有価証券報告書-第10期(平成26年7月1日-平成27年6月30日)
有報資料
(1)外部環境
労働者派遣法に関して、すべての労働者派遣事業の許可制への移行や期間制限のあり方等の改正が検討されており、国内の人材派遣市場をめぐる法環境の変化が見込まれます。
R&Dアウトソーシング分野においては、「顧客の製品開発サイクルの短期化が進む中、設計・開発・研究業務のアウトソーシングの動きの増加」「プロジェクトごとに請負契約として完全にアウトソーシングする動きの進展」「顧客企業の求める法令遵守体制や管理体制を充足できる上位事業者への集約化」「中長期的な少子化の進展や理工系学生の減少のため、技術者の需給が逼迫した環境の継続」が予測されます。
また、施工管理アウトソーシング分野において需要を牽引する建設投資は、2011年の東日本大震災の復興需要で増加に転じ、2020年に開催予定の東京オリンピックにむけて堅調に推移する見込みです。しかし、建設業界への新卒者入職者数が低水準で推移する一方で、高齢化が進展しつつあるため、引き続き技術者不足の状態が継続するものと予測されます。
(2)対処すべき課題
上記を背景に、対処すべき課題として次の内容に取り組んでまいります。
① 価格改善
当社グループの技術者一人当たり売上は2011年6月期より年率平均1.6%で向上しているものの、改善の余地が大きいと判断しています。そのため、技術者に対する教育研修の充実等を通じて付加価値を高めていくことに加えて、技術者の需給状況を技術領域に応じて的確に判断した上で価格政策を進めてまいります。
(国内。主たる子会社の売上高合算/Σ[月末稼働技術者数]により算定。)
特に、今後の日本の技術開発を支える戦略技術分野(組込ソフトウェア、3次元設計技術、CAE技術、インバーター技術、高周波回路技術等)の技術者を拡充、低利益率技術者の契約見直しを進めます。
技術者を同一価格の同一案件に長期間固定させるのではなく、技術者のスキル向上に応じた適正価格水準の案件への配属を進めることで、当社グループの収益改善だけでなく、技術者の職務満足度を高めてまいります。
② 高品質技術者の確保と育成
人材の確保は当社グループの成長の礎であり、いかに高品質の技術者を獲得していくか、あるいは既存技術者のスキルをいかに高めていくかは重要な課題の一つです。当社グループではWeb媒体や転職雑誌、ハローワーク等を通じた中途採用が技術者獲得の中心でしたが、今後は優秀な新卒者の獲得にも力点を置くとともに、新たな採用チャネルを通じた高品質技術者の獲得を推進してまいります。
また、全国4拠点のラーニングセンターにおいて、顧客との共同研修を含むより実践的な研修プログラムを開発するだけでなく、戦略技術分野の研修強化による、非戦略技術分野に属する技術者の戦略技術分野へのシフトを図ってまいります。更には、技術者人事制度の充実や技術者満足度調査等を通じて、技術者としてのキャリアアップを促進してまいります。
③ ブランド力の強化
前述の2つの課題に対応していく上でも、「テクノプロ」ブランドの知名度向上は重要な課題です。従前、当社グループでは各事業会社が各々の会社名で独自の事業運営を実施していましたが、2013年11月に「テクノプロ」ブランドへの統一を実施し、ブランド投資を進めてまいりました。当社グループとしては継続的にブランド投資と各種媒体への露出を積極化し、顧客と技術者双方への「テクノプロ」ブランドの浸透を図り、営業力と採用力の強化を進めてまいります。

④ 法規制の変化への対応
当連結会計年度に国会で審議された労働者派遣法の主要改正点は下記となります。
・特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。
・これまで派遣期間を制限する区分として政令26業務(*)・自由化業務の区分が設けられていたが、それを廃止し、全ての業務に共通する派遣労働者個人単位の期間制限(3年)と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)を設ける。但し例外として無期雇用労働者や雇用の確保が困難な者には上限はない。
・派遣元事業主に計画的な教育訓練等の実施を義務付けること等により、派遣労働者のキャリアアップを推進する。
当社グループにおいては、許可要件(資産要件・遵法要件)や教育訓練等の義務は十分に充足可能ですが、中小零細の競合派遣会社には負担となり、淘汰が進む可能性があります。また、当社グループの87%が無期雇用であるため、派遣期間制限の取扱い変更は大きな影響はなく、むしろ、従前自由化業務であった分野(例:プラント保守)の受注を促進し、業績にプラスに働くと想定しています。
当社グループでは、これらの法規制の変化に機動的に対応し、成長を実現してまいります。
(*)政令26業務とは、「その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務」又は「その業務に従事する労働者について、就業形態、雇用形態等の特殊性により、特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務」として、派遣法施行令第4条第1項並びに第5条で定められた業務であり、派遣可能期間の制限がありません。一方で、自由化業務とは、期間制限を受けない業務及び労働者派遣が禁止されている業務以外の業務のことをいいます。期間は派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務について原則1年間と定められています(過半数労働組合等の意見を聴いた上で3年間まで延長可能です)。
⑤ 業務プロセスの向上
当社グループの本社及び事業所の事務業務は、プロセス・ルール・帳票の標準化を進めることにより、効率化できる余地があります。情報システムへの投資による基幹システムのバージョンアップと共に、内部統制を具備した事務の標準化・効率化を推進することで、事務機能の強化を図ります。
⑥ M&Aによる事業拡大
技術者派遣業務の成長を加速し、技術系人材サービスを拡大していく上での有力な手段の一つはM&Aであると考えております。当社グループのコンプライアンス、教育研修、情報システム等を含む業務基盤を活かし、戦略技術分野の技術者の拡充のため、あるいは多様な産業・顧客基盤を活かした事業拡大を図る上でも、M&Aは有力な手段です。当社グループでは、現有事業とのシナジーを勘案し、買収対象候補先に対する厳格な事業性評価に基づきM&A戦略を推進し、成長を図ってまいります。
労働者派遣法に関して、すべての労働者派遣事業の許可制への移行や期間制限のあり方等の改正が検討されており、国内の人材派遣市場をめぐる法環境の変化が見込まれます。
R&Dアウトソーシング分野においては、「顧客の製品開発サイクルの短期化が進む中、設計・開発・研究業務のアウトソーシングの動きの増加」「プロジェクトごとに請負契約として完全にアウトソーシングする動きの進展」「顧客企業の求める法令遵守体制や管理体制を充足できる上位事業者への集約化」「中長期的な少子化の進展や理工系学生の減少のため、技術者の需給が逼迫した環境の継続」が予測されます。
また、施工管理アウトソーシング分野において需要を牽引する建設投資は、2011年の東日本大震災の復興需要で増加に転じ、2020年に開催予定の東京オリンピックにむけて堅調に推移する見込みです。しかし、建設業界への新卒者入職者数が低水準で推移する一方で、高齢化が進展しつつあるため、引き続き技術者不足の状態が継続するものと予測されます。
(2)対処すべき課題
上記を背景に、対処すべき課題として次の内容に取り組んでまいります。
① 価格改善
当社グループの技術者一人当たり売上は2011年6月期より年率平均1.6%で向上しているものの、改善の余地が大きいと判断しています。そのため、技術者に対する教育研修の充実等を通じて付加価値を高めていくことに加えて、技術者の需給状況を技術領域に応じて的確に判断した上で価格政策を進めてまいります。
| 2011年6月期 | 2012年6月期 | 2013年6月期 | 2014年6月期 | 2015年6月期 | |
| 技術者一人当たり売上(千円/月) | 575 | 589 | 593 | 601 | 614 |
(国内。主たる子会社の売上高合算/Σ[月末稼働技術者数]により算定。)
特に、今後の日本の技術開発を支える戦略技術分野(組込ソフトウェア、3次元設計技術、CAE技術、インバーター技術、高周波回路技術等)の技術者を拡充、低利益率技術者の契約見直しを進めます。
技術者を同一価格の同一案件に長期間固定させるのではなく、技術者のスキル向上に応じた適正価格水準の案件への配属を進めることで、当社グループの収益改善だけでなく、技術者の職務満足度を高めてまいります。
② 高品質技術者の確保と育成
人材の確保は当社グループの成長の礎であり、いかに高品質の技術者を獲得していくか、あるいは既存技術者のスキルをいかに高めていくかは重要な課題の一つです。当社グループではWeb媒体や転職雑誌、ハローワーク等を通じた中途採用が技術者獲得の中心でしたが、今後は優秀な新卒者の獲得にも力点を置くとともに、新たな採用チャネルを通じた高品質技術者の獲得を推進してまいります。
また、全国4拠点のラーニングセンターにおいて、顧客との共同研修を含むより実践的な研修プログラムを開発するだけでなく、戦略技術分野の研修強化による、非戦略技術分野に属する技術者の戦略技術分野へのシフトを図ってまいります。更には、技術者人事制度の充実や技術者満足度調査等を通じて、技術者としてのキャリアアップを促進してまいります。
③ ブランド力の強化
前述の2つの課題に対応していく上でも、「テクノプロ」ブランドの知名度向上は重要な課題です。従前、当社グループでは各事業会社が各々の会社名で独自の事業運営を実施していましたが、2013年11月に「テクノプロ」ブランドへの統一を実施し、ブランド投資を進めてまいりました。当社グループとしては継続的にブランド投資と各種媒体への露出を積極化し、顧客と技術者双方への「テクノプロ」ブランドの浸透を図り、営業力と採用力の強化を進めてまいります。

④ 法規制の変化への対応
当連結会計年度に国会で審議された労働者派遣法の主要改正点は下記となります。
・特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。
・これまで派遣期間を制限する区分として政令26業務(*)・自由化業務の区分が設けられていたが、それを廃止し、全ての業務に共通する派遣労働者個人単位の期間制限(3年)と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)を設ける。但し例外として無期雇用労働者や雇用の確保が困難な者には上限はない。
・派遣元事業主に計画的な教育訓練等の実施を義務付けること等により、派遣労働者のキャリアアップを推進する。
当社グループにおいては、許可要件(資産要件・遵法要件)や教育訓練等の義務は十分に充足可能ですが、中小零細の競合派遣会社には負担となり、淘汰が進む可能性があります。また、当社グループの87%が無期雇用であるため、派遣期間制限の取扱い変更は大きな影響はなく、むしろ、従前自由化業務であった分野(例:プラント保守)の受注を促進し、業績にプラスに働くと想定しています。
当社グループでは、これらの法規制の変化に機動的に対応し、成長を実現してまいります。
(*)政令26業務とは、「その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務」又は「その業務に従事する労働者について、就業形態、雇用形態等の特殊性により、特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務」として、派遣法施行令第4条第1項並びに第5条で定められた業務であり、派遣可能期間の制限がありません。一方で、自由化業務とは、期間制限を受けない業務及び労働者派遣が禁止されている業務以外の業務のことをいいます。期間は派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務について原則1年間と定められています(過半数労働組合等の意見を聴いた上で3年間まで延長可能です)。
⑤ 業務プロセスの向上
当社グループの本社及び事業所の事務業務は、プロセス・ルール・帳票の標準化を進めることにより、効率化できる余地があります。情報システムへの投資による基幹システムのバージョンアップと共に、内部統制を具備した事務の標準化・効率化を推進することで、事務機能の強化を図ります。
⑥ M&Aによる事業拡大
技術者派遣業務の成長を加速し、技術系人材サービスを拡大していく上での有力な手段の一つはM&Aであると考えております。当社グループのコンプライアンス、教育研修、情報システム等を含む業務基盤を活かし、戦略技術分野の技術者の拡充のため、あるいは多様な産業・顧客基盤を活かした事業拡大を図る上でも、M&Aは有力な手段です。当社グループでは、現有事業とのシナジーを勘案し、買収対象候補先に対する厳格な事業性評価に基づきM&A戦略を推進し、成長を図ってまいります。