有価証券報告書-第19期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/28 16:01
【資料】
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【項目】
153項目
経営成績等の状況の概要
(1) 当期の経営成績の概況
当連結会計年度における経営環境は、新型コロナウイルス感染症に対する水際対策が解除され、感染症法にて「5類」へ移行し、以降、訪日外国人は順調に回復しております。
各国において経済動向や物価上昇による消費への影響等が懸念される中、各種政策等の効果もあり、国内外の景気は緩やかな回復が継続しました。日本の旅行市場では、国内旅行、海外旅行、訪日旅行のそれぞれにおいて需要の回復がみられますが、空港のグランドサービスやホテル等宿泊施設などでは人手不足が継続しており、日本の観光産業の正常化に課題が残る状況であります。
このような環境の中、当社グループでは、回復しているインバウンド需要の獲得に注力するとともに、生産性向上やペーパーレス化に資する社内業務のデジタル化の推進、徹底したコストの抑制を継続してまいりました。
基幹事業である旅行事業においては、アフターコロナにおけるライフスタイルの変化・多様化によるお客様のニーズに合わせた旅行商品の開発に取り組み、グループ全体で持続的な成長を実現すべく、業容拡大と生産性向上に努めております。
なお、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、当連結会計年度連結決算において、繰延税金資産を追加計上いたしました。これにより、当連結会計年度の法人税等調整額(益)は、453,042千円となりました。
これらの活動の結果、売上高5,154,283千円(前年同期比156.1%増)、営業利益819,810千円(前年同期は営業損失1,393,152千円)、経常利益766,209千円(前年同期は経常損失1,402,035千円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,221,760千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失657,396千円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。
① 旅行事業
当連結会計年度のインバウンド旅行市場は、訪日外客数が2,506万人(出典:日本政府観光局(JNTO))と、2019年比では78.6%程度まで回復するに至り、2023年12月単月では108.2%と2019年を上回る結果となりました。
当社が主力とする訪日韓国人旅行については個人客(FIT)が高い割合を占めておりますが、団体パッケージツアーについても国内地方空港の国際線復便等に伴い、順調に回復しており、韓国以外の地域では、東南アジア、欧州地域の旅行エージェントに対し、商品企画や開発、営業を強化してまいりました。円安の恩恵もあり急回復しているインバウンド需要を取りこぼしなく獲得するため、人員の最適化とともに、九州、北海道の2拠点の営業所を再開いたしました。
さらに、FIT向けとして海外有力サイトとのAPI連携を中心に展開しているオンラインプラットフォーム「Gorilla」にて取扱うホテルや旅ナカ商材の販売が、好調に推移し、旅行事業全体を牽引する結果となりました。
今後も、継続してコロナ禍で縮小した事業規模を拡大させつつ、社内業務のデジタル化を推進し生産性の向上を目指してまいります。
当連結会計年度の旅行事業の売上高は2,407,184千円(前年同期比6.0倍)、セグメント利益は734,600千円(前年同期はセグメント損失24,625千円)となりました。
② バス事業
当連結会計年度のバス事業は、東京、大阪、北海道と九州の4拠点にて、韓国を中心としたインバウンド需要の獲得及び、国内向けの営業強化に注力し、2023年7月27日より海外航空会社のクルー送迎の運行業務効率化のため「羽田営業所」を新たに開設し、営業を開始しております。また北海道の札幌営業所にて、2023年10月より半導体製造工場の建設工事作業員の送迎便を受注し、バス事業の増益に寄与する結果となりました。
順調に推移しているインバウンド需要を中心に貸切観光バスの需要は想定を超えるペースで回復しており、ドライバーの採用など業容拡大とともに、社内業務のデジタル化を推進し運行効率の向上を目指しております。
当連結会計年度のバス事業については、売上高1,768,721千円(前年同期比5.6倍)、セグメント利益278,097千円(前年同期はセグメント損失214,673千円)となりました。
③ ホテル等施設運営事業
当連結会計年度においては、国内需要、インバウンド需要ともに順調に回復している中、国内外の旅行エージェントへの営業を強化し、団体需要の獲得を中心に注力してまいりました。
Tマークシティホテルのブランドで展開している各ホテルの業績は、2023年5月度より全体で黒字化するに至り、以降、夏の繁忙期の札幌地区、秋の紅葉シーズンで金沢がそれぞれ好調に推移し、東京大森においても客室平均単価(ADR)、稼働率ともに順調に回復しております。
継続して、国内、東アジアや東南アジアの旅行エージェントへの営業強化、近隣の飲食店やレジャー施設とのセット商品等の企画など、ビジネス需要とともに、レジャー需要の取込みに注力し、利益拡大を目指してまいります。
当連結会計年度のホテル等施設運営事業の売上高は2,263,185千円(前年同期比47.6%増)、セグメント利益は122,836千円(前年同期はセグメント損失905,423千円)となりました。
④ その他
システム開発事業のHANATOUR JAPAN SYSTEM VIETNAM COMPANY LIMITEDは、当社旅行事業のプラットフォーム「Gorilla」を含む当社グループのシステム開発・運用、保守を中心に行っており、当連結会計年度のセグメント間内部売上は堅調に推移しております。
当連結会計年度の売上高は42,966千円(前年同期比46.6%増)、セグメント利益は336千円(前年同期はセグメント損失1,327千円)となりました。
(2) 当期のキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ116,147千円増加し、1,977,002千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は1,287,606千円(前期は676,471千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が771,824千円、減価償却費が371,521千円、仕入債務の増加額が379,877千円、未払費用の増加額が104,536千円、未払消費税等の増加額が196,985千円となり資金が増加した一方、売上債権の増加額が454,238千円、利息の支払額が86,116千円となり資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は74,122千円(前期は273,850千円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が35,062千円、定期預金の払戻による収入が80,000千円、敷金及び保証金の回収による収入が19,381千円となり資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出が124,133千円、無形固定資産の取得による支出が38,462千円、敷金及び保証金の差入による支出が63,395千円となり資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は1,098,619千円(前期は595,216千円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減額が576,636千円、長期借入金の返済による支出が246,810千円、社債の償還による支出が10,000千円、リース債務の返済による支出が235,180千円、割賦債務の返済による支出が29,979千円となり資金が減少したことによるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
金額前年同期比(%)
旅行事業(千円)2,369,230514.0
バス事業(千円)624,235399.8
ホテル等施設運営事業(千円)2,160,81743.9
報告セグメント計(千円)5,154,283156.1
その他(千円)
合計(千円)5,154,283156.1

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
①前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
相手先金額(千円)割合(%)
楽天グループ株式会社207,36110.3

②当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
相手先金額(千円)割合(%)
HANATOUR SERVICE INC.940,90318.3

3.旅行事業の販売実績は、仕入高と相殺した純額にて表示しております。相殺前の総額(取扱実績)は以下のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
旅行事業1,558,7341,522.810,800,050592.9


経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に関する重要な会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載してあります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は9,679,357千円となり、前連結会計年度末に比べ760,318千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が47,829千円増加したこと、各事業コロナ禍からの回復により取引高が増加しているため、売掛金及び契約資産が459,149千円増加したこと、同様にホテル等宿泊施設に差入れた保証金の増加により敷金保証金が44,014千円増加したこと、社内業務のデジタル化に伴うシステム投資により無形固定資産が13,953千円増加したこと、税効果会計における繰延税金資産の認識に伴い、繰延税金資産が453,042千円増加したこと、一方、有形固定資産が減価償却等により262,318千円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債は7,827,819千円となり、前連結会計年度末に比べ443,574千円減少いたしました。これは主に、流動・固定負債のリース債務が支払いにより235,180千円減少したこと、短期・長期借入金が約定弁済、早期弁済により823,446千円減少したこと、一方、各事業の取引高増加に伴い営業未払金が371,150千円増加、未払費用が104,491千円増加したこと、流動負債のその他に属する未払消費税等が180,544千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は1,851,537千円となり、前連結会計年度末に比べ1,203,892千円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益が1,221,760千円となったこと、一方、新株予約権者の権利失効に伴い新株予約権が19,034千円減少したこと等によるものであります。
なお、旅行事業に係る売上高は、取扱高と仕入高を相殺した純額で表記している他、バス事業、ホテル等施設運営事業に係る一部の売上高について、取扱高と仕入高もしくは販売費及び一般管理費を相殺した純額で表記しているため、その結果売掛金及び契約資産の残高が売上高に対して高い水準となっております。
(3) 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は5,154,283千円となりました。新型コロナウイルス感染症に関する水際対策措置の終了と感染症法での「5類」への移行により、訪日外国人数が順調に回復し、当社グループ全事業の売上高は堅調に推移する結果となり、前連結会計年度に対し156.1%増加いたしました。
売上原価はバス事業の需要回復に伴い、ドライバー人員の増加による労務費増、バスの運行稼働の増加による燃料費、バス車両の登録に伴い発生した車検等修繕費用、その他変動経費の増加、ホテル等施設運営事業のホテル稼働率増加に伴う料理原価の増加などから、前連結会計年度に対し179.1%増加の1,370,878千円となり、売上総利益は3,783,404千円と前連結会計年度に対し148.7%増加する結果となりました。
販売費及び一般管理費は、旅行事業、バス事業において人員の増加、全事業で給与のベースアップを実施し、賞与の増加を含め、人件費が前年に対し43.3%増加、各事業において稼働の増加に伴い変動経費は増加したものの、ホテルセンレン京都東山清水の営業を2022年11月にクローズし定期建物賃貸借契約を賃貸人と解約たことに伴う賃借料の減少により、経費全体では前年に対し10.2%減少する結果となりました。
これらの結果、当連結会計年度の営業利益は819,810千円(前年同期は営業損失1,393,152千円)となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に対し、雇用調整助成金などの補助金収入が48,709千円減少等し、43,326千円の計上、営業外費用は、支払利息が3,888千円減少した一方、為替差損失が2,669千円、その他の損失が3,610千円発生し、前連結会計年度に対し1,328千円増加し、96,927千円の計上となっております。この結果、当連結会計年度の経常利益は766,209千円(前年同期は経常損失1,402,035千円)となりました。
特別利益、特別損失は、国庫補助金が2,000千円、需要が少なく低稼働なバス車両を売却したことによる固定資産売却益が11,791千円、固定資産売却損が1,395千円それぞれ発生し、新株予約権者の権利失効に伴う新株予約権戻入益が19,034千円、固定資産除却損が6,516千円、固定資産圧縮損が2,000千円発生したこと、さらに韓国からの訪日団体ツアー客に対する手配遅延等に伴い賠償した損害賠償金が17,298千円発生し、税金等調整前当期純利益は771,824千円(前年同期は税金等調整前当期純損失651,105千円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、法人税等調整額(益)453,042千円を計上し、1,221,760千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失657,396千円)となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析経営成績等の状況の概要 (2) 当期のキャッシュ・フロー」をご参照ください。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますそれぞれの課題に適格に対処し事業を拡大していくことにより、成長と発展を遂げてまいる所存です。
また、新規マーケットにおけるインバウンドを取り込むための各種施策を講じることや、日本の観光商材の総合オンラインプラットフォームである「Gorilla」の各国旅行会社との提携、オンライントラベルエージェントとのAPI連携を進め、総合旅行会社として一層の業容拡大を目指してまいります。
さらに各事業における生産性の向上を目指すべく、グループ内の内部管理体制強化のためのITインフラ整備に取組んで参ります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資であります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、自己資本、金融機関からの借入により資金を調達しております。

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