有価証券報告書-第34期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 15:00
【資料】
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【項目】
78項目

有報資料

当社は、以下の経営環境認識のもとに経営方針及び対処すべき課題を設定し、『先端産業分野において、研究から商業生産まで、顧客とのパートナーシップを重視し、化学品製造に関する課題を解決する』ことを進めてまいります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営環境
医薬品市場は前年比△1.0%と微減しました。(出典:IQVIA(TM)医薬品市場統計-売上データ 2017年1月~12月)。機能材料分野における代表的市場である半導体市場は、日本市場において前年比15.7%と成長に転じるものと予想されています(出典:一般社団法人電子情報技術産業協会 世界半導体市場統計 2017年秋季半導体市場予測について)。
医薬分野及び機能材料分野ともに、その製品製造においては、多品種の化学品が必要となるために、製造を外部へ委託する傾向が続いております。
研究開発についても医薬分野及び化学分野の企業を初め、外部との連携が進んでおります。
総務省統計局 科学技術研究調査「産業,資本金階級別研究関係従業者数,社内使用研究費,受入研究費及び外部支出研究費(企業)」 (単位:百万円)
平成25年平成26年平成27年平成28年平成29年
医薬品試験研究費の額
(うち社外支出研究費の割合)
1,669,058
(20.7%)
1,865,844
(23.0%)
1,946,974
(23.2%)
1,936,583
(24.7%)
1,785,424
(24.3%)
化学試験研究費の額
(うち社外支出研究費の割合)
793,731
(5.2%)
813,138
(7.5%)
814,263
(7.5%)
886,517
(7.9%)
910,967
(6.8%)

当社は、化学品製造の課題解決ビジネスを研究・開発ステージから開始しましたが、開発が進み量産ステージになると生産量が多くなり、対応できる設備が不十分でした。
そこで量産ステージへの対応として、医薬品原薬精製・粉砕設備を平成25年3月、GMP培養設備を平成26年10月、医薬品原薬抽出設備を平成27年7月、核酸・ペプチド医薬品製造設備を平成27年9月に完成させ、充実を図ってまいりました。この結果、開発・量産ステージを合わせた売上高の3年間の年平均成長率は28.7%でした。これは、工場規模の生産能力を拡大しつつ、一定量の研究ステージの受託は確保するという方針に従った成果によるものです。
(2)経営方針及び対処すべき課題
上記のような、当社を取り巻く経営環境及び量産ステージへの対応状況を踏まえ、今後の経営方針としましては、これまでの当社での技術蓄積と顧客との信頼関係を背景に、量産ステージのビジネスを更に拡大する計画であります。そのために必要に応じ設備への投資、品質管理体制の強化、生産管理体制の強化などの施策を実施いたします。量産ステージでは、研究・開発ステージのビジネスより生産量が増加しますので、既存設備の稼動率の向上に加えて、生産能力の向上が不可欠となります。現有設備の生産能力向上施策を行い、必要に応じて設備の増設を検討いたします。また、研究・開発ステージの品質規格は暫定的な場合が多いのに比べ、量産ステージでは厳格な規格のみならず生産過程全般に渡り品質を保証する体制が求められます。このため、品質管理体制の強化及び品質保証を含めた生産管理体制の強化を進める必要があります。一方、研究ステージ及び開発ステージのビジネスは、量産ステージへつなぐために持続することが必要であります。市場拡大が期待できる先端領域の選択及び顧客の要望に対応できる優れた技術の習得が課題となります。このための顧客及び業界市場からの積極的な情報の入手及び優秀な人材の確保並びに技術の開発と向上にも努めてまいります。
この方針に基づいて、当社のビジネスを更に拡大するために、以下の①~⑥の6項目を対処すべき課題として認識しております。
①新製品導入のための設備の改良・新設
当社は、顧客が製品を開発するための研究や量産化検討を行う過程で、顧客の依頼に基づいて課題解決の検討サービスや試製品製造を行います。また、製造を受託し有機化学品の製造・販売をいたします。対象は主に医薬、情報電子分野ですが、これら先端産業分野では技術革新が進んでおり、顧客のニーズも変化します。顧客満足度の高いソリューション・サービスや化学品製造販売を行うために、研究設備、生産設備及び分析設備の改良、新設を図ってまいります。
②既存製品の生産基盤の強化
当社は、生産設備を増強し顧客が量産ステージにある製品の製造販売を増強してきましたが、業務の効率化、合理化によって更なる設備生産性の向上に努めます。そのため、仕入から製造、保管、出荷、廃棄物処理にいたるまで全工程を通しての効率化するため、工場基盤設備の増強及び生産工程のボトルネックの解消、生産状況に応じた設備の増設により安定稼働に注力いたします。
③品質管理及び品質保証の強化
製品の品質は、製造工程で規格を満たす製品を安定的に生産することが基本ですが、これを確認する分析体制が必要であります。当社では、生産品目の増加に伴い品質管理業務も増加し多様化してまいりました。特に、法規による品質規格の厳格化や業界の品質基準が高度化してまいりましたので、これに対応できるように分析設備の増強、分析技術の向上に努めます。生産管理と品質管理を確実にかつ効率的に行う品質保証体制の充実、強化に努めます。
④新製品開発及び技術開発に向けた研究開発の強化
機能材料事業部門では、情報電子分野の新材料の開発を行っております。用途に応じて顧客と共同で検討を進めておりますが、技術革新の早い分野でありますので、短期に製品化することが課題と考えております。
製薬会社各社は新規作用による医薬品の開発を進めておりますが、当社の医薬事業部門では、これら医薬品の製造ができるように技術開発をするとともに、製薬会社と開発初期から協力を進めることが課題と考えております。
バイオ事業部門では、遺伝子組換えによる化学物質製造及びバイオテクノロジーと合成化学の組み合わせによる化学物質合成を核とした技術開発を進めております。製品を開発する会社と初期から協力を進めることが課題と考えております。
⑤コンピューター・システムの強化
会計システムを始め、コンピューター・システムを導入して業務の効率化に努めておりますが、システムの改良により業務の一層の効率化とともに、生産管理を含めた全社の業務を一元的に管理できるシステムを検討いたします。
⑥人材育成
当社は、顧客の研究・開発から商業販売における量産ステージまで、機能材料部門、医薬事業部門、バイオ事業部門において、課題解決のサービスや化学品の製造販売を行っていますが、それぞれのステージと部門で専門性を持った社員が求められます。先端産業分野で顧客の要望に応じて課題解決のビジネスを継続するために、人材の採用、育成は重要な課題と認識しております。

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