訂正有価証券報告書-第13期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念のもと、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。デジタルテクノロジーを活用しながら、保険相談、お申し込みから保険金等のお支払いまで、一貫してお客さまの視点に立った商品・サービスの提供を実現するとともに、オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。
(2) 経営環境
当社が直面している経営環境として、乗合代理店をはじめとした代理店チャネルが拡大するとともに、オンライン生命保険市場に、競合他社が参入したことにより、当社を取り巻く競争環境は激化しております。また、インターネットを取り巻く環境の変化は目覚ましく、インターネットを活用したサービスに対するお客さまの期待値も高まっているものと考えております。
消費者に向けた生命保険の加入経路に関する調査*1によると、インターネットを通じて実際に加入した人の割合は約3%に留まる一方、今後の加入意向は約12%に達しております。なお、隣接する損害保険業界におけるダイレクト自動車保険は、立ち上がりから順調に成長を続け、市場シェアは約8%と言われております*2。このことから、当社は、今後の事業環境としてオンライン生保の成長余地は確実に存在し、今後も着実な成長可能性があると考えており、当社がお客さまのニーズに十分にお応えすることで、長期的に大きな成長余地があると見込んでおります。
(3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
(中期計画の振返り)
当社は、2016年度から2018年度までの中期計画においては、2013年度から2015年度までの中期計画期間中に認識した課題をもとに、スマートフォン向けのウェブサイトを改善するとともに、KDDI株式会社を募集代理店としてホワイトレーベルの商品を発売するなど、販売チャネルを多角化しました。また、商品改定や新商品の発売を行うなど、積極的に商品開発を行いました。こうした取組みにより事業基盤を整備したうえで、積極的に営業費用を投下した結果、2018年度は、新契約業績は過去最高を更新するとともに、保有契約件数は30万件を突破しました。一方で、中期計画の経営目標であった経常収益135億円及び経常損益の黒字化は、インターネット直販チャネル、KDDI株式会社を代理店としたチャネル及び代理店チャネルの各チャネルを、当社が当初想定していたほどには十分な活用を実現できなかったことなどから未達となりました。当中期計画を含めた過去10年間の学びとして、当社は、変化するお客さまのライフスタイルに合わせて、お客さまのニーズに合う商品・サービスを提供するとともに、その価値を積極的に訴求していくことが重要であると認識しました。
(新たな経営方針)
当社は、今後も着実な成長を続け、中長期においてより高い収益力を実現するために、2018年11月に新たな経営方針を策定しました。新経営方針の骨子は以下のとおりです。
○新経営方針の骨子
なお、当社が、目標となる経営指標をEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)と定めた理由は以下のとおりです。
生命保険契約は、一般的に、新規の契約獲得時に多くの費用がかかりますが、収益となる保険料を生み出す期間は長期となるため、費用と収益の発生にタイムラグが生じます。そして、現在の法定会計上の損益計算書では、費用を初年度に一括計上する一方で、収益となる保険料収入は長期にわたって計上されます。保有契約に占める新契約の割合が大きい当社は、新規の契約が増加するほど、当年度に計上される費用は増加し、当期の利益は減少する構造となっております。そのため、当社は、生命保険会社の企業価値を評価するためには、法定会計に加えて、将来の利益も含めた長期の収益性を示すEV(エンベディッド・バリュー)も考慮する必要があると考え、新経営方針の経営指標として定めました。
当社は、中長期的な成長を可能とする基盤の強化に向けて、以下の新経営方針の重点領域を軸とした対処すべき課題に対して取り組み、企業価値のさらなる向上を目指します。
① 契約業績のさらなる伸長
当社は、新経営方針の重点領域に掲げた「顧客体験の革新」及び「販売力の強化」に取り組むことで、契約業績のより一層の伸長を目指します。まず、「顧客体験の革新」において、当社は、質の高い顧客体験を生み出すことが、お客さまに選ばれ続け、契約業績の伸長を実現するために最も重要な要素であると認識しております。そのため、商品・サービスの開発に加え、保険相談、申し込み、契約後の諸手続き、保険金等の請求といった一連のプロセスにおいても、お客さま視点を起点とした設計に取り組み、顧客体験を革新することを目指します。また、当社は、広告宣伝・コンタクトセンター・ウェブサイト・SNS・ご契約者との集いである「ふれあいフェア」など、お客さまとの全ての接点の質を継続的に高め、常にお客さまに寄り添った価値提供を行うことで、顧客満足度の最大化を図ります。特に、増加するスマートフォン経由でのお客さまとの接点においては、オンライン生保の強みを生かしたデジタルデータの分析とウェブサイトの改善による知見を積み重ね、お客さまの期待の先にある便利な生命保険をつくることを目指します。また、約20万人のご契約者が契約後も当社のサービスを身近に便利に感じられるようコミュニケーションを図ることで、顧客満足度を高め、長期にわたる信頼関係の強化に努めます。
その上で、販売力を強化し、圧倒的な集客の実現を目指します。「販売力の強化」においては、まずは主な販売チャネルであるインターネット経由の申し込みをより一層拡大するため、テレビCMを中心に継続的に広告宣伝を行うことで、ブランド力のさらなる強化を図ります。これにより、保険を検討中のお客さまに向けて当社の認知度の向上を図るとともに、将来、生命保険を検討する潜在的なお客さまに向けても、当社を想起いただける機会の増大に努めます。また、より多くのお客さまに当社の商品・サービスを提供するため、代理店チャネルやホワイトレーベル商品を活用した販売強化にも努めます。現在、KDDI株式会社を代理店として、先方の顧客基盤を活用しながら、「auの生命ほけん」の提供を行っております。引き続き、パートナー企業と協業することなどにより、新しい販売チャネルの開拓を目指します。
② 事業費効率の改善
当社は、生命保険業がストックビジネスであることを活かして、スケールメリットを最大限享受できるよう事業規模を拡大するとともに、全社的に生産性向上に対する取組みを推進することで、事業費効率の改善を目指します。業務プロセスの見直しを行うことに加え、テクノロジーを活用して一部業務の自動化対応を継続して進めます。営業費用については、2019年度も新契約業績の伸長を目指して、引き続き積極的に投下をするものの、経営指標のひとつである営業費用効率を注視し、費用対効果に関するデータの収集・管理・分析を行い、投下する営業費用の効果を常に最大化できるように努めます。
当社は、経営資源の充実を図り、以上の取組みを推進することで、さらなる成長を目指します。
*1. 生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
*2. ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社のウェブサイト「自動車保険市場と主なダイレクト保険会社のシェア」(ソニー損害保険株式会社作成)
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念のもと、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。デジタルテクノロジーを活用しながら、保険相談、お申し込みから保険金等のお支払いまで、一貫してお客さまの視点に立った商品・サービスの提供を実現するとともに、オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。
(2) 経営環境
当社が直面している経営環境として、乗合代理店をはじめとした代理店チャネルが拡大するとともに、オンライン生命保険市場に、競合他社が参入したことにより、当社を取り巻く競争環境は激化しております。また、インターネットを取り巻く環境の変化は目覚ましく、インターネットを活用したサービスに対するお客さまの期待値も高まっているものと考えております。
消費者に向けた生命保険の加入経路に関する調査*1によると、インターネットを通じて実際に加入した人の割合は約3%に留まる一方、今後の加入意向は約12%に達しております。なお、隣接する損害保険業界におけるダイレクト自動車保険は、立ち上がりから順調に成長を続け、市場シェアは約8%と言われております*2。このことから、当社は、今後の事業環境としてオンライン生保の成長余地は確実に存在し、今後も着実な成長可能性があると考えており、当社がお客さまのニーズに十分にお応えすることで、長期的に大きな成長余地があると見込んでおります。
(3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
(中期計画の振返り)
当社は、2016年度から2018年度までの中期計画においては、2013年度から2015年度までの中期計画期間中に認識した課題をもとに、スマートフォン向けのウェブサイトを改善するとともに、KDDI株式会社を募集代理店としてホワイトレーベルの商品を発売するなど、販売チャネルを多角化しました。また、商品改定や新商品の発売を行うなど、積極的に商品開発を行いました。こうした取組みにより事業基盤を整備したうえで、積極的に営業費用を投下した結果、2018年度は、新契約業績は過去最高を更新するとともに、保有契約件数は30万件を突破しました。一方で、中期計画の経営目標であった経常収益135億円及び経常損益の黒字化は、インターネット直販チャネル、KDDI株式会社を代理店としたチャネル及び代理店チャネルの各チャネルを、当社が当初想定していたほどには十分な活用を実現できなかったことなどから未達となりました。当中期計画を含めた過去10年間の学びとして、当社は、変化するお客さまのライフスタイルに合わせて、お客さまのニーズに合う商品・サービスを提供するとともに、その価値を積極的に訴求していくことが重要であると認識しました。
(新たな経営方針)
当社は、今後も着実な成長を続け、中長期においてより高い収益力を実現するために、2018年11月に新たな経営方針を策定しました。新経営方針の骨子は以下のとおりです。
○新経営方針の骨子
| 経営理念 | 正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する |
| 目指す姿 | オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニー |
| 重点領域 | ・顧客体験の革新 デジタルテクノロジーを活用し、全てのサービスを質的に高め進化させる ・販売力の強化 積極的プロモーション及び代理店・ホワイトレーベルの拡大により、圧倒的な集客を実現する |
| 経営目標 | EEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)を企業価値を表す重要な経営指標とし、早期の1,000億円到達を目指す |
なお、当社が、目標となる経営指標をEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)と定めた理由は以下のとおりです。
生命保険契約は、一般的に、新規の契約獲得時に多くの費用がかかりますが、収益となる保険料を生み出す期間は長期となるため、費用と収益の発生にタイムラグが生じます。そして、現在の法定会計上の損益計算書では、費用を初年度に一括計上する一方で、収益となる保険料収入は長期にわたって計上されます。保有契約に占める新契約の割合が大きい当社は、新規の契約が増加するほど、当年度に計上される費用は増加し、当期の利益は減少する構造となっております。そのため、当社は、生命保険会社の企業価値を評価するためには、法定会計に加えて、将来の利益も含めた長期の収益性を示すEV(エンベディッド・バリュー)も考慮する必要があると考え、新経営方針の経営指標として定めました。
| <ご参考>EV(エンベディッド・バリュー)とは EV(エンベディッド・バリュー)は、「修正純資産」と「保有契約の将来利益現価」を合計した指標であり、当社が用いるEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)は、EV(エンベディッド・バリュー)の種類のひとつです。 「修正純資産」は、期末の純資産に調整額(負債中の内部留保等)を合計して算出します。当年度の純利益がプラスの場合は、修正純資産を増加させる要因となり、マイナスの場合は、修正純資産を減少させる要因となります。 「保有契約の将来利益現価」は、現在の保有契約から生じる将来の利益を現在価値に割り引いたもので、新契約を獲得すると、一般的に、保有契約の将来利益現価が増加します。 |
当社は、中長期的な成長を可能とする基盤の強化に向けて、以下の新経営方針の重点領域を軸とした対処すべき課題に対して取り組み、企業価値のさらなる向上を目指します。
① 契約業績のさらなる伸長
当社は、新経営方針の重点領域に掲げた「顧客体験の革新」及び「販売力の強化」に取り組むことで、契約業績のより一層の伸長を目指します。まず、「顧客体験の革新」において、当社は、質の高い顧客体験を生み出すことが、お客さまに選ばれ続け、契約業績の伸長を実現するために最も重要な要素であると認識しております。そのため、商品・サービスの開発に加え、保険相談、申し込み、契約後の諸手続き、保険金等の請求といった一連のプロセスにおいても、お客さま視点を起点とした設計に取り組み、顧客体験を革新することを目指します。また、当社は、広告宣伝・コンタクトセンター・ウェブサイト・SNS・ご契約者との集いである「ふれあいフェア」など、お客さまとの全ての接点の質を継続的に高め、常にお客さまに寄り添った価値提供を行うことで、顧客満足度の最大化を図ります。特に、増加するスマートフォン経由でのお客さまとの接点においては、オンライン生保の強みを生かしたデジタルデータの分析とウェブサイトの改善による知見を積み重ね、お客さまの期待の先にある便利な生命保険をつくることを目指します。また、約20万人のご契約者が契約後も当社のサービスを身近に便利に感じられるようコミュニケーションを図ることで、顧客満足度を高め、長期にわたる信頼関係の強化に努めます。
その上で、販売力を強化し、圧倒的な集客の実現を目指します。「販売力の強化」においては、まずは主な販売チャネルであるインターネット経由の申し込みをより一層拡大するため、テレビCMを中心に継続的に広告宣伝を行うことで、ブランド力のさらなる強化を図ります。これにより、保険を検討中のお客さまに向けて当社の認知度の向上を図るとともに、将来、生命保険を検討する潜在的なお客さまに向けても、当社を想起いただける機会の増大に努めます。また、より多くのお客さまに当社の商品・サービスを提供するため、代理店チャネルやホワイトレーベル商品を活用した販売強化にも努めます。現在、KDDI株式会社を代理店として、先方の顧客基盤を活用しながら、「auの生命ほけん」の提供を行っております。引き続き、パートナー企業と協業することなどにより、新しい販売チャネルの開拓を目指します。
② 事業費効率の改善
当社は、生命保険業がストックビジネスであることを活かして、スケールメリットを最大限享受できるよう事業規模を拡大するとともに、全社的に生産性向上に対する取組みを推進することで、事業費効率の改善を目指します。業務プロセスの見直しを行うことに加え、テクノロジーを活用して一部業務の自動化対応を継続して進めます。営業費用については、2019年度も新契約業績の伸長を目指して、引き続き積極的に投下をするものの、経営指標のひとつである営業費用効率を注視し、費用対効果に関するデータの収集・管理・分析を行い、投下する営業費用の効果を常に最大化できるように努めます。
当社は、経営資源の充実を図り、以上の取組みを推進することで、さらなる成長を目指します。
*1. 生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
*2. ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社のウェブサイト「自動車保険市場と主なダイレクト保険会社のシェア」(ソニー損害保険株式会社作成)