有価証券報告書-第26期(2024/06/01-2025/05/31)

【提出】
2025/08/29 12:06
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【項目】
139項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を維持しました。しかしながら、米国大統領の就任に伴う関税政策が引き金となり、中国経済をはじめとする各国への影響が懸念されるほか、ウクライナやイスラエルにおける地政学的リスクなど、不透明な状況が依然として続いています。
当社グループの属するコンタクトセンター・BPO業界は、人手不足やサービスの高度化・複雑化を背景に、旺盛な需要が続き、堅調に推移しております。
このような経営環境の下、当社グループは2026年5月期までを対象期間とする「中期経営計画2025」において、「根元から新芽まで健康に成長し続ける会社」をビジョンとし、既存(根元)事業である「コンタクトセンター・BPOサービス」と、新規(新芽)事業である「クラウドPBX(注) Omnia LINK(オムニアリンク)をはじめとするシステム開発・販売」の両面での成長を掲げてまいりました。
(注)PBX:Private Branch eXchangeの略・構内交換機
(コンタクトセンター・BPOサービス)
コンタクトセンター・BPOサービスは、重点戦略グループのひとつである金融業界・通信業界におけるリプレイス案件等の獲得を進め、新規案件の売上を順調に積み上げました。しかしながら、特定の公共案件の業務量縮小による減少や、電力業界における一時的な業務量増に対する反動減、コロナワクチン接種受付センター等の案件終了による反動減といった、3つの減少要因が重なり、減収となりました。
営業費用に関しては、売上高の水準に対して変動費は一定の水準を維持しているものの、拠点賃料等の設備費や間接人件費等の固定費の上昇が影響し、減益となりました。
なお、当連結会計年度末におけるオペレーションブース数は、全国18拠点、7,017ブースとなりました。
(クラウドPBX Omnia LINKをはじめとするシステム開発・販売)
当連結会計年度において、クラウドPBX「Omnia LINK」は、コンタクトセンター分野における音声認識技術の市場浸透を背景に、堅調な需要を維持しました。前期より営業方針を大きく転換し、1社あたりのライセンス数を100ライセンス規模とする大型案件の獲得に注力した結果、第4四半期には四半期単位で過去最高となる964ライセンスを出荷しました。これは、複数の大型案件を獲得したことによるものです。
今後も「Omnia LINK」の特性を活かした大型案件の獲得を目指し、営業体制およびサービス提供体制の強化を進めてまいります。これにより、「Omnia LINK」販売事業を当社の成長をけん引する主要事業として位置づけ、さらなる拡大を図ります。
当連結会計年度末におけるライセンス販売数は、期初に設定した目標を下回ったものの、前年同期比で約1.4倍の4,460ライセンスを達成しました。ARPU(1ライセンスあたりの単価)は当初想定通りの約20千円となりました。これに伴い、「Omnia LINK」の外販によるARR(年間経常収益)は10.7億円となり、前年同期比で35.6%の増加を記録しました。
上記の取り組みの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は36,424百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益は1,069百万円(同57.9%減)、経常利益は1,004百万円(同60.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は452百万円(同75.3%減)となりました。
なお、当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産額は、14,494百万円となり、前連結会計年度末比397百万円増加となりました。これは主に、建物の増加646百万円、ソフトウエアの増加134百万円、投資有価証券の減少106百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債額は、5,541百万円となり、前連結会計年度末比638百万円の増加となりました。これは主に、株主優待引当金の増加122百万円、資産除去債務の増加571百万円等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産額は、8,952百万円となり、前連結会計年度末比240百万円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益452百万円を計上した一方で、剰余金の配当746百万円により利益剰余金が減少したためです。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,176百万円(前年同期は2,569百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因として税金等調整前当期純利益834百万円(前年同期2,537百万円)等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、479百万円(前年同期は894百万円の支出)となりました。主な減少要因としてコンタクトセンター拠点の増床に伴う有形固定資産の取得による支出234百万円(前年同期360百万円)、無形固定資産の取得による支出269百万円(前年同期305百万円)、敷金及び保証金の差入による支出138百万円(前年同期126百万円)等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、706百万円(前年同期は492百万円の支出)となりました。主な増加要因として新株予約権の行使による株式の発行による収入44百万円(前年同期198百万円)があった一方で、減少要因として配当金の支払額746百万円(前年同期680百万円)等があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b 受注実績
当社グループは、受注生産をしておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c 販売実績
当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
コンタクトセンター・BPO事業36,424,310△4.8

(注)なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。
相手先第25期連結会計年度
(自 2023年6月1日
至 2024年5月31日)
第26期連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
東京電力エナジーパートナー(株)6,288,67716.45,459,31015.0
(株)パソナ5,902,64915.43,747,25710.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度における売上高は36,424百万円(前期比95.2%)となりました。重点戦略グループのひとつである金融業界・通信業界におけるリプレイス案件等の獲得を進め、新規案件の売上を順調に積み上げました。しかしながら、特定の公共案件の業務量縮小による減少や、電力業界における一時的な業務量増に対する反動減、コロナワクチン接種受付センター等の案件終了による反動減といった、3つの減少要因が重なり、減収となりました。クラウドPBX「Omnia LINK」は、コンタクトセンター分野における音声認識技術の市場浸透を背景に、堅調な需要を維持しました。第4四半期には四半期単位で過去最高となる964ライセンスを出荷しました。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は31,236百万円(前期比97.1%)となりました。売上原価については、人件費、業務委託費が減少しました。これは臨時従業員の減少、人材派遣の起用の減少によるものです。売上原価率を低減させるための人材派遣の起用の縮小やデジタル技術を活用した生産性向上に取り組みを継続して実施しましたが、当連結会計年度における売上総利益は5,187百万円(前期比85.5%)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,117百万円(前期比116.8%)となりました。増加の主な要因は賃料の値上げや、賃上げによる人件費の増加、株主優待制度の利用増加によるものです。当連結会計年度における販管費率は11.3%となり、前連結会計年度から2.1%の増加となりました。これにより、当連結会計年度における営業利益は1,069百万円(前期比42.1%)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当連結会計年度において補助金収入5百万円等により営業外収益は8百万円(前期比53.3%)、持分法による投資損失73百万円等により営業外費用は74百万円(前期比235.0%)となりました。結果、経常利益は1,004百万円(前期比39.7%)となりました。
e.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度において投資有価証券売却益75百万円により特別利益75百万円、減損損失232百万円、固定資産除却損13百万円により特別損失は245百万円、法人税等合計は372百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は452百万円(前期比24.7%)となりました。
② 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に含めて記載しております。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは堅実で持続的な成長の実現を通じて新たな事業創出を図り、豊かな社会づくりへの貢献を目指しており、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。
当連結会計年度における売上高は36,424百万円となり前年同期比からの成長率は△4.8%となっております。
売上高の減少は、コンタクトセンターBPO事業における以下の3つの要因によるものです。
①特定の公共案件の業務量縮小 ②電力業界における反動減 ③コロナワクチン案件終了による反動減
このうち、②および③については2025年5月期で一巡し、2026年5月期以降の業績への影響は限定的と見込んでおります。一方で、①に関しては業務量の減少が継続する見込みではあり、①に代替する新規案件の受注活動が活発化させていく方針です。
売上原価や販売費及び一般管理費において一部減少要因はあったものの、売上の減少に対して、オペレーションブース数の増加に伴う賃料等の固定費の増加、コーポレート等の間接人件費の増加が回収できない状況にあり、営業利益率の悪化につながりました。結果、営業利益は1,069百万円で前年同期比の成長率は△57.9%となっております。2026年5月期においては、2025年5月に開示した「短期プラン」で発表のとおり、2025年上期中に拠点の一部統廃合の実施、および人材再配置を実施する予定です。また、売上の成長性や収益性の高い「Omnia LINK外販」事業の営業体制を強化し、メリハリをつけた事業運営を行います。
④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る内容
a.キャッシュ・フローの状況分析
キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び流動性に係る内容
当社グループの主な資金需要は運転資金と設備投資資金になります。運転資金は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」および銀行借入金にて賄う方針であります。具体的には、手元流動性資金、国内金融機関2行と締結している特殊当座貸越枠のフレキシブルな資金調達手段を確保し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。また、設備投資資金に関しては、内部留保及び資金計画に基づき、長期借入による調達を行い、財務の安定性を確保してまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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