有価証券報告書-第28期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 15:17
【資料】
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【項目】
154項目
①気候変動への対応:TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示
・シナリオ分析による影響度評価(財務影響評価)
前提としている主なシナリオ
シナリオ主に参照したシナリオ
1.5℃シナリオSSP1-1.9シナリオ(IPCC,2023)
Net Zero Emissions by 2050シナリオ(IEA,2022)
4℃シナリオSSP5-8.5(IPCC,2023)
Stated Policyシナリオ(STEPS)(IEA,2022)

a. 抽出されたリスクと2030年時点での影響
財務影響度の金額イメージ(大:20億円以上、中:1~20億円、小:1億円未満)
(移行リスク)
分類時間軸財務影響領域可能性のある事業インパクト影響度
1.5℃4℃
政策と法炭素税の導入中~長期コスト‐農作物・水産品・畜産品・消耗費等の原材料・仕入れコストが上昇する。
‐工場及び物流・配送のエネルギーコストが上昇する。
‐保有車両の見直しの必要性や自社排出量に対しての費用が発生する。

分類時間軸財務影響領域可能性のある事業インパクト影響度
1.5℃4℃
政策と法プラスチック規制の強化中~長期コスト‐プラスチック規制が強化されることで、包装材における代替素材の開発・導入が求められコストが上昇する。
GHG排出規制の強化中期コスト/資産‐社有車や配送車両の電気自動車へ置き換えに伴い、転換コストなどの負担が上昇する。
その他環境規制の導入・強化短期コスト/資産‐環境関連規制強化への対応による設備投資の増加や、食品安全基準等の見直しへの対応コストが上昇する。
業界
/
市場
消費者の環境志向の変化中~長期収益‐環境への取組や非財務情報の開示が不十分な場合、消費者からの支持が低下し、ブランド力の下落や顧客離れによる減収が発生する。
エネルギー需給の変化中期コスト‐化石燃料を用いたエネルギー調達コストが上昇し、原材料・仕入れの生産コストやガソリン車(現車両)の利用による配送コストが上昇する。
‐再エネ調達需要の高まりにより、再エネ価格や再エネ対応切り替え設備の稼働価格が上昇する。
投資家の評判変化中~長期資本‐気候変動への取組や非財務情報の開示が不十分な場合、優遇金利が適用されず、企業評価が低下する。

農・水産業における生産イノベーション中~長期コスト/資産‐農・水産業がスマート農業等脱炭素モデルに移行するために最新設備等を導入することでコスト負担が上昇する。
物流・配送におけるイノベーション中期コスト/資産‐配送車両の電気自動車へ置き換えに伴い、コスト負担が上昇する。

(物理リスク)
分類時間軸財務影響領域可能性のある事業インパクト影響度
1.5℃4℃

異常気象の激甚化短~長期コスト‐集中豪雨や台風によって生産地域の浸水被害や、物流網の混乱が発生し、商品の調達ができなくなる。
‐台風等の自然災害による運休の発生等で売上の減少や車両損傷による補償対応が増加する。
‐事業所の浸水等により、事業活動が停止する。

調達・供給体制への影響長期コスト/収益‐気候変動による直接的・間接的な収穫量の低下により、調達必要量の確保が難しくなる。
‐需給バランスの調整が難しくなり、欠品や廃棄処理の増加が懸念される。‐高温により農作業効率が低下し収穫量が減少する。
品質への影響長期コスト/収益‐当社グループが設定する水準の品質確保が難しくなる。
‐顧客への配送時に、冷凍食品を中心に品質担保が困難になる。
‐熱中症や食中毒などの発生リスクが高まり、発生してしまった場合に評判悪化により売上が減少する。
コスト構造への影響長期コスト‐原材料・資材等の仕入れコストが上昇する。
‐人材不足や操業可能設備不足等からコスト負担が上昇する。
消費者の食ニーズ全般の変化長期収益‐消費者の生活における気候変動への適応負担が増加し、食費支出そのものが減少する。

※影響度は、当連結会計年度末現在において取得可能な情報をもとに算定しうる範囲で記載
※定量評価は、2030年時点まで2025年3月期と同様の事業規模拡大が続いていることを前提に評価
b. シナリオ分析を踏まえたリスクへの対応と、対応から生まれる機会
分類対応機会
炭素税の導入‐カーボンニュートラルの達成‐省エネの積極的な導入によりコスト削減ができる。
‐カーボンニュートラル達成により、炭素税の負担を減らせる。
プラスチック規制の強化‐商品パッケージのさらなるグリーン化‐代替プラスチックの新包装材の先行導入により差異化をはかる。
その他環境規制の導入・強化‐食品安全基準の強化
‐特定フロン排出抑制
‐カーボンフットプリント開示規制の強化により、自社の優位性の訴求や、その他環境配慮に対する補助金導入による金銭的なメリットを享受する。
消費者の環境志向の変化‐アップサイクル食品の販売推進‐商品パッケージのさらなるグリーン化‐環境志向・ニーズの高まりに的確に対応し、顧客との関係性を構築・向上させることで、ブランド力や既存顧客との関係性が強化されるだけでなく、新たな顧客開拓・既存顧客のロイヤリティ向上へも繋がる。
エネルギー需給の変化‐省電力化‐オフィス・全物流拠点電力に再生エネルギーを導入‐グリーン配送や、省エネ設備の早期導入等によりコスト負担を抑えられる。
農・水産業における生産イノベーション‐サプライチェーン全体での持続可能性を高める‐環境負荷が少ない食材の製造等、フードテックの活用・開発促進によりニューフードの市場を活性化する。
‐冷凍食品、加工生産、可食化技術も含めたイノベーティブな生産、安定供給体制を先行して構築し差異化をはかる。
物流・配送におけるイノベーション‐梱包資材の見直し
‐配送車の省エネルギー配送とEV化の検証
‐配送効率の高い資材の導入により、コスト負担を抑制する。
‐気候変動に影響を受けにくい配送手段を選択し、顧客にとって利便性の高い物流・配送体制を先行して構築する。

分類対応機会
異常気象の激甚化‐サプライチェーン全体での持続可能性を高める
‐良質なサプライの拡大‐ローコストオペレーション、マーケティングノウハウ共有による収益力改善
‐生産地の多様な地理的ポートフォリオにより、局所的な収穫不良時でも商品の安定供給が図れる。
-学童における災害時の緊急連絡サービスの必要性が高まり、需要が増加する
調達・供給体制への影響‐トレーサビリティのデータを有効活用し、需給調整を綿密に実施し、安定供給が図れる。
‐国内外での収穫可能性の拡大を想定し、安定生産できる栽培、生産方法の確立を後押しする。
品質への影響‐従来の小売流通基準に満たない原材料(B級品等)の活用機会を増加させ、顧客にもその価値を理解してもらうことで、新たな訴求要素を確立する。
消費者の食ニーズ全般の変化‐熱中症予防や備蓄可能な食品に対するニーズが高まる。
‐外出の困難化から宅配そのもののニーズが増加する。

上記、シナリオ分析に記載したリスクへの対応とそこから生まれる機会において、特に「フードロス削減」、「プラスチック削減」、「消費者の健康ニーズの充足」、「サプライチェーン全体での持続可能性」に関連した社会課題解決の取り組みとして具体的に以下のようなことに取り組んでいます。
◆フードロス削減
1.川上:生産地や製造元で発生するフードロスの削減
(2025年3月期 実績)
2025年3月期 削減量2025年3月期 削減量の経済的価値
525,783Kg約430百万円

(2023年3月期から2025年3月期までの実績・累計)
過去3年累計 削減量過去3年累積 削減量の経済的価値
1,515,161Kg約1,239百万円

※フードロスの購入単価818円/Kg(参照:京都市平成29年度調査(http://www.sukkiri-kyoto.com/data))
(ⅰ)ふぞろいRadish
「自然の恵みを次世代につなぐ」ことの地続きの活動として、従来の小売流通の概念にとらわれない多彩な規格外食材を展開する、フードロス削減と生産者支援目指した取り組み。
(ⅱ)Upcycle by Oisix
これまで捨てられていたものに付加価値をつけ、新しい商品にアップグレードさせることをコンセプトに開発・販売するフードロス解決型ブランド。
(ⅲ)もったいない食品の販売
気候変動の影響により発生してしまった規格外品や豊作品や、青果等の未利用部分など、通常の流通で廃棄になってしまう青果や水産品を商品として販売することでフードロスを削減。
2.川中:流通過程で発生するフードロスの削減
(ⅰ)需給マッチング
蓄積されたお客さまの嗜好情報と天候によって左右される作物の生育状況とを、独自のアルゴリズムでマッチングさせることで、流通過程でのフードロスは約0.2%と食品小売業において低い水準。また、需要予測システムにはAIを導入し、お客さまの行動、購買データ、レシピデータ、販促データなどを学習することで、最適値での発注が可能になることで、「欠品率」「在庫回転率」を改善。
(ⅱ)オペレーション改善(フードレスキューセンター)
規格に準じた青果のほか、ふぞろい食材の加工も柔軟に対応し、ミールキット原料・加工品として活用できるため、青果の積極的な仕入れや、豊作時に食材を大量に仕入れて加工原料に活用すること等が可能。
3.川下:家庭・給食でのフードロスの削減
ミールキット「Kit Oisix」
調理に必要な食材を必要な分だけ集めてお届けすることで食品廃棄量を1/3に削減。
◆商品資材のプラスチック削減
商品パッケージや包装方法の見直しにより、プラスチック使用料を約半分に削減(2022年3月期比)
1. リサイクル資材、環境対応型資材への切り替え促進
Oisixでは、お客様にお届けする際に使用している段ボールについて、リサイクル用紙使用率100%を実現しております。また、Kit Oisixの外袋にバイオマス素材を配合することで、石油由来プラスチックの削減に取り組んでいます。
2. 不要なプラスチック素材の削減
Oisixでは、内容量によって高さの調整できる新型段ボールを導入することで、商品の上部にあったプラスチック緩衝材の削減を図っています。また、Oisixに加えて、らでぃっしゅぼーやでもプラスチック包装の最適化(薄肉化、簡易包装)による使用料の削減に継続して取り組んでいます。
◆消費者の健康ニーズの充足
お客様の健康に対する志向が高まる中で、農薬や化学肥料の使用を抑制した農作物、化学調味料等、食品添加物の使用を抑制した商品、プラントベースの商品や栄養バランスに配慮したヘルスケアKitなど健康に関するニーズを充足す商品の販売を行っております。
◆サプライチェーン全体での持続可能性
サプライチェーン全体での持続可能性を高めるため、具体的に以下について取り組んでおります。
1.フェアトレード
公正で、正当な対価で取引を行い、相手国の環境を破壊しないことに取り組んでおります。
2.農産品
バイオ炭などのような環境負荷を低減する栽培手法を用いた農産品も取り扱っています。
3.水産品
うなぎの「資源保護・回復」を目的とした「ささエールうなぎ基金」を設立し、食文化を守り、環境をつくるための寄付活動を実施しております。また、MSC/ASC認証を取得した水産品や加工品など、持続可能な商品を拡充しております。
4.畜産品
アニマルウェルフェアの考え方を尊重し、飼育技術を生産者と共に確立しております。希少品種である短角牛の販売や、国産飼料を用いた平飼い卵などを取り扱うなど持続可能性を高める取り組みを行っております。

IRBANK 採用情報

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