有価証券報告書-第16期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/09/30 16:00
【資料】
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【項目】
133項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあり、個人消費のサービス支出など一部で弱さが増しております。
先行きにつきましては、感染拡大の防止策を講じ、ワクチン接種を促進するなかで、持ち直しの動きが期待されます。ただし、感染の動向が内外経済に与える影響に十分注意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
広告業界におきましては、2020年の広告市場の総広告費は6兆1,594億円(前年比11.2%減)、当社グループが関連するインターネット広告市場における広告費は2兆2,290億円(前年比5.9%増)となり、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、日本の総広告費は前年を大きく下回りましたが、インターネット広告費は、社会のデジタル化の加速が追い風となり、前年を上回りました。2020年のインターネット広告媒体費のうち、当社グループが関わる運用型広告費は1兆4,558億円(前年比9.7%増)となり、前年に続き、大規模プラットフォーマーを中心に高成長となりました。(出典:株式会社電通「2020年日本の広告費」2021年2月25日)
このような環境のなか、当社は、パーソナライズ・エンジン「デクワス」をコアとするパーソナライズ・レコメンドサービスや、ネット広告のパーソナライズ・アドサービス、及び来店促進のためのDKMサービスを提供し、顧客企業のマーケティング活動支援に積極的に取り組んでおります。
パーソナライズ・アドサービスについては、競争力向上及び業容拡大のため、2020年3月にデクワス株式会社の株式を90%取得後、本年6月には同社株式を100%取得し完全子会社化しました。デクワス株式会社は第1四半期連結会計期間においては新型コロナウイルス感染症拡大の影響により売上が激減し、事業取得時の想定を大きく下回る業績となりましたが、第2四半期連結会計期間以降、売上は回復傾向にあります。また、同社へのシステム移行費用はピークを越え、第2四半期連結会計期間末には事業損益分岐点に達しました。
下半期連結会計期間(自2021年1月1日至2021年6月30日)においては、デクワス株式会社が損益分岐点を超えたことに加えて、パーソナライズ・アドサービス自体の売上も伸長したことから、すべての月で営業利益の黒字化を達成することができました。この分野は当社グループの技術的な強みを活かせる領域であり、近い将来に予想されているインターネット広告業界の変革に向け、イニシアティブを取るべく今後も研究開発を進めてまいります。
コスト面では、新規事業に関する投資や上記サービス分野へ計画通り投資しつつも、効率的な人員配置による労務費の削減等、全社的なコスト抑制の取り組みを継続いたしました。
この結果、当社についても下半期連結会計期間(自2021年1月1日至2021年6月30日)ではすべての月で営業利益の黒字化を達成し、第4四半期連結会計期間における当社グループの営業利益は17,203千円となりました。また、四半期純利益についても、単体ベース、連結ベースともに黒字化することが出来ました。
(参考値)当連結会計年度四半期毎の売上、利益実績
(単位:千円)
連結経営成績(四半期)売上高営業利益又は
営業損失(△)
親会社株主に帰属する四半期純利益又は四半期純損失(△)
2021年6月期第1四半期295,127△66,509△64,902
2021年6月期第2四半期330,730△19,645△20,094
2021年6月期第3四半期370,69123,97215,285
2021年6月期第4四半期397,19717,20314,514
2021年6月期累計1,393,747△44,977△55,197


当社単体については、DKMサービスにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、インバウンドの減少や緊急事態宣言発出による外出自粛などにより、実店舗の利用が減少する厳しい経済環境のなか、効率的な営業態勢により通年の当社単体の売上高に占める割合のうち、13.1%まで成長しました。
その結果、当連結会計年度における売上高は1,393,747千円(前連結会計年度比35.4%増)、営業損失は44,977千円(前連結会計年度は101,093千円の営業損失)、経常損失は43,694千円(前連結会計年度は99,509千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は55,197千円(前連結会計年度は137,129千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。サービス別の状況は、次のとおりであります。
① パーソナライズ・レコメンドサービス
パーソナライズ・レコメンドサービスは、前第4四半期連結会計期間から続く新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業のシステム投資の手控えや案件の長期化などもあり、売上高を伸ばすことはできませんでした。
この結果、売上高は120,857千円(前連結会計年度比11.4%減)となりました。
② パーソナライズ・アドサービス
パーソナライズ・アドサービスは、前第4四半期連結会計期間より新たにDSP事業を取り込み、売上高を大幅に伸ばすことが出来ました。
この結果、売上高は1,110,817千円(前連結会計年度比51.2%増)となりました。
③ ソリューションビジネス
ソリューションビジネスについては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続く中、営業体制を強化したDKMサービスは売上高を35.1%増加させることができたものの、システムインテグレーションは需要の一時的な後退により、ソリューションビジネス全体の売上高は微増に留まりました。
この結果、売上高は162,072千円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は1,393,747千円となり、前連結会計年度に比べ364,518千円増加しました。これは主にパーソナライズ・アドサービスにおいて、DSP事業の連結子会社化により売上高が伸長したことやDKMサービスの売上高比率が上昇したことによるものです。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は1,136,019千円となり、前連結会計年度に比べ273,561千円増加しました。これは主にパーソナライズ・アドサービスの業績拡大に伴う広告枠費や業務委託費の増加によるものであります。
この結果、売上総利益は257,728千円(前連結会計年度比54.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は302,706千円となり、前連結会計年度に比べ34,840千円増加しました。これは主に社員数の増加による人件費の上昇および連結子会社化による通信費の増加によるものであります。
この結果、営業損失は44,977千円(前連結会計年度は101,093千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損益)
当連結会計年度の営業外収益は2,612千円となりました。これは主に助成金収入によるものであります。
当連結会計年度の営業外費用は1,328千円となりました。これは主に為替差損によるものであります。
この結果、経常損失は43,694千円(前連結会計年度は99,509千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失及び当期純損益)
当連結会計年度の特別損失は10,373千円となりました。これは、固定資産の減損損失によるものであります。また法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は1,130千円となり、これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は55,197千円(前連結会計年度は137,129千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末より47,056千円減少し、487,155千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金の減少77,937千円、売掛金の増加12,964千円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は前連結会計年度末より4,278千円増加し、28,283千円となりました。その内訳は、差入保証金の増加2,801千円、長期前払費用の増加1,467千円によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末より10,502千円減少し、206,489千円となりました。その主な内訳は、未払費用の減少19,799千円、1年内返済予定の長期借入金の増加2,550千円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は前連結会計年度末より22,497千円増加し、28,759千円となりました。その主な内訳は、長期借入金の増加22,450千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末より54,773千円減少し、280,189千円となりました。その主な内訳は、利益剰余金の減少55,197千円によるものであります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、77,937千円減少の245,617千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は89,752千円(前連結会計年度は63,072千円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失54,067千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、13,184千円(前連結会計年度は9,899千円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出10,373千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、24,999千円となりました。主な要因は、長期借入れによる収入25,000千円によるものであります。
なお、前連結会計年度においては、財務活動による資金の増減はありませんでした。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
② 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
サービス区分別当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
前年同期比
(%)
パーソナライズ・レコメンドサービス(千円)120,857△11.4
パーソナライズ・アドサービス(千円)1,110,81751.2
ソリューションビジネス(千円)162,0722.6
合計1,393,74735.4

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2019年7月1日
至 2020年6月30日)
当連結会計年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額 (千円)割合 (%)金額 (千円)割合 (%)
㈱リクルート573,16755.7577,18541.4

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員人件費のほか、営業費用及び法人税等の支払い等によるものであります。投資を目的とした資金需要につきましては、設備投資によるものであり、財務的資金需要はございません。
しかしながら、新型コロナ感染拡大に伴う今後の日本経済を取り巻く不透明さに備え、運転資金の予備的な確保のため本年2月より有利子負債による資金調達を行いました。本有利子負債を加えることで現状事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。
(6) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響についても、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(7) 利益配分に関する基本方針
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けており、将来の企業成長と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、株主に継続的に配当を行うことを基本方針としております。しかしながら、当社は成長過程にあり、株主への長期的な利益還元のためには、財務体質の強化と事業拡大のための投資等が当面の優先事項と捉え、現在、配当は実施しておりません。現時点において、配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
(9) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は、常に外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。

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