有価証券報告書-第10期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)

【提出】
2021/11/25 15:40
【資料】
PDFをみる
【項目】
132項目
文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営の方針
当社グループが社名に冠する「バリュエンス」は、価値を示す「Value(バリュー)」、知識や知見を示す「Intelligence(インテリジェンス)」、体験や経験を示す「Experience(エクスペリエンス)」を掛け合わせた造語であり、当社グループはこの名のとおり、これまでに培ってきた知見やノウハウを活かし、価値を見抜き、または新しく生み出すことで、お客様をはじめとする全てのステークホルダーへ人生を変える価値を提供してまいります。そして、一人ひとりが自分に正直に、自信に満ち溢れ、笑顔で輝く、「らしく、生きる。」ことができる世界の実現を目指してまいります。
(2) 現状の認識について
当社が属するリユース・リサイクル事業においては、フリマアプリの拡大・浸透をはじめとして市場が活性化しており、サステナビリティへの関心もあってリユースの注目度は更に高まっております。このような状況の中、一般消費者からの買取は依然として競争が激しく、販売面においても、小規模なものも含めると数多くの業者向けオークションが乱立しております。今後も、新規参入やM&Aなどによる企業再編の動きが加速するものと予想されます。
一方で、海外においては組織的にCtoBtoBのビジネスモデル(一般消費者から買取を行い、リユース事業者に販売するモデル)を展開する有力企業は不在と認識しております。
上記の認識に基づき、当社は、現状のビジネスモデルのITを活用した効率化(DX化の推進)に加え、一般消費者とのエンゲージメントを高める施策を通じてグループ全体で長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルへと転換を図ります。さらに、グローバル展開を加速化していくことで、更なる成長を図ってまいります。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
上記経営環境の下、当社グループは、2020年10月に、2025年8月期を最終年度とする5ヶ年の中期経営計画「VG1000」を策定、公表いたしました。
世界中のパートナーの仕入から販売までをワンストップで支援するラグジュアリー品に特化した「Global Reuse Platformer」となることで、リカーリング型ビジネスへの転換を図り、持続的な成長を実現してまいります。
同時に、不動産仲介をはじめとする取扱ジャンルの拡大により事業機会の最大化を図り、売上高1,000億円を目指してまいります。目標とする各種指標とその進捗は以下のとおりです。

※中期経営計画公表時点である2021/8期の期首計画(営業利益:25億円)を起点とする。
(主要KPIと経営戦略)
グローバルリユースプラットフォームの構築に向けた主要KPIとその進捗、戦略は以下のとおりです。

※海外における買取店舗の出店が計画以上に進捗していることから、2025年8月期末の目標を当初目標の30店舗から100店舗へと引き上げております。これに伴い、買取店舗数(国内外)の目標数値を200店舗から270店舗へと変更しております。
<戦略>① グローバル展開の強化
魅力的なプラットフォーム構築のためには、多くのパートナーの参加と、良質かつ大量の商品が集まることが必須となります。日本のリユース品は世界での需要が強いことから、海外パートナーの参加拡大が更なるオークションの活性化につながると認識しており、海外子会社を中心にパートナー開拓を推進し2025年8月期時点で海外パートナー数500社超を目指します。買取仕入については、2025年8月期時点で、国内170店舗、海外店舗100店舗の展開を目指します。なお、海外においては、パートナーとの協業による出店を中心に、リスクを最小化しながらスピード感のある出店を行っております。また、自社仕入商品だけでなく委託商品の受付を拡大することでプラットフォームへの安定的な商品供給を実現してまいります。良質で大量の商品が集まるからこそ多くのパートナーが参加し、競り上がりにより落札価格が高いオークションであるからこそ委託商品も集まる、この循環によりプラットフォームの拡大を持続的なものとしてまいります。
② DX化の推進
オークションのオンライン化により、より多くの商品の出品が可能となったことから、他社商品の委託販売受付を開始しております。今後更にシステム開発と仕組みの整備を進めることで、メンテナンスやクリーニング、SBAとALLUの連携による落札商品の小売委託販売の受付(フルフィルメントサービス)など、マネタイズポイントの増設を図ってまいります。付加価値サービスの展開により、パートナーの仕入から販売までを任せていただける存在になるとともに、手数料型ビジネスの拡大により収益性の向上を図ってまいります。また、仕入や販路選定においてもAIの導入を進めるなど、収益性改善のための投資を行ってまいります。
③ ビッグデータの活用
自社オークションのグローバル展開により世界中の最新の販売データの収集が可能であり、そのデータベースの規模は業界最大級を誇ります。このデータベースを活用し、販売価格をタイムリーに反映した適正価格で買取を行うことで、売上総利益率の安定化に努めてまいります。また、適正価格での買取を可能とすることで、自社仕入商品、他社の委託商品についても適正な価格での販売が可能となる環境をつくり、落札率の向上や委託受付の拡大につなげてまいります。
④ マーケティングの強化
当社グループは主にWEBマーケティングにより、買取ニーズの顕在化した顧客に対してアプローチし店舗へ誘導することで仕入の拡大を図ってまいりました。この顕在ニーズへの対応に加え、Mineyの活用により所有物の資産としての管理を提案することで、潜在ニーズを顕在化し顧客を拡大すべく取組を進めております。一方で、指名検索による顧客流入が少ないなど、認知度が低いことが課題であると認識しており、WEBマーケティングによる新規顧客の獲得、Miney活用による潜在ニーズの顕在化と併せ、チラシやCMなどのマスマーケティングを活用した認知獲得策を展開することで認知度を向上させ、マーケティングの効率化を図ってまいります。また、顧客とのコミュニ―ションの工夫により関係性を長期化し、LTVの向上を図ることで、更なる集客効率化に努めてまいります。
(対処すべき課題)
① 集客の拡大と効率化
当社グループは、WEBマーケティングを中心に集客を行っており、機能を内製化することで高い効果を発揮しておりますが、一方で指名検索による流入が少ないなど認知度の面で課題が残っております。
2021年8月期に初めてのテレビCM放映を実施いたしましたが、今後もこの施策を継続し、認知度の向上を図ってまいります。テレビCMに加えて、WEBマーケティングなどの複数の施策を統合的に実施することで、潜在顧客・顕在顧客の双方にアプローチし集客を拡大してまいります。また、認知度向上に伴う指名検索の増加によりCPAを低減し、将来的にはより効率的な集客を実現できるものと考えております。さらに、顧客とのエンゲージメントを強化するとともに、グループ内送客の体制構築を進め、顧客のLTVを向上させてまいります。
② 査定能力の標準化
リユース品は新品商品とは異なり決まった価格が存在せず、相場も一定ではないことから、値付けが非常に難しいという特徴を持っております。当社グループにおいては、研修体制の整備や現場でのOJTを進めることでコンシェルジュの能力向上に努めておりますが、これに加え、査定能力を標準化するための仕組みの構築が重要であると認識しております。
そのため、社内システムの機能改善やデータベースの整備、本部における店頭サポート体制の強化を継続しておりますが、今後はこれらに加え価格算出にAIを活用することで、更なる能力標準化と買取の効率化に努めてまいります。
③ オークションプラットフォームの拡大
当社グループの主力販路であるSBAは、2020年4月にリアル開催からオンライン開催に移行しており、海外からの参加も可能な世界有数のブランドリユースオークションとして規模を拡大しております。
今後は更に多くのパートナーが参加するプラットフォームとして魅力度を高めるとともに、委託拡大に向けた取組も展開することで、総取扱高の拡大を図ってまいります。また、パートナーの落札商品の小売販売までを一気通貫で請け負うフルフィルメントサービスを構築し、更なる収益率向上を目指すべく、システム開発を進めてまいります。
④ 小売販売の強化
当社グループは現在、オークションにおけるパートナーへの販売を主としており、顧客から買い取った商品は優先的にオークションに振り分ける体制をとっております。
今後は、AIも活用し商品特性や過去の販売履歴からより利益率の高い販路へと商品を振り分ける運用とすることで、小売販売が拡大していく想定であり、売上総利益率の向上も期待されます。また、上述のとおりフルフィルメントサービスの展開を予定しておりますが、このサービスでは、パートナーが落札した商品をそのまま倉庫保管し、小売ブランド「ALLU」で販売する(小売販売の委託)こととなります。そこで、より多くの小売販売の委託を請け負うためにも、「ALLU」の販売力強化が必要であると考えております。
⑤ 顧客とのエンゲージメント強化
当社グループの事業は、顧客からの買取がビジネスモデルの起点にあるため、より多くの顧客と接点を持つことが事業を拡大する上で重要と考えております。
今後は、買取のみならず、小売販売をはじめその他toC向けサービスの拡大、取扱いジャンル拡大やコミュニケーション強化により、顧客とのエンゲージメントを高めてまいります。これによりグループ全体で長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルへと転換していく方針です。
⑥ グローバル展開の加速
当社グループは、香港をはじめ欧米や東南アジアに子会社を設け、現地におけるSBAパートナーの開拓と、買取の展開を進めております。買取においては直営のみならず、パートナーとの協業による出店に注力し、当社としてリスクの少ないかたちで展開を加速しております。国内での競争が依然として激しい現状において、海外へとビジネスを拡大していくことが重要であると認識しております。
今後もこの活動を推し進め、国内で培ったビジネスモデルをグローバルで拡大するとともに、海外においても小売販売を強化することで更なる規模拡大を図ってまいります。
⑦ 新型コロナウイルスへの対応
当社グループは、2021年4月のSBA香港オンライン化をもって、主要販路である自社オークションのオンライン化率は100%となりました。これにより販売面についてはコロナ禍においても運営可能な状況を整えております。一方で、買取面については、出張・宅配・オンラインの展開も行っているものの、高額品の取り扱いを主としていることもあり店頭買取の比率が高い状況です。
今後は、コロナ禍においてもより多くの来店を獲得できるよう、マーケティングの工夫に努めるとともに、出張・宅配・オンラインによる買取も強化してまいります。
(4) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、買収防衛策を導入しない旨を当社コーポレートガバナンス基本方針において定めております。今後、買収防衛策を導入する場合は、経営陣・取締役会の保身目的とならないように、その導入、運用については、取締役会・監査等委員会は株主に対する受託者責任を全うする観点から、その必要性・合理性をしっかりと検討し、適正な手続を確保するとともに、株主に十分な説明を行うこととしております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。