有価証券報告書-第35期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/26 15:56
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150項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて2,402百万円増加し、15,448百万円となりました。自己株式の処分等により現金及び預金が1,028百万円増加したほか、取引量の拡大等により売掛金が247百万円増加、商品が100百万円増加、契約資産が93百万円増加したこと等により、流動資産合計が1,638百万円増加、さらに、建物及び構築物等の有形固定資産が208百万円増加、投資有価証券等の投資その他の資産が521百万円増加したこと等により固定資産合計が739百万円増加したことが主な要因となっております。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べて594百万円増加し、3,970百万円となりました。未払金が194百万円増加、賞与引当金が193百万円増加、買掛金が134百万円増加、未払費用が117百万円増加したこと等が主な要因となっております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べて1,808百万円増加し、11,478百万円となりました。自己株式の処分等により株主資本合計が1,719百万円増加したこと等が主な要因となっております。
②経営成績の状況
当社グループを取巻く経済環境は、当連結会計年に発生した自動車産業における認証不正の問題により、厳しい状況からスタートすることとなりました。年度の後半には、落ち込んだ自動車産業の生産が正常化へ向かう方向となりましたが、欧州や中国など海外経済の減速の影響も加わり、景況感は横ばいの状態となりました。一方で、当社グループの主要顧客の製品設計開発に係る需要は製造販売の動向は、電動化や自動運転等の新規技術に関する開発意欲が依然として高く、強い需要が継続することとなりました。
このような環境の中、当社グループは中長期の収益成長の一層の加速を意図し、エンジニア及びコンサルタントの増員を加速、東日本ブランチ、及び、西日本ブランチを増床、中部ブランチを移転・拡張、新宿、熊本にオフィスを新設したほか、最新型の光造形機に関連する設備の増強を行う等、生産能力の拡大を推進して参りました。また、収益に先行してエンジニア及びコンサルタントの増員を加速したことに加え、経営のスピード向上を意図した分社化、持株会社化等を目的とした管理人員の増強を行って参りました。
これらの結果、当社グループの売上高は前連結会計年度より13.1%増加し22,713百万円、営業利益は48.6%減少し455百万円、経常利益は52.4%減少し416百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は56.1%減少し254百万円となりました。
(デザイン事業)
デザイン事業の市場は、国内自動車産業の景況感としては横ばいの状況でありましたが、自動車産業の顧客を中心に前連結会計年度に引き続き、当社サービスに対する需要拡大の傾向が継続して参りました。
このような環境の中、輸送用機器産業等における設計開発に係る受託、及び、エンジニア派遣サービス、さらに、ソフトウエア開発等の分野において受注を拡大し、インド現地法人 SOLIZE India Technologies Private Limitedにおいても3D CADのソフトウエア販売の受注拡大を継続して参りました。また、中長期の収益拡大の加速を目的としたエンジニア及びコンサルタントの採用活動を強化、増員したほか、分社化に関する活動及び関連する人員の増強を行って参りました。
これらの結果、デザイン事業の売上高は前連結会計年度より15.2%増加し18,612百万円、セグメント利益は66.5%減少し334百万円となりました。
(マニュファクチュアリング事業)
マニュファクチュアリング事業の市場における需要環境は、3Dプリンターによる試作品、及び、3Dプリンターに係る保守サービスに対する堅調な需要が継続、3Dプリンターの販売に対する需要は横ばいの傾向が継続することとなりました。特に相対的に利益率の高い試作品製造販売の需要回復継続が顕著となりました。
このような環境の中、当社グループは、自動車関連企業や機械メーカーを中心とした当社グループ主要顧客に対する試作品サービス提供の拡大を継続して参りました。また、従前より販売を積み重ねて参りました3Dプリンター納入顧客に対するメンテナンスサービスや材料の供給等、保守サービスによる収益の増加も継続いたしました。さらに、マニュファクチュアリング事業の生産体制見直しによる合理化として横浜工場の移転・集約を実施し、販売費及び一般管理費を抑制することができました。
これらの結果、マニュファクチュアリング事業の売上高は前連結会計年度より4.4%増加し4,101百万円、セグメント利益は前連結会計年度の112百万円の損失から大幅に改善し120百万円となりました。
(グループ全体)
為替差益の減少等により営業外収益は1百万円減少し19百万円となりました。また、投資事業組合運用損の増加等により営業外費用は27百万円増加し57百万円となりました。当社グループのコーポレートベンチャーキャピタル投資先の有価証券に係る投資有価証券評価損等が増加したことにより、特別損失は10百万円増加し85百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,190百万円となり、前連結会計年度末と比較し1,010百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、297百万円の収入となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因
は、税金等調整前当期純利益331百万円、減価償却費205百万円、賞与引当金の増加額192百万円、未払金の増加額168百万円等、主な減少要因は、売上債権及び契約資産の増加額359百万円、保証金・敷金の支払等その他の主たる営業活動254百万円、法人税等の支払額154百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは191百万円減少しました。税金等調整前当期利益が470百万円減少、その他主たる営業活動が262百万円減少した一方、未払金の増減額が244百万円の支出減少となったこと、法人税等の支払額が206百万円減少したこと等が主な要因となっております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、718百万円の支出となりました。主な支出の内訳は、コーポレートベン
チャーキャピタル等への出資による投資有価証券の取得300百万円、オフィスの拡張や3Dプリンター等有形固定資産の取得290百万円、生産及び教育用ソフトウエア等無形固定資産の取得66百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得47百万円となっております。前連結会計年度との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは442百万円の支出増加となりました。有形固定資産の取得による支出が182百万円増加、投資有価証券の取得による支出が163百万円増加、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が47百万円増加、無形固定資産の取得による支出が35百万円増加したこと等が主な要因となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,384百万円の収入となりました。主な内訳は、自己株式の処分による収入が1,617百万円、配当金の支払額が178百万円等となっております。前連結会計年度との比較では、自己株式の取得による支出の減少により1,122百万円増加、自己株式の処分による収入の増加により1,617百万円増加したこと等により、財務活動によるキャッシュ・フローは2,723百万円の収入増加となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
マニュファクチュアリング事業2,318104.5

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.デザイン事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
デザイン事業18,696115.3894114.7
マニュファクチュアリング事業4,093103.58991.7
合計22,789113.0984112.1

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
デザイン事業18,612115.2
マニュファクチュアリング事業4,101104.4
合計22,713113.1

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
本田技研工業株式会社5,11725.56,51228.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度末の流動比率は334.0%となり引続き高い流動性を維持し、固定比率は24.9%となり安全性を維持しております。短期及び長期の借入債務はありません。
(経営成績)
当社グループの主要顧客の属する自動車産業は、引き続き自動運転や新規技術による自動車の設計開発に関する技術について激しい競争環境におかれ、各社先行的に研究開発や新規技術の開発を促進している状況にあります。当連結会計年度の事業環境は、第1四半期より発生した自動車産業における認証不正の問題により、厳しい状況からスタートすることとなり、年度の後半には、台風等の自然災害からの復旧も進み、自動車産業の生産が正常化へ向かう方向となりましたが、欧州や中国など海外経済の減速の影響も加わり景況感は横ばいの状態となりました。しかしながら当社グループの主要顧客の製品設計開発に係る需要は製造販売の動向とは異なり、電動化や自動運転等の新規技術に関する開発意欲が高く、強い需要が継続することとなりました。
このような環境の中、当社グループは中長期の収益成長の一層の加速を意図し、エンジニア及びコンサルタントの増員を拡大、東日本ブランチ、及び、西日本ブランチを増床、新宿、熊本にオフィスを新設したほか、最新型の光造形機に関連する設備の増強を行う等、生産能力の拡大を推進して参りました。また、経営のスピード向上を意図した分社化、持株会社化等を目的とした管理人員の増強を行って参りました。
これらの結果、グループ全体として前連結会計年度に比べて増収、売上総利益増益、営業減益の結果となりました。
また、当社グループは工業製品の設計開発の分野において、常に顧客よりも技術及び関連する知見について先行し、顧客サービスの品質向上とより広い顧客ニーズに応えるためのサービス分野の拡大を重要な戦略の一つとしております。そのため、このような技術及び知見の発展と蓄積、及び、実際にこれらを推進することのできるエンジニアやコンサルタントの人財開発を重点的に行い、将来のリターン獲得を目的として研究開発費以外に投資的費用610百万円を費用計上しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、自動車産業を中心とする製造事業者に対して、当社グループエンジニアによる製品開発・設計の請負サービス、及びエンジニア派遣サービスを提供、また3Dプリンター等の造形設備を利用した試作モデル製造販売及び少量多品種製品の製造販売を行っております。そのため当社グループには、エンジニアやコンサルタント等人財への投資、製品の設計開発を行う専用ハードウエア及びソフトウエア等のツールへの投資、3D造形設備への投資、及びその原材料費の支払や人件費等運転資金に対して資金の需要があります。当連結会計年度においては外部からの借入等による資金調達の必要は無く、これらの資金需要に対して自己資本で賄っております。流動性について、当連結会計年度末において7,190百万円の現金及び現金同等物を保有し、当社グループの事業運営上十分な流動性を確保していると考えております。当連結会計年度末における自己資本比率は74.3%となっており今後も安全性の高い資本構成を継続する考えであります。2016年に実施したCSM Software Private Limited(現SOLIZE India Technologies Private Limited)及びCSM Software USA,LLC(現SOLIZE USA Corporation)の買収時のように、一時的にまとまった資金需要が発生し、資金の流動性が低下するリスクがあるため、借入等機動的な資金調達ができる体制の構築を進めて参ります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の
とおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の事業区分に基づき資産のグルーピングをし、減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フローを見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の
課税所得に関する予測は、中期経営計画等をもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため、当社グループでは売上高対前年増加率及び営業利益額を重視するとともに、売上高の大部分を占める構成要素である国内エンジニア数(含 コンサルタント)を客観的な指標としております。顧客ニーズに応えるため、提供するサービスのラインナップを拡充、グローバルにもサービス提供ができるキャパシティを確保することを目指し、売上高の成長率を重要な目標と考えております。また、当社グループサービスの本業による付加価値の拡大を目指し、営業利益の成長を重要な目標と考えております。
当連結会計年度においては、売上高対前年増加率13.1%、営業利益は455百万円となりました。また、国内エンジニア数(含 コンサルタント)は1,389名(対前年比106名増加)となりました。推移は以下のとおりです。
2020年
12月期
2021年
12月期
2022年
12月期
2023年
12月期
2024年
12月期
国内エンジニア数(人)1,0601,1011,2051,2831,389

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