有価証券報告書-第17期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 16:57
【資料】
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【項目】
134項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「ワイヤレス・ブロードバンドサービスを通じて、より創造性あふれる社会の実現を目指す」ことを経営理念として掲げております。多くのエンドユーザのニーズに応じた通信環境の提供や関連サービスの提供を行っていくことで、より創造性のあふれる社会を実現し、また株主様やお客様などのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう企業価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
① 安定収益事業(BtoC事業)
外部環境
・ワイヤレスブロードバンド市場は、引き続き厳しい競争環境
・通信インフラや通信端末の成熟により、通信サービス周辺でのビジネス機会拡大
事業戦略
・プロダクトアウト発想からマーケットイン発想での需要創出
・通信サービスの選択と集中
①ワイヤレスゲートWi-Fi事業
②公衆無線Wi-Fiライセンス事業
② 成長事業(LTE-X事業)
外部環境
・サイバーセキュリティ対策に対するニーズの増大
・ローカル5Gなどのプライベートネットワーク実現のための法整備完了
事業戦略
・「LTE over IP」による安全な通信環境を提供するクラウド事業
・EPC(LTE Coreネットワーク)構築ノウハウと実績を活用したプライベートネットワーク構築支援のSI事業
(3) 経営上目標とする客観的な指標
当社グループは、企業価値の最大化を図るため、持続的な成長を目標に掲げ、成長性と収益性を重要な経営上の指標としております。これに基づき、売上高と営業利益を具体的な指標と捉えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの継続的な発展及び経営基盤の安定を図っていくために、以下の事項を今後の事業展開における主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。
① 安定収益事業の拡充について
当社グループのビジネス領域であるワイヤレス・ブロードバンド市場は、厳しい競争環境が継続しております。一方で、通信インフラや通信端末の更なる成熟により、通信サービス周辺でのビジネス機会が拡大しており、外部環境に適切に対応すべく従来は主力事業であるWiMAXを実店舗のみ販売しておりましたが、新たに自社EC(電子商取引)サイトを立ち上げ販売を開始し販路拡大を図っております。また提供する通信サービスのブラッシュアップを実行し利益の拡大に取り組んでまいります。
② 新規事業の創設について
当社グループが持つ通信インフラやセキュリティプラットフォームを活用した新しい価値を創造することを目標として、リモートライフサポート事業(教育、娯楽、安心を提供する商品開発と販売強化)地方DXプラットフォーム事業(地域に適したプライベートネットワークを構築し、IOT、AI、ロボット等を活用した地方創生サービス)などを開始予定でありますが、未確定な要素が多く、成長事業として着実に歩みだすための体制の構築を行い、事業活動の推進を行ってまいります。
③ 有能な人材の獲得、育成
当社グループ事業の継続的な発展を実現するためには、有能な人材の獲得及び育成が重要であると考えております。そのために、事業構造や事業展開等を勘案したうえで必要な人材を適時採用する他、教育研修制度の拡充、外部ノウハウの活用などにも積極的に取り組んでまいります。
④ 内部管理体制の強化について
当社グループ事業の継続的な発展を実現させるためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であり、そのために財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。
コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保しつつも、ベンチャー企業としての俊敏さも兼ね備えた全社的に効率化された組織体制の構築に向けて更に内部管理体制の強化に取り組んでまいります。