訂正有価証券報告書-第19期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2025/06/03 16:42
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【項目】
144項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、一部に弱い動きが見られましたが、緩やかに回復しました。鉱工業生産は、電子部品・デバイスが在庫調整の進展を背景に持ち直しましたが、供給制約の緩和を受けて回復が続いていた自動車が不正問題発覚に伴う生産停止から年度末にかけて大きく落ち込むなど、一進一退の動きとなりました。個人消費は、外食・宿泊・娯楽などの対面型サービスが回復しましたが、物価高の影響などから全体として弱い動きとなりました。設備投資は、高水準の企業収益を背景に底堅く推移しました。消費者物価(生鮮食品を除く総合)は、2023年1月に前年比4.2%と約40年ぶりの高い伸びとなった後、政府の電気・都市ガス代に対する負担緩和策を受けて伸びが鈍化し、9月以降は同2%台で推移しました。
当社グループが属する動物医療業界におきましては、全国動物病院数は増加を続けており、また、犬猫の高齢化に伴い疾病が多様化する中で飼い主の動物医療に対する多様化・高度化要請は高まってきております。
このような環境の中、当社グループは、飼い主のかかりつけ病院(一次診療施設)と連携して高度医療への取り組みを続けるとともに、当社グループ内の診療実績を発表するための学会報告を積極的に行うことにより、動物医療業界における信頼の獲得、認知度の向上と、それに伴う紹介症例数の増加に努めてまいりました。
2023年7月以降、既存病院における診療スタッフ増強により診療能力が向上したこと、6月に開院した大阪病院が順調に推移していること、7月に再開した川崎本院の放射線治療が堅調に推移していること等から症例数は増加を続けており、当連結会計年度におきましては初診数、総診療数、手術数は過去最高となりました。
一方で、大阪病院開院に伴い院内備品を購入するなどの一時的な費用発生や、人件費及び減価償却費の増加によりコストは上昇しました。
大阪病院は引き続き人材の充実により症例受入れ能力の増強を図りつつ、2024年5月に開始した放射線治療を中心に、今後の成長の促進を図ります。
また、全国展開の一環として、第5の二次診療施設となる新病院の物件選定を行っております。
以上の結果、二次診療サービスにおきましては、初診数(新規に受け入れた症例数)は8,265件(前連結会計年度比8.5%増)、総診療数(初診数と再診数の合計)は28,974件(前連結会計年度比2.9%増)、手術数は2,531件(前連結会計年度比11.7%増)となりました。
画像診断サービスにおきましては、一次診療施設への営業活動強化と新サービスの導入により検査件数は増加しました。
健康管理機器レンタル・販売サービスにおきましては、代理店との関係強化施策を推進しました。電気用品安全法上の不備に関する対応の影響もあり、レンタル数・販売数は横ばいとなりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,270,195千円(前連結会計年度比10.3%増)、営業利益496,919千円(前連結会計年度比14.4%減)、経常利益489,781千円(前連結会計年度比8.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益337,217千円(前連結会計年度比11.4%減)と増収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動による資金の増加899,782千円、投資活動による資金の減少985,860千円、財務活動による資金の減少392,322千円の結果、前連結会計年度末に比べ478,400千円減少し、1,337,639千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、899,782千円(前連結会計年度比11.0%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益491,305千円、減価償却費444,101千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、985,860千円(前連結会計年度比25.7%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,041,040千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、392,322千円(前連結会計年度は820,586千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入489,900千円、長期借入金の返済による支出609,037千円及び自己株式の取得による支出328,616千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
動物医療関連事業の性格上、受注の記載になじまないため、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当社グループは、動物医療関連事業の単一セグメントであります。当連結会計年度の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
売上種類の名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
二次診療サービス(千円)2,917,800112.5%
画像診断サービス(千円)539,575114.1%
健康管理機器レンタル・販売サービス(千円)806,103104.0%
その他(千円)6,71622.0%
合計(千円)4,270,195110.3%

(注)グループ間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、この連結財務諸表の作成に当たって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は8,770,036千円となり、前連結会計年度末と比べて191,139千円増加いたしました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ、619,358千円減少し、1,777,363千円となりました。これは主に売掛金が33,826千円増加した一方で現金及び預金が578,400千円、商品が20,817千円、未収還付消費税等が61,294千円減少したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ、810,498千円増加し、6,992,673千円となりました。これは主に大阪病院放射線治療棟建設工事による建設仮勘定144,312千円、大阪病院開院による工具、器具及び備品の取得529,582千円、川崎病院の放射線治療器の入れ替え等による工具、器具及び備品の取得241,396千円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は4,958,612千円となり、前連結会計年度末と比べて85,754千円増加いたしました。
流動負債は1,538,611千円となり、前連結会計年度末に比べ268,765千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が43,975千円、未払金が210,870千円、未払費用が24,032千円、未払消費税等が35,176千円、預り金が15,011千円、賞与引当金が31,061千円増加した一方で未払法人税等が67,923千円減少したことによるものであります。また、固定負債は3,420,001千円となり、前連結会計年度末に比べ183,011千円減少いたしました。これは主に長期借入金が163,112千円、繰延税金負債が18,175千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は3,811,423千円となり、前連結会計年度末と比べて105,385千円増加いたしました。これは主に自己株式の取得により335,439千円減少、及び自己株式の処分により92,358千円増加、並びに、親会社株主に帰属する当期純利益337,217千円によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、4,270,195千円(前連結会計年度比10.3%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2,805,844千円(前連結会計年度比15.5%増)となりました。
この結果、売上総利益は1,464,350千円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、967,431千円(前連結会計年度比12.2%増)となりました。
この結果、営業利益496,919千円(前連結会計年度比14.4%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度においては、家賃収入等の営業外収益36,714千円、支払利息等の営業外費用43,852千円を計上しております。
この結果、経常利益は489,781千円(前連結会計年度比8.3%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益は491,305千円(前連結会計年度比8.0%減)となりました。法人税、住民税及び事業税175,845千円、法人税等調整額を△21,757千円計上した結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は337,217千円(前連結会計年度比11.4%減)となりました。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
d.経営戦略の現状と見通し
次連結会計年度におけるわが国の経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、所得・住民税減税の効果もあり民間消費が回復すること、高水準の企業収益を背景に設備投資が堅調に推移することから、国内需要を中心に景気の回復基調は維持されると思われますが、世界経済全体の減速懸念などから、景気の先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。
このような経営環境の中、当社グループは、飼い主や一次診療施設の満足度向上と、経営基盤強化のための取組みを継続してまいります。
新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴い活発になってきた学会における発表や、各種セミナーの開催を積極的に行い、動物医療業界における認知度の向上に努めるとともに、一次診療施設とのコミュニケーション強化を継続することによって、初診数の増加(当連結会計年度比17%程度)を図ります。
特に、大阪病院においては2024年5月に開始した放射線治療を行い、広く近畿地区全域からの症例紹介受入れに努めてまいります。
既存施設の診療能力の増強と、大阪病院に続く新病院の開院の準備として、診療を行う獣医師や愛玩動物看護師及び事務職員などの確保と育成を図る計画であります。優秀な人材確保につながる大学・専門学校・各種団体との関係性強化や人脈形成に努めるとともに、積極的な採用活動を継続いたします。
子会社の株式会社キャミックにつきましては、飼い主や一次診療施設のニーズに沿った新サービスの導入及び性能の高い検査機器への更新により、検査能力の向上を図ります。
子会社のテルコム株式会社につきましては、2024年1月に取得した第二種動物用医療機器製造販売業許可を活用し、医療機器を開発・上市することにより顧客からの信頼性を向上させ、事業基盤を強化してまいります。
引き続き、中長期的に動物医療業界における総合的な企業となるべく、飼い主や一次診療施設の利便性を高めるシステムやサービスの開発・販売を進めつつ、M&Aも活用して事業領域の拡大を積極的に行う方針であります。
以上の施策により、次連結会計年度の業績予想につきましては、売上高4,820百万円、営業利益625百万円、経常利益625百万円、親会社株主に帰属する当期純利益440百万円を見込んでおります。
(注)本資料に記載の将来に関する全ての記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、不確実性を多分に含んでおります。当社としてその実現をお約束するものではありません。実際の業績は、様々な要因から業績予測と異なる結果となる可能性がありますことをご留意ください。
e.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めておりますが、流動的な市場環境においても継続的に利益を確保するため、顧客満足度及び社会貢献度の高い医療サービスを提供し続けることが重要と認識しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの必要資金は、主に営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて外部からの資金調達を実施することを基本方針としております。
今後の資金需要のうち、主なものは、新病院の開業や既存病院における新医療機器導入等の設備投資や、M&A等の戦略的投資等であります。
これらの資金については、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関から借入や増資等の資金調達を実行してまいります。

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