有価証券報告書-第31期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、“夢現(ムゲン)”「夢を現実にし、理想を追求する」を社是とし、「住宅取得というお客様の夢を実現することをお手伝いしたい」という想いが込められております。新築マンションと比較して割安感の強い「再生した中古マンション」の販売から発展してきた当社グループは、より多くのお客様の夢を現実にするために、一棟賃貸マンションや一棟オフィスビル等の中古の投資用不動産を中心に取扱商品の拡大を図っております。今後におきましても、社是及び企業理念を経営の基本方針として事業に取り組み、中古不動産の再生・流通を通して住宅ストック型市場の発展に貢献し、企業価値の更なる向上を目指してまいります。
(2)経営環境と中期的な会社の経営戦略
[経営環境]
当社グループが属する不動産業界では、継続する低金利環境を背景に、不動産価格は安定的に上昇してきました。投資用不動産に関しましては、グローバルの視点からみた日本の不動産利回りと金利差のイールドギャップが選好され、海外不動産投資家から首都圏を中心とした不動産投資が活発に行われてきました。国内の不動産投資家に関しても、海外からの資金流入による投資活動の活発化、東京オリンピック開催を契機にしたインバウンド向け投資需要の増加、及び日本株上昇による投資余力の増加などが影響し、高い需要を維持してきました。
居住用不動産に関しましては、首都圏新築マンションの供給が減少したことによるマンション価格の高騰が、比較的、低価格な中古マンションへの高い需要へつながったこと、中古マンション事業者のリノベーション力が向上したことによりデザイン性・機能性に優れた新築マンションと遜色ない物件が供給されるなど、中古マンションの需要は年々高まっております。その結果、2016年以降、首都圏においては中古マンションの契約件数が新築マンションの契約件数が上回る状況が続いております。
新型コロナウイルス感染症の影響は、2020年度第1四半期から第2四半期期間中において中国からの資材到着遅延や製造停止の影響を受け、当社グループでも内外装工事事業の工事遅延や工事停止などが発生し、工事期間が長期化する状況が続きました。更に、2020年4月に政府より緊急事態宣言が発出されたことにより、不動産市況の不確実性が高まったことから、国内の不動産投資家の様子見姿勢が高まり、海外投資家においては、厳しい入国制限が続いたことから、物件内見や契約行為などを行うことが難しくなったことが影響し、投資需要は大きく減少しました。2020年後半からは徐々に投資意欲も回復しつつあり、国内投資家の需要はほぼコロナ前の水準まで戻りましたが、海外投資家の需要は厳しい入国制限が継続されているため、コロナ前の水準にまで回復するには時間がかかると予想しております。
居住用不動産に関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式や新しいワークスタイルが定着しつつあり、住居ニーズの変化が起こりつつあります。2020年5月の緊急事態宣言解除以降、首都圏中心であった中古不動産の需要が、都心エリア以外でも非常に高まっております。テレワークの機会が増えたことにより、都心から遠方エリアの住居の買い替えニーズが高まったり、リフォーム需要の喚起に繋がっていると考えております。
[中期的な会社の経営戦略]
このような経営環境下、当社グループでは、これまで以上に多様なアセットタイプやサービスの提供を行うことで不動産投資家の裾野を拡大するため、「事業基盤を支える商品づくり」「収益基盤を支えるネットワークづくり」「経営基盤を支える人材・システムづくり」を経営方針の軸として3カ年中期経営計画を2019年12月期から開始しております。財務戦略として自己資本比率を中心に財務健全性を強化し、手元資金の一定額の確保及びキャッシュ・フローを重視した経営を行うことを目指しております。
不動産買取再販事業においては、保有する一棟オフィス、一棟賃貸マンション、区分オーナーチェンジ物件など、投資利回りの改善に努め、物件の投資魅力を高めることが重要との認識のもと、物件稼働率の向上、適正賃料への改善、内装資材のグレードを高めデザイン性を重視することで、不動産価値を高める商品づくりを行っております。新しい試みとして、一棟賃貸マンションとして保有していた投資用不動産を、周辺エリアのマンション供給状況や人口動態を調査し、分譲マンションとしてリフォーム後に販売するなど、当社の再生ノウハウを活かした商品づくりも開始しました。
内外装工事事業に関しましては、外部顧客獲得に向けて、専用人材を配置し、ウェブマーケティングを実施することでリフォーム需要を獲得する取り組みを開始しました。当社がリフォーム工事を行った区分マンションの近隣住民向けにオープンハウスを実施するなど、これまで年間500件以上の施工実績ノウハウを提供することで、新たな事業機会の創出を図っております。不動産管理事業に関しましても、営業部門と連携し物件販売後の管理契約を受注獲得する取り組みを開始するなど、収益の多様化を図っております。
その他事業として、不動産投資家の裾野を拡大することを目的として、不動産特定共同事業法をベースとした小口販売やクラウドファンディング事業者と提携した不動産投資サービスを提供する事業を新たに取り組んでおります。両事業とも、不動産投資の入り口として投資単位の小さい商品・サービスを提供することで、将来的に大きな単位での不動産投資への導入を図る投資商品・サービスとして位置付けております。
更に、新たな事業として開発事業を2020年から開始しております。これまで当社グループが長年培ってきたノウハウを活かしつつ、ESGやSDGsを意識した賃貸マンションやオフィスビルなどを中心に開発いたします。中期経営計画最終年度にあたる2021年12月期には4棟の竣工を目指しております。
以上のとおり、当社グループは、既存事業に新たな取り組みを付加することで収益を拡大し、新たな事業展開を推進し収益の多様化を図ることで、当社グループの企業価値を高めていきたいと考えております。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、財務の安定性を重視しており、連結自己資本比率30%以上を維持することを経営指標としております。当連結会計年度における経営指標の実績につきましては、連結自己資本比率が前連結会計年度末33.2%に対して、当連結会計年度末36.0%となりました。今後も、経営指標の向上に向けて、財務体質の強化に努めてまいります。
また、2019年12月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画において、2021年12月期の連結売上高630億円、連結経常利益55億円を目指してまいりましたが、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響や当連結会計年度までの状況を鑑み、2021年12月期の業績予想を連結売上高354億円、連結経常利益13億円に修正しております。
その他、重要な経営指標として、フリー・キャッシュフロー、現預金残高、在庫回転率に目標を設定し、財務健全性や資産効率等を月次ごとに確認しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(2)に記載の経営環境を背景に、(1)及び(2)に記載の経営方針及び中期的な会社の経営戦略を実行する上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 不動産買取再販事業における新規物件の取得
2020年12月期は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による緊急事態宣言の発出により、不動産売買の流通量が停滞し、不確実性が高まったことから、当社グループでは自己資本比率の維持や現預金の充実を最優先とする方針へ転換したため、保有する販売用不動産は前期末比90億円程度減少しました。投資家の様子見姿勢が一時的に強まったものの、投資用不動産の価格は、高止まりを続け、立地・エリアによって不動産価格に二極化の傾向がみられるなど、これまで以上に仕入れの判断が難しく、また競合環境も厳しくなっております。
当社グループでは、コロナ禍で不動産仲介会社の営業活動に制約はあるものの、ITを活用した仕入判断力の強化とスピード化を図ることで、仲介会社からの仕入情報を増やし、新規物件の取得を進めてまいります。
② 販売用不動産の在庫回転率の向上
新型コロナウイルス感染症の影響、東京オリンピックの開催可否、衆議院選挙など、2021年12月期も不動産市況は不透明な状況が続くと想定しております。そのような環境において、在庫回転率を高め、不動産の保有期間を短期化することが必要であると考えております。当社グループでは、これまで以上に稼働率改善のスピードを高め、内外装工事の短期化を図ることで早期の商品化に取り組んでおります。また、仲介会社向けの物件紹介サイト情報の充実を図り、投資家・エンドユーザーへの情報提供を行いやすい環境づくりを行っていくことで早期の販売を行ってまいります。
③ 工事原価削減による収益性の向上
ここ数年の不動産価格の高止まりにより収益機会を得られる物件の取得が難しくなっております。更に、内外装工事に使用する資材を毎年アップグレードするため資材調達費や労務費が高騰する傾向にあります。そのため、常に分散購買を行い調達コストの適正化や業務オペレーション見直しによる労務費単価の低減を行うことで、コスト削減や工期短縮に努め、売上総利益率の維持に取り組んでまいります。
④ 消費税法の改正
2020年4月に消費税法等の一部が改正され、2020年10月1日以後に行われる居住用賃貸建物の課税仕入れ等の税額については、仕入税額控除の対象としないことと改正されました。これにより、10月1日以降に仕入れを行った居住用賃貸建物に関しましては、原則、その仕入税額を全額租税公課に計上するため、実質の初年度にあたる2021年度の租税公課が大きく増加することになります。仕入控除税額を調整できることとなる、仕入年度を含む第三年度の期間中に販売できるよう在庫期間の短縮を図り、在庫回転率の向上に努めてまいります。
⑤ 成長を支える安定収益の拡大
当社グループは、主力の不動産売買事業の連結売上高が全体の90%程度、セグメント利益の70%以上を占めており、将来的な不動産市況の変化に備えるための安定収益の確保が課題となっております。そのため、長期・安定的な収益確保の機会として、優良資産の獲得と管理戸数の増加に取り組んでおります。優良資産獲得に関しましては、各年度のキャッシュ・フローや手元資金の水準を考慮し、取得を決定しております。管理戸数の増加に関しましては、当社保有不動産の売却時にアセットオーナーからの受託を得られるよう営業部門と連携し、契約獲得に取り組んでおります。
⑥ 既存事業及び新規事業への積極的な投資
当社グループは、主力事業である不動産売買事業へこれまで以上に積極的な投資を行うとともに、外部環境の変化を踏まえた成長分野への新規参入を慎重且つ積極的に行うことにより、バランスの取れた事業ポートフォリオを構築することを目指しています。新規事業に関しましては、全てを内製化し単独で事業推進するよりも事業化や収益化までの期間を考慮し、他社との業務提携やM&Aなどの戦略的投資も活用し推進してまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、企業価値の最大化を図るためには、経営の透明性と健全性の確保及び環境の変化に迅速・適切に対応することが重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスはその重要な経営課題の一つと位置付けており、企業の持続的な成長のため、経営執行体制の透明性や多様性の確保等、ガバナンス機能の強化を図ってまいります。
(1)経営方針
当社グループは、“夢現(ムゲン)”「夢を現実にし、理想を追求する」を社是とし、「住宅取得というお客様の夢を実現することをお手伝いしたい」という想いが込められております。新築マンションと比較して割安感の強い「再生した中古マンション」の販売から発展してきた当社グループは、より多くのお客様の夢を現実にするために、一棟賃貸マンションや一棟オフィスビル等の中古の投資用不動産を中心に取扱商品の拡大を図っております。今後におきましても、社是及び企業理念を経営の基本方針として事業に取り組み、中古不動産の再生・流通を通して住宅ストック型市場の発展に貢献し、企業価値の更なる向上を目指してまいります。
(2)経営環境と中期的な会社の経営戦略
[経営環境]
当社グループが属する不動産業界では、継続する低金利環境を背景に、不動産価格は安定的に上昇してきました。投資用不動産に関しましては、グローバルの視点からみた日本の不動産利回りと金利差のイールドギャップが選好され、海外不動産投資家から首都圏を中心とした不動産投資が活発に行われてきました。国内の不動産投資家に関しても、海外からの資金流入による投資活動の活発化、東京オリンピック開催を契機にしたインバウンド向け投資需要の増加、及び日本株上昇による投資余力の増加などが影響し、高い需要を維持してきました。
居住用不動産に関しましては、首都圏新築マンションの供給が減少したことによるマンション価格の高騰が、比較的、低価格な中古マンションへの高い需要へつながったこと、中古マンション事業者のリノベーション力が向上したことによりデザイン性・機能性に優れた新築マンションと遜色ない物件が供給されるなど、中古マンションの需要は年々高まっております。その結果、2016年以降、首都圏においては中古マンションの契約件数が新築マンションの契約件数が上回る状況が続いております。
新型コロナウイルス感染症の影響は、2020年度第1四半期から第2四半期期間中において中国からの資材到着遅延や製造停止の影響を受け、当社グループでも内外装工事事業の工事遅延や工事停止などが発生し、工事期間が長期化する状況が続きました。更に、2020年4月に政府より緊急事態宣言が発出されたことにより、不動産市況の不確実性が高まったことから、国内の不動産投資家の様子見姿勢が高まり、海外投資家においては、厳しい入国制限が続いたことから、物件内見や契約行為などを行うことが難しくなったことが影響し、投資需要は大きく減少しました。2020年後半からは徐々に投資意欲も回復しつつあり、国内投資家の需要はほぼコロナ前の水準まで戻りましたが、海外投資家の需要は厳しい入国制限が継続されているため、コロナ前の水準にまで回復するには時間がかかると予想しております。
居住用不動産に関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式や新しいワークスタイルが定着しつつあり、住居ニーズの変化が起こりつつあります。2020年5月の緊急事態宣言解除以降、首都圏中心であった中古不動産の需要が、都心エリア以外でも非常に高まっております。テレワークの機会が増えたことにより、都心から遠方エリアの住居の買い替えニーズが高まったり、リフォーム需要の喚起に繋がっていると考えております。
[中期的な会社の経営戦略]
このような経営環境下、当社グループでは、これまで以上に多様なアセットタイプやサービスの提供を行うことで不動産投資家の裾野を拡大するため、「事業基盤を支える商品づくり」「収益基盤を支えるネットワークづくり」「経営基盤を支える人材・システムづくり」を経営方針の軸として3カ年中期経営計画を2019年12月期から開始しております。財務戦略として自己資本比率を中心に財務健全性を強化し、手元資金の一定額の確保及びキャッシュ・フローを重視した経営を行うことを目指しております。
不動産買取再販事業においては、保有する一棟オフィス、一棟賃貸マンション、区分オーナーチェンジ物件など、投資利回りの改善に努め、物件の投資魅力を高めることが重要との認識のもと、物件稼働率の向上、適正賃料への改善、内装資材のグレードを高めデザイン性を重視することで、不動産価値を高める商品づくりを行っております。新しい試みとして、一棟賃貸マンションとして保有していた投資用不動産を、周辺エリアのマンション供給状況や人口動態を調査し、分譲マンションとしてリフォーム後に販売するなど、当社の再生ノウハウを活かした商品づくりも開始しました。
内外装工事事業に関しましては、外部顧客獲得に向けて、専用人材を配置し、ウェブマーケティングを実施することでリフォーム需要を獲得する取り組みを開始しました。当社がリフォーム工事を行った区分マンションの近隣住民向けにオープンハウスを実施するなど、これまで年間500件以上の施工実績ノウハウを提供することで、新たな事業機会の創出を図っております。不動産管理事業に関しましても、営業部門と連携し物件販売後の管理契約を受注獲得する取り組みを開始するなど、収益の多様化を図っております。
その他事業として、不動産投資家の裾野を拡大することを目的として、不動産特定共同事業法をベースとした小口販売やクラウドファンディング事業者と提携した不動産投資サービスを提供する事業を新たに取り組んでおります。両事業とも、不動産投資の入り口として投資単位の小さい商品・サービスを提供することで、将来的に大きな単位での不動産投資への導入を図る投資商品・サービスとして位置付けております。
更に、新たな事業として開発事業を2020年から開始しております。これまで当社グループが長年培ってきたノウハウを活かしつつ、ESGやSDGsを意識した賃貸マンションやオフィスビルなどを中心に開発いたします。中期経営計画最終年度にあたる2021年12月期には4棟の竣工を目指しております。
以上のとおり、当社グループは、既存事業に新たな取り組みを付加することで収益を拡大し、新たな事業展開を推進し収益の多様化を図ることで、当社グループの企業価値を高めていきたいと考えております。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、財務の安定性を重視しており、連結自己資本比率30%以上を維持することを経営指標としております。当連結会計年度における経営指標の実績につきましては、連結自己資本比率が前連結会計年度末33.2%に対して、当連結会計年度末36.0%となりました。今後も、経営指標の向上に向けて、財務体質の強化に努めてまいります。
また、2019年12月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画において、2021年12月期の連結売上高630億円、連結経常利益55億円を目指してまいりましたが、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響や当連結会計年度までの状況を鑑み、2021年12月期の業績予想を連結売上高354億円、連結経常利益13億円に修正しております。
その他、重要な経営指標として、フリー・キャッシュフロー、現預金残高、在庫回転率に目標を設定し、財務健全性や資産効率等を月次ごとに確認しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(2)に記載の経営環境を背景に、(1)及び(2)に記載の経営方針及び中期的な会社の経営戦略を実行する上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 不動産買取再販事業における新規物件の取得
2020年12月期は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による緊急事態宣言の発出により、不動産売買の流通量が停滞し、不確実性が高まったことから、当社グループでは自己資本比率の維持や現預金の充実を最優先とする方針へ転換したため、保有する販売用不動産は前期末比90億円程度減少しました。投資家の様子見姿勢が一時的に強まったものの、投資用不動産の価格は、高止まりを続け、立地・エリアによって不動産価格に二極化の傾向がみられるなど、これまで以上に仕入れの判断が難しく、また競合環境も厳しくなっております。
当社グループでは、コロナ禍で不動産仲介会社の営業活動に制約はあるものの、ITを活用した仕入判断力の強化とスピード化を図ることで、仲介会社からの仕入情報を増やし、新規物件の取得を進めてまいります。
② 販売用不動産の在庫回転率の向上
新型コロナウイルス感染症の影響、東京オリンピックの開催可否、衆議院選挙など、2021年12月期も不動産市況は不透明な状況が続くと想定しております。そのような環境において、在庫回転率を高め、不動産の保有期間を短期化することが必要であると考えております。当社グループでは、これまで以上に稼働率改善のスピードを高め、内外装工事の短期化を図ることで早期の商品化に取り組んでおります。また、仲介会社向けの物件紹介サイト情報の充実を図り、投資家・エンドユーザーへの情報提供を行いやすい環境づくりを行っていくことで早期の販売を行ってまいります。
③ 工事原価削減による収益性の向上
ここ数年の不動産価格の高止まりにより収益機会を得られる物件の取得が難しくなっております。更に、内外装工事に使用する資材を毎年アップグレードするため資材調達費や労務費が高騰する傾向にあります。そのため、常に分散購買を行い調達コストの適正化や業務オペレーション見直しによる労務費単価の低減を行うことで、コスト削減や工期短縮に努め、売上総利益率の維持に取り組んでまいります。
④ 消費税法の改正
2020年4月に消費税法等の一部が改正され、2020年10月1日以後に行われる居住用賃貸建物の課税仕入れ等の税額については、仕入税額控除の対象としないことと改正されました。これにより、10月1日以降に仕入れを行った居住用賃貸建物に関しましては、原則、その仕入税額を全額租税公課に計上するため、実質の初年度にあたる2021年度の租税公課が大きく増加することになります。仕入控除税額を調整できることとなる、仕入年度を含む第三年度の期間中に販売できるよう在庫期間の短縮を図り、在庫回転率の向上に努めてまいります。
⑤ 成長を支える安定収益の拡大
当社グループは、主力の不動産売買事業の連結売上高が全体の90%程度、セグメント利益の70%以上を占めており、将来的な不動産市況の変化に備えるための安定収益の確保が課題となっております。そのため、長期・安定的な収益確保の機会として、優良資産の獲得と管理戸数の増加に取り組んでおります。優良資産獲得に関しましては、各年度のキャッシュ・フローや手元資金の水準を考慮し、取得を決定しております。管理戸数の増加に関しましては、当社保有不動産の売却時にアセットオーナーからの受託を得られるよう営業部門と連携し、契約獲得に取り組んでおります。
⑥ 既存事業及び新規事業への積極的な投資
当社グループは、主力事業である不動産売買事業へこれまで以上に積極的な投資を行うとともに、外部環境の変化を踏まえた成長分野への新規参入を慎重且つ積極的に行うことにより、バランスの取れた事業ポートフォリオを構築することを目指しています。新規事業に関しましては、全てを内製化し単独で事業推進するよりも事業化や収益化までの期間を考慮し、他社との業務提携やM&Aなどの戦略的投資も活用し推進してまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、企業価値の最大化を図るためには、経営の透明性と健全性の確保及び環境の変化に迅速・適切に対応することが重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスはその重要な経営課題の一つと位置付けており、企業の持続的な成長のため、経営執行体制の透明性や多様性の確保等、ガバナンス機能の強化を図ってまいります。