有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 15:31
【資料】
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【項目】
133項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針及び経営環境等
① 経営方針
当社は「グローバルな競争社会で成長発展していくために、常に将来を見通し、大胆に変化していく。」を経営方針としております。いまや鶏卵といえども国内情勢だけを見て経営判断できる時代ではなくなったと認識しております。国内、国外の動向を把握し、常に10年後の近未来を予測し、過去、現在の仕事のやり方に固執することなく積極的かつ大胆に変化していく事が肝要です。
② 経営環境
当連結会計年度における日本経済は、昨年1月日本で最初の感染者が確認された新型コロナウイルス感染症が世界に拡散、日本経済を支えてきた重要な柱の一つであるインバウンド需要が事実上消滅し、さらに大都市圏を中心とした3度に渡る緊急事態宣言の発出により国内景気の後退局面が継続しております。鶏卵業界においても、コロナウイルス感染症の影響を受けて鶏卵需要の半分を占める業務用、加工用需要が大幅に減少したため、鶏卵相場は本年2月までは前年を下回る水準で推移しました。しかしながら3月以降は、昨年11月に日本では2年10か月ぶりに確認された養鶏場での鳥インフルエンザ感染の全国的拡大により800万羽を超える採卵鶏が淘汰されたことから反転、現在まで高い水準で推移しております。
一方鶏卵コストの半分を占める飼料については、原料となるトウモロコシ相場が北米天候不安、中国の急激なトウモロコシ輸入増加等の影響で高騰、飼料価格は昨年10月以降3四半期連続の値上げとなり、7月以降も値上げが確実視されております。
この様な状況下当社としましては、当社としての競争優位の源泉となっている小売店への直接販売や農場生産成績の改善、差別化卵の販売比率の引き上げ等を通じて当社収益構造の強化を図ってまいります。
(2)経営戦略等
① 事業領域の拡大
当社グループの持続的成長には、事業領域の拡大が必要です。当社は2014年に買収した岩手県にある株式会社第一ポートリーファーム及び盛岡、仙台の営業支店を拠点に南東北、関東圏への販路、販売量の拡大を引き続き実行してまいります。さらに今年3月からは香港市場への道産鶏卵輸出を開始、今後はアジアを中心に海外市場への販路拡大を目指します。
② 相場に左右されない収益体質の構築
鶏卵は相場商品であり、このため当社収益も相場動向に左右されやすい収益構造になりがちです。当社は相場に左右されない収益体質構築のため、販売価格が比較的安定し、相場の影響を受けにくい「付加価値卵」(各種栄養成分を強化した卵、アニマルウェルフェアを意識した卵)の開発、拡販に引き続き注力してまいります。
③ 農場生産成績向上による鶏卵生産コストの引き下げ
生産コストの引き下げはメーカーでもある当社にとって永遠の取り組み課題です。最新技術を導入した鶏舎への建替え、飼料成分・飼育環境の改良、徹底した防疫対策を通じ、鶏卵生産成績の向上とコスト削減に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの事業は製品の定価販売が可能な製造業と異なり、製品たる鶏卵、原料である飼料ともその価格が相場に大きく左右されます。このため売上高総利益率等の指標を計画や経営上の目標とすることはかえって経営の本質を見誤る危険性を含んでいるため、事業計画上これらの指標に目標を設定しておりません。代わりに各事業ごとの事業成績目標の達成状況を判断するため、産卵率、平均卵重、飼料要求率(卵を産むためにどれだけの餌が必要かを示す指標)、一人一時間当たり製造量(パック詰め等作業)、相場差(販売単価と鶏卵相場の価格差)等の生産・製造・販売に関連する指標を当社では重視しており、結果として売上高総利益率の改善につながるような事業活動を行っております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 販売価格の改定
2年続いた鶏卵の低相場のためスーパー、量販店への鶏卵納入価格が鶏卵再生産が難しくなるほど大きく下がってしまいました。当社としては相場の動きに合わせて納入価格を適正な価格になるよう修正してまいります。
② 多様な人材の活用
21世紀に入りますます多様化する顧客ニーズに対応するためには多様な才能の活用が不可欠です。当社は女性の登用、シルバーエイジの活用、外国人実習生の採用等さまざまな方法で多様な才能を活用し、時代の変化に対応してまいります。
③ 防疫体制の整備
昨年11月に日本では2年10か月振りに養鶏場で感染が確認された鳥インフルエンザはその後感染が全国に拡大、これまでに800万羽を超える採卵鶏が淘汰されております。当社では既に道内、東北の全農場で最大限の警戒態勢をとり、鶏舎内外の消毒、外部との無用な接触の遮断等を徹底してきましたが、野生動物の侵入防止等感染防止策をより強化してまいります。
④ SDGs、アニマルウェルフェアへの取組
未来に責任ある企業としてSDGs(持続可能な開発目標)やアニマルウェルフェアは避けて通れない課題と認識しております。また社会や環境を意識したESG投資への積極的な取り組みも重要な課題です。当社は既に農場で発生する鶏糞を発酵鶏糞ペレット肥料化する肥料工場への投資やアニマルウェルフェアの観点から平飼鶏舎への投資を実行しておりますが、今後ともこれらを拡大してまいります。

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