訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/11/24 10:31
【資料】
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【項目】
92項目

対処すべき課題

当社は、「顧客価値の創造」に基づくさらなる事業収益の拡大を図ることにより、持続的かつ飛躍的な成長と、より強固な経営基盤を確立すべく、以下の事項を重要課題と捉え、その対応に引き続き取り組んでまいります。
(1)得意分野の更なる強化
ITサービス業界は、オフショア活用の拡大や景気低迷等により進んだサービスの低価格化やクラウドコンピューティングに代表される安価なサービス等への構造的変化により、ビジネスの維持・拡大は一段と厳しい状況となっております。
このような状況の中で継続的に安定した収益を確保していくためには、高い専門性を武器に顧客にとって高い付加価値を創造することで競合他社との差別化を図っていく必要があります。
当社では、これまでも得意とする金融分野等のコアコンピテンシーの確立に向けた取り組みを継続してきており、さらなる得意分野の強化を目指して、価格競争に左右されない経営基盤の強化に努めてまいります。
(2)新たな成長分野への展開
技術革新が著しいITサービス業界において、常に顧客に満足していただけるサービスを提供していくために、既存技術の強化と並行して、新技術にも積極的にチャレンジしていくことが求められます。
当社では、クラウドコンピューティングサービスを始めとして、今後成長が見込まれるスマートフォン等のAndroidやiOS技術分野の開発にも積極的にチャレンジしております。また、新たな成長分野への参入に向けた研究開発体制を整備して、的確な戦略ドメイン選択のもと長期的な成長につながるビジネス基盤の構築に注力してまいります。
(3)優秀な人材の確保
当社の属するITサービス業界は技術が急速に進歩しているため、常に最新技術への対応が求められます。この要求に応えられる優秀な人材こそが最も大切な財産であると考えております。
当社では、優秀な人材を確保するために採用選考基準を明確化して、新卒採用、キャリア採用を問わず積極的な採用活動を行っております。
今後も優秀でポテンシャルの高い人材の確保に積極的に取り組んでまいります。
(4)スペシャリストの育成
当社の継続的事業展開と発展のためには、変化が著しいITサービス業界に対応できる市場価値の高い人材を継続的に育成していく必要があり、高度な専門技術を持った人材の育成が重要課題と認識しております。
コアコンピテンシーに沿った人材育成を計画的に推進するとともに、経済産業省が定めたITスキル標準であるITスキルスタンダード(ITSS)を適用した組織的な技術者育成制度を構築しており、これらの施策によりスペシャリストの育成と拡充を進めてまいります。
(5)プロジェクトマネジメント力の強化
顧客との取引を拡大し適正な利益を確保するためには、プロジェクトマネージャー(※)一人ひとりのマネジメント能力をさらに強化するとともに、プロジェクトマネジメントができる技術者を拡充していくことが重要な課題であります。
当社では、技術者に対してテクニカルスキルとマネジメントスキルの両面から体系的な教育システムを構築してバランスに配慮したスキル強化を図っております。
特に、プロジェクトマネジャー指向の技術者に対しては、プロジェクトマネジメントに関する国際資格であるプロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)資格(認定機関:米国 Project Management Institute,Inc.)を取得させることとして、プロジェクトマネジメント力の強化に努めております。
(※)プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画、遂行に責任を負うプロジェクトの管理者
(6)品質の向上
ICTが普及し、ITの戦略的価値が増大する中、顧客のシステム開発に対する要求水準は年々高まっており、当社の差別化戦略はより一層重要なものとなってきております。顧客と安定した取引を継続し更に発展させていくためには、顧客に満足していただけるシステムの品質が重要であると認識しております。
当社では、技術者の技術力向上、プロジェクトマネジメント力の強化はもとより、全社横断的に品質を確保し、向上させるためのプロジェクト支援体制の強化に取り組むことで、さらなる品質の向上に努めてまいります。