有価証券報告書-第5期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/09/27 15:32
【資料】
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【項目】
142項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)経営方針
当社グループは、ジェネリック医薬品原薬輸入商社であるコーア商事株式会社を中心に、注射剤を主とする医療用医薬品の製造販売及び製造受託を行うコーアイセイ株式会社、医薬品包装業務受託を行うコーアバイオテックベイ株式会社、及びOTC(一般用)医薬品の製造販売を行うコーア製薬株式会社の4社、並びにグループを統括する当社からなる企業グループとして、「ジェネリックのベストパートナー」を目指しております。
その実現に向けて、原薬販売事業では、コーア商事株式会社にて安心・安全・安価なジェネリック医薬品向けの原薬の供給を継続し、医薬品製造販売事業では、これまでの注射剤製造に加え、コーアイセイ株式会社にて新設した蔵王工場を主軸に高薬理活性領域における注射製剤の提供に注力していく方針であります。
また、グループ内に原薬商社と製剤メーカー、包装会社の双方を擁する強みを生かし、原材料仕入から製造、包装までをグループ内で一貫して行うことで、各事業部門で利益増や付加価値の創出、効率化を図る相乗効果を目指してまいります。
当社グループは中長期的な企業価値向上を図るため、中期事業戦略を策定しております。原薬販売事業は、商社機能を核としながら、その付随業務やアフターサポート等広範囲で柔軟なサービスを提供すること、医薬品商社として、グループ間のシナジーの構築等を基本方針としております。一方、医薬品製造販売事業については、投資フェーズから回収フェーズへの転換、コストダウンと効率改善による安定的な生産体制確立等を基本方針として掲げております。当社グループの基幹事業の一つである医薬品原薬輸入は、原材料取引相場の変動や外国為替の変動により業績に影響を及ぼす可能性があり、特に利益面の振れ幅も一定程度見込まれることから、ステークホルダーに対し予断を与えかねないことを配慮し、数値目標は公表しておりませんが、引続き当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの属する後発医薬品業界におきましては、2025年には5人に1人が75歳以上になるという「2025年問題」を控え、「経済財政運営と改革の基本方針2019~『令和』新時代:『Society 5.0』への挑戦~」(骨太方針2019)でも「後発医薬品の使用促進について、安定供給や品質の更なる信頼性確保を図りつつ、2020年9月までの後発医薬品使用割合80%の実現に向け、インセンティブ強化も含めて引き続き取り組む。」と明記されており、ジェネリック医薬品は今後も数量シェアの拡大が続くものと見込まれます。その一方で、2年に1回としてきた薬価改定を2021年度から毎年実施する方針が了承され、価格の引き下げ圧力が増すなど厳しさも見えてきております。 従いまして、近年製造部門のアウトソ-シングとして活用される傾向にあった医薬品の製造受託市場においては、参入企業の増加による多少の競争は見込まれるものの、それを上回る長期収載品等先発医薬品企業からの製造受託拡大が予測されます。
このような状況を踏まえ、当社グループでは継続的な成長の実現及び収益力強化のため、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
① 子会社の独占禁止法違反事案に関する再発防止
当社子会社であるコーアイセイ株式会社は、本年1月に「炭酸ランタンOD錠」の販売価格決定に関し、独占禁止法に基づく公正取引委員会の立ち入り検査を受け、本年6月4日同委員会から独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受け、株主様並びに取引様等関係各所に多大なご迷惑をおかけしました。
当社といたしましては、両命令を厳粛かつ真摯に受け止め、当該子会社であるコーアイセイ株式会社だけではなく、グループ全体において再発防止及びコンプライアンス遵守の徹底に取り組んでおります。
なお、必要な組織体制や仕組みの構築と諸施策の実施ならびに啓蒙活動の推進が経営上の最重要課題であると認識し、2019年5月10日にグループ全社の委員会として「内部統制委員会」を設置しております。
② 安心・安全・安価なジェネリック原薬を提供可能とする海外サプライヤーの拡充、連携強化
当社グループでは、世界10ヶ国以上90社以上の海外サプライヤーとのネットワークを形成し、安定供給が可能であり、高品質且つコスト競争力の高い原薬を取り揃えております。今後も薬価改定の影響等を踏まえ医薬品製造販売業者様の多様なニーズに応えていくため、海外サプライヤーの新規開拓に加え、コーア商事株式会社が所有するSIセンターにて高品質な原薬が得られる新規精製法、低コストで合成できる製造法等の開発に注力し、それを海外サプライヤーに技術導出することにより、安心・安全・安価なジェネリック原薬の提供に努めてまいります。
③ 医薬分析センターの充実
当社グループでは、輸入医薬品原料専用の試験に特化した医薬分析センターを所有し、先端分析機器や異物混入防止のための専用サンプリング室も完備しており、抗がん剤等の高活性物質をはじめ各種品質試験、原薬の試験法及び規格の設定、検証(分析バリデーション)を行い、医薬品製造販売業者の新たな医薬品の製造販売承認取得に向けて幅広い支援を行うことで、商社機能以上の付加価値を提供しております。しかしながら、競合他社も当社グループと同等の設備投資、専門人材を配置することで、当社グループの競争力が一時的に低下する可能性も想定されます。これに対処すべく、引続き当社グループ内のリソースを重点的に投下し、医薬分析機能の高度化、ひいては原薬輸入商社ビジネスの業績拡大に努めていまいります。
④ 高薬理活性注射剤の製造受託
当社グループでは、注射剤製造における全ての剤形(バイアル、アンプル、シリンジ)に対応し、高い技術を要する凍結乾燥製剤の取扱いも行っております。上記の経営方針に基づき、高薬理活性領域における注射剤製造に注力すべく、2016年5月に高薬理活性剤の少量多品種製造を可能とする蔵王工場を新設しております。2017年2月には「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」を効能・効果とする「マキサカルシトール静注透析用シリンジ」の2.5μg・5μg・10μgの3規格の製造販売承認を取得し、2017年12月に薬価基準収載され、製造受託を開始しております。一方では、競合他社による高薬理活性領域における受託ビジネスの拡大、また他業態からの新規参入等により、受託ビジネスの経営環境が厳しくなることも予想されます。これに対処すべく当社グループでは、コーアイセイ株式会社の研究開発部署が中心となり、コーア商事株式会社の原薬調達及び分析機能を活用した効率的な研究開発体制を構築しております。かかる体制のもと、コーアイセイ株式会社蔵王工場の強みである少量多品種製造の機能を活用し、多種多様かつ広範な受託製造の需要に応えることで業界内での存在価値をより高めてまいります。
⑤ 人材の採用及び育成
当社グループは、原薬販売事業及び医薬品製造販売事業を展開しておりますが、医薬品の分析、研究開発、製造等の各方面において優秀且つ専門的な人材が必要不可欠と考えております。上記のとおり、今後は高薬理活性注射剤の製造受託ビジネスを推進していくうえでは、取扱いに高度なノウハウを要する高薬理活性製剤に係る知見若しくは製造経験を備えた人材の育成及び採用が重要であり、事業拡大にあわせた人員計画の策定、人材教育に取り組んでまいります。

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