有価証券報告書-第10期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 15:28
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、設備投資など一部には足踏みも見られるものの、緩やかな回復基調が見られた一方で、円安の常態化、物価及び資源価格の高騰、中国経済の先行き懸念、さらに中東地域やウクライナにおける紛争の長期化など、景気の下振れリスクは引き続き顕在化しており、予断を許さない状況が継続しました。
当社製品の主な供給先である建設業界におきましては、国土交通省「建設総合統計」によると、2023年4月から2024年2月の建設投資総額は前年同期比1.7%増の52.1兆円と安定した水準であったものの、同「建築物着工統計」によると、同期間における住居・非住居合計の着工戸数は789,951棟(前年同期比6.6%減)、着工床面積は93,295千平米(前年同期比10.2%減)と、投資額に反して着工規模が小さい状況となっております。要因としては、建設労働者及び建設資材の不足、同じくそれらのコスト増加が挙げられます。
このような厳しい環境下、当社は販売・レンタルともに柔軟な営業提案を展開し、売上収益の獲得に努めました。さらに、都市部における大規模再開発案件の継続見込みを背景とした、超高層ビルでの足場施工に優れた「連層足場」の施工実績積み上げ、社会インフラの老朽化に対する維持補修需要を見据え、大手橋梁工事会社及び大手仮設リース会社と共同開発したシステム吊り足場「ラピッドフロア」の市場投入開始など、今後の中長期的な需要と国土強靭化政策に沿った新製品の拡販に向けた準備を着実に進めました。
物流機器部門においては、製品を提供している業界ごとに需要の強弱がみられ、大型案件が期ずれするなど、必要量や時期に変動が生じた一方で、新たな業界における需要・案件の探索など、今後の営業活動の裾野を広げるべく取り組んでまいりました。
コスト面では、原材料価格が高止まりしていることを踏まえ、一層の抑制に努めましたが、販売シェアを維持するための営業戦略実施や、販売量減少に伴う売上総利益額の減少に加え、協力会社との持続的な協調関係を維持すべく、価格改定を含む取引全般の協力要請に対して誠実に応えてまいりました。また販売費及び一般管理費においては、人的資本への投資・還元の拡充を行ったほか、株主還元の一環としての株主優待制度導入費用が発生いたしました。また、特殊要因として子会社株式取得に伴うアドバイザリー費用を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上収益は12,678百万円(前期比14.1%減)、営業利益は700百万円(前期比53.4%減)、税引前利益は652百万円(前期比54.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は409百万円(前期比59.3%減)となりました。
なお、当社グループは仮設資材及び物流機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、事業部門別の業績は、次のとおりであります。
<仮設資材部門>仮設資材部門は、主に戸建住宅などの低層から中層をターゲットにした「くさび緊結式足場」と、中層から高層の大型施設や公共工事をターゲットにした「次世代足場」の2つの製品群を展開しております。
当連結会計年度においては、2023年3月期第3四半期から続く資材価格及び製品価格の高止まり、建設従事者の人件費上昇などを背景に、仮設資材をレンタルで調達する流れが根強く続いております。また、建設従事者の人手不足などにより工事着工が延期するなどの状況も生じております。引き続き仮設資材には一定の需要はあるものの、これらの理由により、主にくさび緊結式足場の顧客において資材調達を先送りにするケースが見られております。また一時的な要因として、2023年3月期には価格改定前の集中的な購買の動きがあったことから、前期比で販売量が減少しました。
これらの結果、仮設資材部門の売上収益は8,981百万円(前期比13.6%減)となりました。
<物流機器部門>物流機器部門は、建設業界のみならず、自動車や物流倉庫など幅広い産業に向けて、オーダーメイドの製品提供を通じ、運搬・収納の効率化や安全性の向上を実現するソリューションを提供しております。
当連結会計年度においては、各種産業における生産活動の活発化が見られたことを背景に、大型物流倉庫などリピート案件を中心に安定した受注は見られましたが、需要変動に伴う自動車部品用パレットの受注量減少や、電気機器向けをはじめとするスポット案件が来期以降にずれ込んでおります。
これらの結果、物流機器部門の売上収益は3,697百万円(前期比15.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,843百万円となり、前連結会計年度に比べ220百万円減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は1,973百万円と前年同期に比べ1,287百万円増加しました。主な収入要因は、税引前利益652百万円、減価償却費及び償却費592百万円、棚卸資産の減少223百万円、営業債権及びその他の債権の減少237百万円、営業債務及びその他の債務の増加395百万円であり、主な支出要因は、法人所得税の支払額362百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は626百万円となり、前連結会計年度に比べ33百万円支出が減少しました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出615百万円、無形資産の取得による支出10百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は1,569百万円となり、前連結会計年度に比べ145百万円支出が増加しました。主な要因は、シンジケートローンの借り換えに伴う、長期借入金の借入による収入2,500百万円及び、長期借入金の返済による支出3,250百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称生産額(千円)前期比(%)
仮設資材部門5,675,14098.9
物流機器部門1,948,677144.2
合計7,623,818107.6

(注) 1.事業部門間の取引については相殺消去しております。
2.金額は製造原価によっております。
3.当社グループは仮設資材及び物流機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、事業部門別の生産実績を記載しております。
b. 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称販売高(千円)前期比(%)
仮設資材部門8,981,18486.4
(内訳)くさび緊結式足場4,970,56384.7
次世代足場1,434,46783.7
その他の仮設資材2,576,15391.6
物流機器部門3,697,53484.7
合計12,678,71885.9

(注) 1.事業部門間の取引については相殺消去しております。
2.当社グループは仮設資材及び物流機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、事業部門別の販売実績を記載しております。
3.前連結会計年度及び当連結会計年度において、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先として、物流倉庫向けラックの販売先であるアマゾンジャパン合同会社に対する売上収益は、前年度において801,492千円(5.4%)、当年度において1,367,695千円(10.8%)であります。
4.その他の仮設資材及びパレットには、IFRS第16号に基づくリースから生じる売上収益が前連結会計年度は538,385千円、当連結会計年度は451,760千円含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき、また当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、それぞれ作成されております。この連結財務諸表及び財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
特に、のれん及び耐用年数を確定できない商標権及び棚卸資産の評価については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に乗じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
a. 経営成績等の状況
(a) 経営成績の分析
(売上収益)
仮設資材部門では、2023年3月期第3四半期から続く資材価格及び製品価格の高止まり、建設従事者の人件費上昇などを背景に、仮設資材をレンタルで調達する流れが続いており、また、建設従事者の人手不足などにより工事着工が延期・遅延するなどの状況も生じております。仮設資材には一定の需要はあるものの、これらの理由により、主にくさび緊結式足場の顧客において資材調達を先送りにするケースが見られたことから売上収益は8,981百万円(前期比13.6%減)となりました。一方、物流機器部門は、各種産業における生産活動の活発化が見られたことを背景に、大型物流倉庫などリピート案件を中心に安定した受注は見られましたが、需要変動に伴う自動車部品用パレットの受注量減少や、次年度に延期されたスポット案件が発生したことから、売上収益は3,697百万円(前期比15.3%減)となりました。これらの結果、当連結会計年度における売上収益は、前連結会計年度に比べ2,078百万円減少し、12,678百万円(前期比14.1%減)となりました。
(売上総利益)
原材料価格が高止まりしていることや、販売量減少に伴う売上総利益額の減少に加え、協力会社との持続な協調関係を維持すべく、価格改定を含む取引全般の協力要請に対して誠実に応えてまいりました。その結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ701百万円減少し、2,797百万円(前期比20.1%減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、人的資本への投資・還元の拡充を行ったほか、株主還元の一環としての株主優待制度導入費用が発生いたしました。また特殊要因として子会社株式取得に伴うアドバイザリー費用を計上いたしました。その結果、前連結会計年度に比べ119百万円増加し、2,078百万円(前期比6.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ801百万円減少し、700百万円(前期比53.4%減)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ598百万円減少し、409百万円(前期比59.3%減)となりました。
(b) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の流動資産は7,291百万円となり、前連結会計年度末に比べ670百万円減少しました。この主な要因は、現金及び現金同等物が220百万円減少、営業債権及びその他の債権が224百万円減少、棚卸資産が223百万円減少したためであります。また、非流動資産は13,384百万円となり、前連結会計年度末に比べ51百万円増加しました。この主な要因は、有形固定資産84百万円増加によるものであります。この結果、資産合計は20,675百万円となり、前連結会計年度末に比べ619百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債は2,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,297百万円減少しました。この主な要因は、営業債務及びその他の債務が381百万円増加した一方、借入金が2,751百万円減少したためであります。また、非流動負債は2,413百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,912百万円増加しました。この主な要因は、借入金が1,963百万円増加したためであります。この結果、負債合計は5,357百万円となり、前連結会計年度末に比べ385百万円減少しました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は15,318百万円となり、前連結会計年度末に比べ233百万円減少しました。この主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上409百万円、配当の実施667百万円によるものであります。
(c) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(d) 経営上の重要な指標の推移
当社グループは経営上の重要な指標としてEBITDAを採用しております。当連結会計年度における当社グループのEBITDAは1,311百万円となり、前連結会計年度に比べ 38.6%減少いたしました。
第6期第7期第8期第9期第10期
決算年月2020年3月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月
EBITDA(千円)2,876,4252,467,6782,689,7782,137,6171,311,797

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度における借入金を含む有利子負債の残高は3,666百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,843百万円となっております。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループが事業活動を展開している仮設業界は、日本国内における建設市場の経済動向により大きな影響を受けております。このため、日本国内の景気動向や当該市場の経済環境の変化により、仮設業界全体が影響を受けた場合、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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