有価証券報告書-第34期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/27 16:20
【資料】
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【項目】
147項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて623百万円減少し、13,045百万円となりました。自己株式の取得等により現金及び預金が1,078百万円減少、減価償却により無形固定資産が70百万円減少した一方、取引高の拡大により売掛金が564百万円増加したこと等が主な要因となっております。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べて31百万円増加し、3,376百万円となりました。賞与引当金が116百万円増加、取引量の増加により買掛金が56百万円増加、未払費用が48百万円増加した一方、未払法人税等が187百万円減少したこと等が主な要因となっております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べて654百万円減少し、9,669百万円となりました。自己株式が1,122百万円増加した一方、利益剰余金が410百万円増加、円安の進行により為替換算調整勘定が57百万円増加したことが主な要因となっております。
②経営成績の状況
当社グループを取巻く経済環境は、中国経済の動向に対する警戒感から景況感がやや悪化する局面もありましたが、当社グループの主要顧客の属する自動車産業においては、円安の進行や半導体不足等の供給制約の緩和等の影響により、総じて景況感が改善することとなりました。このような状況の中、当社グループはエンジニアやコンサルタントを増員した他、最新型の光造形機を導入する等の設備増強を行い、デザイン事業、及び、マニュファクチュアリング事業の両セグメントにおいて収益を拡大した一方、管理体制強化に係るリソースも増強させて参りました。これらの結果、当社グループの売上高は前連結会計年度より12.6%増加し20,081百万円、営業利益は30.3%増加し885百万円、経常利益は23.3%増加し876百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2.4%増加し580百万円となりました。
(デザイン事業)
デザイン事業の市場は、自動車産業の顧客を中心に前連結会計年度に引き続き需要環境が改善して参りました。このような環境の中、自動車を中心とした輸送用機器の設計開発部門に対するエンジニア派遣、及び、自動車設計に関する業務の受託、自動車OEMや車載機器開発企業等に対するサイバーセキュリティサービスの提供等を拡大して参りました。また、変革コンサルティングの分野においては、AIサービスの製品開発を促進し、自動車産業に加えて建設業、プラント、物流業の分野等においても受注を拡大して参りました。
これらの結果、デザイン事業の売上高は前連結会計年度より12.4%増加し16,154百万円、セグメント利益は27.8%増加し998百万円となりました。
(マニュファクチュアリング事業)
マニュファクチュアリング事業の市場における需要環境は、前連結会計年度から概ね横ばいの環境となりました。このような環境の中、当社グループは、機械メーカー等に対して3Dプリンター装置の販売を促進、また、機械メーカーや自動車関連企業を中心とした当社グループの既存顧客基盤に対する3Dプリンターを利用した試作サービスを提供して参りました。装置販売を中心に収益を拡大させることができましたが、一方で体制強化に係る管理費用の負担を増加させて参りました。
これらの結果、マニュファクチュアリング事業の売上高は前連結会計年度より13.7%増加し3,927百万円、セグメント損失は112百万円となりました。前連結会計年度のセグメント損失は101百万円でありました。
(グループ全体)
補助金収入の減少等により営業外収益は36百万円減少し20百万円となりました。また、上場関連費用、及び、投資事業組合運用損の増加等により営業外費用は4百万円増加し30百万円となりました。当社グループのコーポレートベンチャーキャピタル投資先の有価証券に係る投資有価証券評価損を計上したことにより、特別損失は54百万円増加し74百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,179百万円となり、前連結会計年度末と比較し1,101百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、488百万円の収入となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益802百万円、減価償却費193百万円等、主な減少要因は、売上債権及び契約資産の増加額474百万円、法人税等の支払額361百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは378百万円減少しました。法人税等の支払額の増加により428百万円減少、賞与引当金の増加額が370百万円減少した一方、税金等調整前当期純利益が101百万円増加したこと等が主な要因となっております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、275百万円の支出となりました。主な支出の内訳は、コーポレートベンチャーキャピタル等への出資による投資有価証券の取得による支出137百万円、3Dプリンター等有形固定資産の取得による支出107百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは132百万円の支出減少となりました。投資有価証券の取得による支出が62百万円減少、有形固定資産の取得による支出が49百万円減少したこと等が主な要因となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,339百万円の支出となりました。主な支出の内訳は、自己株式の取得による支出が1,122百万円、配当金の支払額が170百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、上記の項目の増加により、財務活動によるキャッシュ・フローは1,209百万円の支出増加となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
マニュファクチュアリング事業2,217105.5

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.デザイン事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
デザイン事業16,218111.0780111.2
マニュファクチュアリング事業3,956113.297142.2
合計20,174111.4878114.0

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
デザイン事業16,154112.4
マニュファクチュアリング事業3,927113.7
合計20,081112.6

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
本田技研工業株式会社4,16923.45,11725.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度末の流動比率は345.6%となり引続き高い流動性を維持し、固定比率は21.9%となり安全性を維持しております。短期及び長期の借入債務はありません。
(経営成績)
当社グループの主要顧客の属する自動車産業は、引き続き自動運転や新規技術による自動車の設計開発に関する技術について激しい競争環境におかれ、各社先行的に研究開発や新規技術の開発を促進している状況にあります。当連結会計年度の事業環境は、中国経済の動向に対する警戒感から景況感がやや悪化する局面もありましたが、当社グループの主要顧客の属する自動車産業においては、円安の進行や半導体不足等の供給制約の緩和等の影響により、総じて景況感が改善することとなりました。このような環境において、当社グループはエンジニア、及び、コンサルタントの増員、3Dプリンターに関連する設備の増強を行い、国内のデザイン事業において収益を拡大させた他、3Dプリンターの販売拡大等によりマニュファクチュアリング事業の収益も拡大させて参りました。これらの結果、グループ全体として前連結会計年度に比べて増収、営業増益の結果となり、積極的な採用によりエンジニア数も順調に増加しております。
また、当社グループは工業製品の設計開発の分野において、常に顧客よりも技術及び関連する知見について先行し、顧客サービスの品質向上とより広い顧客ニーズに応えるためのサービス分野の拡大を重要な戦略の一つとしております。そのため、このような技術及び知見の発展と蓄積、及び、実際にこれらを推進することのできるエンジニアやコンサルタントの人財開発を重点的に行い、将来のリターン獲得を目的として研究開発費以外に投資的費用497百万円を費用計上しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、自動車産業を中心とする製造事業者に対して、当社グループエンジニアによる製品開発・設計の請負サービス、及びエンジニア派遣サービスを提供、また3Dプリンター等の造形設備を利用した試作モデル製造販売及び少量多品種製品の製造販売を行っております。そのため当社グループには、エンジニアやコンサルタント等人材への投資、製品の設計開発を行う専用ソフト等のツールへの投資、3D造形設備への投資、及びその原材料費の支払や人件費等運転資金に対して資金の需要があります。当連結会計年度においては外部からの借入等による資金調達の必要は無く、これらの資金需要に対して自己資本で賄っております。流動性について、当連結会計年度末において6,179百万円の現金及び現金同等物を保有し、当社グループの事業運営上十分な流動性を確保していると考えております。当連結会計年度末における自己資本比率は74.12%となっており今後も安全性の高い資本構成を継続する考えであります。2016年に実施したCSM Software Private Limited(現SOLIZE India Technologies Private Limited)及びCSM Software USA,LLC(現SOLIZE USA Corporation)の買収時のように、一時的にまとまった資金需要が発生し、資金の流動性が低下するリスクがあるため、借入等機動的な資金調達ができる体制の構築を進めて参ります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の
とおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の事業区分に基づき資産のグルーピングをし、減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フローを見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の
課税所得に関する予測は、中期経営計画等をもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため、当社グループでは売上高対前年増加率及び営業利益額を重視するとともに、売上高の大部分を占める構成要素である国内エンジニア数(含 コンサルタント)を客観的な指標としております。顧客ニーズに応えるため、提供するサービスのラインナップを拡充、グローバルにもサービス提供ができるキャパシティを確保することを目指し、売上高の成長率を重要な目標と考えております。また、当社グループサービスの本業による付加価値の拡大を目指し、営業利益の成長を重要な目標と考えております。
当連結会計年度においては、売上高対前年増加率12.6%、営業利益は885百万円となりました。また、国内エンジニア数(含 コンサルタント)は1,283名(対前年比78名増加)となりました。推移は以下の通りです。
2020年12月期2021年12月期2022年12月期2023年12月期
国内エンジニア数(人)1,0601,1011,2051,283

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