはペット保険事業を柱に、この無限大の価値創造力を活かし、世界中に「ありがとう」を拡大することを、グループの経営理念として掲げています。
(2) アニコムグループの経営ビジョン
[中期経営計画2019-2021]

<中長期的な経営戦略>これまでの当社グループは、“涙を拭く保険会社グループ”として、どうぶつに生じた病気・ケガに対して、保険金の給付サービスや治療等のサービスを提供し、これらのサービスの質の向上することを通じて、日本国内でのペット保険の普及・促進に取り組んできました。その結果、国内でのペット保険の普及率は約10%にまで伸長し、アニコム損害保険株式会社(以下「アニコム損保」といいます。)は、2019年まで12年間連続でシェアNo.1(※)を獲得するなど、国内におけるペット保険事業のリーディングカンパニーとしての地位を確立できたものと考えています。
そして、2019年度からを第2期創業期と位置付け、これまでの歩みを更に加速させ、“涙を拭く保険会社グループ”から、“笑顔を生み出す保険会社グループ”へと成長するための取組みを開始しています。第2期創業期では、創業時から目指してきた、あらゆるデータから、病気・ケガを分析し、「健康度」を見る予防型保険会社グループとなることを実現していきたいと考えており、2019年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定し、その中で、ペット保険の収益力を拡大するため、ペット保険の独自性・優位性を推進するための予防事業を確立・展開することを重点施策として掲げています。具体的には、どうぶつのライフステージの川上(生まれる場面)から川下(亡くなる場面)までの様々な場面をカバーする事業を展開し、これらの取組みを着実に実現することで、どうぶつ業界のインフラカンパニーとなり、グループ全体で持続的な成長を遂げていきたいと考えています。
(※)ペット保険会社各社のディスクロージャー誌及び決算公告等から当社が推計したもの。
<ペット保険事業とその他の事業のシナジー>(川上から川中の施策)
川上から川中までの間では、生まれてくる際に避けられる遺伝病を、繁殖前後の遺伝子検査によって回避するため、当社の子会社であるアニコム先進医療研究所株式会社において、繁殖犬や主要ペットショップで販売されるどうぶつの遺伝子検査を実施することで、グループ全体の売上にも貢献しつつ、避けられる病気を減らし、保険金削減に繋げていきたいと考えています。また、2018年からスタートしているブリーディングサポート事業は、既にスタートしている遺伝子検査事業のほかに、例えば、交配適期診断や人工授精、精子バンクや医療等のトータルでブリーダーをサポートすることの事業化を目指しています。こうしたサポートを通じてブリーディング現場における種々の課題を解決し、ブリーダーの収益機会を向上させるとともに、健康なペットの流通を促進し、人とどうぶつがともに笑顔で生活する環境を提供していきたいと考えています。
(川中から川下の施策)
当社グループでは、ペット保険事業を行う中で、どうぶつの品種、年齢や性別等に加え、疾病データや写真などの様々なデータを保有しています。こうした膨大なデータを活用し、生活習慣と疾病の関係性の分析や、企業や大学等との共同研究や協業による病気等の予防に繋がる新たなフードやデバイスの開発を行っていくとともに、オウンドメディアやSNSを通じた予防啓発活動を積極的に行い、未然に病気を防ぎ、保険金の削減に繋げていきたいと考えています。
また、当社グループでは、自ら動物病院を運営しており、予防診療から再生医療まで、様々な診療を行っています。動物病院事業を展開・拡大していく中で、当社グループの強みであるカルテ管理システムの利用病院の拡大によって、そこから得られる医療データや保険金データを活用し、次世代の予防法の確立を目指していきたいと考えています。


<目標とする経営指標>当社グループは、ペット保険事業の持続的成長に加え、財務の健全性と資本効率を両立させることを重視しています。そのための経営指標として「成長性」「安全性」「効率性」を重要な経営上の指標としており、「成長性」は連結経常収益3年平均成長率(CAGR)10%以上及び連結経常利益3年平均成長率(CAGR)20%以上、「安全性」はアニコム損保単体のソルベンシー・マージン比率380%程度を目指します。また、「効率性」はROE10~12%程度を目指すこととし、資本効率の最適化の観点から、持続的に資本コストを上回ることが重要であると考えています。これらの指標は、中期経営計画にも掲げており、こうした目標を達成することを通じて、企業価値の向上を目指していきます。

(3) 経営環境及び対処すべき課題
<新型コロナウイルス感染症の影響等>2020年の年初から、新型コロナウイルス感染症の影響が全世界へ拡大し、国内でも、政府による緊急事態宣言が発令されたことを受け、どうぶつ業界においても、ショッピングモール等の大型商業施設内で営業しているペットショップが休業するといった状況が生じました。しかしながら、路面店等のペットショップでは感染予防等に留意しながら時間短縮し、営業を継続しており、消費マインドが冷え込む状況下においても、これらのペットショップでは、どうぶつの販売頭数が増加しています。よって、現時点において、アニコム損保のペット保険契約件数も順調に増加しており、連結経常収益に大きく影響を与える状況は生じていません。
また、コロナ禍における当社グループの従業員への安全対策については、緊急事態宣言下では従業員の感染リスクを軽減するため、可能な限り人との接触機会を削減することを目的にテレワークを含む在宅勤務を実施しました。一方で、やむを得ずオフィスへの出社を要する従業員に対しては、通勤時の感染リスクを軽減するため、時差出勤、土日勤務を含めたシフト勤務体制を実施したことに加え、自動車や自転車での通勤を行った場合や、オフィスの近隣ホテルへ宿泊した場合の補助を行うことなどの対応を行いました。緊急事態宣言が解除された現在においても、テレワークや時差出勤などを推奨しながら事業を継続しています。
<経営環境等>これまでの国内のペット産業全体の市場規模は、毎年、拡大し続けており、2017年には約1兆5千億円を超え、ペット保険市場についても、2019年の普及率は約10%の水準まで伸長しています。これは、現代社会において、私たち人間とともに暮らすペットは、「家族の一員」であるという意識の高まりがあることに加え、ペットとして飼育するどうぶつも、これまで人気の犬や猫のほか、ハリネズミやチンチラなどのいわゆるエキゾチックアニマルと呼ばれるどうぶつ種にまで広がっていることが背景にあると考えられます。
現在、国内のペット保険事業には、当社グループを含む損害保険業の免許を受けた5社に、少額短期保険業者の10社を加えた15社が参入しており、競争環境が厳しい状況となっていますが、こうした社会情勢の変化や「家族の一員」であるペットへの飼育者のニーズを逃すことなく的確に捉え、新たな社会的価値を創出し続けていくことで、持続的な成長を目指していきたいと考えています。
[犬・猫の飼育頭数の推移及びペット産業の市場規模]

<対処すべき課題>① ペット保険事業について
アニコム損保のペット保険の保有契約数は約81万件(前期末比8.4%増)となっており、順調に増加し、国内のペット保険の普及率についても2019年には約10%の水準まで伸長しています。しかしながら、ペット保険の先進国である英国やスウェーデンと比較すると未だ低水準と言え、引き続き、成長途上の市場であると考えています。
よって、引き続き、アニコム損保が提供するペット保険が、“どうぶつの健康保険制度”として社会に広く認知・利用されるため、マーケティングやPRを強化していくことが重要であると考えており、ペット保険販売の最重要ターゲットであるNB(New Born)チャネルに加え、既に飼育されているペットをターゲットとした一般チャネルの営業等を強化し、NBチャネルと双璧をなす営業の主軸として成長させていきたいと考えています。その具体的な施策としてWeb、譲渡団体や金融機関等を通じた販売戦略を構築するとともに、マーケティングやPRを強化していきたいと考えています。更に、2020年1月に、国内最大のブリーダーとのマッチングサイトや譲渡などの里親マッチングサイトなどを運営する株式会社シムネットが新たに当社グループに加わりました。同社は、これまでもアニコム損保のペット保険代理店業務を行っていましたが、両社がこれまで以上に緊密に連携し、お互いが持つ強みを活かしたシナジーを最大限に発揮させ、ペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策に繋げていきたいと考えています。
これらに加えて、ペット保険事業の収益力を更に向上するためには、他社の保険商品と比較し、独自性・優位性を有する魅力ある保険商品を提供していくことが重要であると考えています。その施策の一つとして、2018年12月から、「予防型保険会社」を目指す当社グループ独自のサービスである「どうぶつ健活」を開始しています。これは、どうぶつの腸内フローラ測定の結果から、病気のなりやすさを判定し、その結果に応じて、無料で健康診断が受けられるサービスです。この「どうぶつ健活」を当社グループが提供する保険商品に付帯し(※)、他社が提供する保険商品との差別化を行っています。こうした保険商品の独自性・優位性をお客様に伝えるための取組みを強化していくことで、保険事業の更なる拡大を目指します。
(※)「どうぶつ健活」は、「どうぶつ健保ふぁみりぃスタンダードタイプ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保しにあ」「どうぶつ健保はっぴぃ」が対象です。但し、腸内フローラ測定はすべてのどうぶつが対象ですが、健康診断サービスの対象は犬・猫に限ります。
② ペットの飼育頭数について
国内においては、生活スタイルの変化等に伴い、猫の飼育頭数が逓増していますが、犬の飼育頭数は、国内人口の高齢化等の理由によるペットの飼育世帯数の伸び悩みや、ブリーダーの高齢化・減少などの理由により、どうぶつの流通頭数が減少しており、飼育頭数の逓減傾向が続いています。こうした課題に対して、特にどうぶつが生まれてくるブリーディング現場の環境を改善していくことが重要であり、当社グループが提供するブリーディングサポート等を通じて対処していきたいと考えています。
具体的には、当社グループでは、どうぶつが有する遺伝性疾患の撲滅を目的とした遺伝子検査事業を開始しており、主要なペットショップやブリーダー等を通じて販売されるどうぶつの遺伝子検査をアニコム先進医療研究所株式会社にて実施しています。こうした遺伝子検査により蓄積されたデータを活用したブリーディングに係る科学的な見地や医療などをトータルでサポートすることにより、ブリーディング現場における様々な課題を解決し、ひいては、健康などうぶつの流通を促し、どうぶつの病気やケガなどへの飼育者の不安を少しでも解消することで、飼育頭数の増加に繋げていきたいと考えています。また、こうしたブリーディングサポートにより、ブリーダーの収益機会を向上させ、ブリーダー数の減少に歯止めをかける施策にも取り組んでいきます。更に、ペット飼育者が病気や高齢になった場合や、どうぶつが高齢となり介護が必要となった場合等に、やむを得ずどうぶつの飼育ができなくなることへの対応として、ペット飼育者の代わりにどうぶつを飼育する終生飼育施設(シェルター)や老犬ホームなどを運営し、ペット飼育者が安心して飼育できる環境を提供し、どうぶつの飼育頭数の増加に繋げていきたいと考えています。