有価証券報告書-第14期(2025/02/01-2026/01/31)

【提出】
2026/04/22 10:16
【資料】
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【項目】
117項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は4,249,647千円となり、前事業年度末に比べ110,111千円増加いたしました。
流動資産は3,874,069千円(前事業年度末比106,747千円増加)となりました。主な要因は、現金及び預金の増加4,608千円、売掛金の増加32,827千円、未収入金の増加27,701千円、未収還付法人税等の増加37,135千円等によるものであります。
また、固定資産は375,578千円(前事業年度末比3,363千円増加)となりました。主な要因は、減価償却費の計上等による工具、器具及び備品の減少51,124千円、保証金の差入等による差入保証金の増加58,142千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は2,276,052千円となり、前事業年度末に比べ8,423千円増加いたしました。
流動負債は2,276,052千円(前事業年度末比8,423千円増加)となりました。主な要因は、ユーザーへの支払報酬である買掛金の減少45,684千円、取引先への支払である未払金の増加236,080千円、JASRACとの協議事項が解決したことによる未払費用の減少142,973千円、販売したポイントの未利用残高等である前受金の増加24,534千円、未払法人税等の減少74,667千円、未払消費税等の減少56,389千円、チケット・コンテンツの売買代金及び「メンバーシップ」の会員費である預り金の増加67,522千円等によるものであります。
また、固定負債はございません。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,973,595千円となり、前事業年度末に比べ101,687千円増加いたしました。これは、当期純利益の計上による利益剰余金の増加101,687千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は46.4%(前事業年度末は45.2%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、継続的な物価上昇とそれに伴う個人消費の停滞感や、不安定な国際情勢など、国内外の景気の先行きは不透明な状況が続いています。
当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2025年9月末時点の移動系通信の契約数は、2億2,775万回線(前年同期比4.5%増)と増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和7年度第2四半期(9月末))」)。また、当社がターゲットとしている動画投稿・ライブ配信サービス市場においては、グローバルSNSプラットフォームを中心として、利用者数は引き続き増加傾向にあり、今後も市場は堅調に成長していく見通しです。
このような事業環境のもと、当社では、当社サービス「ツイキャス」におけるユーザー満足度の向上、文化・経済両面からのプラットフォーム規模拡大に加えて、収益基盤の強化に努めました。
ユーザー満足度の向上に向けては、人気キャラクターとのコラボレーション施策の実現、節分、クリスマスといった季節イベントに連動したキャンペーンの実施、多彩な人気映画作品の共同視聴イベントの開催等を実施しました。また、当社サービス「ツイキャス」がサービス開始から15周年を迎えることができました。
プラットフォームの規模拡大においては、海外ユーザーとのシームレスなコミュニケーションを実現する「コメントAI翻訳機能」のブラウザ版の公開、ユーザーと共に作り上げるアート展示会「活動者□展(しかくてん)」の駅広告の展開、有料アイテム購入における「アイテムチケット」の導入と決済手段の拡充を実施しました。また、「ツイキャスプレミア」の累計チケット販売数は、500万枚を突破しました。
さらに、収益基盤の強化においては、「アイテムチケット」の導入に伴いポイント販売においてWeb決済比率が拡大した結果、決済代行業者の取分である決済手数料が減少し、その減少分を原資として配信者取分率と当社取分率を同時に上昇させることで、配信者ユーザー満足度と当社利益率が持続的に向上する仕組みを実現しました。
その結果、当社の重要指標の一つである月間平均ポイントARPPU(Average Revenue Per Paid Userの略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)は7,474円(前期比10.4%増)と順調に成長しました。また、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対する支払報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)については、アプリ決済比率の低下に伴う収益構造の変化と、「メンバーシップ」売上の通期での成長の影響等により、1,909百万円(前期比7.5%増)と堅調に推移しました。一方で、当社サービス「ツイキャス」におけるポイント販売からメンバーシップ課金へのシフト拡大と、国内ライブ配信サービス市場における競争環境変化の影響により、月間平均ポイントPU(Paid Userの略、課金ユーザー数)は当初想定を下回り、65千(前期比9.6%減)となり、その結果、「ツイキャス」のポイント販売売上は5,902百万円(前期比0.2%減)となりました。売上原価については、ポイント販売におけるアプリ決済比率の低下に連動して配信者取分が増加した結果、3,340百万円(前期比3.4%増)となりました。主なコストとしては、マーケティング費用は費用対効果を見つつ各種施策を積極的に実施したため122百万円(前期比3.5%増)となり、その他費用については一般社団法人日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)と株式会社NexTone(以下、NexTone)との協議事項の解決を受け音楽著作権使用料が増加したこと等の影響で326百万円(前期比46.6%増)となりましたが、ポイント販売におけるアプリ決済比率の低下の影響等により手数料費用が1,437百万円(前期比9.3%減)となり、インフラ費用はピーク時トラフィックの平準化の影響による通信費の圧縮等により507百万円(前期比11.7%減)、業務委託内容の見直しを行った結果、体制強化費用は615百万円(前期比2.1%減)となり、販売費及び一般管理費は3,008百万円(前期比3.9%減)となりました。また、オフィス移転に伴う減損損失(2百万円)とJASRACとNexToneとの協議事項の解決費用(282百万円)を合わせた285百万円を特別損失として計上し、さらに今後の業績動向を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産が113百万円(前期比1.6%減)となり、その結果、法人税等調整額を1百万円計上しました。
以上の結果、当事業年度の実績は、売上高が6,688百万円(前期比1.5%増)、営業利益は339百万円(前期比45.9%増)、経常利益は389百万円(前期比52.1%増)、当期純利益は101百万円(前期比265.4%増)となりました。
なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)の残高は、前事業年度末と比べ637千円増加し、2,984,142千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により獲得した資金は、65,523千円(前年同期は765,610千円の資金の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上104,564千円、減価償却費の計上56,431千円、売上債権の増加額32,827千円、その他の流動資産の増加額64,836千円、仕入債務の減少額45,684千円、前受金の増加額24,534千円、預り金の増加額67,522千円、未払金の増加額236,080千円、その他の流動負債の減少額199,362千円、法人税等の支払額75,617千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により支出した資金は、64,455千円(前年同期は41,338千円の資金の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,341千円、保証金の差入による支出62,113千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により支出した資金はございません(前年同期は110千円の資金の支出)。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当事業年度
(自 2025年2月1日
至 2026年1月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
6,688,610101.5

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。下記表の主な取引先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
相手先前事業年度
(自 2024年2月1日
至 2025年1月31日)
当事業年度
(自 2025年2月1日
至 2026年1月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Apple Inc.2,998,405452,648,13140
PAY株式会社1,565,857241,839,51528
Google Inc.1,512,998231,231,04718

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析
(売上高)
当事業年度の売上高は6,688,610千円となり、対前年比で95,646千円(1.5%)増加しました。
これは主に、メンバーシップ販売手数料売上が対前年比で114,412千円(25.8%)増加した一方、ポイント販売売上が対前年比で14,412千円(0.2%)減少したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は3,340,312千円となり、対前年比で109,585千円(3.4%)増加しました。
これは、ポイント販売における決済代行業者取分の減少を原資として配信者取分が増加したことにより、当社の売上原価となる配信者への還元金額も増加したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は3,348,297千円となり、対前年比で13,939千円(0.4%)減少しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は3,008,872千円となり、対前年比で120,796千円(3.9%)減少しました。
これは主に、ポイント販売における収益構造の変化に伴う決済手数料の減少、ピーク時トラフィック平準化による通信費の圧縮、並びに業務委託内容見直し等の影響による体制強化費用の減少と、通期で積極的に施策を実施したことによるマーケティング費用の増加及び音楽著作権使用料の増加の相殺結果によるものであります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は339,425千円となり、対前年比で106,857千円(45.9%)増加しました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は51,216千円となり、対前年比で25,967千円(102.8%)増加しました。これは主に、当社音楽レーベル「Moi Records」の楽曲著作権収益が増加したことによるものであります。
また、当事業年度の営業外費用は1,009千円となり、対前年比で628千円減少しました。これは主に、為替差損が減少したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の経常利益は389,632千円となり、対前年比で133,452千円(52.1%)増加しました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度に計上した特別利益はございません。
当事業年度の特別損失は285,068千円となり、対前年比で125,068千円増加しました。
これは、一般社団法人日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)と株式会社NexTone(以下、NexTone)との協議事項の解決に伴い発生する費用282,333千円とオフィス移転に伴う減損損失として2,734千円を特別損失に計上したことによるものであります。
その結果、当事業年度の税引前当期純利益は104,564千円となり、対前年比で8,384千円(8.7%)増加しました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は2,876千円となり、対前年比で65,473千円減少しました。
これは、繰延税金資産の取崩しに伴い法人税等調整額を計上した一方、課税所得がマイナスとなったことで法人税等は発生しなかった影響によるものであります。
以上の結果を受け、当事業年度の当期純利益は101,687千円となり、対前年比で73,857千円(265.4%)増加しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に 記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における主な資金需要は、ユーザー報酬及び預り金の支払、既存事業の継続的な成長にかかる資金(主に人件費、業務委託費、支払手数料、通信費、販売促進費等)、サーバー等のインフラ投資、マーケティング投資であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としておりますが、必要に応じて長期資金需要に対しては株式市場、短期資金需要に対しては金融機関からの調達を実施する予定であります。
なお、当社の事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価をお客様から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めてまいります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,984,142千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ポイント販売売上、ポイントPU、ポイントARPPU、実質売上総利益、を重要な経営指標としております。
コロナ禍の日常生活への影響により、2022年1月期においては、当該指標は前年比で増加したものの、2023年1月期以降においては、コロナ禍の行動制限解除によるユーザー行動の変化と、グローバルSNSサービスのライブ配信利用者の増加に伴う競合環境の変化等の影響を受け、特にポイントPU、ポイント販売売上が当初想定していた規模に至っていないと認識しております。当社といたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等」に記載の方針に沿って、新サービスの開発、既存サービスの改善、マーケティング施策等を実施することで、2027年1月期以降の当該指標の回復に努めてまいります。
KPI2022年1月期2023年1月期2024年1月期2025年1月期2026年1月期
ポイント販売売上(千円)6,213,8406,206,9695,915,0505,916,5055,902,092
ポイントPU(千)8983757265
ポイントARPPU(円)5,7566,1956,5626,7687,474
実質売上総利益(千円)1,619,1151,680,5841,708,3701,776,8211,909,986

(注) 1.ポイント販売売上は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
2.ポイントPUは、各事業年度の月間平均値を記載しております。
3.ポイントARPPUは、各事業年度の月間平均金額を記載しております。
4.実質売上総利益は、各事業年度の年間合計金額を記載しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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