有価証券報告書-第11期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 14:22
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154項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループはミッションに「どこにもないふつう」を掲げています。
業界の常識を疑い、固定観念に囚われない発想で、今まで「ふつうでなかった」を明日「ふつう」にすることで、新しいニーズ、新しい顧客層を生み出し、社会に貢献する企業を目指します。
また、構造改革の一助となることによって、社会的コストの低減化も目指します。
(2) 経営戦略等
当社グループのミッション「どこにもないふつう」、を生み出す鍵は「新しいサービスビジネス」の実現です。業界の常識を疑い、固定観念にとらわれない発想で暮らしとITを掛け合わせ、この時代にまだなかった「ふつう」を生み出します。
新しいサービスビジネスで必要な事は「標準化」であり、このことでサービスの均一化、オペレーションのローコスト化を目指し、サービスビジネスの強化につなげます。従来当社グループでは、顧客毎の個別対応に基づくサービスの提供を基本として行って来ました。いわば競争領域に当たり、売上を上げるためにはリソースの投入が必要であり、抜本的な利益率の改善にはつながりにくい特性を持っております。ITセグメントでは、システム請負開発、システムサービスに当たり、暮らしセグメントでは、リノベーション請負(大型案件等)に当たります。「いままでにないふつう」を生み出すためには、全領域で「標準化」を進め、提供サイド及びユーザーサイドの抜本的オペレーションコスト削減を「仕組み」で実現することが基本になります。
現在、ITセグメント、暮らしセグメントで継続型サービスビジネスの拡大を強化しております。
ITセグメントでは、「継続型サービスビジネス」の一環として「Redx百貨店標準」の完成に基づき「百貨店標準共同センター」の基盤を構築し、その上で全ての小売業界に向けて展開を開始します。
暮らしセグメントでも同様に、「継続型サービスビジネス」として2024年3月期より開始したCo-Living「goodroom residence」を主体としたサービスビジネスの部屋数が累計約1,300室を超え、順調に安定成長の軌道にのってきております。リノベーション⇔goodroomメディア⇔施設運営での一気通貫(one-stop service)でビジネスの差別化を図るとともに、何よりユーザーの満足度向上につなげます。今後、ITセグメントと合わせて、サービスプラットフォームを実現し、プラットフォームビジネスおよびグローバルへの展開を目指してまいります。
当連結会計年度におきまして、ITセグメントにおける「Redxビジネス」の占める売上の割合は、投資を優先した結果、2025年3月期37.7%から2026年3月期33.8%となりました。一方で、暮らしセグメントにおける「goodroomソリューションビジネス」の占める売上の割合は、2025年3月期47.1%から2026年3月期68.0%に進捗しました。
(3) 経営環境
政府による景気支援策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国による通商政策による景気の押し下げリスクに加え、イラン情勢を始めとする中東における地政学的リスクによるエネルギー・原材料価格の高騰に起因する物価上昇および金融市場の変動等もあり、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済環境のもと、当社グループでは継続的な事業の成長のため、事業モデルの変革(継続型サービスビジネス)に向けて投資を推進し競争力と収益力を高めてまいりました。
ITセグメント
企業のIT予算は依然として高水準を維持しております。コスト上昇といった不可避な要因への対応に加え、AI領域への積極的な投資意欲もうかがえます。また、DXの取組みも着実な浸透と広がりを見せており、生成AIは一部の先進企業にとどまらず、現場の業務改善からビジネスモデル変革に至るまで全社的な価値創出の中核となりつつあります。企業がIT投資で解決したい現在直面している経営課題としてあがった項目は「業務プロセスの効率化・スピードアップ(省力化、業務コスト削減)」、「セキュリティ強化」、「既存ビジネスの強化(営業力強化・商品/サービスの高付加価値化)」となっており、事業領域へのIT投資を目的とした選択肢が上位となっております。企業は、省力化やビジネス創出、強化など、「攻め」のIT投資を実施しております。(注)1
このような環境の中、ユーザー企業のシステム課題の真の解決、内製化含むDX推進の支援を展開することが重要と考えております。
暮らしセグメント
不動産物件における新設住宅着工戸数は2025年の71万戸から、2030年度には80万戸、2040年度には61万戸と減少トレンドをたどっていく一方、空き家率は高まっていくと見込まれます。リフォーム市場は8兆円規模で堅調に推移(注)2していく事に加え、ライフスタイルに大きな変化(新しい暮らし方・働き方)が起きており、新設住宅着工戸数の減少に伴い既存ストックを活用するリノベーションのニーズは高まっていくと考えております。
このような環境の中、リノベーションビジネスの拡大とそれに連動したgoodroomソリューションビジネスの拡大を通じて新しい暮らし方・働き方の拡大を図り、事業間の連携を行いながら「どこにもないふつう」の暮らしを実現するベースをサービスビジネスとして提供することが重要と考えております。
(注)1.出典:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書2026」
2.出典:株式会社野村総合研究所「NEWS RELEASE」 (2026年6月18日発表)
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 新しいビジネスに向けての転換及び継続型サービスビジネスの強化
当社グループでは、ITセグメント及び暮らしセグメントの両セグメント共、新しい継続サービスに転換できるかが課題です。
ITセグメントにおいては、Redxビジネスが対象であり、次が重要な課題です。
・ プラットフォームビジネスにつながる「標準化」を推進するための管理及び体制の強化
・ Redxコンセプトに共感を得られるユーザーを顧客にし、さらに増加させること
・ そのための標準化やサービスの「改善」が継続して実現できること
・ Redxサービスが生み出すデータを整理・オープン化し、ユーザーがニーズにあったソリューションを獲得できる環境を構築すること
暮らしセグメントにおいては、goodroomソリューションビジネスが対象であり、次が重要な課題です。
・ 「アセット開発・リノベーション・メディアマーケティング・オペレーション」の一連の流れを一気通貫で実施し、標準化を強化、継続すること
・ 上記に基づき、さらなる「サービス強化」と「コスト低減」を両立すること
・ 集客メディアを一層強化し、goodroom residenceの拡大に対応していくこと
② 既存事業の強化
ITセグメントにおいては、ユーザーコネクトビジネスが対象であり、課題は次のとおりです。
・ ユーザーの「個別対応エリア」に注力する中で、共通エリアを見出し「標準化」につなげること
・ Redxビジネスで新しく顧客になったユーザーを対象ユーザーにすること
暮らしセグメントにおいては、リノベーションビジネスが対象であり、課題は次のとおりです。
・ TOMOSブランドを使い、「リノベーション・メディアマーケティング・オペレーション」の一気通貫サイクルでの安定的ビジネスを維持すること
・ 大型物件についてさらに標準化することで利益率向上を図ること
③ 人材の確保及び育成
昨今の「人手不足環境」において、人材強化政策を進めるとともに、新しいビジネスモデルである「標準化」を実行できる人材(事業推進・業務推進)、さらに自走できる人材を生み出し、魅力ある職場を創出することが課題です。これにより人材の応募につながる環境を作り、新規学卒者やキャリア採用を増加させることが重要な課題です。
④ サステナビリティ(SDGs)に関する取組み
SDGsに関する課題については、次の点で当社グループの経営基盤を支える重要課題と捉え、取組みを進めて参ります。
・ SDGsの推進は社会に対する企業の責任と捉える
・ すべてのステークホルダーと共に持続可能な社会の実現に向け役割を果たす
・ 企業活動を通じて社会的課題を解決し、持続的な発展に貢献する
具体的には、ITセグメントではRedxサービスによる抜本的コスト削減で「ロングライフシステム」を実現し構造改革の一端を担い、暮らしセグメントでは、既存不動産の「リノベーション」活用、「ロングライフデザイン」により、脱炭素社会に向けての貢献につなげます。
また、人的資本経営に着目し、働き方改革や次世代支援等を推進することで、企業価値の向上と持続的成長を目指してまいります。

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