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有価証券報告書-第35期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 14:03
【資料】
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【項目】
109項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは音楽用途の電子機器の開発と販売によって、世界の共通語である音楽の市場拡大と発展に貢献することを目指します。また、「音」と「音楽」に特化したブランドイメージをアピールすることで、楽器を演奏するユーザーのみならず、コンシューマ・エレクトロニクス(家電)市場、あるいはプロシューマ(業務)用機器市場を開拓していくことで成長を図ってまいります。そのためには、常に先端技術を応用して独自性のある製品を開発し、組織のオーバーヘッドを抑えて意思決定のスピードを上げ、ファブレス体制を維持して生産や在庫のフレキシビリティを保ち、グローバルな人材活用によってマーケティング力を強化し、変化する市場に適応しながら100年続くブランドを構築してまいります。また、適正で安定した利益還元によって株主の期待に応えると共に、技術革新に対する投資を積極的に行い、将来のリスクに備えた内部留保を確保します。さらに、コンプライアンス、透明性、環境への配慮を重視することで企業の社会的責任を果たしてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは持続的な成長と適正な利益の確保のための指標として売上高及び営業利益を、また、資金の効率的な運用を実現するための指標として株主資本利益率(ROE)を、重要な指標と考えております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中長期的な経営目標として、当社製品のターゲットユーザーを楽器の演奏をするミュージシャンに限定せず、広く創造活動をするクリエーターと位置づけることにより、製品カテゴリーを拡げることで成長シナリオを描いております。一方で、ハンディオーディオレコーダー、マルチエフェクターやハンディビデオレコーダーといった既存の製品カテゴリーにつきましても、引き続き新製品を投入し、持続的な成長を目指してまいります。すなわち、製品カテゴリーを入れ替えていくのではなく、実績ある従来製品で安定した事業基盤を確保しつつ、新たな製品カテゴリーを加えていく、という経営戦略を取ります。
なお、当社は、当連結会計年度の業績及び上記戦略を踏まえ、当連結会計年度後に新たに平成30年度から平成32年度までの中期経営計画「第2次中期経営計画 2018-2020 ZOOM 5.0」を策定いたしました。当該中期経営計画において、平成32年度の数値目標を、売上高100億円、営業利益7億円、ROE11.0%としております。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループが属する音楽用電子機器業界におきましては総じて好調な事業環境となっておりますが、当社グループでは、不透明な外的要因が続くことを前提に、安定的、持続的に事業を拡大するため、下記のような課題に取り組んでまいります
① 日程計画通りの新製品開発
当社グループにとって、新製品の開発は経営の根幹であり、ブランド戦略も成長戦略も新製品を抜きに立案することはできません。電子機器は技術革新によって、常に陳腐化のリスクを抱えており、競争力維持のためには最先端の技術を採用し続けなければなりません。必然的に開発途上で発生する「予期せぬ事態」も解決に時間を要する傾向が顕著になっております。当社では、単に余裕を持った日程を立てるだけではこの問題を解決することができないと認識しており、「予期せぬ事態」の発生回数や発生確率を下げ、その深刻さを低減し、対処へのトリガーを早めるなど、あらゆる方策や知恵を動員して遅延を防止し、計画通りの新製品開発を行う方針であります。
② 組織の最適化
当社グループは、業容の拡大に応じて社員数を増やしてまいりましたが、基本的な組織構成は、売上規模、開発機種数が半分程度の時期から変わっておりません。今後さらに開発・販売機種数が増加していくことが見込まれ、規模に応じた組織への再編は避けて通れない課題となっております。当社は、経営の監督と執行を分離してガバナンスを強化するべく、執行役員制度を導入しております。同時に、迅速で果敢な業務遂行のために権限の委譲を進めてまいりました。これをさらに推進させるため、組織のフラット化、及び分離や統合を行い、ガバナンスの強化を伴いつつ、スピード感のある経営判断や業務執行が行える組織への改変を行う方針であります。
③ ヨーロッパの販売体制強化
当社グループは、平成30年4月にイタリアに本社を置く販売会社の51%の持分を取得し、子会社とする予定です。ヨーロッパはユーロの導入以来、単一の経済圏形成へと歩んでおりましたが、実際には異なる文化、歴史、言語、税制、社会保障制度、経済格差などが混在し、ユーロが目指した米国と肩を並べる単一市場への道のりは遠い現状にあります。特に近年はイギリスのユーロ離脱問題、難民流入に伴う政治経済の保守化、スペインのカタルーニャ独立運動など、市場の複雑化は増すばかりであります。当社はこれらの問題に対して、ヨーロッパを単一市場とは捉えず、3-4地域に分けてそれぞれに最適な販売体制を整えていく方針であります。その第一歩として、当該販売子会社を南ヨーロッパ地域の拠点に位置付け、「巨大マーケットの国境を越えた流通」と「国境を越えてなお残る情緒的障壁」という、2つの矛盾する課題を両立させる方法を見出す方針であります。
④ 基幹システムの稼働
当社は、株式上場によって調達した資金を活用し、基幹システムの更新に取り組んでおります。従来は個別に活動していた、購買システム、販売システム、輸出システム、会計システム等を統合した基幹システムを導入することにより、各システム間の連携業務の効率を向上させると共に、現在はそれぞれの業務が属人的であることで起こり得る誤謬の防止と、誤謬防止に要している業務負担を軽減させることを目的としております。特に、EMS工場に供給する重要部品の調達に関してはシステム化されていなかったことから、これも基幹システムの重要な機能と位置づけ、今後の業容拡大、生産機種や台数の増加に備える方針であります。これまでに、パッケージソフトウェアの選定、要件定義、詳細設計を終了しており、今後はカスタマイズ作業、マスターデータの初期設定、テスト期間を経て、平成30年第3四半期の稼働開始を予定しております。
⑤ コンプライアンス意識の継続的向上
当社グループでは、コンプライアンスを重視した経営を行うためリーガルディヴィジョン(法務部)を設置し、弁護士であるCLO(チーフリーガルオフィサー)がこれを統括しております。内部監査によるコンプライアンスチェックのほか、四半期毎のコンプライアンス研修、定期的なコンプライアンス・マニュアルの拡充とその小冊子の配布、メールやドキュメントのキーワード検索によるチェック等、全社でコンプライアンス強化に取り組んでおります。
今後においても、コンプライアンス・マニュアル(小冊子を含む)の英訳版発行を含め、海外のグループ会社におけるコンプライアンス意識の向上にも取り組む方針であります。

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