有価証券報告書-第16期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 14:56
【資料】
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【項目】
69項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) バイオ新薬の開発
バイオ新薬事業では、ライセンスアウト先が望むデータを揃え、ネットワークやビジネスチャンスを最大限に活用して、早期にライセンスアウトを実現させることが重要であると考えております。
なお、パイプライン拡充のための具体的な取組み等は、以下のとおりであります。
① 抗α9インテグリン抗体(開発番号:GND-001、対象疾患領域:免疫疾患、がん)への取組み
本開発品については、既に科研製薬㈱へライセンスアウトしておりますが、当社は引き続き同社との共同研究において、商業化に向けた大量生産の製法開発や最適な対象疾患の絞込みの研究を進めております。
また、同社には国内外の開発権を許諾しておりますので、グローバル展開を加速するための提携についても、当社は同社をサポートし、早期にグローバル展開できる提携先も確保したいと考えております。
② バイオ新薬候補品の充実
バイオ新薬は、研究活動によって新薬のシーズを見つけ、次に、細胞レベル・小動物レベルでの有効性を確認した上で特許などの産業財産権による権利化を行い、ここで初めて公開することができます。よって、抗体医薬品候補など現在着手している研究テーマをできるだけ効率的に権利化していくことが目標となります。さらに、バイオ新薬については、設立以来のテーマに留まらず、将来より顕在化しそうな疾患領域や現時点では満足な治療法がない疾患領域を見極め、外部機関との連携も活かしながら研究開発を行っていく所存であります。
(2) バイオ後続品の開発
バイオ後続品の対象となるバイオ医薬品は、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ®」(一般名:アダリムマブ)のように、関節リウマチ、尋常性乾癬などの治療薬として売上高が1兆円を超えるものを筆頭にブロックバスターが目白押しです。これらが特許期間の満了を順次迎えることから、大きな市場が見込まれております。当社は、フィルグラスチムバイオ後続品の開発において培った経験とノウハウを発展的に応用することで、新たなバイオ後続品の開発を効率的かつ優位に進めることが可能であると考えております。新規バイオ後続品の拡充に取り組むことは、当社が継続的に企業価値を高めていくために重要であると認識しております。また、今後、バイオ後続品事業は世界的な競争により拍車がかかると想定されることから、開発品目の選定は多面的な評価をした上で慎重に行い、選定した開発品目については開発リスク低減のために早期に提携関係を構築し、経営資源を集中して効率的な開発を心掛けてまいります。
なお、パイプライン拡充のための具体的な取組み等は、以下のとおりであります。
① フィルグラスチムバイオ後続品(開発番号:GBS-001、対象疾患領域:がん)への取組み
当社が開発してまいりましたフィルグラスチムのバイオ後続品は、平成25年5月に日本国内において上市され、順調に売上高を伸長しております。さらに、当該医薬品の製品価値を向上させるために、欧米やアジア市場での事業化を検討いたします。
② ペグフィルグラスチムバイオ後続品(開発番号:GBS-010、対象疾患領域:がん)への取組み
当該医薬品は、フィルグラスチムにPEG(ポリエチレングリコール)を修飾することで、投与回数を減らし効果の持続性を増すなど、高付加価値を付与した次世代型フィルグラスチムであります。また、先行品の世界での市場規模が約5,000億円となっていることも大きな魅力となっております。
当該医薬品の原料が既に日本で上市しているフィルグラスチムであることから、フィルグラスチムバイオ後続品を有する点で、当社は他社に比してペグフィルグラスチムの開発を進める上での優位性があります。また、当社は当該バイオ後続品の原薬製造プロセスを既に確立し、先行品との同等性・同質性に関する良好なデータを得ておりますので、これを訴求データとして国内外の製薬企業との早期の提携を実現し、当該バイオ後続品の上市を着実に進めてまいります。
③ アダリムマブバイオ後続品(開発番号:GBS-005、対象疾患:免疫疾患)への取組み
当該先行品は関節リウマチや尋常性乾癬などの治療薬として世界での売上高が約1.5兆円規模で、現時点で最も販売高を上げている医薬品です。当社は当該医薬品のバイオ後続品の原薬製造プロセスを既に確立し、先行品との同等性・同質性に関する良好なデータを得ております。これらを基に、国内外の製薬企業との早期の提携を実現し、当該バイオ後続品の上市を着実に進めてまいります。
④ ダルベポエチンアルファバイオ後続品(開発番号:GBS-011、対象疾患領域:腎疾患)への取組み
当該医薬品は、腎性貧血治療薬であるエポエチンアルファの効果の持続性を高めた製品であり、国内では約600億円の市場を形成しております。現在、当社は日本市場に向けて㈱三和化学研究所と共同開発を進めており、早期の臨床試験入りを目標に取り組んでまいります。
⑤ がん治療領域のバイオ後続品への取組み
がんの治療法は日進月歩であり、バイオ医薬品への期待は高く、現在、世界の医薬品市場の上位一角を占めるのはがん治療に係るバイオ医薬品です。当社は、平成27年8月より持田製薬㈱とのがん治療領域におけるバイオ後続品の共同開発に着手しており、当該治療領域におけるバイオ後続品の上市に向けて鋭意取り組んでまいります。
⑥ 眼科治療領域のバイオ後続品への取組み
世界的な高齢化社会の進展や生活習慣の変化に伴い、黄斑変性症等の眼疾患の患者が増加しております。これらの治療薬としてバイオ医薬品が注目されておりますが、当該領域のバイオ医薬品は高額であり、様々な患者様にご使用いただくためにもバイオ後続品の開発の社会的必要性を感じております。当社は、平成27年11月に公表したとおり眼科領域に専門性の高い千寿製薬㈱との当該領域におけるバイオ後続品の共同開発を推進しており、引き続き積極的に開発していく所存です。
(3) バイオ医薬品事業全般における優位性の確保
① 開発品目の優先順位
上述のとおり当社はバイオ新薬及びバイオ後続品事業のいずれにおいても複数の開発品目を保有しており、限られた人員と資金を効率的に投下して最大限の成果を上げられるよう日々深慮し、提携先の製薬企業や委託先と協業の下、当社の開発品目の価値最大化に努めております。その一方で、バイオ医薬品の市場動向、各疾患領域の標準治療法、競合他社の開発状況等も日々変化しています。当社は、社内外の様々な要因を適時勘案し、当社の開発品目の優先順位を柔軟に見直しながら、当社の開発品目の市場優位性を確保しつつ、企業価値の最大化を図ってまいります。
② 製品の競争優位性の確保
医薬品にとって原薬の品質と製造費用は重要ですが、とりわけバイオ医薬品にはその2点が長期的な事業を行う上で最重要な事項となります。当社としては、その点のみならず、製品の使い勝手(ユーザビリティー)が市場優位性を左右するものと考えております。そこで、当社は原薬製造の供給体制及び製造費用に関わる製造委託先との製法開発に注力するとともに、製剤においても医療現場や患者様の使い勝手に優れた製品を目指し、デバイス企業との協議にも積極的に取り組んでまいります。
(4) 提携による事業推進
当社は、成長著しいバイオ医薬品の開発に注力し、がん領域や自己免疫疾患など治療薬がない疾患を対象とするバイオ新薬の開発に取り組んでおります。ただし、当社の経営資源には限りがあることから、経営資源を効率的に活かすために提携によって補完し得る企業と事業推進を図る必要があります。
一方、バイオ後続品の開発においては、アジアや欧米の製造委託先についても、密接な人的交流をもとにネットワークの形成とその充実を図っております。また、グローバル製薬企業がバイオ後続品にも取り組み始めておりますので、品質・製造費用・製剤などで差別化できる提案を行い、グローバル製薬企業との提携を目指す必要があります。
以上のように、当社はバイオ新薬及びバイオ後続品の両面において積極的に製造などに関わるネットワークを構築し、国内外の製薬企業との提携により人的・資金的資源を効率的に組み合せながら事業の推進を図ってまいります。
(5) ノーリツ鋼機グループとの事業推進
当社は、平成28年3月28日に公表しておりますNKリレーションズ㈱との資本業務提携の下、国内外の大学・公的機関、バイオベンチャー、企業等で眠っている新たなバイオ事業のシーズを探索し、当該バイオテクノロジーを活用した再生医療、遺伝子診断、遺伝子治療等の新規バイオ事業の立上げを推進し、長期的な成長基盤を創造してまいります。それを実現するために、本年度は当社とノーリツ鋼機グループの密接な協業体制を早期に構築し、積極的に新規事業の立上げを行ってまいります。
(6) ネットワークの強化
当社はビジネスモデルとしてファブレス型の経営を掲げております。また、自社だけでは解決できない課題に対し、社外の経営資源も含めた最適な組合せを構築し、迅速かつ積極的に解決を図ってまいります。また、今後推進していく新たなバイオ事業に関する事業のシーズの探索にもネットワークが必要となります。これらのネットワークの構築には、社外との情報交換を積極的に行い、情報集約力を高め、ネットワークのシナジーを最大限に発揮させられる人財の育成が重要であると考えております。
(7) コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の強化
当社が円滑に社外ネットワークを構築していくためには、当社の社会的信用を維持・向上させていくことが重要であると認識しております。当社の取引先の多くは上場企業など社会的信用のある会社や公的研究機関であり、対等な取引関係を維持していくためには、当社にも相応の社会的信用が必要になります。
このような観点から、当社は小規模組織ではありますが、十分な信頼が得られるよう内部管理体制の強化を図ってまいります。また、コーポレート・ガバナンスを構築し、全てのステークホルダーのニーズに対して組織的かつ的確に対応できるよう、経営の透明性を高めてまいります。また、内部統制の強化についても、経営の効率化に留まらず、コンプライアンス体制を強化し、経営の健全化に努めてまいります。
(注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。

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