訂正有価証券報告書-第11期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2022/10/25 15:38
【資料】
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【項目】
96項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「新たな食体験を創り上げ、人生をもっとHappyに。」をビジョンに掲げ、「食」という多くの人にとって生活に密着した領域で、テクノロジーを駆使して新しい価値を創造し、食に関わる人々をより豊かにしていくことで社会に貢献していきたいと考えております。具体的には、実名型グルメプラットフォーム「Retty」を通じて、人々が最適な「食」と巡り合える機会を創出することで、日常の中にある「食」をより楽しめるものに、より豊かなものにしていきたいと考えております。また、これらに加え、アフターコロナにおいて飲食店を経営する上で必要不可欠なデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するプロダクトを展開していくことで既存集客領域のみに留まらず、人々の食に関わる様々な体験に対してより幅広く貢献して参りたいと考えております。
(2)経営環境と中長期的な経営戦略
国内における飲食店市場は、一般社団法人 日本フードサービス協会「令和元年外食産業市場規模推計について」によると19兆9,481億円(飲食店、宿泊施設、喫茶・居酒屋等、料亭の合計)の市場規模と推計されております。飲食店における販促費市場は、飲食市場全体の3%程度と言われており、6,000億円程度がFRMの市場規模と当社は見込んでおります。
一方、株式会社電通「2020年 日本の広告費(2021年2月25日)」において日本の総広告費は6兆1,594億円(前年比88.8%)に対して、インターネット広告費は2兆2,290億円(前年比105.9%)となっております。このうち、当社の対象となる業種に絞り込むと、8,400億円程度(インターネット広告市場 × 業種別構成比にて市場規模を試算(4マス媒体の業種別広告費率を引用))が広告コンテンツにおける市場規模と当社は見込んでおります。
また、今後において当社は、上述FRM及び広告コンテンツに加えて、モバイルオーダーやテイクアウトツール等、アフターコロナにおいて飲食店を経営する上で必要不可欠なデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するプロダクトを展開することで既存の集客領域のみに留まらず、飲食店経営を支える統合的なプロダクト群を提供していきたいと考えております。
当該戦略を実行していく上で、当社としては①DXプロダクトの展開を可能にする開発体制の強化及び②営業体制の拡充による飲食店への販売チャネル強化を行う必要があると考えており、短期的な足許の利益ではなく、中長期的な飲食店への提供価値拡大に起因する売上最大化を実現する為、翌事業年度においては上述2項目に対して合計4.7億円の投資を実行致します。翌事業年度については当社成長の為の投資実行期と位置づけている為、当事業年度よりも営業赤字が拡大する見込みであるものの、当該投資を実行することで当社の目指す中長期的な売上最大化に大きく寄与するものと考えております。尚、具体的な投資についての詳細は以下の通りとなっております。
①DXプロダクト開発体制の強化
上述の通り、当社は今後において既存の集客領域のみに留まらずモバイルオーダーを初めとする飲食店のDXに必要な様々なプロダクトを展開して参りたいと考えております。当社は既に実名型グルメプラットフォーム「Retty」において、有料参画店舗と無料参画店舗(注1)を合わせて約4.5万店舗の飲食店との接点を有しており、当該顧客基盤をベースに各DXプロダクトをそれぞれの飲食店ニーズに合わせて提供していくことで、営業効率の高いサービス展開が可能になると考えおります。一方で新たなプロダクトを開発する為には既存の開発体制を更に強化していくことで迅速かつより飲食店のニーズに沿ったプロダクトを提供する必要があると考えている為、来期においては開発体制の強化へ約3.2億円の投資を実行致します。具体的には当社エンジニアの人員強化やモバイルオーダー及びプレミアム予約の初期投資コストが当該投資金額に含まれております。
当該開発体制の強化により、様々な飲食店DXプロダクトを提供することで、既存集客領域において提供している飲食店の売上増加に加え、テイクアウトツールの提供等による飲食店の更なる売上増加への貢献やモバイルオーダー等に代表される業務効率化による固定費の削減等、飲食店への提供価値をあらゆる側面から最大化していきたいと考えおります。
(注1)有料参画店舗ではないものの、無料でアカウントを開設し、基本情報の編集やメニュー掲載など意識的にRettyを利用している店舗
②営業体制の拡充による飲食店への販売チャネルの強化
現在、当社ではFRM事業における参画店舗数拡大の為、販売代理店及び当社従業員による直販体制の双方を活用した飲食店への営業体制を構築しております。FRM事業において当社がターゲットとしている飲食店が約6万店舗(注2)であること、また飲食店によるオンライン集客媒体の併用率が70%(注3)であることを踏まえると、当事業年度末における当社参画店舗数8,350店舗についてはその拡大余地は十分に大きいと考えおります。従い、翌事業年度においては、上述販売代理店及び直販体制の人員拡充を目的とした約1.5億円の投資を実行することで、参画店舗数の更なる増加を目指して参ります。
また当該営業体制への投資は、既存のFRM事業強化だけなく、上述DXプロダクトを飲食店へ提供していく際の販売チャネルの基盤となると考えている為、DXプロダクト開発体制強化への投資と合わせて、当社が今後目指す統合的なプロダクト群の展開にも資するものと考えおります。
(注2)飲食店向けオンライン集客を実施している各社の決算説明資料の有料店舗数をもとに当社が推計
(注3)2021年11月に飲食店に対してのアンケートを用いた当社独自調査によるもの。この様な併用率の高さは飲食店にとって、満席にならない限りは店舗の稼働率を上げる為に費用対効果が見合うオンライン集客媒体を追加的に利用することに起因すると当社は考えております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では利用者の実名に基づく飲食店オススメ口コミ情報及び全国の飲食店情報等を蓄積した実名型グルメプラットフォーム「Retty」を運営しており、その価値を図る指標として、月間利用者数を重要指標としております。月間利用者数を維持・拡大することは、FRMにおける送客効果の維持・向上につながるとともに、広告コンテンツ売上の増加にもつながりますが、それだけではなく、「Retty」上の飲食店情報の精度や口コミの充実度を保ち、長期的な成長を可能とする観点からも重要であると考えております。
サービス別では、当社の主力サービスであるFRMにおいては「Retty」を通じたオンラインでの販促を提供することで、飲食店からサービス利用料を得ていることから、参画店舗数を重要指標として運営を行っております。当該参画店舗数は、営業人員数、一人当たり獲得件数、解約率に分解できますが、現時点ではこれらのうち、営業人員数を増加させることが参画店舗数の増加に対し最も効果的であると考えており、当該営業人員数を重視して運営を行っております。また、広告コンテンツにおいては、売上高を構成する要素である月間利用者数及び月間利用者当たり売上高のうち、先述の月間利用者数を増加させることを重視して運営を行っております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社の今後の経営課題とその対策は以下の4点になります。なお、足許緊急事態宣言の解除に伴い、徐々に飲食店への客足が回復傾向にあるものの、依然COVID-19による外部環境への影響は不透明であることから、翌事業年度おけるCOVID-19の影響については、2021年冬頃にかけて第6波の発生により感染者数が再度拡大するものの、2022年春頃より飲食店の販促意欲及び月間利用者数が回復、新規参画店舗数もそれに伴い回復するという前提を置いております。
①利用者数・投稿数の増加、ユーザビリティの向上
当社が今後も高い成長率を維持していくためには、運営サービスである「Retty」の知名度を向上させることによる新規ユーザーの獲得及び実名型グルメサービスを基軸としたおすすめによるお店選びやRettyを通じたシームレスな予約体験を提供することによるリピートユーザーの増加が必要不可欠であると考えております。当事業年度においては、未だCOVID-19の影響から脱したとは言えず、2021年5月には、月間利用者数が4,127万人となっており、COVID-19影響前の2019年同月比では月間利用者が14.3%減少しております。ただし、足許2021年10月では緊急事態宣言解除の影響により月間利用者数は2019年同月比4.7%減となっており、外部環境の回復に伴い徐々に月間利用者数は回復傾向にあります。今後も利用者数の増加、影響力のあるユーザーによる口コミ投稿数増加及びユーザビリティの更なる向上を通じて、ユーザーから最も支持されるグルメプラットフォームとしてのポジションを確立すべく、効果的なプロモーション活動の実施や、開発による機能改良等の各種施策を実行してまいります。
②営業体制の拡充
当社の新規参画店舗数は、営業稼働人員数に応じて増加するものであり、販売代理店の営業体制の拡充及び当社従業員による営業体制の構築が必要不可欠と考えております。当社はこれまで多くの販売代理店と契約を締結することによって営業稼働人員数を増加させ、それに伴って参画店舗数を拡大してまいりました。今後も、参画店舗を拡大させていくため、販売代理店及び当社従業員による営業体制の陣容拡大や教育などの更なる販売力の向上を図ってまいります。
③組織体制の整備
当社の継続的な成長には、事業拡大に応じて優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが不可欠であると考えております。当社ビジョンに共感し、高い意識を持った優秀な人材を採用していくために積極的な採用活動を行ってまいります。また、人員の増加にあわせて、従業員の育成を強化することで、組織力の向上に取り組んでまいります。
④技術力の強化について
今後、更なるサービスの拡充・強化に向けてビッグデータの分析・活用を加速させていくためには、その基盤となる技術力を継続的に強化していく必要があります。現時点において、開発者比率(「Retty」の開発及び改善を担当するプロダクト部門・エンジニアリング部門の人員数の合計を総従業員数で割り返した数値です)は、半数程度となっておりますが、今後は更に優秀な技術者の採用及び育成、先端技術への投資、技術志向な風土の維持等を通じて、技術力の向上に取り組んでまいります。

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