有価証券報告書-第13期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/30 15:41
【資料】
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【項目】
123項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針について
当社グループでは、当社クライアントとのコミュニケーション・ブランディングのパートナーとしてのあり方を明確にする目的で、「必要なヒトに、必要なコトを。」という企業ビジョンを制定しております。また、このビジョンを達成するために求められる事業上の施策を明確化する目的で、中長期経営戦略を定めております。当社グループの中長期経営戦略では、それぞれのインターネットサービスをユーザー接点強化の「場」として展開したうえで、親和性の高いビジネスモデルを掛け合わせることで収益構成を多角化し、それらのビジネスモデル同士を掛け合わせていく事でインターネットサービスの枠を超えた事業展開を行っていく事を計画しています。これらの事業展開のフェーズを3つのフェーズに分けて設定しています。
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①場の創出
特定の興味・関心事項に関する情報配信に特化したインターネットサービスやSNSメディアという“場”を創出する事で、単なるユーザー規模拡大ではなく特定の興味・関心事をもったユーザーリーチの網羅性と独自性を強化していきます。現在は出版社や東京に本社を置くメディア企業に加え、地方テレビ局など地域のメディア企業への展開を進めております。今後は、当社グループが中長期的な注力領域とする地域サービスの拡大に加え、SNSやIoTなど、新たな情報発信手法にも対応してまいります。また、効率性や収益性を優先し自社によるサービス展開のみならず、他社とのアライアンスや他社のサービス支援を通してサービスネットワークの展開を推進してまいります。
②ビジネスモデルの多角化
インターネットサービス運営から得たユーザーやコンテンツ情報を活かして、広告ビジネスモデルのみならず、それぞれのサービスのユーザーと親和性の高い収益モデルを展開してまいります。消費者が商品に対して感じる価値が、純粋な機能面から商品のイメージやブランド価値に移行している中で、当社グループのノウハウである商品の特性を多種多様なコンテンツを通して表現する力を活用したサービスを展開してまいります。例えば購買興味の強い領域が特定できているサービス上では、ウェブコンテンツの発信に加えて関連する領域におけるECサービス展開を開始しております。
③事業間シナジーの創出
それぞれのインターネットサービスに紐付いたビジネスモデルを連携させていく事で、ユーザーの生活機会にあわせたサービスを展開していく事を計画しています。また、情報を発信する人を育成していく施策の展開や、それらの連携を地域産業や自治体と連携して進める事で、収益機会を最大化する事も実施してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、収益規模を持続的に拡大させていく事と、効果的なリソース配分がなされている事の両面を担保していく観点から、売上高や売上総利益ならびに営業利益を特に重視しております。これまで、サービス毎の業務内容を明確に規定し、それぞれのプロセスごとにKPIを設定して業務の型化と効率化を進めたことで、特にメディアマネジメントサービスにおける利益率の改善を達成しましたが、今後は、これまでの取組みに加え、提供するサービスをシステム化して行く事で、事業構造の更なる効率化を図っていく方針です。また、当社グループの事業成長の進捗は、前出の通りウェブサービスの拡大状況から把握できることから、運営インターネットサービス数や、それらのサービスから創出される売上高推移を主なKPIとしております。
(3)経営環境について
当連結会計年度におけるわが国の経済は、貿易摩擦や地政学リスクの上昇に端を発した国際情勢の緊迫化の影響が一部あり、また、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の停滞の影響が発生したものの、会計年度を通しての影響は限定的であり、経済環境全般としては前期と大きな変動はありませんでした。
当社グループが属するインターネット広告領域においては、我が国におけるインターネット利用者数は前年に引き続き増加を続けており、総務省が発表した「平成30年通信利用動向調査の結果」によると、2018年にインターネットの人口普及率は79.8%に達しました。その中でも、20代から40代では、スマートフォン利用率が全国で8割を超えてきており、これにより室内だけでなく、外出先でインターネットを利用することが日常的に行われている事が見て取れます。また、10代から50代のインターネットの利用率が9割を超える結果となっており、利用率の増加に伴い利用用途も多様化している事が想定され、検索以外の手段で情報取得をする人々が増加していることが示唆されています。
広告業界におきましては、2019年(暦年)の「2019年 日本の広告費」(株式会社電通)によると、日本の総広告費は6兆6,514億円(前年比1.9%増)と、8年連続で前年実績を上回りました。従来からの主力媒体であるマスコミ四媒体の広告費は2兆6,094億円と5年連続減となった一方で、インターネット広告費(媒体費+広告制作費)は、2兆1,048億円(前年比19.7%増)となり、また、インターネット広告媒体費は1兆6,630億円(前年比14.8%増)と、引き続き市場が拡大しております。特に、前年に引き続き、動画広告市場の拡大が、市場の伸びを牽引しました。
また、広告形態としては、運用型広告の市場は1兆3,267億円(前年比15.2%増)と予約型広告の市場以上に成長しており、総広告費の約5分の1(19.1%)を占めるに至りました。また、前年に引き続きブランドセーフティへの関心が高まり、アドフラウド問題への対処なども注目されており、各メディアやプラットフォーマー側ではその対応策が進んでおります。
当社グループではこうした市場環境のもと、メディア企業や地域における情報流通のデジタルトランスフォーメーションを支援しており、情報価値の高いインターネットサービスの運営、収益化支援に努めております。また、関連サービス領域としてアドテクノロジーを活用した広告配信サービスの提供や広告プランニングサービスなどを提供する事で、多様化するクライアントのコミュニケーションニーズに対応してまいりました。
(4)対処すべき課題
①業界動向について
個人および法人のインターネット活用の場面が拡大したことに伴い、インターネット広告市場も拡大しております。しかし、インターネット広告業界は、広告領域の他の事業同様に景気変動の影響を直接的に受ける性格を有しております。そのため当社は、新たな業界動向を察知し、外部環境の変化に対応できる臨機応変な組織構築を行ってまいります。
また、インターネット広告業界の中で、予約型広告の市場成長をしのぐスピードで運用型広告市場の成長が顕著となっております。かかる事業環境の中、当社は子会社であるData Tailor株式会社とも連携し、広告枠の効果的な配置による収益機会最大化と、収益性の高いメディアの制作・運用ノウハウの強化や改善を行っていく方針です。
②競合環境の変化について
当社収益の大半は、広告主によるインターネット媒体出稿費用に直接あるいは間接的に依存する比率が高いのが現状です。昨今のインターネットメディアの増加により、メディア間での競合が激化し当社の広告受注単価あるいは受注数に影響が出る場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、継続した広告メニューの改善・開発を、広告主や媒体社との意見交換を頻繁に実施しつつ継続していくとともに、サービス間で連携しSNSやオウンドメディアの運用、コンテンツマーケティングやEC関連ソリューションの提供など、広告獲得以外の価値をクライアントに提供する活動にも注力してまいります。
③ブランドセーフティへの対応について
インターネット広告を行う際には、数多くの広告配信ネットワークやメディアから広告が配信される事から、適切なコントロールがなされていない場合、広告主が表示を想定していない、コンテンツの質が低いメディアに広告が表示される可能性があります。かかる事象が発生する事で、広告を実施した事によって広告主のブランド毀損が発生する可能性があるため、このようなブランド価値毀損が発生しうる広告掲載を防止する、ブランドセーフティが意識されるようになってきており、広告主が不適切な広告媒体を避けたり、アドネットワークを配信ネットワークとしての質に注目し選別するなどの動きが注目されつつあります。その中で、当社グループはコンテンツ制作体制を強化し、コンテンツに対する社内レビュー体制の強化や、専門家の監修強化を通して、コンテンツの質向上に取り組んでいます。
④特定の経営陣への依存緩和について
当社グループの代表取締役社長である藤田誠は、2007年の創業以来当社の代表を務めております。同氏は、インターネットサービス事業に関連する豊富な経験と知識を有しており、当社の事業戦略の決定に重要な役割を果たしております。当社では、取締役会や、事業運営に必要な定例会議の実施を通した情報共有や幹部の育成、組織の強化を行う事や、適宜権限の委譲を行っていく事で、同氏に過度に依存する体制を緩和していく方針です。
⑤内部管理体制について
当社グループは現在、成長段階であり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であります。そのため、当社グループは経営の公正性・透明性を確保するための更なる内部管理体制強化に取り組んでおり、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化などを行っていく方針です。
⑥人材の確保及び育成について
当社グループは、今後想定される事業拡大や新規事業の展開に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に、新規事業を立ち上げ、拡大・成長させていくための事業開発力・マネジメント能力を有する人材や、コンテンツ制作のスキルを有する人材の確保に努めるとともに、人事・教育体制の整備を進め人材の定着と能力の底上げに努めております。

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