有価証券報告書-第20期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 15:09
【資料】
PDFをみる
【項目】
105項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、「情報の活用」及び「セキュリティ+α」の事業方針のもと、サイバーセキュリティソリューションの提供及びテレワーク環境の構築を通じて、生産性及びクオリティオブライフの向上を支援しております。営業活動については、営業拠点及び隣接地域への積極的な販路拡大を見据えた面開拓の営業戦略を全国4拠点で展開しております。この事業方針及び営業戦略のもと、対処すべき課題として、①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つを認識し、さらなる企業価値向上に取り組んでおります。
当社の経営環境については、企業規模を問わず企業活動を行ううえで情報機器や情報通信技術(ICT)の活用は必須となっておりますが、情報通信技術(ICT)の発展により情報機器への不正侵入、情報の窃取、破壊、改ざん等の情報セキュリティに関わる攻撃が複雑化し、企業における情報セキュリティへの対応は重要な経営課題の一つとなっております。当社の提供する情報セキュリティソリューションの需要は、継続して高いものと見込まれます。
また、日本国内の企業を取り巻く情勢については、総務省が発表した人口推計(令和2年10月平成27年国勢調査を基準とする推計値)によれば、生産年齢(15~64歳)人口は前年同月比57万9千人減少の7449万2千人となり、総人口1億2570万8千人(令和2年10月同上推定値)に占める割合が約59.3%となり、2019年の59.5%から続き過去最低を更新する見込みであります。
そのような状況において、政府が2017年3月に策定した「働き方改革実行計画」では、柔軟で多様な働き方の整備を推進するとともに多様な働き方の1つとして、優秀な人材を獲得し、継続して働いてもらう土台としてテレワークを挙げており、大規模事業者だけでなく、中小規模事業者の中でも働き方の多様化に取り組む企業は増加していくものと想定されます。2018年6月の「働き方改革関連法案」可決・成立により、2019年4月に各法案が施行され、テレワーク等の多様な働き方を導入・実践するためにも、経営者は、これまで以上に、場所や時間を問わない労働環境下において、情報漏洩対策等の情報管理を強化しつつ、労働生産性の向上を求められるようになりました。
また、2020年2月から国内外で感染被害が拡大した新型コロナウイルス感染症対策の一環として、企業の規模に関わらずテレワークの導入・推進が加速しました。中小規模事業者においては、環境整備が整わないまま急遽導入せざるを得ない状況となる企業もあり、大規模事業者から中小規模事業者に至るまで、情報漏洩対策等の情報管理を強化しつつ、労働生産性の向上という課題の解決策に対するニーズの裾野は非常に広いものと思われます。
当事業年度における経営環境については、2020年2月から国内外で感染被害が拡大した新型コロナウイルスの影響により、営業活動が困難となる地域がありました。新型コロナウイルス感染症拡大による具体的な影響等については、「2事業等のリスク ※新型コロナウイルス感染症の当社に対する影響について」をご参照ください。
当事業年度における取り組みについては、①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の課題対処のため、さらなる企業価値向上に向けた組織強化のため技術開発部門の人員を増員いたしました。営業活動においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、当社及び販売代理店の営業活動が停滞する状況があり、また、一部既存販売代理店においては同社グループの組織再編に伴い当社製商品の販売が減少する動きがありました。一方、①販路の拡大及び②収益構造における製品構成の多様化を意識した積極的な営業活動が奏功し、現経営体制以降に新規契約しました新規販売代理店群での販売実績が着実に増加しております。また、新型コロナウイルス感染症対策のテレワークの導入・推進に伴い、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」の導入社数も2021年3月末現在で1,300社超と伸びております。③新製品及び新規事業の開発においては、機能強化を行った情報セキュリティ製品「Eye“247”AntiMalware(アンチマルウェア)」の販売を開始しております。
新規事業の開発に向けては、Cato Networks Pte. Ltd.とディストリビューター契約を締結し、SASE(サシー)プラットフォーム「Cato Cloud」の取り扱いを開始しております。株式会社We’ll-Being JAPANとは、新たな働き方として今後の拡大が見込まれる「ワーケーション」の推進等、コロナ禍後を見据えた業務提携を行いました。さらに、当社のネットワークセキュリティ商材の営業強化の施策として、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、「CTC」という。)と業務提携を締結、また、株式会社ブロードバンドセキュリティとは両社の有するノウハウの融合による総合的なセキュリティサービスの提供を目指し業務提携を締結しました。
Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.(以下、「DEA社」という。)とは、当社製品へのエンターテイメントとブロックチェーン技術の知見の提供を受けるべく、資本業務提携を締結、同社共同代表の椎名茂氏を2021年4月より当社顧問に迎えております。
2021年3月29日付にて、5G、IoT、AI 領域に精通するエンジニア人材を有するGHインテグレーション株式会社(以下、「GHI社」という。)の株式取得及び当社を株式交換完全親会社、GHI社を株式交換完全子会社とする簡易株式交換を行うことを取締役会において決議し、同年4月23日付でGHI社の完全子会社化を完了しております。
この結果、当事業年度における経営成績については、後記「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高が前事業年度と比べ103,739千円増加いたしましたが、「業務管理サーバー」製品売上高及び「Webデータベース関連」商品売上高が前事業年度と比べ51,990千円、12,499千円とそれぞれ減少いたしました。保守売上高については、「アンチマルウェア及び業務管理関連、業務管理サーバー」製品に係る保守売上高が前事業年度と比べ2,359千円増加しましたが、「Webデータベース関連」商品に係る保守サービスが前事業年度と比べ2,561千円減少いたしました。その他の売上高については、「Webデータベース関連」において役務提供等の増加により前事業年度と比べ3,936千円増加した一方、前事業年度における受託開発プロジェクト等の特殊案件がなく、その他売上高合計では3,235千円の減少となりました。売上高合計は1,083,319千円(前事業年度比3.4%増)と前事業年度に続き過去最高を更新いたしましたが、成長に向けた技術開発部門の計画的な増員及び積極的な製品開発活動に伴い販売費及び一般管理費が増加し、営業損益については、営業損失101,433千円(前事業年度は営業損失59,005千円)となり、経常損益については、2020年1月に今後の研究・開発及びM&Aを含む資本業務提携に向けた資金調達のため、第三者割当により発行した第11回新株予約権の全てが行使されたことによる株式交付費20,106千円の計上により、経常損失119,708千円(前事業年度は経常損失63,994千円)となりました。当期純損益については、投資有価証券売却益22,651千円の特別利益を計上いたしましたが、固定資産の減損損失73,711千円の特別損失を計上し、当期純損失174,208千円(前事業年度は当期純損失68,588千円)となりました。
当社は、対処すべき課題等として、①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つの課題を認識し、さらなる企業価値向上に努めてまいります。
①販路の拡大
当社の売上高全体において、後記「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高が、引き続き高い占有率であり、当該製品群の販路については、主に販売代理店となる「OA機器販売会社」及び「プログラム製品の提供先である通信機器メーカー」の2つであります。また、当該製品群の販売実績については、前事業年度と比べ改善はされたものの依然、特定の販売代理店に依存しております。当社は、この特定の販売代理店への売上依存解消が対処すべき課題と認識し、現経営体制以降、新規販売代理店となるOA機器販売会社の開拓に注力し、当該新規販売代理店群の販売増加に取り組んでまいりました。
当事業年度においては、一部既存販売代理店における同社グループの組織再編に伴い当社製商品の販売が減少する動きが発生いたしました。一方、上記新規販売代理店群の着実な販売実績増を実現し、前事業年度に続く売上高の過去最高を更新いたしました。
また、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」の販売については、当社からユーザー企業への直接販売に加え、従前のOA機器販売会社の販売代理店及び新たに「Eye“247”Work Smart Cloud」の取り扱いを希望いただいたSIer他従前と異なる業態事業者の販売代理店の販売を合わせて、新型コロナウイルス感染症対策のテレワーク導入・推進に伴い販売実績は着実に伸びております。
当事業年度において取り扱いを開始した「Cato Cloud」についても、当社からユーザー企業への直接販売及び従前のOA機器販売会社とは異なるSIer等の新たな販売代理店群との取引契約も伸びており、今後の販売増加への体制強化を進めております。
上記のように、従前の販売網や特定の販売代理店に対する売上依存の解消に向けて販路の拡大施策を今後も強化・実行してまいります。
②収益構造における製品構成の多様化
売上高全体において、上記のとおり、情報セキュリティ製品にあたる「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高が高い占有率であり、業績について当該製品群の実績に左右される状況にあります。また、当該製品群の販売先となるユーザー企業の大部分が中小規模事業者であります。
当社は、販路の拡大と同様に収益構造における製品種別構成及びユーザー企業規模層の多様化も対処すべき課題と認識しております。製品種別構成の多様化のため、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」の販売活動を積極的に拡大し、販売実績を伸ばしております。しかしながら、後記「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、前事業年度に比べ「業務管理サーバー」製品群全体では販売が減少する結果となりました。また、「Webデータベース関連」商品についても前事業年度に比べ45.5%の販売減少となり、収益構造における製品種別構成の多様化について、不十分な状態と認識しております。なお、「業務管理サーバー」製品群の主たる減少要因は、一部既存販売代理店における同社グループの組織再編に伴う当該製品の販売減少によるものであります。
翌事業年度においては、引き続き働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」の販売増加を目指しつつ、「Webデータベース関連」商品については、当事業年度に業務提携を行ったCTCとより緊密に連携し、顧客企業へネットワークセキュリティソリューションを提供してまいります。当事業年度においても、CTCとの共同案件の受注に至っておりますが、さらなる受注獲得に取り組んでまいります。また、「Cato Cloud」につきましても、当該製品の国内販売における有力SIer企業との販売代理店契約に至り、翌事業年度での販売増加に努めてまいります。
③新製品及び新規事業の開発
当社は自社開発技術として、「マルウェア対策技術」及び「情報機器業務ログ監視・分析技術」を有し、「第1 企業の概況 3事業の内容」に記載のとおり、当該技術を組み込んだソフトウェア製品を取引先から仕入れたルーター製品やサーバー製品等に実装したセット製品並びに通信機器メーカー等のセキュリティ機器製造販売ベンダー向けにプログラム製品として販売しており、当社収益の大部分を占めております。
当社は、新たな収益源の獲得のため、上記既存技術を基盤とする新製品の企画・開発並びに「情報の活用」及び「セキュリティ+α」の事業方針に則った新技術及び新規事業の開発も対処すべき課題と認識しております。
働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」については、新型コロナウイルス感染症対策のテレワークの導入・推進に伴い、当事業年度において導入社数が急増しております。当該製品について、当社は、テレワーク対応に限らず真に働き方改革に資する製品への向上を目指しております。DEA社との資本業務提携及び同社共同代表者椎名氏を当社顧問に迎え、同社と同氏の有するエンターテイメント及びブロックチェーン技術の知見を当社知見と融合し、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart Cloud」の機能向上に取り組んでまいります。
新規事業開発に向けては、第11回新株予約権の全てが行使され、1,013,334千円の資金調達が完了しております。なお、当事業年度においてはDEA社との資本業務提携において出資を行っております。
また、上記のとおり、2021年4月23日付で、5G、IoT、AI 領域に精通するエンジニア人材を有するGHI社を完全子会社化しました。当社の事業領域の拡大と、GHI社を通して産業・社会分野の基盤となり得る5Gやその先のBeyond 5G(6G) に関する先端情報を収集することも可能となり、当社の今後進出する新たな領域の検討に向けて、有力な情報源としての価値も高いものになると考えております。
当社は今後も、新製品の企画・開発に努め、さらに、新技術の獲得及び新規事業の開発に向けた業務提携並びにM&A等の資本提携等、手段・方法を限定することなく、取り組んでまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。