有価証券報告書-第32期(2022/04/01-2023/03/31)
当連結会計年度末現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針及び経営環境
当社グループは、Open Doorという企業理念のもと、いまだ誰も突破できていない障壁のある生活に密着した分野で、誰よりも先んじて事業機会を創造し、事業を展開し、産業構造を変え、あるべき社会を実現すべく、様々な事業に取り組んでおります。当期の当社グループが事業を展開する日本及びフィリピンにおいては、新型コロナウイルス感染症の蔓延による移動制限などの悪影響から、コロナワクチンの接種の進展などにより脱却し、社会経済活動の正常化に向けた取り組みが始まってきております。
当社グループの中核事業である通信事業におきましては、社会経済活動の正常化に伴い事業活動が活発化し、通信需要が増加しており、特にフィリピンにおいては国際通信回線の受給の逼迫が続いております。当社グループでは、2020年5月にフィリピンとシンガポール・香港間を結ぶ国際回線(City-to-City Cable System、以下「C2C回線」という。)の使用権を取得して、フィリピンで3番目の国際通信キャリアとなり、2020年10月よりC2C回線と各国の陸上回線を併せた国際通信ネットワークの提供を開始しており、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増加したことにより、従来のCATV事業者向けに加えて通信事業者向けの提供が可能となり、キャリアズキャリア(通信事業者のための卸売業者)としてのポジションを確立しております。キャリアズキャリア販売により、通信回線の取得や建設にかかる投資資金の早期回収が可能となることから、当社グループが推進している、フィリピン国内海底ケーブルの敷設や5Gの実用化推進等の通信基盤の整備と事業化において、よりスピード感のあるダイナミックな事業展開を進めていくことが可能となります。
メディカル&ヘルスケア事業では、新型コロナウイルス感染症の対策を徹底することにより、レーシックの手術数が過去最高を更新するなど引き続き事業が拡大しております。Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation(以下「SLACC」という。)の提供する日本の技術やノウハウを導入した医療・美容サービスに対する顧客の評価は高く、引き続き高品質のサービスの提供を行ってまいります。また、予防医療分野への進出による事業拡大を図るため、人間ドック/健診センターを運営する子会社を設立し、人間ドック/健診センターを2023年度第1四半期での開業を目指し、準備を進めております。
その他の分野として、在留フィリピン人を中心とした在留外国人の方たちにとって有益なサービスの提供を継続してまいります。
① 国際通信事業
2020年5月に、オーストラリア最大手通信事業者の海外部門子会社との間で、フィリピンとシンガポール・香港を結ぶC2C回線の一部の使用権を取得しました。また、2020年6月にはISMO Pte. Ltd.(以下「ISMO」という。)を設立してシンガポールの通信ライセンスを取得し、上記3か国の陸上回線と併せた国際通信ネットワークを構築して10月に提供を開始しました。C2C回線の使用権の取得および国内通信ネットワークの構築により、当社グループはフィリピンにおいて、海底ケーブルの権利を保有して運用する大手通信事業者2社に次ぐ3番目の国際通信キャリアとなり、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増加したことから、キャリアズキャリアとして通信事業者向けの販売を開始するなど事業が大きく拡大いたしております。
今後の国際通信事業の拡大には、フィリピン国内の通信網の整備による通信回線提供エリアの拡大が必要となることから、フィリピン通信事業におけるミンダナオ島等での光ファイバー敷設やフィリピン国内海底ケーブル建設などにより、ミンダナオ島等をはじめとする新たなエリアのCATV事業者や通信事業者への通信回線の提供を開始し、販売を拡大してまいります。
② フィリピン通信事業
本事業の収益の柱である法人向けブロードバンドサービスは、中長期では安定的な伸長が期待されますが、過去2年間は新型コロナウイルス感染症の影響による外出制限等の実施により、マニラ首都圏での新規顧客の開拓が低調に推移いたしましたが、社会経済活動の正常化に向けた取り組みにより外出制限が緩和され、事務所への出勤者数が増加してきていることから、営業員の増強などを図り、獲得の強化を行っております。
2022年7月より、フィリピンの通信事業者2社と、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設を開始いたしました。その完成時期は2023年4月を予定しております。併せて、陸上回線の整備を行い、フィリピン通信事業及び国際通信事業の拡大に必要なフィリピン国内基幹回線の構築を推進してまいります。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現には5Gの同時接続が必要になる等今後も通信環境の整備が進んでいくことが想定されます。2021年2月に、InfiniVANが、フィリピン共和国国家通信委員会(NTC)から、1.5GHzの周波数帯の割当を受けました。2020年に割当済の5G専用の周波数帯である3.7GHz、24GHzと併せて、従来の4G技術と新たな5G技術の併用も視野に入れてマニラ首都圏の商業地域において、5G無線ブロードバンドサービスの提供を目指して実証実験を進めます。
③ 国内通信事業
新型コロナウイルス感染症の拡大による在宅勤務やWeb会議の増加により、通信トラフィックが増加し、コールセンターシステムAmeyoJと秒課金サービスを合わせたコールセンターソリューションの売上が好調に推移いたしました。コールセンター向けのサービスでは、引き続き旺盛な需要が予想され、顧客管理とコールセンターの一元システムの構築等の包括的ソリューションの提供を進めてまいります。
④ メディカル&ヘルスケア事業
メディカル&ヘルスケア事業では、近視矯正への旺盛な需要に対応して、2020年3月に眼科に特化した第3院を開院したものの、前期は新型コロナウイルス感染症の蔓延による人の移動制限の影響で来院者数が減少しましたが、当期は安全に運営するノウハウの蓄積に加え、3院となったことによるレーシック手術者数への対応力が増加したことから過去最高の手術者数となりました。今後も、SLACCの提供する日本の技術やノウハウを導入した医療・美容サービスに対する顧客の評価は高く、引き続き高品質のサービスの提供に努めてまいります。
フィリピンでは予防医療の普及が遅れており、新たな医療事業として、日本の優れた画像診断技術を活用し、多くのフィリピン人の方々が適切な費用で利用出来る人間ドック・健診センターを2023年度第1四半期に開業するための準備を進めております。
⑤ その他
海外送金等の在留フィリピン人を中心とした在留外国人が必要としているサービスの提供を継続してまいります。
(2)経営戦略
① 国際通信事業
C2C回線の使用権を取得して当社グループの国際通信ネットワークを構築しております。これにより、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増大して、従来のCATV事業者向けに加えて通信事業者向けの提供が可能となりました。一方で、国際通信事業の拡大には、フィリピン国内の通信網の拡大を始めとする通信基盤の整備が不可欠であり、新たなエリアでのCATV事業者や通信事業者への販売の拡大を図ってまいります。
当社グループが推進しておりますフィリピンにおける国内海底ケーブルの敷設や5Gの実用化等の通信基盤の整備を進捗させることにより、国際通信事業とフィリピン通信事業とのシナジーが高まり、さらなる事業の拡大を図ってまいります。
② フィリピン通信事業
新型コロナウイルス感染症後の社会経済活動の正常化により、フィリピン国内の通信需要が拡大しており、マニラ首都圏の法人顧客の需要は事務所への出勤者数の回復により法人向けインターネット接続サービスの新規獲得数が増加してきていることから、積極的に獲得の強化を図ってまいります。また、コロナウイルス感染症の影響で増加した在宅勤務などの就業形態が引き続き実施されていることもあり、個人向け通信市場も拡大していることから、レジデンシャル向けサービスの提供を強化してまいります。
フィリピンの通信事業者2社と、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設を開始いたしました。併せて、陸上回線の整備を行い、フィリピン通信事業及び国際通信事業の拡大に必要なフィリピン国内基幹回線の構築を推進してまいります。
2021年2月に、InfiniVANが、フィリピン共和国国家通信委員会(NTC)から1.5GHzの周波数帯の割当を受け、2020年に割当済の3.7GHz、24GHzの周波数帯と併せて、従来の4G技術と新たな5G技術の併用も視野に入れ、5G無線ブロードバンドサービスの提供を目指して工業団地などでの実証実験を進捗させ、実用化に向けた取り組みの強化を図ってまいります。
③ 国内通信事業
新型コロナウイルス感染症からの社会経済活動の正常化により、引き続き通信トラフィックが堅調に推移し、コールセンター向けサービスにおいても安定的な需要が続くことが予想されます。コールセンターが必要としているニーズは多様化しており、従来の割安な電話サービスの提供に留まらず、SNS(注1)やAI(注2)によるコミュニケーションも含めた、顧客管理とコールセンターの一元システムの構築等、新しいコンセプトでの包括的ソリューションの提供を進めてまいります。また、会社分割により2022年7月1日に同事業を担う新会社として株式会社アイ・ピー・エス・プロを設立し、同社による新分野への事業展開等の検討を進めてまいります。
(注1) SNS
Social Networking Serviceの略称で、Web上で社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築可能にするサービスです。
(注2) AI
Artificial Intelligenceの略称で、人工知能と訳されます。コンピューターを使って、学習・推論・判断等人間の知能のはたらきを人工的に実現したものです。
④ メディカル&ヘルスケア事業
新型コロナウイルス感染症の対策の徹底により来院者数を急回復させ、レーシック手術数が過去最大となっております。これは、顧客からのSLACCの提供する医療・美容サービスに対する高い評価によるものを一因であると認識し、引き続き高品質のサービスの提供に努めてまいります。さらに潜在需要を掘り起こすため、SNSやホームページによる情報発信とコンタクトセンターとの連携の強化等、マーケティング手法の改善強化などを進めてまいります。
フィリピンでの新たな医療事業への取り組みとして、日本の優れた画像診断技術を活用した、適切な費用で利用出来る人間ドック・健診センターの開設を2023年度第1四半期に予定しており、その準備などを強化してまいります。
⑤ その他
海外送金等のサービスの提供を継続し、在留フィリピン人の方たちに対する新たなサービスの提供を模索してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
中長期経営戦略を推進するにあたり、優先的に対処すべき課題として下記のものがあります。
当社グループは、フィリピンでの通信事業に主要な収益の機会を求めており、この事業は、CATV事業者や通信事業者に対して国際通信回線を提供する国際通信事業と、主にマニラ首都圏地域に通信設備を構築し、法人向けのブロードバンドサービス等を提供するフィリピン通信事業から成り立っております。フィリピンでは外資規制等により新規参入が困難であり、既存の大手事業者による寡占市場であること等の理由で、さまざまな収益機会がありましたが、通信事業が外資規制の対象から除外されたこともあり、今後新たな競合事業者の参入も想定されることから、これから数年間の投資が今後の事業拡大にとって重要であり、そのための人材や資金その他のリソースの確保が、最も重要であると認識しております。
その他にも、下記の対処すべき課題があります。
① 国際通信事業
2020年、2021年に使用権を取得いたしましたC2C回線は、順調に顧客への提供を積み上げており、さらなる安定的な供給のために新たな国際通信回線を確保していくことが必要となります。また、供給量確保の前提として、全体的な通信需要を適切に把握するとともに、通信事業者向け等の大口の顧客を開拓するなど新規顧客の獲得を進め、提供先を拡大することが求められます。
② フィリピン通信事業
フィリピンの通信環境を改善し、フィリピン各地の通信事業者やCATV事業者にも国際通信回線の提供など当社グループのサービスを提供するには、フィリピン国内基幹回線の整備が必要となります。昨年7月に開始したフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設が2023年4月に終了する見込みであり、陸上回線の敷設などを行い、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内基幹回線の整備を進めております。
また、マニラ首都圏における法人向けブロードバンドサービスの拡大を図るとともに、個人向けブロードバンドサービスの開拓等、市場の変化に合わせた新たな顧客の獲得による需要の確保も重要な課題であります。
③ 国内通信事業
昨年7月に会社分割により国内通信事業を分社化し、株式会社アイ・ピー・エス・プロを設立いたしました。分社化による意思決定の迅速化などのメリットを活かし、新たな通信サービスの提供を行うなど事業の拡大を図ってまいります。
また、国内通信事業において収益の大部分を担ってきました音声通信は、無料通話アプリの普及等により、国内での需要が減少しつつあります。そのような環境下、当社が主力としているコールセンター向け通信サービスは、広くコンタクトセンターのソリューション提供に方針を変えることが求められております。当社が提供しているコールセンター向けソフトウエアの提供、自動書き起こしやAIによる応答等、多様なニーズに応えてまいります。
④メディカル&ヘルスケア事業
フィリピンの医療環境の改善を図るため、昨年6月に人間ドック・健診センターを運営する子会社Shinagawa Healthcare Solutions Corporation(以下、「SHSC」という。)を設立し、本年4月に人間ドック・健診センターShinagawa Diagnostic & Preventive Care Center(以下、「SDPCC」という。)の開院を進めております。SDPCCの運営を軌道に乗せ、早期の収益化を図ってまいります。
また、主力であるSLACCが提供するレーシックについては、引き続き需要の拡大に対応し、マーケティング手法の強化などにより、来院者数の増加に努めてまいります。
⑤ 内部統制システムの強化・運用
当社グループはこれまで継続的に内部監査体制を強化し、業務の改善、統制の強化に努めてまいりました。今後は、コーポレート・ガバナンスの強化を推進するとともに、さらにコンプライアンス遵守を社内に浸透させる施策を展開してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは事業拡大と企業価値の向上のために、売上高、営業利益を重要な指標としております。ただ下記の事業につきましては、投資が先行する新規事業であること等から、独自の尺度で経営上の目標の達成状況を判断しております。
フィリピン通信事業は、法人向けブロードバンドサービスに関して、課金済みの顧客件数及びその契約容量を事業成長判断の一つの基準としており、毎月集計して進捗の管理をしております。
また、同サービスを利用できるようになった建物の件数も、事業成長判断の一つの基準としております。通信回線・通信機器を設置するまで、調整に時間がかかるものの、いったん設置した後は容易にサービス提供できるため、収益の可能性が高まるといえるからです。
(1)経営方針及び経営環境
当社グループは、Open Doorという企業理念のもと、いまだ誰も突破できていない障壁のある生活に密着した分野で、誰よりも先んじて事業機会を創造し、事業を展開し、産業構造を変え、あるべき社会を実現すべく、様々な事業に取り組んでおります。当期の当社グループが事業を展開する日本及びフィリピンにおいては、新型コロナウイルス感染症の蔓延による移動制限などの悪影響から、コロナワクチンの接種の進展などにより脱却し、社会経済活動の正常化に向けた取り組みが始まってきております。
当社グループの中核事業である通信事業におきましては、社会経済活動の正常化に伴い事業活動が活発化し、通信需要が増加しており、特にフィリピンにおいては国際通信回線の受給の逼迫が続いております。当社グループでは、2020年5月にフィリピンとシンガポール・香港間を結ぶ国際回線(City-to-City Cable System、以下「C2C回線」という。)の使用権を取得して、フィリピンで3番目の国際通信キャリアとなり、2020年10月よりC2C回線と各国の陸上回線を併せた国際通信ネットワークの提供を開始しており、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増加したことにより、従来のCATV事業者向けに加えて通信事業者向けの提供が可能となり、キャリアズキャリア(通信事業者のための卸売業者)としてのポジションを確立しております。キャリアズキャリア販売により、通信回線の取得や建設にかかる投資資金の早期回収が可能となることから、当社グループが推進している、フィリピン国内海底ケーブルの敷設や5Gの実用化推進等の通信基盤の整備と事業化において、よりスピード感のあるダイナミックな事業展開を進めていくことが可能となります。
メディカル&ヘルスケア事業では、新型コロナウイルス感染症の対策を徹底することにより、レーシックの手術数が過去最高を更新するなど引き続き事業が拡大しております。Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation(以下「SLACC」という。)の提供する日本の技術やノウハウを導入した医療・美容サービスに対する顧客の評価は高く、引き続き高品質のサービスの提供を行ってまいります。また、予防医療分野への進出による事業拡大を図るため、人間ドック/健診センターを運営する子会社を設立し、人間ドック/健診センターを2023年度第1四半期での開業を目指し、準備を進めております。
その他の分野として、在留フィリピン人を中心とした在留外国人の方たちにとって有益なサービスの提供を継続してまいります。
① 国際通信事業
2020年5月に、オーストラリア最大手通信事業者の海外部門子会社との間で、フィリピンとシンガポール・香港を結ぶC2C回線の一部の使用権を取得しました。また、2020年6月にはISMO Pte. Ltd.(以下「ISMO」という。)を設立してシンガポールの通信ライセンスを取得し、上記3か国の陸上回線と併せた国際通信ネットワークを構築して10月に提供を開始しました。C2C回線の使用権の取得および国内通信ネットワークの構築により、当社グループはフィリピンにおいて、海底ケーブルの権利を保有して運用する大手通信事業者2社に次ぐ3番目の国際通信キャリアとなり、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増加したことから、キャリアズキャリアとして通信事業者向けの販売を開始するなど事業が大きく拡大いたしております。
今後の国際通信事業の拡大には、フィリピン国内の通信網の整備による通信回線提供エリアの拡大が必要となることから、フィリピン通信事業におけるミンダナオ島等での光ファイバー敷設やフィリピン国内海底ケーブル建設などにより、ミンダナオ島等をはじめとする新たなエリアのCATV事業者や通信事業者への通信回線の提供を開始し、販売を拡大してまいります。
② フィリピン通信事業
本事業の収益の柱である法人向けブロードバンドサービスは、中長期では安定的な伸長が期待されますが、過去2年間は新型コロナウイルス感染症の影響による外出制限等の実施により、マニラ首都圏での新規顧客の開拓が低調に推移いたしましたが、社会経済活動の正常化に向けた取り組みにより外出制限が緩和され、事務所への出勤者数が増加してきていることから、営業員の増強などを図り、獲得の強化を行っております。
2022年7月より、フィリピンの通信事業者2社と、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設を開始いたしました。その完成時期は2023年4月を予定しております。併せて、陸上回線の整備を行い、フィリピン通信事業及び国際通信事業の拡大に必要なフィリピン国内基幹回線の構築を推進してまいります。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現には5Gの同時接続が必要になる等今後も通信環境の整備が進んでいくことが想定されます。2021年2月に、InfiniVANが、フィリピン共和国国家通信委員会(NTC)から、1.5GHzの周波数帯の割当を受けました。2020年に割当済の5G専用の周波数帯である3.7GHz、24GHzと併せて、従来の4G技術と新たな5G技術の併用も視野に入れてマニラ首都圏の商業地域において、5G無線ブロードバンドサービスの提供を目指して実証実験を進めます。
③ 国内通信事業
新型コロナウイルス感染症の拡大による在宅勤務やWeb会議の増加により、通信トラフィックが増加し、コールセンターシステムAmeyoJと秒課金サービスを合わせたコールセンターソリューションの売上が好調に推移いたしました。コールセンター向けのサービスでは、引き続き旺盛な需要が予想され、顧客管理とコールセンターの一元システムの構築等の包括的ソリューションの提供を進めてまいります。
④ メディカル&ヘルスケア事業
メディカル&ヘルスケア事業では、近視矯正への旺盛な需要に対応して、2020年3月に眼科に特化した第3院を開院したものの、前期は新型コロナウイルス感染症の蔓延による人の移動制限の影響で来院者数が減少しましたが、当期は安全に運営するノウハウの蓄積に加え、3院となったことによるレーシック手術者数への対応力が増加したことから過去最高の手術者数となりました。今後も、SLACCの提供する日本の技術やノウハウを導入した医療・美容サービスに対する顧客の評価は高く、引き続き高品質のサービスの提供に努めてまいります。
フィリピンでは予防医療の普及が遅れており、新たな医療事業として、日本の優れた画像診断技術を活用し、多くのフィリピン人の方々が適切な費用で利用出来る人間ドック・健診センターを2023年度第1四半期に開業するための準備を進めております。
⑤ その他
海外送金等の在留フィリピン人を中心とした在留外国人が必要としているサービスの提供を継続してまいります。
(2)経営戦略
① 国際通信事業
C2C回線の使用権を取得して当社グループの国際通信ネットワークを構築しております。これにより、国際通信回線の供給能力が飛躍的に増大して、従来のCATV事業者向けに加えて通信事業者向けの提供が可能となりました。一方で、国際通信事業の拡大には、フィリピン国内の通信網の拡大を始めとする通信基盤の整備が不可欠であり、新たなエリアでのCATV事業者や通信事業者への販売の拡大を図ってまいります。
当社グループが推進しておりますフィリピンにおける国内海底ケーブルの敷設や5Gの実用化等の通信基盤の整備を進捗させることにより、国際通信事業とフィリピン通信事業とのシナジーが高まり、さらなる事業の拡大を図ってまいります。
② フィリピン通信事業
新型コロナウイルス感染症後の社会経済活動の正常化により、フィリピン国内の通信需要が拡大しており、マニラ首都圏の法人顧客の需要は事務所への出勤者数の回復により法人向けインターネット接続サービスの新規獲得数が増加してきていることから、積極的に獲得の強化を図ってまいります。また、コロナウイルス感染症の影響で増加した在宅勤務などの就業形態が引き続き実施されていることもあり、個人向け通信市場も拡大していることから、レジデンシャル向けサービスの提供を強化してまいります。
フィリピンの通信事業者2社と、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設を開始いたしました。併せて、陸上回線の整備を行い、フィリピン通信事業及び国際通信事業の拡大に必要なフィリピン国内基幹回線の構築を推進してまいります。
2021年2月に、InfiniVANが、フィリピン共和国国家通信委員会(NTC)から1.5GHzの周波数帯の割当を受け、2020年に割当済の3.7GHz、24GHzの周波数帯と併せて、従来の4G技術と新たな5G技術の併用も視野に入れ、5G無線ブロードバンドサービスの提供を目指して工業団地などでの実証実験を進捗させ、実用化に向けた取り組みの強化を図ってまいります。
③ 国内通信事業
新型コロナウイルス感染症からの社会経済活動の正常化により、引き続き通信トラフィックが堅調に推移し、コールセンター向けサービスにおいても安定的な需要が続くことが予想されます。コールセンターが必要としているニーズは多様化しており、従来の割安な電話サービスの提供に留まらず、SNS(注1)やAI(注2)によるコミュニケーションも含めた、顧客管理とコールセンターの一元システムの構築等、新しいコンセプトでの包括的ソリューションの提供を進めてまいります。また、会社分割により2022年7月1日に同事業を担う新会社として株式会社アイ・ピー・エス・プロを設立し、同社による新分野への事業展開等の検討を進めてまいります。
(注1) SNS
Social Networking Serviceの略称で、Web上で社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築可能にするサービスです。
(注2) AI
Artificial Intelligenceの略称で、人工知能と訳されます。コンピューターを使って、学習・推論・判断等人間の知能のはたらきを人工的に実現したものです。
④ メディカル&ヘルスケア事業
新型コロナウイルス感染症の対策の徹底により来院者数を急回復させ、レーシック手術数が過去最大となっております。これは、顧客からのSLACCの提供する医療・美容サービスに対する高い評価によるものを一因であると認識し、引き続き高品質のサービスの提供に努めてまいります。さらに潜在需要を掘り起こすため、SNSやホームページによる情報発信とコンタクトセンターとの連携の強化等、マーケティング手法の改善強化などを進めてまいります。
フィリピンでの新たな医療事業への取り組みとして、日本の優れた画像診断技術を活用した、適切な費用で利用出来る人間ドック・健診センターの開設を2023年度第1四半期に予定しており、その準備などを強化してまいります。
⑤ その他
海外送金等のサービスの提供を継続し、在留フィリピン人の方たちに対する新たなサービスの提供を模索してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
中長期経営戦略を推進するにあたり、優先的に対処すべき課題として下記のものがあります。
当社グループは、フィリピンでの通信事業に主要な収益の機会を求めており、この事業は、CATV事業者や通信事業者に対して国際通信回線を提供する国際通信事業と、主にマニラ首都圏地域に通信設備を構築し、法人向けのブロードバンドサービス等を提供するフィリピン通信事業から成り立っております。フィリピンでは外資規制等により新規参入が困難であり、既存の大手事業者による寡占市場であること等の理由で、さまざまな収益機会がありましたが、通信事業が外資規制の対象から除外されたこともあり、今後新たな競合事業者の参入も想定されることから、これから数年間の投資が今後の事業拡大にとって重要であり、そのための人材や資金その他のリソースの確保が、最も重要であると認識しております。
その他にも、下記の対処すべき課題があります。
① 国際通信事業
2020年、2021年に使用権を取得いたしましたC2C回線は、順調に顧客への提供を積み上げており、さらなる安定的な供給のために新たな国際通信回線を確保していくことが必要となります。また、供給量確保の前提として、全体的な通信需要を適切に把握するとともに、通信事業者向け等の大口の顧客を開拓するなど新規顧客の獲得を進め、提供先を拡大することが求められます。
② フィリピン通信事業
フィリピンの通信環境を改善し、フィリピン各地の通信事業者やCATV事業者にも国際通信回線の提供など当社グループのサービスを提供するには、フィリピン国内基幹回線の整備が必要となります。昨年7月に開始したフィリピン国内海底ケーブルシステムの共同建設が2023年4月に終了する見込みであり、陸上回線の敷設などを行い、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内基幹回線の整備を進めております。
また、マニラ首都圏における法人向けブロードバンドサービスの拡大を図るとともに、個人向けブロードバンドサービスの開拓等、市場の変化に合わせた新たな顧客の獲得による需要の確保も重要な課題であります。
③ 国内通信事業
昨年7月に会社分割により国内通信事業を分社化し、株式会社アイ・ピー・エス・プロを設立いたしました。分社化による意思決定の迅速化などのメリットを活かし、新たな通信サービスの提供を行うなど事業の拡大を図ってまいります。
また、国内通信事業において収益の大部分を担ってきました音声通信は、無料通話アプリの普及等により、国内での需要が減少しつつあります。そのような環境下、当社が主力としているコールセンター向け通信サービスは、広くコンタクトセンターのソリューション提供に方針を変えることが求められております。当社が提供しているコールセンター向けソフトウエアの提供、自動書き起こしやAIによる応答等、多様なニーズに応えてまいります。
④メディカル&ヘルスケア事業
フィリピンの医療環境の改善を図るため、昨年6月に人間ドック・健診センターを運営する子会社Shinagawa Healthcare Solutions Corporation(以下、「SHSC」という。)を設立し、本年4月に人間ドック・健診センターShinagawa Diagnostic & Preventive Care Center(以下、「SDPCC」という。)の開院を進めております。SDPCCの運営を軌道に乗せ、早期の収益化を図ってまいります。
また、主力であるSLACCが提供するレーシックについては、引き続き需要の拡大に対応し、マーケティング手法の強化などにより、来院者数の増加に努めてまいります。
⑤ 内部統制システムの強化・運用
当社グループはこれまで継続的に内部監査体制を強化し、業務の改善、統制の強化に努めてまいりました。今後は、コーポレート・ガバナンスの強化を推進するとともに、さらにコンプライアンス遵守を社内に浸透させる施策を展開してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは事業拡大と企業価値の向上のために、売上高、営業利益を重要な指標としております。ただ下記の事業につきましては、投資が先行する新規事業であること等から、独自の尺度で経営上の目標の達成状況を判断しております。
フィリピン通信事業は、法人向けブロードバンドサービスに関して、課金済みの顧客件数及びその契約容量を事業成長判断の一つの基準としており、毎月集計して進捗の管理をしております。
また、同サービスを利用できるようになった建物の件数も、事業成長判断の一つの基準としております。通信回線・通信機器を設置するまで、調整に時間がかかるものの、いったん設置した後は容易にサービス提供できるため、収益の可能性が高まるといえるからです。