有価証券報告書-第9期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、3,754億円となり、前期末と比べ19億円増加しました。将来に向けた部材確保等により棚卸資産は205億円増加、富山県砺波市の新工場建設等により有形固定資産が166億円増加しました。一方で顧客投資抑制・延伸による売上収益減少に伴い営業債権及びその他の債権は186億円減少、下記②キャッシュ・フローの状況に記載のとおり現金及び現金同等物は134億円減少、無形資産は償却等により60億円減少しました。
負債合計は、1,880億円となり、前期末に比べ246億円減少しました。主な内容として、契約負債が66億円減少し、借入金は60億円減少、営業債務及びその他の債務が51億円減少しました。
資本は、1,874億円となり、前期末に比べ265億円増加しました。主な内容として、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が227億円増加し、為替相場の変動に伴う在外営業活動体の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が33億円増加しました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、緩やかな景気回復基調にあったものの、欧州における地政学リスクの長期化や中東情勢の悪化、欧米各国の政策金利の引き上げによる金融不安、為替相場の変動等の影響により、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く事業環境は、不透明な経済環境を受けてスマートフォンやパソコン等の電子機器の需要が引き続き低調に推移し、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。しかし、半導体デバイス市場では在庫調整が進んでおり、メモリーデバイス単価の上昇が見られ始めたことから、市況が底を打ったとの見方をしております。一方、中国ではパワーデバイスを含む成熟ノード向けの設備投資が活発化しているほか、世界各国でも先端品開発に対する投資は継続されており、市況の回復に伴って先端品への設備投資が活発化するものと期待されています。さらに、中長期的には、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要拡大に加え、5G、AI、IoT、DX等の拡がりによるデータセンターの拡充や環境負荷低減への投資(GX)等により、半導体関連市場は大きな成長が見込まれております。
このような状況のもと、当連結会計年度における当社グループの売上収益は、半導体デバイスメーカーのNANDに対する投資抑制を受け、1,808億円(前期比26.4%減)となりました。売上収益の減少に伴い、税引前利益は298億円(同46.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は224億円(同44.5%減)と、前期と比べ減収減益となりました。一方、第1四半期連結会計期間を底に業績の回復傾向が顕著になってきており、当社グループは中長期的な需要増加に対応するため、積極的な研究開発投資及び設備投資を継続しております。
なお、当社グループは、半導体製造装置事業による単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ134億円減少し、926億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ271億円減少し、29億円の収入となりました主なキャッシュ・フローの減少要因としては、棚卸資産の増加191億円、営業債務及びその他の債務の減少156億円、法人所得税の支払額114億円によるものであります。一方で主な増加要因は、当期利益の計上224億円、営業債権及びその他の債権の減少195億円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出等により、120億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として長期借入金の返済による支出等により、63億円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであるため、製品・サービス別の販売実績を示しております。
(注)1. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。
(注)2. 該当連結会計年度において連結売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で、見積もり及び判断を行っておりますが、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積もりと異なる場合があります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「同 4.重要な会計上の見積もり及び判断」をご参照ください。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上収益)
半導体デバイス市場は、不透明な経済環境の下、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要低迷の継続を受けて、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。一方、中国においてはパワーデバイスを含む成熟ノード向けの設備投資が活発化しているほか、世界的には先端品開発に向けた投資が継続されており、本格的な市況の回復が待たれる状況にあります。そうした中、当社の装置売上収益は、1,183億円(前期比69.8%)となり、部品やレガシー装置等のサービス売上収益は625億円(前期比82.1%)と減少し、売上収益全体では、1,808億円(前期比73.6%)となりました。
(営業利益)
売上収益の減少により売上総利益が減少しました。また、中長期的な成長に向けた研究開発費、人件費等の販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は307億円(対売上収益比率17.0%)となりました。
(税引前利益)
長期借入金の利息支払い等金融費用の発生(13億円)等により、当連結会計年度の税引前利益は298億円(対売上収益比率16.5%)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
法人所得税費用が74億円計上となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は224億円(対売上収益比率12.4%)となりました。
財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループでは、運転資金については、内部留保により調達することを基本としております。設備資金については、案件の都度、手持ち資金でまかなえるか、又は長期借入金にて調達するかを検討しており、必要に応じて外部からの資金調達を行うこととしております。2024年3月期及び2025年3月期に新生産棟建設に向けて資金需要の予定がありますが、手持ち資金でまかなう計画となっております。
なお、子会社の資金調達については、グループ資金の効率性確保の観点から原則として当社が実施し、当社から当社グループ子会社に貸付を実施します。当社グループでは、グループ資金を当社が集中して管理し、グループ全体としての資金の効率的な調達・運用を実現しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の売上収益は1,808億円、営業利益は307億円であり、営業利益率は17.0%となりました。調整後営業利益は378億円、調整後当期利益は273億円となりました。半導体デバイス市場は、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要が引き続き低調に推移し、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。しかし、半導体デバイス市場では在庫調整が進んでおり、メモリーデバイス単価の上昇が見られ始めたことから、市況が底を打ったとの見方をしております。世界各国でも先端品開発に対する投資は継続されており、市況の回復に伴って先端品への設備投資が活発化するものと期待されています。中長期的には、データセンターや5Gの拡大、IoT、AIなどの展開加速などにより半導体の需要が増加し、半導体構造の複雑化や三次元化に伴ってより高度な成膜技術が必要とされるものと見込んでおり、当社グループでは今後の需要に対応するための研究・開発投資や設備投資を継続してまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を適切に把握するために、調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益を算出しております。これらは国際会計基準(IFRS)により規定された指標ではなく、当社の業績を評価する上で、通常の営業活動の結果として投資家が有用と考える財務指標であり、上場準備のために発生する上場関連費用、上場後には発生しないと見込まれるマネジメントフィー等の非経常的なものについて除外しております。
(1)調整後営業利益、調整後EBITDA
(単位:百万円)
(2)調整後当期利益
(単位:百万円)
(注)1.調整後営業利益は以下の算式により算出しております。
調整後営業利益 = 営業利益(IFRS)- その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く)
2.調整後EBITDAは以下の算式により算出しております。
調整後EBITDA = 営業利益(IFRS)- その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) + 企業結合により識別した無形資産等の償却を除く減価償却費及び償却費
3.調整後当期利益は以下の算式により算出しております。
調整後当期利益 = 当期利益 - その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) - 持分法で会計処理されている投資の売却益 + ファイナンシング関連費用 + その他の金融費用 + 調整項目に対する税金調整額 - 税率変更に伴う一時的な税金費用の調整額
4.第6期のその他の収益には、契約解除料16,362百万円が含まれており、これは2021年3月にApplied Materials, Inc.との事業統合の契約解除が確定したことによるものとなります。
5.参考値のその他の費用には、特許侵害訴訟における和解金19,159百万円が含まれております。
6.スタンドアローン関連費用は、国際会計基準の導入、適時開示体制構築及び内部統制体制構築等の上場関連の一時的な費用であります。
7.マネジメントフィーはKohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.とのMonitoring Agreementに基づく報酬であります。
8.売却関連費用は、Applied Materials, Inc.との事業統合に向けた準備費用及び事業再編等に関わる一時的な費用であります。
9.当社は第5期(自2019年10月1日至2020年3月31日)において、事業年度を9月末決算から3月末決算に変更し、6ヶ月間の決算となっております。当社の業績を評価するにあたり、他事業年度の決算と比較するため2019年4月1日から2020年3月31日までの12ヶ月間の数値を参考値として記載しており、当該期間における売上収益は132,610百万円、売上原価は△77,445百万円、売上総利益は55,165百万円、販売費及び一般管理費は△27,777百万円、その他の収益は205百万円、その他の費用は△19,287百万円であります。
10.調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益につきましては、国際会計基準により規定された指標ではなく、当社の業績を評価する上で、通常の営業活動の結果として投資家が有用と考える財務指標であり、上場準備のために発生するスタンドアローン関連費用、上場後には発生しないと見込まれるマネジメントフィー等の非経常的なものについて除外しております。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、3,754億円となり、前期末と比べ19億円増加しました。将来に向けた部材確保等により棚卸資産は205億円増加、富山県砺波市の新工場建設等により有形固定資産が166億円増加しました。一方で顧客投資抑制・延伸による売上収益減少に伴い営業債権及びその他の債権は186億円減少、下記②キャッシュ・フローの状況に記載のとおり現金及び現金同等物は134億円減少、無形資産は償却等により60億円減少しました。
負債合計は、1,880億円となり、前期末に比べ246億円減少しました。主な内容として、契約負債が66億円減少し、借入金は60億円減少、営業債務及びその他の債務が51億円減少しました。
資本は、1,874億円となり、前期末に比べ265億円増加しました。主な内容として、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が227億円増加し、為替相場の変動に伴う在外営業活動体の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が33億円増加しました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、緩やかな景気回復基調にあったものの、欧州における地政学リスクの長期化や中東情勢の悪化、欧米各国の政策金利の引き上げによる金融不安、為替相場の変動等の影響により、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く事業環境は、不透明な経済環境を受けてスマートフォンやパソコン等の電子機器の需要が引き続き低調に推移し、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。しかし、半導体デバイス市場では在庫調整が進んでおり、メモリーデバイス単価の上昇が見られ始めたことから、市況が底を打ったとの見方をしております。一方、中国ではパワーデバイスを含む成熟ノード向けの設備投資が活発化しているほか、世界各国でも先端品開発に対する投資は継続されており、市況の回復に伴って先端品への設備投資が活発化するものと期待されています。さらに、中長期的には、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要拡大に加え、5G、AI、IoT、DX等の拡がりによるデータセンターの拡充や環境負荷低減への投資(GX)等により、半導体関連市場は大きな成長が見込まれております。
このような状況のもと、当連結会計年度における当社グループの売上収益は、半導体デバイスメーカーのNANDに対する投資抑制を受け、1,808億円(前期比26.4%減)となりました。売上収益の減少に伴い、税引前利益は298億円(同46.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は224億円(同44.5%減)と、前期と比べ減収減益となりました。一方、第1四半期連結会計期間を底に業績の回復傾向が顕著になってきており、当社グループは中長期的な需要増加に対応するため、積極的な研究開発投資及び設備投資を継続しております。
なお、当社グループは、半導体製造装置事業による単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ134億円減少し、926億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ271億円減少し、29億円の収入となりました主なキャッシュ・フローの減少要因としては、棚卸資産の増加191億円、営業債務及びその他の債務の減少156億円、法人所得税の支払額114億円によるものであります。一方で主な増加要因は、当期利益の計上224億円、営業債権及びその他の債権の減少195億円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出等により、120億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として長期借入金の返済による支出等により、63億円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 半導体製造装置事業 | 183,603 | 86.6 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
| 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 半導体製造装置事業 | 148,120 | 54.7 | 149,679 | 82.1 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは半導体製造装置事業のみの単一セグメントであるため、製品・サービス別の販売実績を示しております。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 製品 | 118,327 | 69.8 |
| サービス | 62,511 | 82.1 |
| 合計 | 180,838 | 73.6 |
(注)1. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| Samsung Electronics Co., Ltd. | 53,950 | 22.0 | 35,774 | 19.8 |
| CXMT Corporation | - (注2) | - (注2) | 26,153 | 14.5 |
| Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. | 30,478 | 12.4 | - (注2) | - (注2) |
| Micron Technology,Inc. | 24,973 | 10.2 | - (注2) | - (注2) |
(注)2. 該当連結会計年度において連結売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で、見積もり及び判断を行っておりますが、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積もりと異なる場合があります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「同 4.重要な会計上の見積もり及び判断」をご参照ください。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上収益)
半導体デバイス市場は、不透明な経済環境の下、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要低迷の継続を受けて、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。一方、中国においてはパワーデバイスを含む成熟ノード向けの設備投資が活発化しているほか、世界的には先端品開発に向けた投資が継続されており、本格的な市況の回復が待たれる状況にあります。そうした中、当社の装置売上収益は、1,183億円(前期比69.8%)となり、部品やレガシー装置等のサービス売上収益は625億円(前期比82.1%)と減少し、売上収益全体では、1,808億円(前期比73.6%)となりました。
(営業利益)
売上収益の減少により売上総利益が減少しました。また、中長期的な成長に向けた研究開発費、人件費等の販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は307億円(対売上収益比率17.0%)となりました。
(税引前利益)
長期借入金の利息支払い等金融費用の発生(13億円)等により、当連結会計年度の税引前利益は298億円(対売上収益比率16.5%)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
法人所得税費用が74億円計上となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は224億円(対売上収益比率12.4%)となりました。
財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループでは、運転資金については、内部留保により調達することを基本としております。設備資金については、案件の都度、手持ち資金でまかなえるか、又は長期借入金にて調達するかを検討しており、必要に応じて外部からの資金調達を行うこととしております。2024年3月期及び2025年3月期に新生産棟建設に向けて資金需要の予定がありますが、手持ち資金でまかなう計画となっております。
なお、子会社の資金調達については、グループ資金の効率性確保の観点から原則として当社が実施し、当社から当社グループ子会社に貸付を実施します。当社グループでは、グループ資金を当社が集中して管理し、グループ全体としての資金の効率的な調達・運用を実現しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の売上収益は1,808億円、営業利益は307億円であり、営業利益率は17.0%となりました。調整後営業利益は378億円、調整後当期利益は273億円となりました。半導体デバイス市場は、スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要が引き続き低調に推移し、NANDを中心に一部の半導体デバイスメーカーの投資抑制が続きました。しかし、半導体デバイス市場では在庫調整が進んでおり、メモリーデバイス単価の上昇が見られ始めたことから、市況が底を打ったとの見方をしております。世界各国でも先端品開発に対する投資は継続されており、市況の回復に伴って先端品への設備投資が活発化するものと期待されています。中長期的には、データセンターや5Gの拡大、IoT、AIなどの展開加速などにより半導体の需要が増加し、半導体構造の複雑化や三次元化に伴ってより高度な成膜技術が必要とされるものと見込んでおり、当社グループでは今後の需要に対応するための研究・開発投資や設備投資を継続してまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を適切に把握するために、調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益を算出しております。これらは国際会計基準(IFRS)により規定された指標ではなく、当社の業績を評価する上で、通常の営業活動の結果として投資家が有用と考える財務指標であり、上場準備のために発生する上場関連費用、上場後には発生しないと見込まれるマネジメントフィー等の非経常的なものについて除外しております。
(1)調整後営業利益、調整後EBITDA
(単位:百万円)
| 参考 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | |
| 自2019年4月1日 至2020年3月31日 | 自2019年10月1日至2020年3月31日 | 自2020年4月1日 至2021年3月31日 | 自2021年4月1日 至2022年3月31日 | 自2022年4月1日 至2023年3月31日 | 自2023年4月1日 至2024年3月31日 | |
| 営業利益 | 8,306 | 13,293 | 60,037 | 70,652 | 56,064 | 30,745 |
| -その他の収益(注4) | △205 | △106 | △16,571 | △231 | △270 | △679 |
| +その他の費用(注5) | 19,287 | 83 | 87 | 1,235 | 1,562 | 487 |
| (調整額) | ||||||
| +企業結合により識別した無形資産等の償却 | 6,391 | 3,195 | 6,391 | 6,368 | 6,369 | 6,369 |
| +スタンドアローン関連費用(注6) | 651 | 166 | 423 | 1,024 | 353 | 223 |
| +マネジメントフィー (注7) | 278 | 136 | 275 | 308 | - | - |
| +売却関連費用(注8) | - | - | 1,771 | 9 | - | - |
| +株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) | - | - | - | 56 | 173 | 694 |
| 調整額 計 | 7,320 | 3,497 | 8,860 | 7,765 | 6,895 | 7,286 |
| 調整後営業利益(注1) | 34,708 | 16,767 | 52,413 | 79,421 | 64,251 | 37,839 |
| +減価償却費及び償却費 | 3,201 | 1,585 | 3,218 | 3,636 | 3,934 | 4,576 |
| 調整後EBITDA(注2) | 37,909 | 18,352 | 55,631 | 83,057 | 68,185 | 42,415 |
(2)調整後当期利益
(単位:百万円)
| 参考 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | |
| 自2019年4月1日 至2020年3月31日 | 自2019年10月1日 至2020年3月31日 | 自2020年4月1日 至2021年3月31日 | 自2021年4月1日 至2022年3月31日 | 自2022年4月1日 至2023年3月31日 | 自2023年4月1日 至2024年3月31日 | |
| 当期利益 | 3,604 | 7,870 | 33,043 | 51,339 | 40,305 | 22,374 |
| -その他の収益(注4) | △205 | △106 | △16,571 | △231 | △270 | △679 |
| +その他の費用(注5) | 19,287 | 83 | 87 | 1,235 | 1,562 | 487 |
| (調整額) | ||||||
| +企業結合により識別した無形資産等の償却 | 6,391 | 3,195 | 6,391 | 6,368 | 6,369 | 6,369 |
| +スタンドアローン関連費用(注6) | 651 | 166 | 423 | 1,024 | 353 | 223 |
| +マネジメントフィー (注7) | 278 | 136 | 275 | 308 | - | - |
| +売却関連費用(注8) | - | - | 1,771 | 9 | - | - |
| +株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) | - | - | - | 56 | 173 | 694 |
| -持分法で会計処理されている投資の売却益 | △2,240 | △2,240 | - | - | - | - |
| +ファイナンシング関連費用 | - | - | 4,270 | - | - | - |
| +その他の金融費用 | 996 | 505 | 1,054 | - | - | - |
| +調整項目に対する税金調整額 | △8,358 | △427 | 1,160 | △2,685 | △2,507 | △2,172 |
| -税率変更に伴う一時的な税金費用の調整額 | - | - | - | △1,857 | - | - |
| 調整後当期利益(注3) | 20,404 | 9,182 | 31,903 | 55,566 | 45,985 | 27,296 |
(注)1.調整後営業利益は以下の算式により算出しております。
調整後営業利益 = 営業利益(IFRS)- その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く)
2.調整後EBITDAは以下の算式により算出しております。
調整後EBITDA = 営業利益(IFRS)- その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) + 企業結合により識別した無形資産等の償却を除く減価償却費及び償却費
3.調整後当期利益は以下の算式により算出しております。
調整後当期利益 = 当期利益 - その他の収益 + その他の費用 + 企業結合により識別した無形資産等の償却 + スタンドアローン関連費用 + マネジメントフィー + 売却関連費用 + 株式報酬費用(業績連動型株式報酬制度に係るものを除く) - 持分法で会計処理されている投資の売却益 + ファイナンシング関連費用 + その他の金融費用 + 調整項目に対する税金調整額 - 税率変更に伴う一時的な税金費用の調整額
4.第6期のその他の収益には、契約解除料16,362百万円が含まれており、これは2021年3月にApplied Materials, Inc.との事業統合の契約解除が確定したことによるものとなります。
5.参考値のその他の費用には、特許侵害訴訟における和解金19,159百万円が含まれております。
6.スタンドアローン関連費用は、国際会計基準の導入、適時開示体制構築及び内部統制体制構築等の上場関連の一時的な費用であります。
7.マネジメントフィーはKohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.とのMonitoring Agreementに基づく報酬であります。
8.売却関連費用は、Applied Materials, Inc.との事業統合に向けた準備費用及び事業再編等に関わる一時的な費用であります。
9.当社は第5期(自2019年10月1日至2020年3月31日)において、事業年度を9月末決算から3月末決算に変更し、6ヶ月間の決算となっております。当社の業績を評価するにあたり、他事業年度の決算と比較するため2019年4月1日から2020年3月31日までの12ヶ月間の数値を参考値として記載しており、当該期間における売上収益は132,610百万円、売上原価は△77,445百万円、売上総利益は55,165百万円、販売費及び一般管理費は△27,777百万円、その他の収益は205百万円、その他の費用は△19,287百万円であります。
10.調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益につきましては、国際会計基準により規定された指標ではなく、当社の業績を評価する上で、通常の営業活動の結果として投資家が有用と考える財務指標であり、上場準備のために発生するスタンドアローン関連費用、上場後には発生しないと見込まれるマネジメントフィー等の非経常的なものについて除外しております。