訂正有価証券報告書-第7期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

【提出】
2018/11/29 15:06
【資料】
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【項目】
101項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営の方針
当社は、「そうきたか!をつくる。」をミッションに掲げ、人やものごととの新しい出会いや唯一無二の自分らしさの発見を通して、オリジナリティあふれる社会をつくり出すことを目指し、企業活動をとおして世の中に「そうきたか!」と言わせる新たな視点を提供してまいります。
(2) 経営環境
「モノあまり」に伴う循環型社会への移行を背景として、より低価格かつ高品質な中古品に対する需要は、今後も高まっていくものと思われます。このため、当社が属するリユース・リサイクル業界におきましては、各企業の成長及び新規参入企業の増加に伴い、買取における競争の激化及び他業界との連携や資本受入れが更に進んでいくものと予想されます。
このような環境の下、当社は、創業以来培ってきたノウハウや実績を基に、買取拠点の更なる拡充によるコアビジネスの拡大、資産管理アプリの投入による潜在顧客へのアプローチ実施、そして海外ビジネスの強化による新たな成長の柱の構築を通して、更なる成長を目指してまいります。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
上記経営環境の下、当社グループは、中長期的な経営ビジョンとして「世界中のプライスをもっとオープンにし、売買をスマートにする」を掲げ、経営方針を「継続的な出店とデータのオープン化により、国内シェアNo.1の獲得とグローバル化を推進する」として、継続的な買取店舗の出店と資産管理アプリによる潜在顧客の掘り起こしによるブランドリユース業界における国内シェアNo.1の獲得への取組と、グローバル化を推進すべく、下記について重点的に取り組んでまいります
(経営戦略)
① 買取拠点拡充による当社コアビジネス「なんぼや」「BRAND CONCIER」「STAR BUYERS AUCTION」の取扱高拡大
中古ブランド品市場は今後も拡大成長が見込まれる中、当社は商品仕入れ(買取)を最重要機能と捉えております。このため、WEBやSNSを軸とするデジタル集客運営体制の確立と既存店舗網の充実のみならず、継続的に買取店舗を出店することによる仕入れ(買取)の増加とこれに伴う売上増加に取り組み、平成31年8月期までに、現状63店舗の買取店舗を73店舗へ拡大することを目指します。
② 資産管理アプリの投入による潜在顧客へのアプローチ
現在の国内買取市場における当社のデジタル集客戦略は、既にリユースを利用したことがある方や不用品の売却意欲がある方へ、WEB広告等を使用して当社のPRを行う手法が主となっております。これは、一定の成長が見込まれる現時点の市場環境におきましては一定の競争優位性を有するものの、将来の市場の成熟化を見据えた場合、市場環境の変化や競争激化に備える必要があると考えております。
そこで、スマートフォンで自身の持ち物の現在価値や過去からの価格推移を提示するアプリ「miney」を新たに投入し、モノの価値も日々変動することを知らせ、同様に日々価格が変動する金やプラチナのように実物資産としての管理を提案し、まだリユースを利用したことの無い方やモノの価値変動に気づいていない潜在顧客へのアプローチを行ってまいります。さらに、不動産業や自動車メーカー等、異業種との連携により、現状の取扱商材であるブランド品や時計、貴金属、骨董・美術品以外へのジャンル拡充も視野に入れ、サービスの拡充を図ってまいります。
③ 海外ビジネスの強化による新たな成長の柱の構築
現在当社が取り組んでいる海外ビジネスは、香港での「STAR BUYERS AUCTION」によるダイヤモンドやメレダイヤの販売が主となっており、海外での売上比率は10%程度となっております。今後、この比率を拡大するべく、例えば時計など、海外でも人気のリユース商材に着目し、ダイヤモンドやメレダイヤ以外のオークションでの卸販売に取り組んでまいります。
また、日本での商品仕入れ、販売のノウハウを軸に、海外でも現地での商品仕入れ、販売を行うビジネスモデルの構築を目指してまいります。
(対処すべき課題)
① 新規出店等に応じたバイヤーの確保
当社グループでは店頭買取での商品仕入れの増加に向けた取組のひとつとして買取店舗の新規出店を進めておりますが、新規店舗への人員配置や新規出店による商品仕入れ増加にも十分に対応できるだけのバイヤーの確保が必要であると認識しております。
② バイヤーの育成及び買取査定の標準化の推進
現状、当社グループでは、研修体制の整備や現場でのOJTを進めることで、バイヤーの鑑定・査定能力向上に努めております。また、出店拡大による新人バイヤーの増加に伴い、鑑定・査定能力にバラつきが生じることがないよう、買取査定の標準化が重要であると認識しております。
そのため、当社グループでは、研修内容の見直しや改善によるバイヤーの能力向上に向けた取組を継続するとともに、買取査定能力の標準化を進めるべく、社内の商品検索システムである「査定プラットフォーム」の更なる機能改善を進めてまいります
③ 海外展開のための現地ネットワークの開拓
海外におけるブランドリユースの需要の高まりとともに、当社グループは香港に拠点を設け、海外展開を拡大させておりますが、今後の更なる海外売上比率の拡大にあたっては、海外ネットワークの拡大に加え、海外でのリユース市場やリユース品の仕入れ・販売に関する知見の保有・蓄積が重要であると認識しております。
そのため、これまで以上に海外ビジネスを拡大させていくにあたり、海外現地法人の設立にとどまらず、M&AやJVなどによる外部とのパートナーシップの構築を進めてまいります
④ 販売におけるマルチチャネル化の推進
現状、当社グループでは、自社運営のオークションである「STAR BUYERS AUCTION」を中心とした卸販売により安定的に収益を確保している一方で、更なる収益確保と利益率向上を目指して小売販売(「ALLU」「ZIPANG」)にも注力しております。
今後も、より多くの収益と高い利益率を確保するべく、「商品管理システム」に登録されている商品データ、販売データの分析等により最適な販路選定を行うとともに、海外(香港)での「STAR BUYERS AUCTION」での販売ジャンル拡充等の実施や、他社の持つ販路への出品も視野に入れたマルチチャネル化の仕組みを整えてまいります。
(4) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、現時点におきましては、当該「基本方針」及び「買収防衛策」につきまして、特に定めておりません。しかしながら、今後の社会的な動向等を注視し、慎重に検討を行ってまいります。