有価証券報告書-第30期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 15:15
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【項目】
114項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比較して445,523千円増加し、2,487,690千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が495,925千円、繰延税金資産が17,404千円増加し、売掛金が36,740千円減少したことによるものです。
負債合計は、前事業年度末と比較して110,043千円増加し、681,317千円となりました。その主な要因は、未払法人税等が71,941千円、預り金が12,367千円、退職給付引当金が16,395千円増加し、1年内返済予定の長期借入金が20,596千円、買掛金が13,480千円減少したことによるものです。
純資産合計は、前事業年度末と比較して335,480千円増加し、1,806,373千円となりました。その主な要因は、新株式の発行及び自己株式の処分により資本金が24,610千円、資本剰余金が46,363千円増加し、当期純利益の計上等により利益剰余金が258,697千円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は72.6%となり、前事業年度に比べ0.6%増加しております。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じながら、段階的な経済活動の再開によって回復の兆しがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う緊急事態宣言の発令等により依然として先行きは不透明な状況でありますが、日銀短観12月調査によると、当社の売上の過半を占める業種である金融機関を含む全産業のソフトウェア投資額は2020年度計画が前年度比0.7%増となっており、IT投資への影響は限定的となっております。
このような当社を取り巻く環境の中、2018年期初からの中期事業計画の達成に向け、当社の創業以来の事業であるシステムインテグレーション事業及び2018年度から開始したクラウドサービス事業において、顧客からの信頼を獲得し持続的にサービスを提供することができるよう、様々な要望に対応したサービス提供を行うとともに、デジタルトランスフォーメーション等のデジタル社会の変化をビジネスのチャンスとするために、多数の先端技術の吸収を積極的に行うと同時に、業容拡大に向けた人材の積極採用を行ってまいりました。
この結果、当事業年度の売上高は、3,723,231千円(前年同期比9.2%増)、営業利益は350,923千円(前年同期比110.0%増)、経常利益は364,567千円(前年同期比98.0%増)、当期純利益は258,697千円(前年同期比97.2%増)となりました。
なお、当社は、システムインテグレーション事業の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいと考えられることから、セグメント情報の記載を省略しております。
事業のサービス別売上高については、以下の通りです。
a システムインテグレーション事業
当事業年度においては、依然としてIT技術者不足の状況にあるため、コロナ禍における採用環境の変化に対応した採用活動を積極的に取り組むと同時に、ビジネスパートナーとの協力関係の強化及び新規のビジネスパートナーの開拓を行うなど、さらなる受注拡大に向けた体制構築を進めてまいりました。
その結果、当事業年度の売上高は3,482,795千円(前年同期比8.5%増)となりました。
b クラウドサービス事業
当事業年度においては、積極的な広告宣伝を行い、クラウドサービス事業の認知度を上げることにより新規契約を順調に獲得し、累計契約台数が着実に増加しております(2020年12月末時点の累計契約台数7,694台(前年同期比1,218台増))。
その結果、当事業年度の売上高は240,436千円(前年同期比20.5%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ495,925千円増加し、1,707,609千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は、446,520千円(前事業年度は208,864千円の獲得)となりました。その主な増加要因は、税引前当期純利益364,567千円、減価償却費23,919千円、売上債権の減少額36,740千円、退職給付引当金の増加額16,395千円、主な減少要因として仕入債務の減少額13,480千円、法人税等の支払額51,333千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は、6,105千円(前事業年度は11,014千円の支出)となりました。その主な要因は、無形固定資産の取得による支出4,190千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は、56,187千円(前事業年度は59,451千円の支出)となりました。これは、株式の発行による収入49,220千円、自己株式の売却による収入27,563千円、長期借入金の返済による支出20,596千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社が行う事業では、提供サービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当事業年度のシステムインテグレーション事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
事業の名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
システムインテグレーション事業3,541,431+4.1633,478+10.2
合計3,541,431+4.1633,478+10.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当事業年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称金額(千円)前期比(%)
システムインテグレーション事業3,482,795+8.5
クラウドサービス事業240,436+20.5
合計3,723,231+9.2

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社JSOL423,02112.4507,13713.6
富士通株式会社432,67312.7415,59411.2
日本ユニシス株式会社347,73310.2383,03510.3

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しておりますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当事業年度末時点において当社の事業活動に重要な影響を与えていないことから、業績に与える影響は軽微と仮定し、会計上の見積りを行っております。
a 退職給付会計
確定給付制度の退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上の仮定を用いた見積りを基礎として算定しております。当該数理計算上の仮定には、安全性の高い債券の利回りを用いた割引率及び予想昇給率等の様々な計算基礎があります。
これらの計算基礎について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付引当金及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
b 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性、将来加算一時差異の十分性等を満たしている場合に、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するものとしております。
これらの判断は、将来の利益計画に基づく課税所得、一時差異等の解消見込年度等の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等によりこの見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
c 工事進行基準
当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる案件については、工事進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を採用しております。
工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び当事業年度末における進捗度を合理的に見積っておりますが、想定していなかった原価の発生等により当該見積りが変更された場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因は以下のとおりであります。
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当事業年度における売上高は、3,723,231千円(前年同期比9.2%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業におけるプロジェクト件数や平均受注単価の増加に加え、システムエンジニアの要員数が増加したことによるものであります。
当事業年度における売上原価は、2,782,147千円(前年同期比5.1%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業において、コロナ禍における当社を取り巻く環境に柔軟に対応し機動的な対応を実施した結果、従業員の増加等に伴う人件費の増加及びビジネスパートナーへ支払う外注費が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は941,084千円(前年同期比23.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、590,161千円(前年同期比1.2%減)となりました。これは主に、費用の抑制に努めたこと、エンジニアの中途採用に関して新型コロナウイルスの影響により活動制限されたこと等によるものであります。
この結果、営業利益は350,923千円(前年同期比110.0%増)となりました。
(営業利益率)
当社では売上と売上を獲得するために費やしたコストを管理するために営業利益率を主要なKPIとして管理しております。
当事業年度における営業利益率は、平均受注単価の増加等による増収効果が人件費等の増加を吸収し売上原価率が減少したため売上総利益率が2.9%増(前年同期は22.4%)となったことに加え、費用の抑制に努めたこと等による販管費の減少が上場関連費用の発生を吸収し販管費率が1.7%減(前年同期は17.5%)となったために、営業利益率は4.5%増加し9.4%(前年同期は4.9%)となりました。引き続き、平均受注単価の増加等による売上高の拡大及び原価低減を図ることにより営業利益率の向上を図ります。
なお、当社の最近5年間の営業利益率の推移は以下のとおりです。
2016年12月期2017年12月期2018年12月期2019年12月期2020年12月期
営業利益率(%)10.6%12.4%8.4%4.9%9.4%

2016年12月期及び2017年12月期においては、平均受注単価の上昇に伴う売上高の増加が人件費等の増加に伴う売上原価や販売費及び一般管理費の増加を吸収していたため、売上原価率や販管費率が低下し営業利益率が増加しておりましたが、2018年12月期及び2019年12月期においては、平均受注単価が減少したことに加え、人件費等の増加に伴い売上原価率が上昇したため売上総利益率が減少となったことに加え、間接部門の人件費等の増加に伴い販管費率が増加したために、営業利益率が減少いたしました。
(営業外損益及び経常利益)
当事業年度の営業外損益の主な内訳は、営業外収益として助成金収入15,128千円、営業外費用として株式交付費4,449千円、為替差損689千円となり、経常利益は364,567千円(前年同期比98.0%増)となりました。
(特別損益及び当期純利益)
当事業年度は特別損益を計上しておりません。
法人税、住民税及び事業税は123,275千円、法人税等調整額は△17,404千円となりました。この結果、当期純利益は258,697千円(前年同期比97.2%増)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要のうち主なものは、外注費、労務費、販売費及び一般管理費に係る運転資金であります。これらの所要資金については、自己資金により充当しておりますが、資金調達が必要な場合には、主に銀行借入により資金を調達する方針であります。

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