有価証券報告書-第18期(2023/10/01-2024/09/30)
② 戦略
当社グループは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)、が公表するRCP8.5℃シナリオ(緩和策を取らず産業革命の前と比べて平均気温が4℃前後上昇するシナリオ)、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)が公表するNZE2050(2050年にネットゼロを達成し気温上昇が1.5℃未満の上昇に抑えられるシナリオ)に基づき、気候変動のリスクおよび機会による組織のビジネス戦略や財務計画への影響を把握するよう努めております。そのうえで、識別したリスクと機会に対する対策を講じる体制を整えることで気候変動に対する強靭性を高めて参ります。
a.短期・中期・長期における気候関連リスク及び機会と組織に与える影響
気候変動に関するリスクには大別して移行リスクと物理リスクがあります。移行リスクとは気候変動に順応するうえで生じるリスクであり、現行の規制に伴うリスク、新たな規制に伴うリスク、法規制に伴うリスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクがあります。また、物理リスクは、文字どおり物理的に生じるリスクをいい、急性リスクと慢性リスクに分けることができます。反対に、機会は気候変動によって生じる正の影響であり、市場、レジリエンス、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスに分類することができます。当社グループでは、これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上に対する短期(1年未満)、中期(1~3年)、長期(3~10年)の財務的影響を定性的に評価・分析しております。2023年度の分析結果は以下のとおりであります。
<1.5℃シナリオ>気温が1.5℃上昇するシナリオでは、カーボンプライシング制度(炭素税、GX-ETSなど)、温室効果ガスを多く排出する産業やエネルギー源への規制強化、技術革新の進展、新たなエネルギーへの転換といった移行リスクがより顕著になると想定されています。特に、当社グループの調達先の業界においても、電力使用量の多い通信・放送業界において、カーボンプライシングの影響や技術開発の投資失敗など長期的に大きな変化が起き、当社グループが購入する商品のコストが増加することが考えられます。さらに長期的には、こうした市場価格の変化が当社グループの顧客の運営にも影響を与え、当社グループの財務に対するリスクになる可能性も示唆されます。
機会については、気候変動に適応した新たな技術やエネルギーを利用することで環境負荷の少ない製品開発などが進み、調達面ではコスト減にもつながると予測しています。また、これが当社グループの製品・サービスの売上にも好影響をもたらし、長期的には売上面でも当社グループの財務に好影響を与える可能性が大きいと分析しています。

<4℃シナリオ>4℃シナリオでは物理リスクとして、自然災害や気温上昇の影響が強く生じると想定されています。当社グループの調達先においても各種経費の高騰、災害時における通信障害やコスト増等を原因として、長期の急性では影響が高く、慢性においても中期・長期ともに中程度のリスクが発生する可能性があります。売上につきましても、気候変動がある場合、自然災害や気温上昇による影響が長期に及び、長期的なリスクが生じると認識しております。

b.組織戦略のレジリエンス
当社グループでは、このような組織に対するリスクと機会の分析結果を踏まえ、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化する観点から、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えています。先述のとおり、サステナビリティ委員会では、リスク・コンプライアンス管理委員会と連携し、気候変動のリスクと機会を識別し、財務への影響度を評価したうえで、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しています。特に、上記のリスクと機会の中でも、気候変動に伴う規制、新たな技術や製品、市場ニーズなどは変化が激しく、財務的インパクトも大きいことから、組織戦略において、これら新技術や主要機材の導入、社内リソースの配分見直しを行い、レジリエンスの確保に努めています。
具体的には、1.5℃シナリオにおける気候変動のリスクに対し、購入する製品のCO2排出量を把握し、気候変動の影響を受けやすい製品の特定とその代替品の検討を行っていく予定であります。また、顧客についても、業種別に気候変動の影響を分析し、負の影響がより少ない業種や企業への営業努力を行う予定であります。加えて、気候変動による正の影響については、新たな技術、製品、市場の把握に努め、当社グループの調達コストの低減につなげてまいります。4℃シナリオにおけるリスクに対しては、自然災害の影響による調達コストの増大に備え、代替製品の検討を行う予定であります。このように、当社グループでは、シナリオ分析の結果を組織のレジリエンス強化に役立てております。
当社グループは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)、が公表するRCP8.5℃シナリオ(緩和策を取らず産業革命の前と比べて平均気温が4℃前後上昇するシナリオ)、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)が公表するNZE2050(2050年にネットゼロを達成し気温上昇が1.5℃未満の上昇に抑えられるシナリオ)に基づき、気候変動のリスクおよび機会による組織のビジネス戦略や財務計画への影響を把握するよう努めております。そのうえで、識別したリスクと機会に対する対策を講じる体制を整えることで気候変動に対する強靭性を高めて参ります。
a.短期・中期・長期における気候関連リスク及び機会と組織に与える影響
気候変動に関するリスクには大別して移行リスクと物理リスクがあります。移行リスクとは気候変動に順応するうえで生じるリスクであり、現行の規制に伴うリスク、新たな規制に伴うリスク、法規制に伴うリスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクがあります。また、物理リスクは、文字どおり物理的に生じるリスクをいい、急性リスクと慢性リスクに分けることができます。反対に、機会は気候変動によって生じる正の影響であり、市場、レジリエンス、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスに分類することができます。当社グループでは、これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上に対する短期(1年未満)、中期(1~3年)、長期(3~10年)の財務的影響を定性的に評価・分析しております。2023年度の分析結果は以下のとおりであります。
<1.5℃シナリオ>気温が1.5℃上昇するシナリオでは、カーボンプライシング制度(炭素税、GX-ETSなど)、温室効果ガスを多く排出する産業やエネルギー源への規制強化、技術革新の進展、新たなエネルギーへの転換といった移行リスクがより顕著になると想定されています。特に、当社グループの調達先の業界においても、電力使用量の多い通信・放送業界において、カーボンプライシングの影響や技術開発の投資失敗など長期的に大きな変化が起き、当社グループが購入する商品のコストが増加することが考えられます。さらに長期的には、こうした市場価格の変化が当社グループの顧客の運営にも影響を与え、当社グループの財務に対するリスクになる可能性も示唆されます。
機会については、気候変動に適応した新たな技術やエネルギーを利用することで環境負荷の少ない製品開発などが進み、調達面ではコスト減にもつながると予測しています。また、これが当社グループの製品・サービスの売上にも好影響をもたらし、長期的には売上面でも当社グループの財務に好影響を与える可能性が大きいと分析しています。

<4℃シナリオ>4℃シナリオでは物理リスクとして、自然災害や気温上昇の影響が強く生じると想定されています。当社グループの調達先においても各種経費の高騰、災害時における通信障害やコスト増等を原因として、長期の急性では影響が高く、慢性においても中期・長期ともに中程度のリスクが発生する可能性があります。売上につきましても、気候変動がある場合、自然災害や気温上昇による影響が長期に及び、長期的なリスクが生じると認識しております。

b.組織戦略のレジリエンス
当社グループでは、このような組織に対するリスクと機会の分析結果を踏まえ、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化する観点から、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えています。先述のとおり、サステナビリティ委員会では、リスク・コンプライアンス管理委員会と連携し、気候変動のリスクと機会を識別し、財務への影響度を評価したうえで、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しています。特に、上記のリスクと機会の中でも、気候変動に伴う規制、新たな技術や製品、市場ニーズなどは変化が激しく、財務的インパクトも大きいことから、組織戦略において、これら新技術や主要機材の導入、社内リソースの配分見直しを行い、レジリエンスの確保に努めています。
具体的には、1.5℃シナリオにおける気候変動のリスクに対し、購入する製品のCO2排出量を把握し、気候変動の影響を受けやすい製品の特定とその代替品の検討を行っていく予定であります。また、顧客についても、業種別に気候変動の影響を分析し、負の影響がより少ない業種や企業への営業努力を行う予定であります。加えて、気候変動による正の影響については、新たな技術、製品、市場の把握に努め、当社グループの調達コストの低減につなげてまいります。4℃シナリオにおけるリスクに対しては、自然災害の影響による調達コストの増大に備え、代替製品の検討を行う予定であります。このように、当社グループでは、シナリオ分析の結果を組織のレジリエンス強化に役立てております。