有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2020/01/20 15:00
【資料】
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【項目】
103項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、『人を想う』をグループ理念として、連結子会社を含め、障害者福祉事業所の運営、高齢者介護事業所の運営、飲食店舗の運営等の事業活動を展開してまいりました。これらの事業を通じて、地域の顧客に安全・安心・信頼のサービスを継続して提供していくことで、より豊かな社会の実現を目指していきたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、継続的な事業発展のため、適正な売上高を確保し、適正かつ効率的な経費の下に利益を確保していくことが重要であると考え、「売上高」「経常利益率」「ROE」を重要な経営指標と捉え、その向上を図る経営に努めてまいります。
(3) 中期的な経営戦略
当社グループは主要な3事業について、各々で長期的な安定成長の実現を目指しております。
① 福祉事業
福祉事業所においては、児童発達支援、放課後等デイサービス、共同生活援助(グループホーム)の継続的な新規事業所の開設と業務効率の改善等を併せ、就労移行支援や就労継続支援B型、障害児相談支援、計画相談支援等の新規事業所の開設にも注力し、より多くの方に、より長期間に渡る障害支援サービスを提供できる体制を構築してまいります。
② 介護事業
介護事業所においては、通所介護事業所の業務効率の改善に注力すべく、ドミナント戦略に基づいた物件情報の収集と行政機関と良好な関係の構築を進めてまいります。
③ 外食事業
外食店舗においては、居酒屋業態の既存店売上の維持、業務効率の改善に注力してまいります。首都圏における優良物件の情報収集、接客レベル向上のための教育訓練、価格に対して付加価値の高い安全・安心な商品の開発等、競争力のある業態の確立を継続的に進めてまいります。子会社センターネットワーク㈱が担う食料品の加工及び販売については、今後も販路の拡大に努めてまいります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループの展開する各事業を取り巻く環境については、少子高齢化の加速、顧客嗜好の多様化、人材不足、人件費・原材料等の高騰、参入企業の増加による競合の激化等、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。このような状況の下、各事業の拡大・推進にあたり、当社グループでは、以下の課題について重点的に取り組みを進めてまいります。
(全社)
① 人材の確保と育成
当社グループの展開する福祉事業、介護事業、外食事業の各分野は、何れも慢性的な労働力不足の問題を抱えております。この対応策として、多様な雇用形態による従業員の確保と階層別研修、評価制度等による“やりがい”のある職場づくりを進め、グループへの帰属意識を高め、定着率を高めてまいります。
② 管理体制の強化
当社グループの展開する各事業は、何れもその中核となる営業拠点が分散しているため、グループ本社を中心とした効率的な管理体制の構築が必要不可欠となっております。また、今後の拠点数の拡大に備え、情報管理システムを導入すると共にルールの徹底による体制の構築強化を進めてまいります。
(福祉事業)
① 生涯福祉サービスの提供
福祉事業においては現在、児童発達支援、放課後等デイサービス、就労移行支援、就労継続支援B型、共同生活援助(グループホーム)、障害児相談支援、計画相談支援のサービスを展開しております。これら事業の拡充と連携を深めると共に、関連する分野にも事業を拡大し、障害を持つ方への福祉サービスをより多様に長期に亘り提供できる体制を構築してまいります。
② 有資格者の確保
福祉サービスの提供にあたり、有資格者の配置は必須条件となっております。また、報酬制度の観点からも、より安定した事業所運営のため、有資格者の安定雇用が重要な課題となっております。当社グループでは、知識・経験等を充分に考慮した有資格者の採用を行うとともに、入社後のキャリアアップにも充分配慮をすることで、安定的な採用と定着を進めてまいります。
(介護事業)
① 事業効率の向上
介護事業においては、デイサービスを展開しております。より効率的な事業運営を進めていくためにも、「グリーンデイ」ブランドの認知度の向上とドミナント形成、行政機関との密な連携や業務効率の改善を進めてまいります。
② 事業所の運営レベルの向上
介護事業所において、利用者がより安心・安全・快適に過ごして頂くために、運営品質の向上を図るとともに、事業所の安全性・信頼性を確保してまいります。階層別の集合研修を定期的に行い、エリアマネジャーや品質管理担当者の定期巡回等を実施しながら、法令遵守・衛生管理・運営状況等を確認・指導し、事業所の運営レベルの向上を図ってまいります。
(外食事業)
① 他社との差別化
外食事業においては、店舗調理にこだわった低価格・高品質の料理、「人を想う」心のこもった接客サービス、快適な店舗空間の提供により他社との差別化を追求してまいります。タイムリーなメニューの刷新、集合教育も含めた人材の育成、顧客の嗜好の変化に合わせた業態の開発等により、より多くの顧客に長く支持される業態づくりを進めてまいります。
② 衛生管理の強化
衛生上の事故を予防し、顧客の安全・信頼を保つことは、外食事業を継続的に運営する上での大前提となります。エリアマネジャーによる全店舗のQSCチェック・指導の他、外部業者による定期的な衛生検査を全店舗実施し、客観的な検証を基に衛生管理レベルの向上に努めてまいります。