訂正有価証券報告書-第10期(令和3年2月1日-令和4年1月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は2,639,880千円となり、前事業年度末に比べ546,188千円増加いたしました。
流動資産は2,266,244千円(前事業年度末比306,358千円増加)となりました。主な増加要因は、現金及び現金同等物の増加319,829千円(現金及び預金の増加331,398千円、預け金の減少11,569千円)等によるものであります。現金及び現金同等物の増加原因は「経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」において記載しております。
また、固定資産は373,636千円(前事業年度末比239,829千円増加)となりました。主な増加要因は、サーバー等のインフラ投資に伴う工具、器具及び備品の増加109,148千円、「資金決済に関する法律」に基づく供託等による差入保証金の増加50,624千円、回収可能判断の見直しによる繰延税金資産の増加91,288千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は1,693,309千円となり、前事業年度末に比べ299,535千円増加いたしました。
流動負債は1,693,079千円(前事業年度末比299,656千円増加)となりました。主な増加要因は、ポイント販売売上及び「キャスマ―ケット」取引高の大幅な拡大を原因とする、ユーザーへの支払報酬である買掛金の増加120,615千円、チケット・コンテンツの売買代金である預り金の増加83,208千円、販売したポイント等の未利用残高である前受金の増加44,687千円、未払法人税等の増加40,340千円等によるものであります。
また、固定負債は230千円(前事業年度末比120千円減少)となりました。減少要因は、リース債務の支払120千円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は946,571千円となり、前事業年度末に比べ246,652千円増加いたしました。これは、当期純利益246,652千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により経済活動が長期にわたり停滞し、厳しい状況にあったものの、各種政策の効果などもあり、回復傾向が顕著となっております。しかしながら、オミクロン株による脅威の高まりを受け、再び先行き不透明感が増すなかで、経済活動の低迷が長引く可能性がございます。
当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2021年9月末時点の移動系通信の契約数は、1億9,847万回線(前年同期比4.2%増)と増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和3年度第2四半期(9月末))」)。また、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛傾向や、その行動変容に伴うサービス利用者の増加傾向が一定程度の落ち着きを見せる一方で、コロナ渦をきっかけにサービス利用を開始したユーザーが、一定の割合において日常生活の一部としてサービスを利用し続けている状態にあると考えられ、今後も安定的に市場が拡大し、国内外市場において競争が激化していくことが予想されます。
このような事業環境のもと、当社では、年間を通して、「ハローキティ」、「リラックマ」など各種他社キャラクターが「ツイキャス」でスタンプとして利用できる機能の提供、「ツイキャス」で他のユーザーと一緒にコメントをしながらアニメ視聴を楽しむことができる「ツイキャスアニメ」による「アイカツ!」、「きらりん☆レボリューション」などの各種アニメ作品の一挙放送の実施、配信者バーチャル化支援プロジェクト「ツイキャス100V」の新メンバーのデビューイベントの開催、「ぷよぷよ」などの人気ゲームタイトルとコラボレーションした「ツイキャスEsports」の実施等、新規ユーザー獲得ならびにユーザー満足度向上のための施策を継続してまいりました。また、ユーザー参加型キャンペーンとしては初となるユニット参加型キャンペーン「声誕祭」を8月に開催し、約15日間で12万人以上のユーザーに当該キャンペーンに参加いただき、ユーザー満足度の改善と共に、ポイントPU(Paid User の略、課金ユーザー数)とポイントARPPU(Average Revenue Per Paid User の略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)が向上することとなりました。さらに、当社では、「ツイキャス」アプリの継続的な機能改善、サービスインフラ強化、サービス健全性維持・改善のための機能追加、体制強化等を積極的に推進し、これらの施策等を通して、ユーザー満足度のさらなる向上につながるサービス開発、運用に努めてまいりました。一方で、中長期的な事業規模の拡大に向け、新機能や新サービスの開発にも継続的に取り組んでおります。
その結果、当事業年度においては、当社の重要指標である「ツイキャス」のポイント販売売上は6,213,840千円(前期5,281,130千円)、月間平均ポイントPUは89千(前期82千)、月間平均ポイントARPPUは5,756円(前期5,285円)、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対してお支払する報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)は1,619,115千円(前期1,237,975千円)となりました。
以上の結果、当事業年度は売上高が6,552,032千円(前期5,479,467千円)、営業利益は202,103千円(前期営業損失133,660千円)、経常利益は206,214千円(前期経常損失136,237千円)、税引前当期純利益は206,176千円(前期税引前当期純損失136,237千円)となり、当期純利益は246,652千円(前期当期純損失146,616千円)となりました。
なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ319,829千円増加し、1,309,010千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、512,569千円(前年同期は114,160千円の資金の獲得)となりました。これは主に増加要因として、税引前当期純利益206,176千円(前年同期は税引前当期純損失136,237千円)、売上債権の減少額24,813千円(前年同期は売上債権の増加額705,471千円)、仕入債務の増加額120,615千円(前年同期は仕入債務の増加額429,532千円)、前受金の増加額44,687千円(前年同期は前受金の増加額52,278千円)、預り金の増加額83,208千円(前年同期は預り金の増加額255,514千円)、その他流動負債の増加額15,816千円(前年同期はその他流動負債の増加額20,642千円)等があった一方、減少要因として、 前渡金の増加額11,463千円(前年同期は前渡金の増加額18千円)、法人税等の支払額10,471千円(前年同期は法人税等の支払額9,570千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、193,922千円(前年同期は90,890千円の資金の支出)となりました。これは主に減少要因として、有形固定資産の取得による支出143,297千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出64,541千円)、保証金の差入による支出50,624千円(前年同期は保証金の差入による支出2,105千円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、120千円(前年同期は110千円の資金の支出)となりました。これは減少要因として、リース債務の返済による支出120千円(前年同期はリース債務の返済による支出110千円)があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。下記表の主な取引先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析
(売上高)
当事業年度の売上高は6,552,032千円となり、対前年比で1,072,565千円(19.6%)増加しました。
これは主に、前事業年度からの巣ごもり需要の継続を背景に、引き続き広告プロモーションやユーザー参
加型キャンペーンの実施を行ったことにより、ポイント販売売上が順調に伸長したこと、さらにメンバーシ
ップ販売手数料売上が大幅に増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は3,313,094千円となり、対前年比で512,680千円(18.3%)増加しました。
これはポイント販売売上の順調な推移に比例してポイント使用額も増加し、当社の売上原価となる配信者
への還元金額も増加したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は3,238,937千円となり、対前年比559,884千円(20.9%)増加しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,036,833千円となり、対前年比224,119千円(8.0%)増加しました。
これは主に、順調なポイント販売額の推移に比例して各決済代行業者への支払手数料も推移したこと、サ
ーバーシステム増強を目的とした通信用消耗品費の購入によりEDP費及び通信費が増加したことによるもの
であります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は202,103千円となり、対前年比335,764千円増加しました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は4,110千円となり、対前年比2,426千円(144.0%)増加しました。
これは主に、キャスマ―ケットにおけるチケット払戻手数料の計上等により雑収入が増加したことと、外貨建資産に対して為替差益を計上したことによるものであります。
なお、当事業年度に計上した営業外費用はございません。
その結果、当事業年度の経常利益は206,214千円となり、対前年比342,452千円増加しました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度に計上した特別利益はございません。
当事業年度の特別損失は38千円となり、対前年比38千円増加しました。
これは主に、固定資産除却損を計上したことによるものであります。
その結果、当事業年度の税引前当期純利益は206,176千円となり、対前年比342,413千円増加しました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は△40,476千円となり、対前年比50,854千円減少しました。
これは主に、繰延税金資産の計上に伴い、多額の法人税等調整額を計上したことによるものであります。
以上の結果を受け、当事業年度の当期純利益は246,652千円となり、対前年比393,268千円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に 記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を会計上の見積りに反映するにあっての仮定については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における主な資金需要は、ユーザー報酬及び預り金の支払、既存事業の継続的な成長にかかる資金(主に人件費、支払手数料、通信費、販売促進費等)、サーバー等のインフラ投資、マーケティング投資であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて長期資金需要に対しては株式市場、短期資金需要に対しては金融機関からの調達を実施する予定であります。
なお、当社の事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価をお客様から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,309,010千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ポイント販売売上、ポイントPU、ポイントARPPU、実質売上総利益、を重要な経営指標としております。
当該指標については、次表の通り2019年1月期から2022年1月期において継続的に増加しており、順調に推移しているものと認識しております。
(注) 1.ポイント販売売上は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2.ポイントPUは、各事業年度の月間平均数値を記載しております。
3.ポイントARPPUは、各事業年度の月間平均金額を記載しております。
4.実質売上総利益は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2019年1月期には、2018年6月に当社サービス「ツイキャス」を通じて配信者が収益化できる「ツイキャス・マネタイズ」機能をリリースしたことにより、配信者を応援することを目的として特別収益対象アイテムを利用する視聴者が増加し、ポイントPUが25千人、ポイントARPPUが3,955円と順調に成長しました。その結果、ポイント販売売上は12.2億円、実質売上総利益は5.1億円となりました。
2020年1月期は、2019年8月のゲーム実況アプリ「ツイキャスゲームズ」のリリースや、各種ユーザー参加型キャンペーン実施の効果もあり、ポイントPUは39千人(前期比158%)、ポイントARPPUは4,834円(前期比122%)、ポイント販売売上は23.1億円(前期比189%) 、実質売上総利益は6.4億円(前期比125%)と大きく成長することとなりました。
2021年1月期においては、2020年2月以降本格化した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛に伴い、人々の生活様式が変化し、日常生活における可処分時間が増加したことで、ライブ配信アプリの利用者数が大きく増加しました。このような市況を反映し、またユーザー参加型のオリジナルミュージックビデオ作成等のブランディング施策やユーザー参加型キャンペーンの実施効果等により、ポイントPUは82千人(前期比208%)、ポイントARPPUは5,285円(前期比109%)、ポイント販売売上は52.8億円(前期比227%) 、実質売上総利益は12.3億円(前年比191%)と各KPIがさらに一段大きく成長することとなりました。
2022年1月期には、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛傾向や、その行動変容に伴うサービス利用者の増加傾向が一定程度の落ち着きを見せる一方で、当社は、年間を通して、「ハローキティ」、「リラックマ」など各種他社キャラクターが「ツイキャス」でスタンプとして利用できる機能の提供、「ツイキャスアニメ」による「アイカツ!」、「きらりん☆レボリューション」などの各種アニメ作品の一挙放送の実施、約15日間で12万人以上のユーザーに参加いただいた「声誕祭」キャンペーンの実施等による効果で、ポイントPUは89千人(前期比108%)、ポイントARPPUは5,756円(前期比108%)、ポイント販売売上は62.1億円(前期比117%) 、実質売上総利益は16.1億円(前年比130%)と各KPIが堅調に成長することとなりました。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は2,639,880千円となり、前事業年度末に比べ546,188千円増加いたしました。
流動資産は2,266,244千円(前事業年度末比306,358千円増加)となりました。主な増加要因は、現金及び現金同等物の増加319,829千円(現金及び預金の増加331,398千円、預け金の減少11,569千円)等によるものであります。現金及び現金同等物の増加原因は「経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」において記載しております。
また、固定資産は373,636千円(前事業年度末比239,829千円増加)となりました。主な増加要因は、サーバー等のインフラ投資に伴う工具、器具及び備品の増加109,148千円、「資金決済に関する法律」に基づく供託等による差入保証金の増加50,624千円、回収可能判断の見直しによる繰延税金資産の増加91,288千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は1,693,309千円となり、前事業年度末に比べ299,535千円増加いたしました。
流動負債は1,693,079千円(前事業年度末比299,656千円増加)となりました。主な増加要因は、ポイント販売売上及び「キャスマ―ケット」取引高の大幅な拡大を原因とする、ユーザーへの支払報酬である買掛金の増加120,615千円、チケット・コンテンツの売買代金である預り金の増加83,208千円、販売したポイント等の未利用残高である前受金の増加44,687千円、未払法人税等の増加40,340千円等によるものであります。
また、固定負債は230千円(前事業年度末比120千円減少)となりました。減少要因は、リース債務の支払120千円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は946,571千円となり、前事業年度末に比べ246,652千円増加いたしました。これは、当期純利益246,652千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により経済活動が長期にわたり停滞し、厳しい状況にあったものの、各種政策の効果などもあり、回復傾向が顕著となっております。しかしながら、オミクロン株による脅威の高まりを受け、再び先行き不透明感が増すなかで、経済活動の低迷が長引く可能性がございます。
当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2021年9月末時点の移動系通信の契約数は、1億9,847万回線(前年同期比4.2%増)と増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和3年度第2四半期(9月末))」)。また、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛傾向や、その行動変容に伴うサービス利用者の増加傾向が一定程度の落ち着きを見せる一方で、コロナ渦をきっかけにサービス利用を開始したユーザーが、一定の割合において日常生活の一部としてサービスを利用し続けている状態にあると考えられ、今後も安定的に市場が拡大し、国内外市場において競争が激化していくことが予想されます。
このような事業環境のもと、当社では、年間を通して、「ハローキティ」、「リラックマ」など各種他社キャラクターが「ツイキャス」でスタンプとして利用できる機能の提供、「ツイキャス」で他のユーザーと一緒にコメントをしながらアニメ視聴を楽しむことができる「ツイキャスアニメ」による「アイカツ!」、「きらりん☆レボリューション」などの各種アニメ作品の一挙放送の実施、配信者バーチャル化支援プロジェクト「ツイキャス100V」の新メンバーのデビューイベントの開催、「ぷよぷよ」などの人気ゲームタイトルとコラボレーションした「ツイキャスEsports」の実施等、新規ユーザー獲得ならびにユーザー満足度向上のための施策を継続してまいりました。また、ユーザー参加型キャンペーンとしては初となるユニット参加型キャンペーン「声誕祭」を8月に開催し、約15日間で12万人以上のユーザーに当該キャンペーンに参加いただき、ユーザー満足度の改善と共に、ポイントPU(Paid User の略、課金ユーザー数)とポイントARPPU(Average Revenue Per Paid User の略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)が向上することとなりました。さらに、当社では、「ツイキャス」アプリの継続的な機能改善、サービスインフラ強化、サービス健全性維持・改善のための機能追加、体制強化等を積極的に推進し、これらの施策等を通して、ユーザー満足度のさらなる向上につながるサービス開発、運用に努めてまいりました。一方で、中長期的な事業規模の拡大に向け、新機能や新サービスの開発にも継続的に取り組んでおります。
その結果、当事業年度においては、当社の重要指標である「ツイキャス」のポイント販売売上は6,213,840千円(前期5,281,130千円)、月間平均ポイントPUは89千(前期82千)、月間平均ポイントARPPUは5,756円(前期5,285円)、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対してお支払する報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)は1,619,115千円(前期1,237,975千円)となりました。
以上の結果、当事業年度は売上高が6,552,032千円(前期5,479,467千円)、営業利益は202,103千円(前期営業損失133,660千円)、経常利益は206,214千円(前期経常損失136,237千円)、税引前当期純利益は206,176千円(前期税引前当期純損失136,237千円)となり、当期純利益は246,652千円(前期当期純損失146,616千円)となりました。
なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ319,829千円増加し、1,309,010千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、512,569千円(前年同期は114,160千円の資金の獲得)となりました。これは主に増加要因として、税引前当期純利益206,176千円(前年同期は税引前当期純損失136,237千円)、売上債権の減少額24,813千円(前年同期は売上債権の増加額705,471千円)、仕入債務の増加額120,615千円(前年同期は仕入債務の増加額429,532千円)、前受金の増加額44,687千円(前年同期は前受金の増加額52,278千円)、預り金の増加額83,208千円(前年同期は預り金の増加額255,514千円)、その他流動負債の増加額15,816千円(前年同期はその他流動負債の増加額20,642千円)等があった一方、減少要因として、 前渡金の増加額11,463千円(前年同期は前渡金の増加額18千円)、法人税等の支払額10,471千円(前年同期は法人税等の支払額9,570千円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、193,922千円(前年同期は90,890千円の資金の支出)となりました。これは主に減少要因として、有形固定資産の取得による支出143,297千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出64,541千円)、保証金の差入による支出50,624千円(前年同期は保証金の差入による支出2,105千円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、120千円(前年同期は110千円の資金の支出)となりました。これは減少要因として、リース債務の返済による支出120千円(前年同期はリース債務の返済による支出110千円)があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) | |
| 売上高(千円) | 前年同期比(%) | |
| ライブ配信コミュニケーションプラット フォーム事業 | 6,552,032 | 119.6 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。下記表の主な取引先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2020年2月1日 至 2021年1月31日) | 当事業年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Apple Inc. | 2,960,195 | 54 | 3,222,053 | 49 |
| Google Inc. | 1,423,434 | 26 | 1,603,958 | 24 |
| PAY株式会社 | 740,118 | 14 | 1,265,119 | 19 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析
(売上高)
当事業年度の売上高は6,552,032千円となり、対前年比で1,072,565千円(19.6%)増加しました。
これは主に、前事業年度からの巣ごもり需要の継続を背景に、引き続き広告プロモーションやユーザー参
加型キャンペーンの実施を行ったことにより、ポイント販売売上が順調に伸長したこと、さらにメンバーシ
ップ販売手数料売上が大幅に増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は3,313,094千円となり、対前年比で512,680千円(18.3%)増加しました。
これはポイント販売売上の順調な推移に比例してポイント使用額も増加し、当社の売上原価となる配信者
への還元金額も増加したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は3,238,937千円となり、対前年比559,884千円(20.9%)増加しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,036,833千円となり、対前年比224,119千円(8.0%)増加しました。
これは主に、順調なポイント販売額の推移に比例して各決済代行業者への支払手数料も推移したこと、サ
ーバーシステム増強を目的とした通信用消耗品費の購入によりEDP費及び通信費が増加したことによるもの
であります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は202,103千円となり、対前年比335,764千円増加しました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は4,110千円となり、対前年比2,426千円(144.0%)増加しました。
これは主に、キャスマ―ケットにおけるチケット払戻手数料の計上等により雑収入が増加したことと、外貨建資産に対して為替差益を計上したことによるものであります。
なお、当事業年度に計上した営業外費用はございません。
その結果、当事業年度の経常利益は206,214千円となり、対前年比342,452千円増加しました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度に計上した特別利益はございません。
当事業年度の特別損失は38千円となり、対前年比38千円増加しました。
これは主に、固定資産除却損を計上したことによるものであります。
その結果、当事業年度の税引前当期純利益は206,176千円となり、対前年比342,413千円増加しました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は△40,476千円となり、対前年比50,854千円減少しました。
これは主に、繰延税金資産の計上に伴い、多額の法人税等調整額を計上したことによるものであります。
以上の結果を受け、当事業年度の当期純利益は246,652千円となり、対前年比393,268千円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に 記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を会計上の見積りに反映するにあっての仮定については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における主な資金需要は、ユーザー報酬及び預り金の支払、既存事業の継続的な成長にかかる資金(主に人件費、支払手数料、通信費、販売促進費等)、サーバー等のインフラ投資、マーケティング投資であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて長期資金需要に対しては株式市場、短期資金需要に対しては金融機関からの調達を実施する予定であります。
なお、当社の事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価をお客様から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,309,010千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ポイント販売売上、ポイントPU、ポイントARPPU、実質売上総利益、を重要な経営指標としております。
当該指標については、次表の通り2019年1月期から2022年1月期において継続的に増加しており、順調に推移しているものと認識しております。
| KPI | 2019年1月期 | 2020年1月期 | 2021年1月期 | 2022年1月期 |
| ポイント販売売上(千円) | 1,224,859 | 2,319,861 | 5,281,130 | 6,213,840 |
| ポイントPU(千人) | 25 | 39 | 82 | 89 |
| ポイントARPPU(円) | 3,955 | 4,834 | 5,285 | 5,756 |
| 実質売上総利益(千円) | 514,398 | 646,284 | 1,237,975 | 1,619,115 |
(注) 1.ポイント販売売上は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2.ポイントPUは、各事業年度の月間平均数値を記載しております。
3.ポイントARPPUは、各事業年度の月間平均金額を記載しております。
4.実質売上総利益は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2019年1月期には、2018年6月に当社サービス「ツイキャス」を通じて配信者が収益化できる「ツイキャス・マネタイズ」機能をリリースしたことにより、配信者を応援することを目的として特別収益対象アイテムを利用する視聴者が増加し、ポイントPUが25千人、ポイントARPPUが3,955円と順調に成長しました。その結果、ポイント販売売上は12.2億円、実質売上総利益は5.1億円となりました。
2020年1月期は、2019年8月のゲーム実況アプリ「ツイキャスゲームズ」のリリースや、各種ユーザー参加型キャンペーン実施の効果もあり、ポイントPUは39千人(前期比158%)、ポイントARPPUは4,834円(前期比122%)、ポイント販売売上は23.1億円(前期比189%) 、実質売上総利益は6.4億円(前期比125%)と大きく成長することとなりました。
2021年1月期においては、2020年2月以降本格化した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛に伴い、人々の生活様式が変化し、日常生活における可処分時間が増加したことで、ライブ配信アプリの利用者数が大きく増加しました。このような市況を反映し、またユーザー参加型のオリジナルミュージックビデオ作成等のブランディング施策やユーザー参加型キャンペーンの実施効果等により、ポイントPUは82千人(前期比208%)、ポイントARPPUは5,285円(前期比109%)、ポイント販売売上は52.8億円(前期比227%) 、実質売上総利益は12.3億円(前年比191%)と各KPIがさらに一段大きく成長することとなりました。
2022年1月期には、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のための外出自粛傾向や、その行動変容に伴うサービス利用者の増加傾向が一定程度の落ち着きを見せる一方で、当社は、年間を通して、「ハローキティ」、「リラックマ」など各種他社キャラクターが「ツイキャス」でスタンプとして利用できる機能の提供、「ツイキャスアニメ」による「アイカツ!」、「きらりん☆レボリューション」などの各種アニメ作品の一挙放送の実施、約15日間で12万人以上のユーザーに参加いただいた「声誕祭」キャンペーンの実施等による効果で、ポイントPUは89千人(前期比108%)、ポイントARPPUは5,756円(前期比108%)、ポイント販売売上は62.1億円(前期比117%) 、実質売上総利益は16.1億円(前年比130%)と各KPIが堅調に成長することとなりました。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。