① 監査役監査の状況 a.組織・人員 当社は監査機能の充実を図るため、2007年6月より監査役会を設置しております。監査役会は4名の監査役(常勤監査役1名、非常勤監査役3名)で構成されており、監査役は、全員、独立役員及び社外監査役の要件を満たしております。 各監査役の属性及びスキル(専門性、経験、知見等)は、以下のスキルマトリックスに記載の通りとなります。多種多様な知見や観点から、取締役の業務執行に対して、現実的かつ実効的な監査を実現しております。 〈役員スキルマトリックス〉 特に顕著なスキルに絞って●で表示
属 性 スキル(専門性、経験、知見等) 氏名 社外性 独立 役員 指名・ 報酬 委員会 年齢 性別 担務 属性 資格等 就任 期間 (年) 企業 経営 事業 戦略 営業・マーケティング ESG・サスティナビリティ 法務・リスク管理 財務 会計 組織 人事 乙部 智佳 ● ● 59 女 管理系コンサルティング 4 ● ● ● 諸江 幸祐 ● ● (※) 69 男 投資事業経営 16 ● ● ● 小久保 崇 ● ● 51 男 弁護士 5 ● ● ● 和田 健吾 ● ● 47 男 公認会計士 1 ● ● ●
※ 指名・報酬委員会は、3名の取締役(花田光世、田中仁、髙島宏平の各氏)で構成されており、監査役は構成員とはなっておりません。監査役会は同委員会の答申内容及びそれに基づく取締役の判断を監査する立場にあります。 〈役員スキルマトリックス〉の補足乙部智佳 ITベンチャー企業の創業メンバーの一人として管理部門や内部監査部門を立ち上げ、同社の成長とともに上場まで担当後、同社監査役に就任。その後は、これらの経験を生かして、スタートアップを中心とする企業運営の全般を支援し、企業の規模や業種を問わず、また、監査者・被監査者双方の立場を理解して、現実的かつ実効的な監査を実現することができます。 諸江幸祐 小売・流通分野や投資事業・資本市場における、企業を経営する側と外部のアナリストや市場側の視点を持ち、財務・会計に関する十分な知見を有しております。また、それらを背景として複数企業の社外役員に就任しております。当社の東京証券取引所上場前から監査役を務めており、当社の変遷や実態を理解しつつ、客観的な視点の下、現実的かつ実効的な監査を実現することができます。 小久保崇 弁護士。大手法律事務所を経て自身の事務所を開設し企業法務全般を経験。その一方で、投資系企業の経営に参画し、また、複数の企業の社外取締役・社外監査役を務めるなど、法務に加えて、財務・会計に関する十分な知見を有し、現実的かつ実効的な監査を実現することができます。 和田健吾 公認会計士。公認会計士としての経験・見識が豊富であり、公認会計士としての高い専門的知見を有することに加え、M&Aや投資・ファイナンスを通じて多様な業種のビジネスに関わるとともに、複数の企業の社外監査役を務めるなど、財務・会計に関する十分な知見をもとに、現実的かつ実効的な監査を実現することができます。
b.監査役会の活動 各監査役は監査役会で決定された監査方針(※)及び監査計画に従って、取締役会や重要な会議への出席、取締役との意見交換、重要な事業所への往査、重要な決裁書類等の閲覧、会計監査人並びに内部監査室との連携等を通じ、業務監査及び会計監査を実施しております。 重要な会議への出席としては、経営会議、執行役員会、リスク管理委員会などがあります。いずれも週1回定例会議への出席のほか、リスク管理委員会は月1回の全体会議に出席し、リスク管理体制の整備・運用状況を確認しております。 事業所への往査としては、重要な物流・製造拠点において棚卸立ち会い、実査を行なっております。 その他、業務全般の状況把握のため、各部門に対するヒアリングを年次計画に基づき実施しております。 内部監査部門との連携については、週1回定例会議を実施し、内部統制の整備とその運用状況について確認を行なっております。 (※)監査方針 基本方針として、具体的に(1)~(6)を掲げております。1.基本方針 当社監査役は、監査役監査基準を指針として、取締役の職務の執行を監査することにより、会社が企業理念の実現に向けて持続的に成長し、中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立することに貢献する。 (1) 予防監査による会社の健全性確保 (2) 経営意思決定プロセスに重点を置いた監査 (3) 内部統制システムの構築・運用状況の監査 (4) 監査役会の意見形成と表明 (5) 連結経営の視点に立った企業集団における監査への対応 (6) 会計監査人、内部監査部門との連携による監査体制の強化
c. 監査役会の運営 監査役会は、原則月1回(1回あたり所要時間は約1時間)の定例監査役会に加え、必要に応じて臨時監査役会を開催し、監査役会規程に基づき、監査に関する事項について協議、決定を行っております。また、取締役会に出席し、取締役の業務執行状況および取締役会の決議等について監査を行なっております。 当事業年度における、監査役会および取締役会における個々の監査役の出席状況は次のとおりであります。氏名 監査役会 開催/出席回数 (うち臨時) (参考) 取締役会 開催/出席回数 発言等内容 乙部 智佳 16/16 (4/4) 12/12 各種会社における管理部門・監査部門に関する幅広い知識と経験から適宜発言を行っております。 諸江 幸祐 16/16 (4/4) 12/12 主に企業経営及び投資市場を中心とした幅広い知識と経験から適宜発言を行っております。 小久保 崇 16/16 (4/4) 12/12 弁護士及び他社取締役・監査役としての幅広い知識と経験から適宜発言を行っております。 和田 健吾 13/13 (3/3) 10/10 公認会計士及び他社取締役・監査役としての幅広い知識と経験から適宜発言を行っております。
(注)取締役会は、上記のほか、書面決議を4回行っております。 d. 監査役会の活動 監査役会における主な決議、協議、報告事項は以下の通りです。 (定例監査役会)決議事項 (13件) 監査方針・監査計画及び業務分担、常勤監査役・特定監査役の選定、監査役会の監査報告書、会計監査人の再任、会計監査人の監査報酬に関する同意 など 協議・報告事項 (25件) 取締役会議案に関する意見交換、会計監査人の監査方針・計画案、監査役会の監査報告書案、株主総会議案確認、リスク管理状況、内部監査四半期定例報告、子会社等グループ経営推進状況・内部統制状況 など
上記の他、議案外議案(4件)として、エス・ロジックス㈱における不適切会計に係る調査等について 意見交換を行っております。 (臨時監査役会) 当事業年度は4回開催しており、四半期定例の会計監査人からの会計監査内容の説明に関する確認やKAM(監査上の主要な検討事項)などについて確認・議論しております。 ② 内部監査の状況 当社の内部監査は、「内部監査規程」に基づき、当社の業務運営及び財産管理の実態を、一般に公正妥当な基準をもって、原則として年1回、全部門を対象に客観的な調査・評定を行うとともに、意見又は方策を各部門に勧告することにより、経営の合理化並びに業務効率の向上に寄与することを目的として実施しております。 内部監査は当社の内部監査室が担当しており、その人員は4名で、「内部監査規程」に基づき必要に応じて社内の適任者による支援が可能な体制となっております。 内部監査の活動内容及び結果等については取締役会に報告しております。また、監査役監査及び会計監査人とも以下のとおり相互連携しております。 監査役とは、定期的に内部監査の実施状況等について情報交換を行うとともに、監査役会において四半期ごとに監査状況について報告を行っております。 会計監査人との間の情報交換・意見交換については、会計監査人による四半期定例会計監査内容の監査役への報告に同席して情報の共有を図るとともに、監査上の問題点の有無や今後の課題等について随時意見交換等を行っております。 ③ 会計監査の状況 a.監査法人の名称 有限責任監査法人トーマツ b.継続監査期間 18年間 c.業務を執行した公認会計士 指定有限責任社員 業務執行社員 矢野 浩一 指定有限責任社員 業務執行社員 中桐 光康 指定有限責任社員 業務執行社員 大山 顕司 d.監査業務に係る補助者の構成 公認会計士20名、その他26名 e.監査法人の選定方針と理由 当社は、会計監査人の選定に際しては、当社の広範な業務内容に対応して効率的な監査業務を実施することができる一定の規模とネットワークを持つこと、審査体制が整備されていること、監査計画の概要及び具体的な監査実施要領並びに監査費用が合理的かつ妥当であること、さらに監査実績等を考慮し、総合的な判断で会計監査人を選定する方針としており、これらを十分に満たす有限責任監査法人トーマツを会計監査人として選定しております。 f.監査役及び監査役会による監査法人の評価 当社の監査役会は、有限責任監査法人トーマツに対する評価を行っており、同監査法人による会計監査が適正に行われていることを確認しております。 監査役会は、会計監査人の再任に関する確認決議をしており、その際には日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」に基づき、総合的に評価しております。 ④ 監査報酬の内容等 a.監査公認会計士等に対する報酬区分 前連結会計年度 当連結会計年度 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円) 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円)(注) 提出会社 83 ― 180 ― 連結子会社 6 ― 73 3 計 89 ― 254 3
(注)連結子会社における非監査業務の内容は、課題調査業務であります。 b.監査公認会計士等と同一のネットワークに属する組織に対する報酬(a.を除く)区分 前連結会計年度 当連結会計年度 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円) 監査証明業務に基づく報酬(百万円) 非監査業務に基づく報酬(百万円) 提出会社 ― ― ― ― 連結子会社 ― ― ― ― 計 ― ― ― ―
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容 (前連結会計年度) 当社の連結子会社であるシダックス株式会社は有限責任 あずさ監査法人に対して監査証明業務に基づく報酬を支払っています。 (当連結会計年度) 該当事項はありません。 d.監査報酬の決定方針 当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、有限責任監査法人トーマツが策定した監査計画、監査内容、監査日数等を勘案し、当社と同監査法人で協議の上、監査役会の同意を得て決定しております。 e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由 取締役会が提案した会計監査人に対する報酬等に対して、当社の監査役会が会社法第399条第1項の同意をした理由は、有限責任監査法人トーマツが策定した監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積もり等が当社の事業規模や事業内容に適切であると判断した為であります。