有価証券報告書-第16期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/30 14:39
【資料】
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【項目】
155項目
経営成績等の状況の概要
(1) 業績
当連結会計年度における経営環境は、新型コロナウイルス感染症による観光産業へのマイナス影響は一時的に回復した動きが見られ、ワクチン接種を開始した国が存在するものの、収束時期は依然として不透明であり、引き続き厳しい状況にあります。
このような環境の中、当社グループでは、全事業において抜本的な固定経費の見直しに注力しました。
レンタカー事業の譲渡、全事業人員削減、旅行事業における営業拠点の統廃合、バス事業の休止、さらに免税事業と周遊観光バス「くるくるバス」の事業廃止を決定し、厳しい状況への対応をいたしました。一方で、新型コロナウイルス感染症が収束した際の旅行市場の回復を見据えた新商品の企画開発、「Go To Travelキャンペーン」の国内旅行需要など販売チャネルの拡充に取り組んでおります。
また、オンラインプラットフォーム「Gorilla」について国内向けBtoCサイトの開発、グループ管理部門共通の管理システムの導入など、システム開発は計画通りに進めております。
これらの活動の結果、売上高948,168千円(前年同期比85.6%減)、営業損失2,186,980千円(前年同期は営業利益270,362千円)、経常損失2,529,390千円(前年同期は経常損失369,471千円)、親会社株主に帰属する当期純損失2,861,320千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失765,906千円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。
① 旅行事業
当連結会計年度のインバウンド旅行市場は新型コロナウイルス感染症の拡大により、訪日外客数が前年比87.1%減の411万人(出典:日本政府観光局(JNTO))と、前年を大きく下回りました。
世界的な渡航制限がされるなか、「Go To Travelキャンペーン」の国内需要を取込むため、国内向けBtoCサイト版の「Gorilla」を開発し、在日外国人を含む国内個人旅行者向け商品を販売することで売上回復を試みましたが、感染者数の増加の影響から一部の地域で除外や停止があるなど、回復は限定的となりました。
固定経費の構造改善策として、2020年4月に大阪・九州・北海道・沖縄の各営業所を閉鎖し、東京本社に統合しております。また雇用調整助成金を活用した休業により人件費を抑えました。
当連結会計年度の旅行事業の売上高は140,802千円(前年同期比92.9%減)、セグメント損失は355,323千円(前年同期はセグメント利益443,958千円)となりました。
② バス事業
当連結会計年度の初頭、貸切観光バス、周遊観光バス「くるくるバス」ともに、中国や台湾、香港、東南アジアなど韓国以外の訪日客からの受注があったものの、新型コロナウイルス感染症の拡大によるキャンセルにより、大幅な減収となっております。
貸切観光バスは2020年5月、経費削減の観点から事業を休止しておりましたが、同年10月より事業を再開し、「Go To Travelキャンペーン」による国内需要を取込むため、国内旅行会社への営業活動を実施、新規商品開発に取り組みました。
「くるくるバス」においては在日外国人を含む国内需要の獲得に注力しておりましたが、苦戦を強いられ2020年12月、「くるくるバス」の事業廃止を決定しております。
当連結会計年度のバス事業の売上高は199,553千円(前年同期比90.2%減)、セグメント損失は416,998千円(前年同期はセグメント利益139,127千円)となりました。
③ 免税販売店事業
日韓情勢の影響、新型コロナウイルス感染症の拡大により、福岡店、大阪店、札幌店の各店舗ともに集客数が大幅に落ち込み、一時的に、新型コロナウイルス感染症対策の衛生商品(マスク、アルコール消毒液等)を国内向けに小売・卸売を実施いたしました。
また、2020年4月以降さらに人員削減を実施し、必要最低限のランニングコストで運用しておりましたが、インバウンド旅行需要の回復時期が不透明な状況が続いていることから、構造改善策として、2020年12月に免税販売店事業の廃止を決定いたしました。
当連結会計年度の免税販売店事業の売上高は103,630千円(前年同期比93.2%減)、セグメント損失は143,576千円(前年同期はセグメント損失22,271千円)となりました。
④ ホテル等施設運営事業
Tマークシティホテル札幌、札幌大通、東京大森ともに2020年1月までは、国内需要の取込みなどから、客室稼働率及び平均客室単価は順調に推移していたものの、同年2月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大により、稼働率、平均客室単価ともに大幅に落ち込んでおります。
また、清掃費用の契約見直し等、固定経費の削減とともに、「Go To Travelキャンペーン」の需要取込のため企画商品の開発販売に努めておりましたが、東京都のキャンペーン除外や感染者数の増加の影響から、売上の回復は限定的となりました。
なお、Tマークシティホテル札幌については、北海道における新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言を受け、感染症拡大防止の観点から業務を自粛することを目的とし、2020年3月20日から同年7月15日まで、一時休業しております。
2021年3月に開業予定の「ホテルセンレン京都 東山清水」については、2020年12月マスターリース契約を締結し、開業準備は計画通りに進んでおります。
当連結会計年度のホテル等施設運営事業の売上高は570,709千円(前年同期比70.2%減)、セグメント損失は942,103千円(前年同期はセグメント利益171,373千円)となりました。
⑤ その他
レンタカー事業は、日韓情勢の影響等市場環境が変化する中、今後の方針を検討した結果、2020年1月に事業譲渡いたしました。
システム開発事業のHANATOUR JAPAN SYSTEM VIETNAM COMPANY LIMITEDは当社グループのシステム開発を中心に行っており、当連結会計年度のセグメント間内部売上は堅調に推移しております。
当連結会計年度の売上高は44,065千円(前年同期比77.6%減)、セグメント利益3,383千円(前年同期はセグメント損失48,983千円)となりました。
(2) 当期のキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ536,549千円増加し、2,921,126千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により使用した資金は1,155,969千円(前期は1,453,163千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費が468,983千円、為替差損が450,458千円、売上債権の減少額が781,268千円、還付消費税が99,825千円となり資金が増加した一方、税金等調整前当期純損失2,808,213千円、仕入債務の減少額が251,006千円となり資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により獲得した資金は7,646,676千円(前期は583,449千円の使用)となりました。これは主に、レンタカー事業の譲渡による収入が20,000千円、定期預金の払戻による収入が7,769,174千円、敷金及び保証金の返還による収入が282,661千円となり資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出が24,241千円、敷金及び保証金の差入れによる支出が284,407千円となり資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は5,950,273千円(前期は959,716千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入が1,050,000千円となった一方、短期借入金の純減額が6,282,000千円、リース債務の返済による支出が270,301千円、配当金の支払額が217,876千円となり資金が減少したことによるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
金額前年同期比(%)
旅行事業(千円)135,1447.3
バス事業(千円)140,98911.3
免税販売店事業(千円)102,7186.7
ホテル等施設運営事業(千円)565,48530.7
報告セグメント計(千円)944,33814.6
その他(千円)3,8303.3
合計(千円)948,16814.4

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.旅行事業の販売実績は、仕入高と相殺した純額にて表示しております。相殺前の総額(取扱実績)は以下のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
旅行事業10,727,813△39.1842,840△92.1


経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は10,582,207千円となり、前連結会計年度末に比べ9,720,198千円減少いたしました。これは主に、外貨定期預金を円転し短期借入金を返済したこと等により現金及び預金が7,686,758千円減少したこと、新型コロナウイルス感染症の拡大による売上高の減少に伴い売掛金が798,019千円減少したこと、消費税の還付によりその他の流動資産に属する未収還付消費税が253,354千円減少したこと、レンタカー事業の譲渡によりレンタカー車両のリース契約の承継などに伴いリース資産が382,766千円減少したこと、減損損失の認識により有形、無形固定資産が196,191千円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債は8,800,464千円となり、前連結会計年度末に比べ6,646,277千円減少いたしました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の拡大による売上高の減少に伴い仕入債務である営業未払金が325,462千円減少したこと、短期借入金が返済により6,282,000千円減少したこと、流動・固定負債のリース債務が397,308千円減少したこと、未払法人税等が170,759千円、その他の負債に含まれる未払消費税等が153,529千円それぞれ減少したこと、一方、資金調達のため新規借入契約を締結したことにより長期借入金が880,166千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は1,781,742千円となり、前連結会計年度末に比べ3,073,921千円減少いたしました。これは、配当金217,799千円の支払、親会社株主に帰属する当期純損失が2,861,320千円となったこと等によるものであります。
なお、旅行事業に係る売上高は、取扱高と仕入高を相殺した純額で表記しており、その結果売掛金残高が売上高に対して高い水準となっております。
(3) 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は948,168千円となりました。新型コロナウイルス感染症により世界的な渡航制限、国内旅行の減少など、当社グループの全事業の売上高に影響が及び、前連結会計年度に比べ5,645,423千円減少する結果となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費は、外部環境の悪化による需要の縮小に伴った減少の他、固定費の圧縮により前連結会計年度から大幅に減少しております。売上原価は前年比73.5%減少の578,374千円となり、売上総利益は369,793千円と前連結会計年度に対し91.6%減少する結果となりました。
販売費及び一般管理費は、固定費等の圧縮に努めた一方、貸倒引当金繰入額が101,531千円増加、Tマークシティホテル札幌大通の通年稼働により319,451千円増加した結果、2,556,774千円となり、前連結会計年度に比べ1,581,888千円減少、この結果、前連結会計年度の営業利益270,362千円に対し、営業損失が2,186,980千円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に対し、受取利息が47,682千円減少、新型コロナウイルス感染症に係る特別措置に基づいた雇用調整助成金の受給により補助金収入が173,675千円増加したことから243,693千円の計上、営業外費用は、為替差損が116,644千円、支払利息が33,957千円前連結会計年度に対し減少し、586,104千円の計上となっております。この結果、前連結会計年度の経常損失369,471千円に対し、2,529,390千円の経常損失となりました。
特別利益は、前連結会計年度において、バス車両のリースバックに伴う売却等による固定資産売却益326,853千円の計上があったことから、前連結会計年度に比べ336,826千円減少いたしました。特別損失は、旅行事業、バス事業、免税販売店事業において減損損失を196,191千円計上、また、各事業における事業構造改革により、早期退職者への退職金などを事業構造改善費用として78,517千円計上したこと等により299,119千円となり、前連結会計年度に比べ252,248千円減少いたしました。この結果、前連結会計年度の税金等調整前当期純損失563,717千円に対し、2,808,213千円の税金等調整前当期純損失となりました。
親会社株主に帰属する当期純損失が2,861,320千円となり、前連結会計年度に比べ2,095,414千円減少いたしました。
(4) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますそれぞれの課題に適格に対処し事業を拡大していくことにより、成長と発展を遂げてまいる所存です。
特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況への対応として、経営基盤と財務体質を強化していくことにより、事業面及び財務面での安定化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
また、コロナ収束を見据えた経営方針として、新規マーケットにおけるインバウンドを取り込むための各種施策を講じることや、日本の観光商材の総合オンラインプラットフォームである「Gorilla」の各国旅行会社との提携、オンライントラベルエージェントとのAPI連携を進め、総合旅行会社として一層の業容拡大を目指してまいります。
さらに各事業における生産性の向上を目指すべく、グループ内の内部管理体制強化のためのITインフラ整備に取組んで参ります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資であります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入及び社債の発行により資金を調達しております。

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