有価証券報告書-第11期(2025/04/01-2026/03/31)
(3) 重要な戦略並びに指標及び目標
当社グループでは、気候変動及び自然資本・生物多様性への対応を経営の重要課題と捉え、TCFD及びTNFDの枠組みに基づき、関連するリスク・機会の分析ならびに情報開示を行っている。これらの取組の充実化を図ることにより、ステークホルダーの皆さまとの対話を推進し、企業価値の向上を図るとともに、持続的な社会の発展に貢献していく。
※気候変動・自然資本関連の情報開示(TCFD提言等への対応)の詳細は「JERAグループ統合報告書2025」(リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/corporate/CCB/JERA_report2025_1031_JP.pdf)p.47-56を参照。
①戦略
TCFD提言に沿ったシナリオ分析の結果を踏まえ、気候変動関連の当社事業のリスクや機会を下表のとおり整理している。
※活動量当たりの財務影響の感度を評価しており、2億円/億kWh、2億円/万t-LNGまでのものを「非常に低い」、2億円-5億円/億kWh、2億円-5億円/万t-LNGのものを「低い」、5億円-10億円/億kWh、5億円-10億円/万t-LNGのものを「高い」、10億円/億kWh、10億円/万t-LNG 以上のものを「非常に高い」としている。
TNFD提言に沿ったLEAPアプローチ※の結果を踏まえ、関連の当社事業のリスクや機会を下表のとおり整理している。
※LEAPアプローチ:TNFDが開示に当たって推奨するステップ、Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の頭文字
※1 発生する可能性とリスク・機会の大きさを勘案し「大」、「中」、「小」の3段階で評価
※2 短期(現在~2030年)、中期(2031年~2035年)、長期(2036年~2050年)
②指標及び目標
当社は、長期目標として「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、これを達成するためのロードマップとともに、2030年及び2035年でのCO2排出に係る中間目標を設定の上、毎年継続的に実績値を算定・評価し、進捗の管理を行っている。
また「JERAグループサステナビリティ基本方針」に基づき、マテリアリティに応じた未財務KPIを設定しており、その中には気候変動・自然資本に関連するKPIも含まれている。
目標(「JERAゼロエミッション2050」及びロードマップ)については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題等」に記載している。未財務KPIにおける気候変動・自然資本に関連した目標は以下の内容である。※未財務KPIの詳細は「JERAグループ統合報告書2025」(リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/corporate/CCB/JERA_report2025_1031_JP.pdf)p.42を参照。
2024年度の当社グループの排出量に関連する実績は以下のとおりである。本データについては当社ホームページにも掲載しており、当該ホームページにて公開しているGHG排出量等の一部のデータを対象として、2021年度報告値より第三者保証を受けている。
環境データ (リンク:https://www.jera.co.jp/sustainability/data/e)
保証報告書 (リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/sustainability/pdf/JERA_独立した第三者保証報告書_20250930.pdf)
※1 算定範囲:国内JERA単体、株式会社常陸那珂ジェネレーション、JERAパワー武豊合同会社、JERAパワー横須賀合同会社、JERAパワー姉崎合同会社、五井ユナイテッドジェネレーション合同会社、及び合同会社グリーンパワー石狩
※2 算定範囲:※1の算定範囲に共同火力を含めた範囲。共同火力については共同支配のため出資比率分を取り込み
※3 算定範囲:※2の算定範囲に海外事業を含めた範囲。海外事業は原則として現地会計年度・現地の報告基準で集計し、出資比率分を取り込み
当社グループでは、気候変動及び自然資本・生物多様性への対応を経営の重要課題と捉え、TCFD及びTNFDの枠組みに基づき、関連するリスク・機会の分析ならびに情報開示を行っている。これらの取組の充実化を図ることにより、ステークホルダーの皆さまとの対話を推進し、企業価値の向上を図るとともに、持続的な社会の発展に貢献していく。
※気候変動・自然資本関連の情報開示(TCFD提言等への対応)の詳細は「JERAグループ統合報告書2025」(リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/corporate/CCB/JERA_report2025_1031_JP.pdf)p.47-56を参照。
①戦略
TCFD提言に沿ったシナリオ分析の結果を踏まえ、気候変動関連の当社事業のリスクや機会を下表のとおり整理している。
| カテゴリ | 想定される 事業環境の変化 | 当社への影響 | 対象事業 | 財務影響の感度※ | 当社の対策 | |||
| -2030年 | -2035年 | -2050年 | ||||||
| 1.5 ℃ シ ナ リ オ | 政策・規制 | 化石燃料の使用に対する規制の強化 | [リスク] カーボンプライシングによる発電事業の炭素コスト増 | 発電 | 高い | 非常に高い | 非常に高い | 〇JERAゼロエミッション2050の推進による排出量削減 〇エネルギー・温暖化政策への提言・関与 |
| [リスク] カーボンプライシングによる燃料上流事業の炭素コスト増 | 燃料上流 | 非常に低い | 非常に低い | 非常に低い | ||||
| [機会] 省エネ規制の強化を受けた、エネルギー消費効率の向上による操業コスト減 | 発電 | 非常に低い | 非常に低い | 非常に低い | 〇電源の新陳代謝によるエネルギー消費効率の向上 〇発電所の運用コスト低減による電源の価格競争力強化 | |||
| 技術 | 非化石エネルギーの技術開発・導入によるエネルギー供給構造の変化 | [リスク] 低炭素エネルギーの増加やグリット分散化による従来型火力電源の稼働率低下による売上減 | 発電 | 非常に高い | 非常に高い | 非常に高い | ||
| [機会] アンモニア燃料の技術開発・技術コストの低下を受けた石炭からアンモニアへの燃料転換による操業コスト減 | 発電 | 高い | 高い | 非常に高い | 〇ゼロエミッション火力の技術開発の促進 〇水素・アンモニアサプライチェーンの構築 | |||
| [機会] 水素燃料の技術開発・技術コストの低下を受けたLNGから水素への燃料転換による操業コスト減 | 発電 | - | 低い | 高い | ||||
| [機会] 洋上風力発電の建設費・運転維持費低下による操業コスト減 | 発電 | 高い | 高い | 非常に高い | 〇洋上風力を中心とした再生可能エネルギーの開発促進 〇蓄電池による再生可能エネルギーの導入促進 | |||
| [機会] 太陽光・陸上風力発電の建設費・運転維持費低下による操業コスト減 | 発電 | 低い | 低い | 低い | ||||
| カテゴリ | 想定される 事業環境の変化 | 当社への影響 | 対象事業 | 財務影響の感度※ | 当社の対策 | |||
| -2030年 | -2035年 | -2050年 | ||||||
| 1.5 ℃ シ ナ リ オ | 市場・サービス | 経済成長・電化推進による電力需要の増加 | [機会] 電力供給機会の拡大を捉えた販売電力量の増加による売上増 | 発電 | 非常に高い | 非常に高い | 非常に高い | 〇市場環境/技術革新/政策動向を踏まえた柔軟な投資分配 |
| エネルギー価値の変容 | [リスク] 化石燃料の価値低下による燃料販売の売上減 | 燃料上流 | 高い | 高い | 高い | 〇柔軟かつ競争力のある燃料調達・販売ポートフォリオの維持 | ||
| [リスク] 化石燃料の価値低下によるトレーディングの売上減 | 輸送 ・ トレーディング | 高い | 高い | 高い | ||||
| [機会] グリーン電力のニーズ・生産拡大による炭素コスト回避 | 発電 | 高い | 非常に高い | 非常に高い | 〇クリーンエネルギー供給基盤を通じた付加価値の提供 | |||
| [機会] グリーン燃料のニーズ・生産拡大による炭素コスト回避 | 燃料上流 | 非常に低い | 非常に低い | 非常に低い | ||||
| 市場・サービス / 評判 | 気候変動に対する世界的な意識の高まり | [リスク] 化石燃料事業への投資抑制・撤退に伴う資金制約による操業コスト増 | 発電 | 非常に低い | 非常に低い | 非常に低い | 〇ゼロエミッションに向けた取組み等についての積極的な情報発信 〇資金調達手段の多様化 | |
| [機会] クリーンエネルギー事業への投資機会やトランジション・グリーンファイナンスの活用機会の拡大による操業コスト減 | 発電 | 非常に低い | 非常に低い | 非常に低い | ||||
| 4℃ 以 上 シ ナ リ オ | 急性 | 自然災害の頻発化・激甚化 | [リスク] 災害対策コスト増、渇水等による設備の運用制約の増加に伴う操業コスト増 | 発電 | 低い | 低い | 低い | 〇大規模災害発生時の体制強化 〇事業の多角化・サプライチェーンの分散化 |
| 慢性 | 気候パターンの慢性的な変化 | |||||||
※活動量当たりの財務影響の感度を評価しており、2億円/億kWh、2億円/万t-LNGまでのものを「非常に低い」、2億円-5億円/億kWh、2億円-5億円/万t-LNGのものを「低い」、5億円-10億円/億kWh、5億円-10億円/万t-LNGのものを「高い」、10億円/億kWh、10億円/万t-LNG 以上のものを「非常に高い」としている。
TNFD提言に沿ったLEAPアプローチ※の結果を踏まえ、関連の当社事業のリスクや機会を下表のとおり整理している。
※LEAPアプローチ:TNFDが開示に当たって推奨するステップ、Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の頭文字
| カテ ゴリ | 当社への影響 | 電源種 | 重要度※1 | 発生時期※2 | 当社の対策 | |
| 移行 | 燃料調達 | [リスク] 火力発電の燃料調達段階における環境規制の整備・強化、操業停止・制限 | 石炭 | 中 | 短~長 | 〇環境に配慮した燃料調達 |
| LNG | 中 | 中~長 | ||||
| バイオマス | 小 | 中~長 | ||||
| [リスク] 火力発電の燃料調達段階における環境影響・地域社会や先住民族への影響と、それに伴い発生する評判リスクの顕在化、及び対応コストの発生 | 石炭 | 中 | 短~長 | |||
| LNG | 中 | 中~長 | ||||
| バイオマス | 小 | 中~長 | ||||
| 発電 | [リスク] 廃棄物、水質汚染、土地開発等の環境規制強化や法令対応に伴うコスト増、罰金・罰則の増加 | 火力全般 | 小 | 中~長 | 〇大気・水質汚染の防止 〇火力発電所における石炭灰の再利用等の資源循環への取組み 〇希少生物の保全・維持等の環境保全活動の推進 | |
| 洋上風力 | 中 | 中~長 | ||||
| 太陽光 | 中 | 中~長 | ||||
| [リスク] 自然への影響により発生する評判リスクの増加及び、対応コストの発生 | 火力全般 | 中 | 短~長 | |||
| 洋上風力 | 中 | 短~長 | ||||
| 太陽光 | 中 | 短~長 | ||||
| [リスク] 自然関連の影響やリスクに関する報告義務の強化、モニタリングや報告コストの増加 | 共通 | 小 | 短~長 | |||
| [機会] 自然関連のグリーンボンド等の資金調達機会の拡大 | 共通 | 小 | 短~長 | |||
| [機会] 自然にプラスの影響(保護区等)を与える活動や、地域社会との共生による投資家、NGO、地域社会からの評判向上 | 共通 | 中 | 短~長 | |||
| 物理 | 燃料調達 | [リスク] 自然災害によるサプライチェーン寸断、対応にかかるコスト増 | 石炭 | 小 | 短~長 | 〇事業の多角化・サプライチェーンの分散化 |
| LNG | 小 | 短~長 | ||||
| バイオマス | 小 | 短~長 | ||||
| [リスク] 水資源の供給減による生産停止、水管理コストの増加 | 石炭 | 中 | 短~長 | |||
| LNG | 中 | 短~長 | ||||
| バイオマス | 小 | 短~長 | ||||
| [機会] 調達先の多角化、資源効率性の向上による調達のレジリエンス確保、調達コストの低減・安定化 | 石炭 | 中 | 短~長 | |||
| LNG | 中 | 短~長 | ||||
| バイオマス | 小 | 短~長 | ||||
| 発電 | [リスク] 自然災害による操業停止、売上の減少等の対応にかかるコストの増加 | 火力全般 | 中 | 短~長 | 〇大規模災害時の体制強化 | |
| 洋上風力 | 中 | 短~長 | ||||
| 太陽光 | 中 | 短~長 | ||||
| [リスク] 渇水や水質汚染等による工場への給水制限、生産量の減少、売上の減少 | 火力全般 | 小 | 短~長 | |||
※1 発生する可能性とリスク・機会の大きさを勘案し「大」、「中」、「小」の3段階で評価
※2 短期(現在~2030年)、中期(2031年~2035年)、長期(2036年~2050年)
②指標及び目標
当社は、長期目標として「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、これを達成するためのロードマップとともに、2030年及び2035年でのCO2排出に係る中間目標を設定の上、毎年継続的に実績値を算定・評価し、進捗の管理を行っている。
また「JERAグループサステナビリティ基本方針」に基づき、マテリアリティに応じた未財務KPIを設定しており、その中には気候変動・自然資本に関連するKPIも含まれている。
目標(「JERAゼロエミッション2050」及びロードマップ)については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題等」に記載している。未財務KPIにおける気候変動・自然資本に関連した目標は以下の内容である。※未財務KPIの詳細は「JERAグループ統合報告書2025」(リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/corporate/CCB/JERA_report2025_1031_JP.pdf)p.42を参照。
| 未財務KPIにおける気候変動・自然資本に関連した目標 |
| CO2排出原単位20%減(2030年) |
| CO2排出総量60%以上減(2035年) |
| NOx・SOx排出抑制における世界最高レベルの維持 |
| 水素・アンモニア取扱量700万トン(2035年) |
| 再生可能エネルギー開発容量2,000万kW(2035年) |
| バリューチェーン全体のCO2トラッキング |
| カーボンフリー電力をお客さまへ24hお届けできる仕組みの構築 |
| 地域課題の把握、課題解決に向けた地域との連携 |
| 地域課題解決に向けたローカルな取り組みのグローバルな連携・展開 |
2024年度の当社グループの排出量に関連する実績は以下のとおりである。本データについては当社ホームページにも掲載しており、当該ホームページにて公開しているGHG排出量等の一部のデータを対象として、2021年度報告値より第三者保証を受けている。
環境データ (リンク:https://www.jera.co.jp/sustainability/data/e)
保証報告書 (リンク:https://www.jera.co.jp/static/files/sustainability/pdf/JERA_独立した第三者保証報告書_20250930.pdf)
| 項目 | 単位 | 2024年度実績 | |
| 国内JERA※1 | |||
| Scope1 | 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 うちCO2排出量(エネルギー起源CO2) | 万t-CO2 | 11,339 11,290 |
| Scope2 | 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 ロケーション基準 マーケット基準 | 18 17 | |
| Scope3 | スコープ1、スコープ2以外の間接排出 うち燃料及びエネルギーに関連する活動(カテゴリー3) | 3,082 1,887 | |
| 発電事業のCO2排出原単位 | kg-CO2/kWh | 0.499 | |
| 国内 JERAグループ※2 | |||
| Scope1 | 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 うちCO2排出量(エネルギー起源CO2) | 万t-CO2 | 12,641 12,586 |
| Scope2 | 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 ロケーション基準 マーケット基準 | 18 18 | |
| Scope3 | スコープ1、スコープ2以外の間接排出 うち燃料及びエネルギーに関連する活動(カテゴリー3) | 3,239 2,038 | |
| 発電事業のCO2排出原単位 | kg-CO2/kWh | 0.520 | |
| 国内外 JERAグループ※3 | |||
| Scope1 | 発電事業に伴うCO2排出量 燃料上流事業に伴うCO2排出量 燃料輸送事業に伴うCO2排出量 | 万t-CO2 | 14,832 25 21 |
| 発電事業のCO2排出原単位 | kg-CO2/kWh | 0.521 | |
※1 算定範囲:国内JERA単体、株式会社常陸那珂ジェネレーション、JERAパワー武豊合同会社、JERAパワー横須賀合同会社、JERAパワー姉崎合同会社、五井ユナイテッドジェネレーション合同会社、及び合同会社グリーンパワー石狩
※2 算定範囲:※1の算定範囲に共同火力を含めた範囲。共同火力については共同支配のため出資比率分を取り込み
※3 算定範囲:※2の算定範囲に海外事業を含めた範囲。海外事業は原則として現地会計年度・現地の報告基準で集計し、出資比率分を取り込み