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有価証券報告書-第5期(2025/07/01-2026/06/30)

【提出】
2026/09/25 10:00
【資料】
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【項目】
153項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業の設備投資の拡大や個人消費の改善により緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や米国の関税政策、中東情勢の緊迫化等による景気の下振れリスクが存在し、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する手芸業界及び出版業界においても、原材料価格の高騰によるコスト上昇に加え、手芸コーナーの充実を図る100円ショップとの競合激化や趣味の多様化、愛好者の高齢化によるユーザー減少など、経営環境は一層厳しさを増しております。
このような状況のなか、当社は、グループ経営理念「『手づくり』を通して豊かな心を育み幸せを紡ぐ企業グループへ」とその理念に基づいたサステナビリティ方針を掲げ、環境・社会・ガバナンス面での各種課題への継続的な取組みを通じて持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。このような考えのもと、足元の経営環境を踏まえ、当連結会計年度を初年度とする新中期経営計画(2026年6月期から2028年6月期)を2025年9月に公表いたしました。手芸市場における持続的な成長実現に向け、手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化の3つを骨子に据え、ライトユーザーの取り込み強化や、グループ各社の強みを生かした商品開発による他社との差別化、グループ各社の仕入・マーケティングの機能一元化に向けた取組みを推進しております。
しかしながら、小売事業における反物生地等の粗利率の高い商品の販売不振や、出版・教育事業における会員数の減少等により、年間の事業計画に対しては売上、営業利益ともに未達となりました。一方でグループ各社の取組みの結果、収益構造は着実に改善しており、前期比で売上は若干減少も営業利益は増加いたしました。また、当連結会計年度において投資有価証券売却益及びヴォーグ学園の株式譲渡による関係会社株式売却益を特別利益として計上しております。さらに、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額(益)を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度における経営成績は売上高140億41百万円(前年同期比0.0%減)、営業利益1億6百万円(前年同期比61.5%増)、経常損失11百万円(前連結会計年度は4百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億31百万円(前連結会計年度は2億57百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
(小売事業)
小売事業では、藤久が営む「クラフトハートトーカイ」ブランドを中心とした店舗とECにおいて様々な施策に取組んでまいりました。
若年層を中心とした編み物ブームの継続を背景として、編み物関連商品は好調に推移しました。トーカイグループ店舗において編み物初心者向けの1DAYワークショップを開催したほか、国内外の毛糸や編み物関連商品を取り扱うポップアップショップ「旅する毛糸店」を各地で開催し、2025年12月には、お客様が各自編み物を持ち寄って楽しむ編み会イベント「編みパ」を開催する等、編み物の顧客層拡大とイベント強化に取組みました。
これまで藤久における売上の柱となっていた入学入園準備に伴う手芸需要は、近年の少子化や既製品の増加により減少傾向にありますが、需要の変化に対応し、入園入学準備関連以外の施策も並行して実施することで売上確保に努めました。引き続き需要の変化に対応した柔軟な取組みを強化してまいります。
また、手芸の裾野拡大に向け、IPコンテンツを活用した商品開発に取組むとともに、店舗での初心者向けワークショップや講習会の体験レッスン強化に取組み、モノ消費・コト消費両面の充実を図ることで、新規顧客層開拓を推進いたしました。
収益性の向上に向けては、市場調査を徹底し商品・サービスの価格適正化を順次進めるとともに、粗利確保に向けて割引制度の見直しを図り、収益構造の改善に取組みましたが、利益率の高い商品の販売不振などにより年間の利益率改善においては課題を残す形となりました。
店舗網については、東北地区で1店舗、関東地区で1店舗、近畿地区で2店舗、中国地区で1店舗、沖縄地区で1店舗の閉鎖を実施した一方、東北地区で1店舗、中部地区で1店舗、沖縄地区で1店舗新規出店し、当連結会計年度末の店舗数は211店舗となりました。
これらの結果、小売事業の売上高は109億88百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は3億50百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
(出版・教育事業)
出版・教育事業では、日本ヴォーグ社を中心に様々な施策に取組んでまいりました。
日本ヴォーグ社では、編み物ブーム継続を背景に、編み物関連書籍や基礎本シリーズの販売が好調に推移いたしました。2025年10月31日及び11月1日に開催された糸のマーケットイベント「イトマ!」は、今回で開催7回目となり、多くのお客様にご来場いただき売上は過去最高となりました。
2025年10月には自社ECサイトである「手づくりタウン」をリニューアルし、「手づくりと生きる、を新しく」をコンセプトに、商品販売だけでなく、情報発信や学びのコンテンツを融合したメディア型ECサイトへの転換を進めました。さらに、2025年12月より有料会員制度「手づくりタウンクラブ」を開始し、顧客との継続的な関係構築に取組んでおりますが、効果発現までに時間を要し、売上への貢献には至りませんでした。
また、構造改革に向けた専担部署を立ち上げ、事業ポートフォリオの見直しと収益改善施策を推進しました。不採算事業撤退やコスト削減施策に取組んだほか、在庫活用施策として、2026年1月から3月にかけてECサイト及び日本ヴォーグ社本社にて「手芸祭」を開催し、在庫現金化と顧客接点創出に寄与しました。会員数の減少等により前年同期比で減収となりましたが、構造改革により利益面は改善いたしました。
ヴォーグ学園では、これまでに蓄積された手芸に関する情報やテキスト作成のノウハウを活かし、手芸の知識を問う「手芸検定」を新たな取組みとして開始いたしました。なお、2026年5月1日付でヴォーグ学園の全株式を株式会社ハルメク(以下「ハルメク」という。)に譲渡しておりますが、連結除外日までの実績が含まれております。
これらの結果、出版・教育事業の売上高は31億24百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益は83百万円(前年同期比78.6%増)となりました。
ロ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ5億29百万円減少し、110億25百万円となりました。流動資産は3億97百万円減少し、72億27百万円となりました。流動資産の減少は、現金及び預金が4億16百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は1億31百万円減少し、37億98百万円となりました。固定資産の減少は、投資有価証券が1億44百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ7億91百万円減少し、70億68百万円となりました。流動負債は4億67百万円減少し、51億72百万円となりました。流動負債の減少は、短期借入金が2億20百万円増加したものの、電子記録債務が2億78百万円、契約負債が3億15百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は3億24百万円減少し、18億96百万円となりました。固定負債の減少は、社債が40百万円、長期借入金が71百万円、繰延税金負債が96百万円、資産除去債務が47百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ2億62百万円増加し、39億56百万円となりました。純資産の増加は、配当金の支払い1億11百万円があった一方、親会社株主に帰属する当期純利益4億31百万円を計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億91百万円減少し、18億87百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、2億34百万円(前年同期は使用した資金5億1百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3億37百万円があった一方、投資有価証券売却益2億17百万円、関係会社株式売却益1億32百万円、仕入債務の減少2億18百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億91百万円(前年同期は使用した資金2億33百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入2億80百万円があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出3億70百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、34百万円(前年同期は得られた資金11億31百万円)となりました。これは主に、短期借入金の増加2億50百万円、長期借入れによる収入4億50百万円があった一方、長期借入金の返済による支出4億63百万円、配当金の支払額1億11百万円等によるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
当連結会計年度における仕入及び販売の状況は、次のとおりであります。
イ.生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年7月1日
至 2026年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
小売事業--
出版・教育事業575,547110.6
合計575,547110.6

ロ.仕入実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年7月1日
至 2026年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
小売事業4,777,959103.1
出版・教育事業612,62287.9
合計5,390,582101.1

ハ.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年7月1日
至 2026年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
小売事業10,985,186100.8
出版・教育事業3,055,87497.2
合計14,041,061100.0

(注)1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
2 主な相手先別販売実績及び当該販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績
出版・教育事業における会員数の減少等が売上引き下げ要因となった一方で、小売事業では店舗数減少も増収となり、当連結会計年度の売上高は140億41百万円(前年同期比0.0%減)と前連結会計年度からほぼ横ばいとなりました。また、収益構造が改善した結果、営業利益は1億6百万円(前年同期比61.5%増)と改善いたしましたが、経常損失は11百万円(前連結会計年度は4百万円の経常利益)となりました。投資有価証券売却益及びヴォーグ学園の株式譲渡による関係会社株式売却益を特別利益に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は4億31百万円(前連結会計年度は2億57百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
ロ.財政状態
当連結会計年度の財政状態の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ.財政状態」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、商品仕入、人件費等の販売費及び一般管理費であり、設備投資需要のうち主なものは、新規店舗出店に伴う建物及び什器、備品の取得等であります。このような資金需要に対しましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達により充当しております。
なお、資金の流動性に関しては、当社を借入人として運転資金を安定的かつ機動的に調達することを目的としたタームアウト型コミットメントライン契約(貸付極度額27億円)を2026年2月24日に締結(当連結会計年度末における借入実行残高16億円、未実行残高11億円)しております。なお、当社は、2026年8月26日開催の臨時取締役会において、第三者割当による第2回新株予約権発行の募集を行うことについて決議しており、内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営上の目標を達成するための客観的な指標等
経営上の目標を達成するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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