訂正有価証券報告書-第3期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/10/31 10:39
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(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは建設コンサルタント事業のみの単一セグメントのため、セグメント別の記載はしていませ
ん。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、中国経済の成長鈍化、米中貿易摩擦、英国の欧州連合離脱問題、IT関連需要の減速等の海外要因に加えて、人手不足の深刻化や原油価格の反発もあり、製造業を中心として企業マインドの悪化が顕在化し、根強いインバウンド需要や政府の経済対策、日銀の金融緩和施策の継続があるものの、景気が後退局面入りする懸念も出てきました。
このような経済環境の下で編成された2019年度予算の中で政府は、国土交通省関連としては、「被災地の復旧・復興」、「国民の安全・安心の確保」、「力強く持続的な経済成長の実現」および「豊かな暮らしの礎となる地域づくり」の4分野に重点化するための経費を計上し、特に重要インフラの点検結果等を踏まえた防災・減災、国土強靱化のための緊急対策を集中的に講じることを決定しました。
当社グループの属する建設コンサルタント業界においては、頻発する大規模な気象災害や地震により緊急度が認知されて事業量が増加している防災・減災事業や橋梁・道路等の老朽化対策事業に加えて、少子高齢化・人口減少社会を踏まえた地方創生事業、ならびにインバウンド需要拡大に対応した社会基盤整備等、経済発展だけではない持続可能な社会の実現(SDGs)に向け、これまで以上に求められる事業内容が多様化しています。また、BIM/CIM(三次元設計)への対応やi-Construction等のICTを活用した建設生産システム全体の生産性向上や新たな事業創出、市場開拓が、業界を挙げて取り組むべき重要な経営テーマとなっています。
このような状況の中で、当社グループは専門技術サービス事業者として、より柔軟な組織マネジメント思考と多面的な組織対応力が不可欠であると認識し、新たな商品となる「新事業創出」、海外を含めた「新市場開拓」、安定した事業運営のための「多様な顧客の獲得」に努めました。
また、当社グループの特定子会社である株式会社福山コンサルタントが創業70周年を迎えるとともに、経営計画(第3次長期プラン)の最終年次であったことから、同社を中心として、グループ各社の強化と次期経営計画に繋がる企業集団の進化・成長を図るべく、生産力・生産体制の増強、技術開発の促進、外部連携等による建設コンサルタント事業領域の拡大並びに新たなビジネス領域の開発・獲得などを進めました。
また、株式会社福山コンサルタントでは、経済産業省の「質の高いインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業」において同社が提案したフィリピン国カビテ州の新交通システムの採択や、国土交通省が公募した「スマートシティモデル事業」において同じく新潟市、守谷市の2都市が重点事業化促進プロジェクトに選定されるなど海外展開や新事業展開を加速させています。
さらに、国立研究開発法人土木研究所が主催する「AIを活用した道路橋メンテナンスの効率化に関する共同研究」に参画するとともに、茨城大学、NECらと「AI防災オープンコンソーシアム」を立ち上げるなど、最先端技術を活用した防災・減災技術の開発と業務受注に取り組んでいます。西日本豪雨災害の復旧関連業務について積極的な支援を行ったことに加えて、得意とする交通マネジメント分野や老朽化対策分野、鉄道分野などの堅調な業務受注を受けて、前期を上回る受注量を確保しました。2019年1月、中四国支社の職場環境整備と生産力強化策として社屋新築工事に着手し、同年11月に竣工・移転する予定です。同じく四国地域を地盤とする子会社株式会社環境防災では、主力の材料試験関係業務や調査業務が堅調で、前期を上回る受注量を確保しました。2018年12月には、生産力増強および職場環境整備のため老朽化した試験棟の改築工事に着手し、2019年5月に第1期工事を完了するとともに、四国地域の試験所で初となる2000KN万能試験機を導入し、試験・分析内容の高度・効率化を行いました。
一方、2018年7月、当社グループ全体の研究機関の位置付けで、次世代の新たな中核事業創出を行う株式会社SVI研究所(SocialValue Incubation lab)を設立しました。主には、位置情報などのビッグデータを活用した新たな都市・地域マネジメント事業の創出や民間市場開拓、ならびに各種センサーなどIoT技術を活用したモニタリングシステムの開発を進めています。
また、同年8月、動植物等の自然環境調査や環境アセスメント、とんぼやホタルなどの野生生物の生育環境に着目した自然環境設計(エコロジカルデザイン)並びに低炭素型社会実現を促進するまちづくり計画などを主な事業とする株式会社エコプラン研究所との間で資本業務提携を締結し、グループ力強化を図りました。なお、2019年4月、同社と株式会社福山コンサルタントは、NPO法人北九州ビオトープ・ネットワーク研究会との3法人で組成する共同企業体では、北九州市若松区に立地する「響灘ビオトープ」の指定管理者として、施設の管理運営を開始しました。
この結果、当連結会計年度の受注高は、当社グループが得意とする交通マネジメント分野や老朽化対策や鉄道等リスクマネジメント分野等の堅調な業務受注により74億19百万円(前年比3.3%増)、売上高は73億35百万円(同9.4%増)となりました。
一方、損益面では、研究開発投資の増加や働き方改革の一環として労働時間削減を目指した生産工程の一部外製化を行ったこともあり、外注経費の増加を受けて、経常利益は7億37百万円(同1.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に生じた税法上の利益押し上げ要因がなくなったことを受けて、4億55百万円(同10.7%減)となりました。
当連結会計年度の事業分野別の売上高は次のとおりです。
事業分野前連結会計年度当連結会計年度前年比(%)
金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)
交通マネジメント系2,576,91038.42,779,02837.97.8
地域マネジメント系287,2084.3309,7984.27.9
環境マネジメント系587,3498.8595,1268.11.3
ストックマネジメント系1,055,45615.71,280,22617.521.3
リスクマネジメント系1,508,82922.51,719,14523.413.9
建設事業マネジメント系690,84710.3652,4238.9△5.6
合計6,706,603100.07,335,749100.09.4

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、21億30百万円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は4億34百万円(前連結会計年度は5億10百万円)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益7億37百万円、減価償却費1億19百万円、未成業務支出金(たな卸資産)の減少額1億1百万円、売上債権の増加額4億40百万円、法人税等の支払額2億63百万円によるものです。
完成業務未収入金の増減額、未成業務支出金の増減額などの影響によって、獲得資金は、前連結会計年度と比較し、76百万円減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2億44百万円(前連結会計年度は2億45百万円)となりました。
これは主に、経営成績の概況に記載した社屋建設費等の有形固定資産の取得による支出2億25百万円によるものです。
前連結会計年度も、上記の社屋建設用地などの有形固定資産の取得による支出があるため、前連結会計年度と比較し、著増減はありません。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
使用した資金は1億円(前連結会計年度は6百万円の獲得)となりました。
これは主に、自己株式の売却による収入1億2百万円、自己株式の取得による支出79百万円、配当金の支払額93百万円によるものです。
なお、前連結会計年度に記載した長期借入金96百万円は「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」導入に伴い、持株会信託口が借り入れたものです。
③ 受注及び販売の状況
1) 受注の状況
当連結会計年度における受注状況は次のとおりです。
事業分野当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
受注高
金額(千円)前年比(%)
交通マネジメント系2,893,7733.8
地域マネジメント系428,01647.2
環境マネジメント系616,0128.4
ストックマネジメント系1,292,75915.8
リスクマネジメント系1,741,6371.1
建設事業マネジメント系447,137△35.6
合計7,419,3373.3

2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
事業分野当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)前年比(%)
交通マネジメント系2,779,0287.8
地域マネジメント系309,7987.9
環境マネジメント系595,1261.3
ストックマネジメント系1,280,22621.3
リスクマネジメント系1,719,14513.9
建設事業マネジメント系652,423△5.6
合計7,335,7499.4

(注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
国土交通省2,375,82635.42,514,98334.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年6月30日)現在において、当社が判断したもので す。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成して います。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、資産・負債の状況に反映しています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため実際の結果は見積りとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)資産
総資産は、前連結会計年度と比べ4億6百万円増加し、60億69百万円となりました。
これは主に、工期延伸により期末近くに完成した業務の増加に伴う完成工事未収入金の増加4億40百万円、株式
会社環境防災試験棟建設および株式会社福山コンサルタント中四国支社社屋の建設に伴う有形固定資産の増加1
億16百万円、繰越業務原価が減少したことを原因とする未成業務支出金の減少1億1百万円によるものです。
2)負債
負債は、前連結会計年度と比べ1億38百万円増加し、16億22百万円となりました。
これは主に、期末日休日の影響を受けた未払金の増加72百万円、売上高増加による未払消費税等の増加71百万
円、未成業務受入金の増加65百万円によるものです。
3)純資産
純資産は、前連結会計年度と比べ2億68百万円増加し、44億47百万円となりました。
これは主に、利益剰余金の増加3億61百万円によるものです。
当連結会計年度末の自己資本比率は73.3%となり、前連結会計年度末と比べ0.5ポイント下降しましたが、当
社グループは引き続き健全な財政状態であると認識しています。
4)経営成績の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は73億35百万円となり、前連結会計年度と比べ6億29百万円増加しました。これは、主に得意とする交通マネジメント分野や老朽化対策や鉄道等のリスクマネジメント分野の堅調な業務受注による
ものです。
売上総利益は21億3百万円となり、前連結会計年度と比べ1億13百万円増加しました。売上高に対する売上総
利益率は28.7%となり、前連結会計年度と比べ1.0ポイント下降しました。
販売費及び一般管理費は13億63百万円となり、前連結会計年度と比べ1億19百万円増加しました。売上高に対
する販売費及び一般管理費率は18.6%となり、前連結会計年度と比べ0.1%ポイント上昇しました。
営業利益は7億39百万円となり、前連結会計年度と比べ6百万円減少しました。売上高に対する営業利益率は
10.1%となり、前連結会計年度と比べ1.0ポイント下降しました。
営業外収益は10百万円となり、前連結会計年度と比べ1百万円増加しました。一方、営業外費用は12百万円と
なり、前連結会計年度と比べ6百万円増加しました。
経常利益は7億37百万円となり、前連結会計年度と比べ11百万円減少しました。
売上高に対する経常利益率は10.0%となり、前連結会計年度と比べ1.2ポイント下降しました。
親会社株主に帰属する当期純利益は4億55百万円となり、前連結会計年度と比べ54百万円減少しました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高は過去最高となったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期
に生じた税法上の利益押し上げ要因がなくなったことを受けて減少となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものです。
事業の運転資金及び設備投資資金は、自己資金及び金融機関からの借入金を基本方針としています。
なお、当連結会計年度末における長期借入金残高54百万円は「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」導入に伴い、持株会信託口が借り入れたものです。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2013年7月に第3次長期経営計画(計画期間6年間)を公表し、その中で目標とする経営指標を連結売上高70億円と掲げていました。当連結会計年度において、上記記述のとおり業績は順調に推移し、当該目標水準を達成しました。
引き続き、2019年6月に第4次経営計画(計画期間3年間で対象期間は2019年7月から2022年6月)において、目標とする経営指標を、売上高85億円、営業利益および経常利益9億円、当期純利益5億円、役職員数380人としています。

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