有価証券報告書-第3期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 11:28
【資料】
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【項目】
136項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、創業以来培ってまいりました技術力・機動力・ネットワーク力・発想力を最大限に発揮して、まだここにない「安心」を生み出し、すべての人が安心して笑顔で暮らせる世界作りに貢献することで、継続的に企業価値の向上を図っていくことを経営の基本方針としております。
そして、以下のブランド・ビジョン及びタグラインのもと、変化する社会環境に適合しながら、常に変革に取り組み、全社一丸となって目指す姿の実現に努めてまいります。
ブランド・ビジョン
「未来の安心がここから~最高の安心を創る『モノ・コト・チエ』」
タグライン
「安心のカタチを造る。」
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2022年3月期から2024年3月期までの3か年を対象期間とする中期経営計画を策定しております。本中期経営計画期間は、持続的成長を確実にするため、事業及び経営基盤の両面の強化に取り組む期間と位置付けております。
具体的な重点施策は以下のとおりです。
① 主力事業の深堀りによるオーガニック成長の推進
主力事業のオーガニック成長により営業キャッシュフローの創出力を高めることで、将来キャッシュフローの最大化を目指します。
② 成長事業の育成と新たな収益機会の獲得
更なる成長に向けて、成長事業の育成と新たな収益機会(新エリア・新カテゴリー展開、新製品、新事業)の獲得に向けた取り組みを強化します。
③ 持続的成長を可能とするための経営基盤整備
前中計から継続して、グループガバナンスの強化、リスク管理体制の構築など経営基盤整備を進めると同時に、ESGの取組みを進め、持続的な企業価値向上を目指します。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、重視する経営指標として、中期経営計画において、2024年3月期に営業利益61億円、株主資本利益率(ROE)10.0%以上の維持を目標として掲げております。
(4) 経営環境
当業界は、建設投資や公共事業予算等の先行き見通しが不確かであることから、将来の経営環境に関しては依然不透明な状況にあります。一方、近年、頻発化、激甚化する自然災害の発生や社会資本の老朽化等を背景に、防災・減災、国土強靭化に資する製品や技術に対するニーズが高まるなど、当業界を巡る状況は大きく変化しております。
また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響は、新しい生活様式の普及やワクチン接種の進展等により、緩やかに低減していくものと思われますが、いまだ集団免疫状態の見通しが立つ状況にはなく、現時点において今後の影響を合理的に算定することは困難な面があります。
このような状況下、当社グループの中核事業会社であるゼニス羽田株式会社と株式会社ホクコンは、2021年4月1日付で合併、商号変更し、ベルテクス株式会社として新たなスタートを切りました。両社は、当業界において永年の業歴を有する企業でありましたが、合併を機に、これまで培った技術力・ノウハウをさらに結集し、革新的な発想と新技術の開発、ビジネススタイルの変化への対応力を上げ、新たな要請にこたえてまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により先行きが不透明ではあるものの、引き続き緩やかに回復することが期待されています。
当社グループが属する土木分野を中心とするわが国の建設業界においては、民間の建設投資、国土強靭化や防災・減災対策、老朽化が進む社会インフラの維持・更新需要の高まり等に対応するための働き手の確保が課題となっております。
当社グループは、コンクリート二次製品業界で初となる大型水平統合により業界随一の全国規模のネットワークを備える企業グループとなりました。また、2021年4月にゼニス羽田株式会社と株式会社ホクコンを合併させ、シナジー効果をさらに高めてまいります。
今後は、技術、研究開発、人材、設備等、グループ内の有形無形の資産を最大限に活用し、建設業界、ひいてはわが国の課題解決の一助となるべく、革新的な製品の開発・供給に取り組んでまいります。
また、新型コロナウイルス感染防止対策として在宅勤務や時差出勤、マスクの常時着用、毎朝検温、事務所のデスクを仕切るパーテーションの設置等を行っており、引き続き感染防止対策に努めてまいります。