有価証券報告書-第6期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/09/28 15:57
【資料】
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【項目】
140項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)経営方針
当社グループは、ジェネリック医薬品原薬輸入商社であるコーア商事株式会社を中心に、注射剤を主とする医療用医薬品の製造販売及び製造受託を行うコーアイセイ株式会社、医薬品包装業務受託を行うコーアバイオテックベイ株式会社、及びOTC(一般用)医薬品の製造販売を行うコーア製薬株式会社の4社、並びにグループを統括する当社からなる企業グループとして、「ジェネリックのベストパートナー」を目指しております。
その実現に向けて、原薬販売事業では、コーア商事株式会社にて安心・安全・安価なジェネリック医薬品向けの原薬の供給を継続し、医薬品製造販売事業では、これまでの注射剤製造に加え、コーアイセイ株式会社にて新設した蔵王工場を主軸に高薬理活性領域における注射製剤の提供に注力していく方針であります。
また、グループ内に原薬商社と製剤メーカー、包装会社の双方を擁する強みを生かし、原材料仕入から製造、包装までをグループ内で一貫して行うことで、各事業部門で利益増や付加価値の創出、効率化を図る相乗効果を目指してまいります。
当社グループは中長期的な企業価値向上を図るため、中期事業戦略を策定しております。原薬販売事業は、商社機能を核としながら、その付随業務やアフターサポート等広範囲で柔軟なサービスを提供すること、医薬品専門商社として、グループ間のシナジーの構築等を基本方針としております。一方、医薬品製造販売事業については、投資フェーズから回収フェーズへの転換、コストダウンと効率改善による安定的な生産体制を確立し、ジェネリック注射剤のトップメーカーとなることを基本方針として掲げております。当社グループの基幹事業の一つである医薬品原薬輸入は、原材料取引相場の変動や外国為替の変動により業績に影響を及ぼす可能性があり、特に利益面の振れ幅も一定程度見込まれることから、ステークホルダーに対し予断を与えかねないことを配慮し、数値目標は公表しておりませんが、引続き当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの属する後発医薬品業界におきましては、2025年には5人に1人が75歳以上になるという「2025年問題」を控え、「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針2019)でも「後発医薬品の使用促進について、安定供給や品質の更なる信頼性確保を図りつつ、2020年9月までの後発医薬品使用割合80%の実現に向け、インセンティブ強化も含めて引き続き取り組む。」と明記されており、ジェネリック製薬協会の分析によれば、2019年度第4四半期(2020年1月~3月)のジェネリック医薬品使用割合は78.5%まで高まってきております。その一方で、2019年10月には消費税率引上げに伴う薬価改定、2020年4月には通常の薬価改定と、短期間に薬価改定が実施され、さらに、「経済財政運営と改革の基本方針2020」(骨太方針2020)において、「本年の薬価調査を踏まえて行う2021年度の薬価改定については、骨太方針2018等の内容に新型コロナウイルス感染症による影響も勘案して、十分に検討し、決定する。」とされ、価格の引下げ圧力が増すなど厳しさも見えてきております。
このような状況を踏まえ、当社グループでは国民の健康を守る医薬品業界の一翼を担っている立場の者として、今後も高品質な医薬品の安定供給に努めつつ継続的な成長の実現及び収益力強化のため、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
① 安心・安全・安価なジェネリック原薬を提供可能とする海外サプライヤーの拡充、連携強化
当社グループでは、現在、世界10ヵ国以上において90社以上の海外サプライヤーとのネットワークを形成し、高品質かつコスト競争力の高い原薬を取り揃え安定供給を実現しております。今後も新型コロナウイルスの影響による供給ルートへの影響を最小限に留め、また、薬価改定の影響等を踏まえ医薬品製造販売業者の多様なニーズに応えていくため、引き続き海外サプライヤーの新規開拓に加え、コーア商事株式会社が所有するSIセンターにて高品質な原薬が得られる新規精製法、低コストで合成できる製造法等の開発に注力し、それを海外サプライヤーに技術導出する等、より連携を深め、安心・安全・安価なジェネリック原薬の提供に努めてまいります。
② 医薬分析センターの充実
当社グループでは、輸入医薬品原料専用の試験に特化した医薬分析センターを所有し、先端分析機器や異物混入防止のための専用サンプリング室も完備しており、抗がん剤等の高活性物質をはじめ各種品質試験、原薬の試験法及び規格の設定、検証(分析バリデーション)を行い、医薬品製造販売業者の新たな医薬品の製造販売承認取得に向けて幅広い支援を行うことで、商社機能以上の付加価値を提供しております。しかしながら、競合他社も当社グループと同等の設備投資、専門人材を配置することで、当社グループの競争力が一時的に低下する可能性も想定されます。これに対処すべく、引続き当社グループ内のリソースを重点的に投下し、医薬分析機能の高度化、新規設備の導入等を実施し、原薬輸入商社ビジネスの業績拡大に努めてまいります。
③ 高薬理活性注射剤の製造受託
当社グループでは、注射剤製造における全ての剤形(バイアル、アンプル、シリンジ)に対応し、高い技術を要する凍結乾燥製剤の取扱いも行っております。また、高薬理活性領域における注射剤製造に注力すべく、2016年5月に高薬理活性注射剤の少量多品種製造を可能とする蔵王工場を新設しております。2017年12月より「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」を効能・効果とする『マキサカルシトール静注透析用シリンジ』の製造受託を開始しております。
今後は競合他社による高薬理活性領域における受託ビジネスの拡大、また他業態からの新規参入等により、受託ビジネスの経営環境が厳しくなることも予想されます。これに対処すべく当社グループでは、コーアイセイ株式会社の研究開発部署が中心となり、コーア商事株式会社の原薬調達及び分析機能を活用した効率的な研究開発体制を構築しております。かかる体制のもと、コーアイセイ株式会社蔵王工場ではシリンジラインに続き、2019年6月にバイアルラインの引渡しが完了し、同工場の強みである少量多品種製造の機能を活用し、多種多様かつ広範な受託製造の需要に応え、安定供給を果たしていくとともに、安定的な受託獲得に努めてまいります。
④ 人材の採用及び育成
当社グループは、原薬販売事業及び医薬品製造販売事業を展開しておりますが、医薬品の分析、研究開発、製造等の各方面において優秀かつ専門的な人材が必要不可欠と考えております。上記のとおり、今後は高薬理活性注射剤の製造受託ビジネスを推進していくうえでは、取扱いに高度なノウハウを要する高薬理活性製剤に係る知見若しくは製造経験を備えた人材の育成及び採用が重要であり、事業拡大にあわせた人員計画の策定、人材教育に取り組んでまいります。
⑤ 内部管理体制の充実及び子会社の独占禁止法違反事案に関する再発防止
当社子会社であるコーアイセイ株式会社は、2019年1月に「炭酸ランタンOD錠」の販売価格決定に関し、独占禁止法に基づく公正取引委員会の立ち入り検査を受け、2019年6月4日同委員会から独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受け、株主様並びに取引先様等関係各所に多大なご迷惑をおかけしました。
当社といたしましては、両命令を厳粛かつ真摯に受け止め、当該子会社であるコーアイセイ株式会社だけではなく、グループ全体において「コーア商事ホールディングスグループ行動憲章」、「会合における適正な競争に関するガイドライン」並びに内部通報窓口への連絡先を記載したコンプライアンスカードの配布、全役職員対象のコンプライアンス研修の継続実施等により、再発防止及びコンプライアンス遵守の徹底に取り組んでおります。
また、必要な組織体制や仕組みの構築と諸施策の実施並びに啓蒙活動の推進が経営上の最重要課題であると認識し、2019年5月10日にグループ全社の委員会として「内部統制委員会」を設置しております。
⑥新型コロナウイルス感染症の対応
当社グループは新型コロナウイルス感染症について対応を行っております。「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に「④新型コロナウイルス感染拡大による当社グループへの影響について」、「⑤新型コロナウイルス感染拡大防止のための当社グループの取り組みについて」を記載いたしましたので、ご参照ください。

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