有価証券報告書-第25期(2023/06/01-2024/05/31)

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2024/08/29 15:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、円安の加速や物価の上昇などにより消費の足踏みが見られたものの、賃上げの適用の広がりもあり緩やかな回復基調にあります。一方で世界的な金融引き締めや、各国での選挙、ウクライナやイスラエルにおける地政学的リスク等、不透明な状況が続きました。
当社グループの属するコンタクトセンター・BPO業界は、引き続き、チャイナリスクを発端としたリショアリングBPOや、非対面接客の需要の高まりも背景に、旺盛な需要が続き、堅調に推移しております。
このような経営環境の下、当社グループは2026年5月期までを対象期間とする「中期経営計画2025」において、「根元から新芽まで健康に成長し続ける会社」をビジョンとし、既存(根元)事業である「コンタクトセンター・BPOサービス」と、新規(新芽)事業である「クラウドPBX(注) Omnia LINK(オムニアリンク)をはじめとするシステム開発・販売」の両面での成長を掲げてまいりました。
(注)PBX:Private Branch eXchangeの略・構内交換機
(コンタクトセンター・BPOサービス)
コンタクトセンター・BPOサービスは、重点戦略グループのひとつである金融業界において、NISAから新NISAへの転換を契機とした案件の獲得や、店舗統廃合を契機とした接客のコンタクトセンターへの集約など、市場環境の変化を追い風としながら、新しいコンタクトセンターの在り方をご提案し、事業の拡大が続きました。
増加する業務量への対応として、2023年9月には、札幌エリアで4拠点目となる「札幌第四センター」を開設しました。また、「福岡第二センター」においては、増床を実施しました。当連結会計年度末におけるオペレーションブース数は、全国17拠点、7,024ブースとなりました。また、コンタクトセンター・BPOサービスにおけるOmnia LINK利用占有率(コンタクトセンター・BPOサービスでの利用PBXのうち、Omnia LINKが占める割合)は73.1%となりました。
当社グループは、従前よりPBXのクラウド化をはじめとしたDXに取り組んでまいりましたが、その取り組みを高く評価いただき、経済産業省と東京証券取引所及び独立行政法人情報処理推進機構が共同で選出する「DX注目企業2024」に選定されました。
今回の選定は、以下のような点が総合的に評価されたものです。
1. クラウドPBXの自社開発と活用
クラウドPBX「Omnia LINK」を自社開発し、自社のコンタクトセンター・BPO事業で活用しており、さらには、システムのみを外販するというビジネスモデルが明快である。
2. 在宅コンタクトセンターの実践
コロナ禍において、PBXのクラウド化によって、在宅でのコンタクトセンター運営を即時開始したこと。また、在宅での勤務によって、採用効率、定着率を高めることができており、人員数の獲得だけでなく、より優秀な人材の獲得、さらなるサービスの質の向上にも寄与することで、好循環を生み出すことが期待できる。
3. コンタクトセンターによる社会課題の解決と、新たな市場の開拓
コロナ禍を機に消費者向け店舗の統廃合が始まっている点に注目し、店舗での接客をコンタクトセンターに集約するためのシステム「UnisonConnect(ユニゾンコネクト)」を開発し、対面窓口を縮小する企業のビジネスをコンタクトセンターに集約することで、社会課題を解決しながら自社の新たな顧客層の開拓とビジネス拡大につなげている点がユニークである。時宜を得た取組みでありDXの一つのあるべき姿として将来性を感じる。
(クラウドPBX Omnia LINKをはじめとするシステム開発・販売)
当連結会計年度においても、クラウドPBX「Omnia LINK」は、コンタクトセンターにおける音声認識の市場浸透を背景に堅調な引き合いがありました。一方で、クラウドPBXの浸透とともに、1社あたりのライセンス数が減少傾向にあることから、第2四半期より営業戦略の大きな転換を図りました。具体的には、1社あたり100ライセンスを目安とした大型案件を改めてターゲットに定め、大型案件に必要な機能の改修や営業人員のスキル向上、役割分担の見直し等を図りました。その結果、当連結会計年度末のライセンス販売数は、期初に設定した目標数を下回りましたが、前年同期比で約1.4倍となる3,248ライセンスとなりました。また、音声認識が好調であったためARPU(1ライセンス当たりの単価)は当初想定よりも高い約20千円となりました。上記に伴い、Omnia LINK外販のARR(年間経常収益:毎月継続して生じる収益×12か月で算出)は7.9億円(前年同期比+30.5%)となりました。
2024年4月には、Omnia LINKの技術を応用し、スマートフォンでの利用を可能にした「Omnia LINK ANYPUT(オムニアリンク エニプット)」の販売を開始しました。コンタクトセンターと物流などをはじめとするフィールドワークをつなぐ、新しいビジネスコラボレーションツールとして、広くお客様獲得に努めてまいります。
上記の取り組みの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は前期に続き過去最高となる38,253百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は2,543百万円(同14.3%増)、経常利益は2,527百万円(同11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,833百万円(同9.2%増)となりました。
なお、当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産額は、14,096百万円となり、前連結会計年度末比1,889百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,186百万円、売掛金の増加123百万円、ソフトウエアの増加216百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債額は、4,903百万円となり、前連結会計年度末比538百万円の増加となりました。これは主に、未払費用の増加200百万円、未払消費税等の増加263百万円等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産額は、9,192百万円となり、前連結会計年度末比1,351百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,833百万円を計上した一方で、剰余金の配当680百万円により利益剰余金が減少したためです。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,569百万円(前年同期は1,533百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因として税金等調整前当期純利益2,537百万円(前年同期2,268百万円)等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、894百万円(前年同期は611百万円の支出)となりました。主な減少要因としてコンタクトセンター拠点の新設及び増床に伴う有形固定資産の取得による支出360百万円(前年同期218百万円)、無形固定資産の取得による支出305百万円(前年同期218百万円)、敷金及び保証金の差入による支出126百万円(前年同期12百万円)等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、492百万円(前年同期は438百万円の支出)となりました。主な増加要因として新株予約権の行使による株式の発行による収入198百万円(前年同期201百万円)があった一方で、減少要因として配当金の支払額680百万円(前年同期643百万円)等があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b 受注実績
当社グループは、受注生産をしておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c 販売実績
当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
コンタクトセンター・BPO事業38,253,0428.8

(注)なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。
相手先第24期連結会計年度
(自 2022年6月1日
至 2023年5月31日)
第25期連結会計年度
(自 2023年6月1日
至 2024年5月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
東京電力エナジーパートナー(株)6,198,28017.66,288,67716.4
(株)パソナ3,421,5609.75,902,64915.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度における売上高は38,253百万円、売上高成長率は、8.8%となりました。特定のコロナウイルス関連案件の縮小はあったものの、大型案件の獲得、既存案件の規模の拡大が売上高の増加に寄与しました。とくに、重点戦略グループのひとつである金融業界への注力の結果、新規案件の獲得につながり、売上高の増加の一因となりました。また、自社開発のクラウドPBX Omnia LINKの活用等によって、需要を逃さずに柔軟な対応を実現しております。上記の取り組みの結果、コンタクトセンター・BPOサービスの売上高が増加しました。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は32,186百万円(前期比108.1%)となりました。売上原価については、人件費が増加しました。これは売上高の増加による従業員数の増加や賃上げによるものです。その一方で、売上原価率を低減させるための人材派遣の起用を縮小させる取り組みや、デジタル技術を活用した生産性向上に取り組みを実施しました。その結果、当連結会計年度における売上原価率は84.1%となり、前連結会計年度から0.6%の減少となり、当連結会計年度における売上総利益は6,066百万円(前期比112.4%)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は3,523百万円(前期比111.1%)となりました。増加の主な要因は事業拡大や賃上げによる人件費の増加、株主優待制度の導入によるものです。当連結会計年度における販管費率は9.2%となり、前連結会計年度から0.2%の増加となりました。販管費率は増加したものの、売上原価率が低減したことによって、当連結会計年度における営業利益は2,543百万円(前期比114.3%)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当連結会計年度において主に新型コロナウイルス感染症に関する補助金収入11百万円等により営業外収益は16百万円(前期比25.9%)、持分法による投資損失30百万円等により営業外費用は31百万円(前期比179.5%)となりました。結果、経常利益は2,527百万円(前期比111.4%)となりました。
e.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度において持分法適用会社の有償増資に伴う持分変動利益13百万円により特別利益13百万円、固定資産除却損3百万円により特別損失は3百万円、法人税等合計は704百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,833百万円(前期比109.2%)となりました。
② 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に含めて記載しております。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは堅実で持続的な成長の実現を通じて新たな事業創出を図り、豊かな社会づくりへの貢献を目指しており、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。
当連結会計年度における売上高は38,253百万円となり前年同期比からの成長率は8.8%となっております。当社の売上高の成長には、新規案件の獲得や既存案件の拡大が必要なことはもちろんですが、その実現を支える要素として、人材、オフィス等のファシリティ、システムの3つの要素が重要であります。人材やファシリティについては事業拡大に備えた事前の対応が、当社のキャパシティを左右することになるため、適切な備えを継続して実施しております。システムについては、特にコンタクトセンターサービスに必須となるPBXについて、自社開発のOmnia LINKにより、事業拡大に柔軟に対応できる環境を実現しております。これらの取り組みを引き続き進めることで、さらなる新規案件の獲得に取り組み、成長率の維持・向上を図ります。
売上原価や販売費及び一般管理費において増加要因はあったものの、売上高の増加や、売上原価率を低減させるための人材派遣の起用を縮小させる取り組み、業務の効率化及びデジタル化や人件費以外の費用低減を通じた販売費及び一般管理費の抑制にも取り組みました。結果、営業利益は2,543百万円で前年同期比の成長率は14.3%となっております。
④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る内容
a.キャッシュ・フローの状況分析
キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び流動性に係る内容
当社グループの主な資金需要は運転資金と設備投資資金になります。運転資金は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」および銀行借入金にて賄う方針であります。具体的には、手元流動性資金、国内金融機関2行と締結している特殊当座貸越枠のフレキシブルな資金調達手段を確保し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。また、設備投資資金に関しては、内部留保及び資金計画に基づき、長期借入による調達を行い、財務の安定性を確保してまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

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