有価証券報告書-第13期(2022/01/01-2022/12/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<経営方針>(1) 企業理念
当社グループは、以下の企業理念に基づき、様々な産業分野に特色のある高品質な化学製品を提供することを主方針として経営諸活動を遂行しております。なお、2022年度に安全指針を追加し、職場における安全に対する意識を醸成してまいります。
・ 企業使命 「化学の力」で、よりよい明日を実現する。
・ 経営姿勢 確かな技術と豊かな発想で、夢を「かたち」にする。
・ 行動指針 「新たな一歩」を踏み出して、さらなる高みに挑戦する。
・ 安全指針 自分を守る、仲間を守る。
(2) VISION 2030
当社グループは中長期的な視点から目指す姿を描くとともに、実現に向けた道筋を示すものとして「VISION 2030 ~世界で輝くスペシャリティケミカル企業~」を策定しております。
VISION 2030において、当社グループが目指す具体的な姿は以下の3点です。
目指す姿① 地球温暖化抑制・豊かな暮らしに貢献するスペシャリティケミカル素材を提供
事業活動を通じて地球温暖化抑制に資する製品や、よりよい暮らしに貢献できる素材を世界に向けて提供してまいります。
目指す姿② 戦略ドメインで世界シェアNo.1製品と新事業を拡大
当社が強みをもつ、冷凍機油原料、化粧品原料、高純度溶剤分野の製品を核とし、設備投資や研究開発など集中的に資源を配分する領域として、戦略ドメインを「環境」「ヘルスケア」「エレクトロニクス」に設定しました。この戦略ドメインにおいて、世界シェアNo.1の製品を拡大するとともに、新たな事業や製品を創出します。
目指す姿③ 国内で化学業界トップクラスの利益率
戦略ドメインにおいて、高付加価値で独自性の高い製品に対して生産能力の増強や新製品の開発を進め、AIやIoT等の最新技術を取り込み、生産効率を向上させることで、国内の化学業界の中でもトップクラスの営業利益率を目指します。
なお、2030年長期経営目標として、売上高 1,800億円、営業利益 250億円超、ROE 12%超、自己資本比率 50%を掲げております。
(3) 第4次中期経営計画
当社グループは、VISION 2030の達成に向けて、2022年度から2024年度の3ヵ年を対象とした第4次中期経営計画を策定し、その基本方針を「サステナブル経営の推進」と位置づけ、持続可能な社会の実現に貢献するとともに企業価値向上を図ってまいります。なお、基本戦略として以下の3つを掲げ、各種施策を推進しております。
戦略Ⅰ 戦略ドメインにおける更なる成長
戦略Ⅱ 社会課題解決に向けた中長期的な取り組み
戦略Ⅲ ビジネス基盤の強化
なお、経営数値目標としては、2022年度~2024年度までの期間累計連結営業利益 486億円、期間累計連結EBITDA 635億円、ROE 15%以上としており、目標達成に向けて邁進してまいります。
(注)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
以上のような、長期ビジョン及び中期経営計画のもと、2023年において、次のように、経営環境を認識し、様々な課題に全社一丸となって取り組んでまいります。
<経営環境>足もとでは、ウクライナ情勢の長期化、急激な物価上昇に伴う、世界経済の成長鈍化が懸念されております。また、昨年のゼロコロナ政策や不動産市況悪化等により減速した中国経済の回復速度も定かではなく、不透明な経営環境が続くと予想されます。
なお、当社グループにおける事業分野別の経営環境は以下の通りです。
■機能性材料
主力の冷凍機油原料においては、主な用途となるエアコン需要が中国や先進国で底堅く推移することに加え、インドや東南アジア等の新興国では引続き需要の拡大が期待されます。加えて、キガリ改正や米国EPA規則などの国際的な冷媒規制により、環境にやさしい冷媒(低GWP冷媒)への転換が進むことで、引き続き、需要が拡大していくと予想しております。
化粧品原料においては、国内の化粧品市場におけるインバウンド需要の本格的な回復や、中国でのゼロコロナ政策からの転換に伴う需要の増加により、徐々に回復に向かうものと思われます。今後も、人口増加や経済発展が顕著な東南アジア諸国において市場が拡大すると見込んでおります。
■電子材料
世界の半導体市場は一時的な調整局面が見込まれるものの、下期にかけて半導体やディスプレイ関連等の在庫調整が進展することで、当社製品につきましても徐々に需要が回復すると想定しております。今後も、5GやIoT、AIのさらなる普及やDXの推進などにより、半導体需要の拡大が続くと予想しております。
■基礎化学品
国内自動車生産台数は自動車向け半導体不足の緩和によって徐々に回復に向かい、住宅着工件数においても堅調に推移すると見ております。また、輸出についても下期に掛けて市場環境が改善すると想定しております。
<対処すべき課題>上記、経営環境の下、当社グループにおきましては、引き続き、第4次中期経営計画の基本戦略は堅持しつつも、個々の施策については、臨機応変に修正することで競争力を高めてまいります。また、原燃料費の高騰や物流費、設備費の上昇に対しては、適切なタイミングで製品価格へ転嫁することにより、収益確保に努めてまいります。
戦略Ⅰ「戦略ドメインにおける更なる成長」につきましては、「環境・ヘルスケア・エレクトロニクス」の3つの戦略ドメインのうち、環境ドメインの主力製品である冷凍機油原料において、2021年12月に設備投資を決定した千葉工場での能力増強を計画どおりに推進し、拡大する需要を確実に取り込めるよう準備を進めてまいります。また、エレクトロニクスドメインでは、半導体向けを中心に需要の増加が予測される高純度溶剤の供給インフラ拡充や、グループ会社である黒金化成株式会社における次世代半導体向け材料設備の第Ⅱ期増強計画を進めてまいります。
戦略Ⅱ「社会課題解決に向けた中長期的な取り組み」としては、2022年度にオープンイノベーションなどを活用し、アクプランタ株式会社や株式会社糖鎖工学研究所といったスタートアップ企業への出資を決めるなど、社会課題解決に向けた新規事業創出への足掛かりを築いてまいりました。2023年度は出資したスタートアップ企業との取組みを深化することに加え、新たな出資やM&Aの検討も進めてまいります。また、省エネや新技術の導入検討により、一層のGHG排出量削減を進め、2050年カーボンニュートラルを目指してまいります。
戦略Ⅲ「ビジネス基盤の強化」では、2022年度において大規模定期修繕の期間延長や生産設備の不具合等により、製品の供給を制限せざるを得なくなったことを重く受け止め、サステナブル経営の基盤である「安心・安全・信頼」の再構築を図ってまいります。まず、安全については「安全総点検運動2022」として開始した取り組みを徹底いたします。加えて、予防保全やスマート保安の推進など各種施策を実行し、安全・安定操業を続けることにより、ステークホルダーからの信頼回復に努めてまいります。
その他、取締役会の諮問機関として新設したサステナビリティ委員会における議論や、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の開示推奨項目に準拠した情報開示の拡充により、経営の透明性を高めてまいります。
<経営方針>(1) 企業理念
当社グループは、以下の企業理念に基づき、様々な産業分野に特色のある高品質な化学製品を提供することを主方針として経営諸活動を遂行しております。なお、2022年度に安全指針を追加し、職場における安全に対する意識を醸成してまいります。
・ 企業使命 「化学の力」で、よりよい明日を実現する。
・ 経営姿勢 確かな技術と豊かな発想で、夢を「かたち」にする。
・ 行動指針 「新たな一歩」を踏み出して、さらなる高みに挑戦する。
・ 安全指針 自分を守る、仲間を守る。
(2) VISION 2030
当社グループは中長期的な視点から目指す姿を描くとともに、実現に向けた道筋を示すものとして「VISION 2030 ~世界で輝くスペシャリティケミカル企業~」を策定しております。
VISION 2030において、当社グループが目指す具体的な姿は以下の3点です。
目指す姿① 地球温暖化抑制・豊かな暮らしに貢献するスペシャリティケミカル素材を提供
事業活動を通じて地球温暖化抑制に資する製品や、よりよい暮らしに貢献できる素材を世界に向けて提供してまいります。
目指す姿② 戦略ドメインで世界シェアNo.1製品と新事業を拡大
当社が強みをもつ、冷凍機油原料、化粧品原料、高純度溶剤分野の製品を核とし、設備投資や研究開発など集中的に資源を配分する領域として、戦略ドメインを「環境」「ヘルスケア」「エレクトロニクス」に設定しました。この戦略ドメインにおいて、世界シェアNo.1の製品を拡大するとともに、新たな事業や製品を創出します。
目指す姿③ 国内で化学業界トップクラスの利益率
戦略ドメインにおいて、高付加価値で独自性の高い製品に対して生産能力の増強や新製品の開発を進め、AIやIoT等の最新技術を取り込み、生産効率を向上させることで、国内の化学業界の中でもトップクラスの営業利益率を目指します。
なお、2030年長期経営目標として、売上高 1,800億円、営業利益 250億円超、ROE 12%超、自己資本比率 50%を掲げております。
(3) 第4次中期経営計画
当社グループは、VISION 2030の達成に向けて、2022年度から2024年度の3ヵ年を対象とした第4次中期経営計画を策定し、その基本方針を「サステナブル経営の推進」と位置づけ、持続可能な社会の実現に貢献するとともに企業価値向上を図ってまいります。なお、基本戦略として以下の3つを掲げ、各種施策を推進しております。
戦略Ⅰ 戦略ドメインにおける更なる成長
戦略Ⅱ 社会課題解決に向けた中長期的な取り組み
戦略Ⅲ ビジネス基盤の強化
なお、経営数値目標としては、2022年度~2024年度までの期間累計連結営業利益 486億円、期間累計連結EBITDA 635億円、ROE 15%以上としており、目標達成に向けて邁進してまいります。
(注)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
以上のような、長期ビジョン及び中期経営計画のもと、2023年において、次のように、経営環境を認識し、様々な課題に全社一丸となって取り組んでまいります。
<経営環境>足もとでは、ウクライナ情勢の長期化、急激な物価上昇に伴う、世界経済の成長鈍化が懸念されております。また、昨年のゼロコロナ政策や不動産市況悪化等により減速した中国経済の回復速度も定かではなく、不透明な経営環境が続くと予想されます。
なお、当社グループにおける事業分野別の経営環境は以下の通りです。
■機能性材料
主力の冷凍機油原料においては、主な用途となるエアコン需要が中国や先進国で底堅く推移することに加え、インドや東南アジア等の新興国では引続き需要の拡大が期待されます。加えて、キガリ改正や米国EPA規則などの国際的な冷媒規制により、環境にやさしい冷媒(低GWP冷媒)への転換が進むことで、引き続き、需要が拡大していくと予想しております。
化粧品原料においては、国内の化粧品市場におけるインバウンド需要の本格的な回復や、中国でのゼロコロナ政策からの転換に伴う需要の増加により、徐々に回復に向かうものと思われます。今後も、人口増加や経済発展が顕著な東南アジア諸国において市場が拡大すると見込んでおります。
■電子材料
世界の半導体市場は一時的な調整局面が見込まれるものの、下期にかけて半導体やディスプレイ関連等の在庫調整が進展することで、当社製品につきましても徐々に需要が回復すると想定しております。今後も、5GやIoT、AIのさらなる普及やDXの推進などにより、半導体需要の拡大が続くと予想しております。
■基礎化学品
国内自動車生産台数は自動車向け半導体不足の緩和によって徐々に回復に向かい、住宅着工件数においても堅調に推移すると見ております。また、輸出についても下期に掛けて市場環境が改善すると想定しております。
<対処すべき課題>上記、経営環境の下、当社グループにおきましては、引き続き、第4次中期経営計画の基本戦略は堅持しつつも、個々の施策については、臨機応変に修正することで競争力を高めてまいります。また、原燃料費の高騰や物流費、設備費の上昇に対しては、適切なタイミングで製品価格へ転嫁することにより、収益確保に努めてまいります。
戦略Ⅰ「戦略ドメインにおける更なる成長」につきましては、「環境・ヘルスケア・エレクトロニクス」の3つの戦略ドメインのうち、環境ドメインの主力製品である冷凍機油原料において、2021年12月に設備投資を決定した千葉工場での能力増強を計画どおりに推進し、拡大する需要を確実に取り込めるよう準備を進めてまいります。また、エレクトロニクスドメインでは、半導体向けを中心に需要の増加が予測される高純度溶剤の供給インフラ拡充や、グループ会社である黒金化成株式会社における次世代半導体向け材料設備の第Ⅱ期増強計画を進めてまいります。
戦略Ⅱ「社会課題解決に向けた中長期的な取り組み」としては、2022年度にオープンイノベーションなどを活用し、アクプランタ株式会社や株式会社糖鎖工学研究所といったスタートアップ企業への出資を決めるなど、社会課題解決に向けた新規事業創出への足掛かりを築いてまいりました。2023年度は出資したスタートアップ企業との取組みを深化することに加え、新たな出資やM&Aの検討も進めてまいります。また、省エネや新技術の導入検討により、一層のGHG排出量削減を進め、2050年カーボンニュートラルを目指してまいります。
戦略Ⅲ「ビジネス基盤の強化」では、2022年度において大規模定期修繕の期間延長や生産設備の不具合等により、製品の供給を制限せざるを得なくなったことを重く受け止め、サステナブル経営の基盤である「安心・安全・信頼」の再構築を図ってまいります。まず、安全については「安全総点検運動2022」として開始した取り組みを徹底いたします。加えて、予防保全やスマート保安の推進など各種施策を実行し、安全・安定操業を続けることにより、ステークホルダーからの信頼回復に努めてまいります。
その他、取締役会の諮問機関として新設したサステナビリティ委員会における議論や、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の開示推奨項目に準拠した情報開示の拡充により、経営の透明性を高めてまいります。