有価証券報告書-第12期(2023/02/01-2024/01/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,679,652千円となり、前事業年度末に比べ304,582千円増加いたしました。
流動資産は3,293,997千円(前事業年度末比342,010千円増加)となりました。主な要因は、現金及び預金の増加421,214千円、預け金の増加63,840千円、前渡金の増加20,498千円、売掛金の減少180,693千円等によるものであります。
また、固定資産は385,654千円(前事業年度末比37,427千円減少)となりました。主な要因は、繰延税金資産の増加46,418千円、減価償却費の計上等による工具、器具及び備品の減少78,440千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は1,835,575千円となり、前事業年度末に比べ99,205千円増加いたしました。
流動負債は1,835,575千円(前事業年度末比99,315千円増加)となりました。主な要因は、チケット・コンテンツの売買代金及び「メンバーシップ」の会員費である預り金の増加123,257千円、未払消費税等の増加41,246千円、販売したポイントの未利用残高等である前受金の増加29,568千円、ユーザーへの支払報酬である買掛金の減少46,950千円、取引先への支払である未払金の減少36,194千円、未払法人税等の減少11,770千円等によるものであります。
また、固定負債は長期リース債務の支払が終了した事により-円(前事業年度末比110千円減少)となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,844,077千円となり、前事業年度末に比べ205,377千円増加いたしました。これは、減資による資本金の減少1,056,687千円、資本金及び資本準備金からの振り替えによる資本剰余金の増加1,067,959千円、当期純利益194,105千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は50.1%(前事業年度末は48.6%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が2023年5月に5類感染症に移行したことを受け、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向である一方で、エネルギーや食料品を中心とした物価の上昇、世界的な金融資本市場の変動等の影響によって、引き続き先行きが不透明な状況が継続しております。
当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2023年9月末時点の移動系通信の契約数は、2億1,567万回線(前年同期比5.0%増)と増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第2四半期(9月末))」)。また、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、グローバルライブ配信サービスの利用拡大に伴う競争環境の変化と、それに伴うライブ配信サービス新規利用者の増加により、今後も市場は拡大していくと予想されます。
このような事業環境のもと、当社では、ライブ配信サービスのユーザーである配信者、リスナー双方にとってのメリット実現・向上を目指して、2023年6月に株式会社STPRと資本業務提携契約を締結しました。
また、文化・経済両面からライブ配信コミュニケーションプラットフォーム「ツイキャス」の持続的な規模拡大を推進すべく、多くの施策を実施しました。
プラットフォームにおける文化の多様性拡大に向けては、誰でも簡単にスマートフォンだけで素材やコメント入りの「声配信」が可能となる「スタジオ配信」機能の公開と継続的な改善、人気キャラクターとのコラボレーションによる限定スタンプの公開、バレンタインやクリスマスなどの季節イベントに連動したキャンペーンアイテムの導入、人気オンラインゲームやオンラインクイズなどを活用したユーザー参加型オンラインイベントの開催、アニメ作品や映画作品とのコラボレーションによるオンライン共同視聴体験の促進、音声認識AIを活用した日英自動文字起こし可能なショート動画作成機能の公開と利用促進などを通して、新規ユーザー獲得ならびにユーザー満足度向上に努めました。
また、当社サービス「ツイキャス」上で発生する経済活動の活性化及び規模拡大を目指して、15歳以上の学生向け収益化プログラム「メンバーシップU」の導入、海外在住者向け収益化サービスの提供開始、アーティストや配信者に対する音楽著作権収益の適切な分配を目指す音楽レーベル「Moi Records」の立ち上げ、有料オンラインライブ機能「プレミア配信」における割引クーポン機能の公開などを推進し、2023年12月には、「プレミア配信」の累計チケット流通総額が100億円を突破いたしました。さらには、サービスインフラの強化・冗長化、サービス健全性維持・改善のための体制強化等を継続し、当社がビジョンとして掲げる「心地よいコミュニケーション空間の創造」を目指したサービス開発、運用に努めてまいりました。
その結果、当社の重要指標の一つである月間平均ポイントARPPU(Average Revenue Per Paid Userの略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)は6,562円(前期比5.9%増)と堅調に推移しました。また、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対してお支払する報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)については、配信者を毎月定額の会員費で応援することができる「メンバーシップ」の売上が成長したこと等の影響により、1,708百万円(前期比1.7%増)となりました。一方で、国内ライブ配信サービス市場におけるグローバルプラットフォームの利用者増加による競争環境の変化の影響を受け、月間平均ポイントPU(Paid Userの略、課金ユーザー数)は当初想定を下回り、75千(前期比10.2%減)となり、その結果、「ツイキャス」のポイント販売売上は5,915百万円(前期比4.7%減)となりました。販売費及び一般管理費においては、サービス提供にかかるインフラ費用は、BCP対応に伴うシステム関連費用及び通信費の増加等により601百万円(前期比3.5%増)、手数料費用は売上高の減少と当社サービス利用者の決済手段の変化が進んだこと等により1,504百万円(前期比6.7%減)、マーケティング費用は通期で費用対効果を慎重に検討した上で施策を実施したことにより151百万円(前期比29.4%減)、体制強化費用は年間を通して社外協力会社との連携強化を推進したことにより595百万円(前期比11.4%増)となり、結果、販売費及び一般管理費は3,069百万円(前期比4.0%減)となりました。また、今後の業績動向を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産は108百万円(前期比74.3%増)となり、その結果、法人税等調整額を△46百万円(△は利益)計上しました。
以上の結果、当事業年度の実績は、売上高が6,433百万円(前期比2.6%減)、営業利益は142百万円(前期比36.7%増)、経常利益は156百万円(前期比48.8%増)、当期純利益は194百万円(前期比263.3%増)となりました。
なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前事業年度末と比べ485,054千円増加し、2,260,871千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により獲得した資金は、479,028千円(前年同期は8,060千円の資金の支出)となりました。これは主に、売上債権の減少額180,693千円、税引前当期純利益の計上148,646千円、預り金の増加額123,257千円、減価償却費の計上82,552千円、その他の流動負債の増加額32,294千円、前受金の増加額29,568千円、仕入債務の減少額46,950千円、未払金の減少額36,194千円、前渡金の増加額20,498千円、その他の流動資産の増加額17,118千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により支出した資金は、6,785千円(前年同期は163,028千円の資金の支出)となりました。これは、保証金の差入による支出3,876千円、有形固定資産の取得による支出2,908千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により獲得した資金は、11,151千円(前年同期は638,582千円の資金の獲得)となりました。これは主に、株式の発行による収入11,272千円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。下記表の主な取引先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析
(売上高)
当事業年度の売上高は6,433,375千円となり、対前年比で174,334千円(2.6%)減少しました。
これは主に、メンバーシップ販売手数料売上が対前年比で104,639千円(63.4%)増加した一方、国内ライブ配信サービス市場におけるグローバルプラットフォームの利用者増加等による競争環境の変化の影響を受けた結果、ポイント販売売上が対前年比で291,919千円(4.7%)減少したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は3,221,159千円となり、対前年比で83,595千円(2.5%)減少しました。
これはポイント販売売上の推移に連動してポイント使用額も減少し、当社の売上原価となる配信者への還元金額も減少したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は3,212,216千円となり、対前年比で90,739千円(2.8%)減少しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,069,557千円となり、対前年比で129,043千円(4.0%)減少しました。
これは主に、売上高の減少と当社サービス利用者の決済手段の変化が進んだこと等により手数料費用が減少したことと、通期で費用対効果を慎重に検討した上で施策を実施したことによりマーケティング費用が減少したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は142,658千円となり、対前年比で38,304千円(36.7%)増加しました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は14,065千円となり、対前年比で12,423千円(756.4%)増加しました。これは主に、振込手数料等の経済条件を改善したことによる手数料報酬が増加したことによるものであります。また、当事業年度に計上した営業外費用はございません。
以上の結果、当事業年度の経常利益は156,724千円となり、対前年比で51,413千円(48.8%)増加しました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度に計上した特別利益はございません。
当事業年度の特別損失は8,078千円となり、対前年比で8,078千円増加しました。
これは主に、本社移転に伴う現本社の建物附属設備及び原状回復費用に係る減損損失を計上したことによるものであります。
その結果、当事業年度の税引前当期純利益は148,646千円となり、対前年比で43,335千円(41.2%)増加しました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は△45,459千円となり、対前年比で97,344千円減少しました。
これは主に、繰延税金資産の計上金額の増加に伴い、法人税等調整額が減少したことによるものであります。
以上の結果を受け、当事業年度の当期純利益は194,105千円となり、対前年比で140,679千円(263.3%)増加しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に 記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における主な資金需要は、ユーザー報酬及び預り金の支払、既存事業の継続的な成長にかかる資金(主に人件費、業務委託費、支払手数料、通信費、販売促進費等)、サーバー等のインフラ投資、マーケティング投資であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて長期資金需要に対しては株式市場、短期資金需要に対しては金融機関からの調達を実施する予定であります。
なお、当社の事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価をお客様から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,260,871千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ポイント販売売上、ポイントPU、ポイントARPPU、実質売上総利益、を重要な経営指標としております。
当該指標については、次表の通り2020年1月期から2022年1月期において継続的に増加したものの、2023年1月期と2024年1月期においては、コロナ禍の行動制限解除によるユーザー行動の変化とそれに伴う競合環境の変化の影響を受け、特にポイントPU、ポイント販売売上が当初想定していた規模に至っていないと認識しております。当社といたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等」に記載の方針に沿って、新サービスの開発、既存サービスの改善、マーケティング施策等を実施することで、2025年1月期以降の当該指標の回復に努めてまいります。
(注) 1.ポイント販売売上は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2.ポイントPUは、各事業年度の月間平均数値を記載しております。
3.ポイントARPPUは、各事業年度の月間平均金額を記載しております。
4.実質売上総利益は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,679,652千円となり、前事業年度末に比べ304,582千円増加いたしました。
流動資産は3,293,997千円(前事業年度末比342,010千円増加)となりました。主な要因は、現金及び預金の増加421,214千円、預け金の増加63,840千円、前渡金の増加20,498千円、売掛金の減少180,693千円等によるものであります。
また、固定資産は385,654千円(前事業年度末比37,427千円減少)となりました。主な要因は、繰延税金資産の増加46,418千円、減価償却費の計上等による工具、器具及び備品の減少78,440千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は1,835,575千円となり、前事業年度末に比べ99,205千円増加いたしました。
流動負債は1,835,575千円(前事業年度末比99,315千円増加)となりました。主な要因は、チケット・コンテンツの売買代金及び「メンバーシップ」の会員費である預り金の増加123,257千円、未払消費税等の増加41,246千円、販売したポイントの未利用残高等である前受金の増加29,568千円、ユーザーへの支払報酬である買掛金の減少46,950千円、取引先への支払である未払金の減少36,194千円、未払法人税等の減少11,770千円等によるものであります。
また、固定負債は長期リース債務の支払が終了した事により-円(前事業年度末比110千円減少)となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,844,077千円となり、前事業年度末に比べ205,377千円増加いたしました。これは、減資による資本金の減少1,056,687千円、資本金及び資本準備金からの振り替えによる資本剰余金の増加1,067,959千円、当期純利益194,105千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は50.1%(前事業年度末は48.6%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が2023年5月に5類感染症に移行したことを受け、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向である一方で、エネルギーや食料品を中心とした物価の上昇、世界的な金融資本市場の変動等の影響によって、引き続き先行きが不透明な状況が継続しております。
当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2023年9月末時点の移動系通信の契約数は、2億1,567万回線(前年同期比5.0%増)と増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第2四半期(9月末))」)。また、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、グローバルライブ配信サービスの利用拡大に伴う競争環境の変化と、それに伴うライブ配信サービス新規利用者の増加により、今後も市場は拡大していくと予想されます。
このような事業環境のもと、当社では、ライブ配信サービスのユーザーである配信者、リスナー双方にとってのメリット実現・向上を目指して、2023年6月に株式会社STPRと資本業務提携契約を締結しました。
また、文化・経済両面からライブ配信コミュニケーションプラットフォーム「ツイキャス」の持続的な規模拡大を推進すべく、多くの施策を実施しました。
プラットフォームにおける文化の多様性拡大に向けては、誰でも簡単にスマートフォンだけで素材やコメント入りの「声配信」が可能となる「スタジオ配信」機能の公開と継続的な改善、人気キャラクターとのコラボレーションによる限定スタンプの公開、バレンタインやクリスマスなどの季節イベントに連動したキャンペーンアイテムの導入、人気オンラインゲームやオンラインクイズなどを活用したユーザー参加型オンラインイベントの開催、アニメ作品や映画作品とのコラボレーションによるオンライン共同視聴体験の促進、音声認識AIを活用した日英自動文字起こし可能なショート動画作成機能の公開と利用促進などを通して、新規ユーザー獲得ならびにユーザー満足度向上に努めました。
また、当社サービス「ツイキャス」上で発生する経済活動の活性化及び規模拡大を目指して、15歳以上の学生向け収益化プログラム「メンバーシップU」の導入、海外在住者向け収益化サービスの提供開始、アーティストや配信者に対する音楽著作権収益の適切な分配を目指す音楽レーベル「Moi Records」の立ち上げ、有料オンラインライブ機能「プレミア配信」における割引クーポン機能の公開などを推進し、2023年12月には、「プレミア配信」の累計チケット流通総額が100億円を突破いたしました。さらには、サービスインフラの強化・冗長化、サービス健全性維持・改善のための体制強化等を継続し、当社がビジョンとして掲げる「心地よいコミュニケーション空間の創造」を目指したサービス開発、運用に努めてまいりました。
その結果、当社の重要指標の一つである月間平均ポイントARPPU(Average Revenue Per Paid Userの略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)は6,562円(前期比5.9%増)と堅調に推移しました。また、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対してお支払する報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)については、配信者を毎月定額の会員費で応援することができる「メンバーシップ」の売上が成長したこと等の影響により、1,708百万円(前期比1.7%増)となりました。一方で、国内ライブ配信サービス市場におけるグローバルプラットフォームの利用者増加による競争環境の変化の影響を受け、月間平均ポイントPU(Paid Userの略、課金ユーザー数)は当初想定を下回り、75千(前期比10.2%減)となり、その結果、「ツイキャス」のポイント販売売上は5,915百万円(前期比4.7%減)となりました。販売費及び一般管理費においては、サービス提供にかかるインフラ費用は、BCP対応に伴うシステム関連費用及び通信費の増加等により601百万円(前期比3.5%増)、手数料費用は売上高の減少と当社サービス利用者の決済手段の変化が進んだこと等により1,504百万円(前期比6.7%減)、マーケティング費用は通期で費用対効果を慎重に検討した上で施策を実施したことにより151百万円(前期比29.4%減)、体制強化費用は年間を通して社外協力会社との連携強化を推進したことにより595百万円(前期比11.4%増)となり、結果、販売費及び一般管理費は3,069百万円(前期比4.0%減)となりました。また、今後の業績動向を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産は108百万円(前期比74.3%増)となり、その結果、法人税等調整額を△46百万円(△は利益)計上しました。
以上の結果、当事業年度の実績は、売上高が6,433百万円(前期比2.6%減)、営業利益は142百万円(前期比36.7%増)、経常利益は156百万円(前期比48.8%増)、当期純利益は194百万円(前期比263.3%増)となりました。
なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前事業年度末と比べ485,054千円増加し、2,260,871千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により獲得した資金は、479,028千円(前年同期は8,060千円の資金の支出)となりました。これは主に、売上債権の減少額180,693千円、税引前当期純利益の計上148,646千円、預り金の増加額123,257千円、減価償却費の計上82,552千円、その他の流動負債の増加額32,294千円、前受金の増加額29,568千円、仕入債務の減少額46,950千円、未払金の減少額36,194千円、前渡金の増加額20,498千円、その他の流動資産の増加額17,118千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により支出した資金は、6,785千円(前年同期は163,028千円の資金の支出)となりました。これは、保証金の差入による支出3,876千円、有形固定資産の取得による支出2,908千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により獲得した資金は、11,151千円(前年同期は638,582千円の資金の獲得)となりました。これは主に、株式の発行による収入11,272千円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
| 当事業年度 (自 2023年2月1日 至 2024年1月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 6,433,375 | 97.4 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。下記表の主な取引先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) | 当事業年度 (自 2023年2月1日 至 2024年1月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Apple Inc. | 3,103,666 | 47 | 2,820,240 | 44 |
| Google Inc. | 1,615,314 | 24 | 1,477,916 | 23 |
| PAY株式会社 | 1,510,775 | 23 | 1,673,937 | 26 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析
(売上高)
当事業年度の売上高は6,433,375千円となり、対前年比で174,334千円(2.6%)減少しました。
これは主に、メンバーシップ販売手数料売上が対前年比で104,639千円(63.4%)増加した一方、国内ライブ配信サービス市場におけるグローバルプラットフォームの利用者増加等による競争環境の変化の影響を受けた結果、ポイント販売売上が対前年比で291,919千円(4.7%)減少したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は3,221,159千円となり、対前年比で83,595千円(2.5%)減少しました。
これはポイント販売売上の推移に連動してポイント使用額も減少し、当社の売上原価となる配信者への還元金額も減少したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は3,212,216千円となり、対前年比で90,739千円(2.8%)減少しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,069,557千円となり、対前年比で129,043千円(4.0%)減少しました。
これは主に、売上高の減少と当社サービス利用者の決済手段の変化が進んだこと等により手数料費用が減少したことと、通期で費用対効果を慎重に検討した上で施策を実施したことによりマーケティング費用が減少したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は142,658千円となり、対前年比で38,304千円(36.7%)増加しました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は14,065千円となり、対前年比で12,423千円(756.4%)増加しました。これは主に、振込手数料等の経済条件を改善したことによる手数料報酬が増加したことによるものであります。また、当事業年度に計上した営業外費用はございません。
以上の結果、当事業年度の経常利益は156,724千円となり、対前年比で51,413千円(48.8%)増加しました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度に計上した特別利益はございません。
当事業年度の特別損失は8,078千円となり、対前年比で8,078千円増加しました。
これは主に、本社移転に伴う現本社の建物附属設備及び原状回復費用に係る減損損失を計上したことによるものであります。
その結果、当事業年度の税引前当期純利益は148,646千円となり、対前年比で43,335千円(41.2%)増加しました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は△45,459千円となり、対前年比で97,344千円減少しました。
これは主に、繰延税金資産の計上金額の増加に伴い、法人税等調整額が減少したことによるものであります。
以上の結果を受け、当事業年度の当期純利益は194,105千円となり、対前年比で140,679千円(263.3%)増加しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に 記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における主な資金需要は、ユーザー報酬及び預り金の支払、既存事業の継続的な成長にかかる資金(主に人件費、業務委託費、支払手数料、通信費、販売促進費等)、サーバー等のインフラ投資、マーケティング投資であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて長期資金需要に対しては株式市場、短期資金需要に対しては金融機関からの調達を実施する予定であります。
なお、当社の事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価をお客様から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,260,871千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ポイント販売売上、ポイントPU、ポイントARPPU、実質売上総利益、を重要な経営指標としております。
当該指標については、次表の通り2020年1月期から2022年1月期において継続的に増加したものの、2023年1月期と2024年1月期においては、コロナ禍の行動制限解除によるユーザー行動の変化とそれに伴う競合環境の変化の影響を受け、特にポイントPU、ポイント販売売上が当初想定していた規模に至っていないと認識しております。当社といたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等」に記載の方針に沿って、新サービスの開発、既存サービスの改善、マーケティング施策等を実施することで、2025年1月期以降の当該指標の回復に努めてまいります。
| KPI | 2020年1月期 | 2021年1月期 | 2022年1月期 | 2023年1月期 | 2024年1月期 |
| ポイント販売売上(千円) | 2,319,861 | 5,281,130 | 6,213,840 | 6,206,969 | 5,915,050 |
| ポイントPU(千) | 39 | 82 | 89 | 83 | 75 |
| ポイントARPPU(円) | 4,834 | 5,285 | 5,756 | 6,195 | 6,562 |
| 実質売上総利益(千円) | 646,284 | 1,237,975 | 1,619,115 | 1,680,584 | 1,708,370 |
(注) 1.ポイント販売売上は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2.ポイントPUは、各事業年度の月間平均数値を記載しております。
3.ポイントARPPUは、各事業年度の月間平均金額を記載しております。
4.実質売上総利益は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。