有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2022/03/08 15:00
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【項目】
128項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第9期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は474,421千円となり、前事業年度末と比べ237,865千円増加しました。これは主に、長期借入金としての借入及び消費税の中間納付を一部遅らせたことにより現金及び預金が207,901千円増加、売上増等により売掛金が9,703千円増加及びトレーニングルームを解約したことにより返還される敷金等により未収入金が13,805千円増加したことによるものであります。主な内訳は、現金及び預金240,865千円、売掛金196,822千円、前払費用21,167千円、未収入金14,712千円であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は60,871千円となり、前事業年度末と比べ63,593千円減少しました。これは主にトレーニングルーム解約に伴う除却により建物附属設備が24,680千円減少、工具、器具及び備品が8,954千円減少、トレーニングルーム解約に伴う敷金の返金等による敷金及び保証金が27,270千円減少及び繰延税金資産が1,500千円減少したことによるものであります。主な内訳は、建物附属設備11,688千円、工具器具及び備品9,953千円、繰延税金資産38,190千円であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は320,382千円となり、前事業年度末と比べ65,277千円増加しました。これは主に消費税の中間納付を一部延長したこと等により未払消費税等が64,069千円増加したことによるものであります。主な内訳は、短期借入金50,000千円、未払金30,527千円、未払費用28,345千円、未払消費税等83,106千円、前受金35,952千円、賞与引当金79,972千円であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は170,000千円となり、前事業年度末と比べ170,000千円増加しました。これは非常事態に備えた運転資金確保の理由により長期借入金が170,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は44,910千円となり、前事業年度末と比べ61,005千円減少しました。これは主に、当期純損失63,183千円によるものであります。主な内訳は、資本金100,000千円、資本剰余金148,000千円、利益剰余金△205,267千円、新株予約権2,178千円であります。
第10期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は549,346千円となり、前事業年度末と比べ74,925千円増加しました。これは主に前事業年度分の一部納付を遅らせたことによる消費税の納付等により現金及び預金が28,719千円減少、売上増等により売掛金が56,941千円増加したことによるものであります。主な内訳は、現金及び預金212,146千円、売掛金253,763千円であります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産は62,038千円となり、前事業年度末と比べ1,166千円増加しました。これは主に福岡営業所の移転による新事務所の敷金差入等により投資その他の資産が5,845千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は308,412千円となり、前事業年度末と比べ11,970千円減少しました。これは主にコンサルティングサービスにおける外注費の増加により買掛金が25,911千円増加、借入金の返済により短期借入金が20,000千円減少、前事業年度分の消費税の一部納付を遅らせていた分も含めて納付したことにより未払消費税等が27,547千円減少、2021年12月に賞与を支給したことにより賞与引当金が30,693千円減少したことによるものであります。主な内訳は、買掛金28,793千円、短期借入金30,000千円、未払消費税等55,558千円、賞与引当金49,279千円であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は132,972千円となり、前事業年度末と比べ88,062千円増加しました。これは主に四半期純利益88,282千円によるものであります。主な内訳は、資本金100,000千円、資本剰余金148,000千円、利益剰余金△116,985千円であります。
② 経営成績の状況
第9期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度におけるわが国の経済は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、2020年4~6月期の実質GDP成長率は戦後最悪のマイナス成長の記録を更新したものの、5月の緊急事態宣言解除後は、経済活動の再開の動きが広がり、7~9月期及び10~12月期はプラスに転じました。しかし、2021年に入り、一部の地域で緊急事態宣言が再発出されており、景気は一時的に再び下振れし、今後回復すると思われますが、企業・家庭の感染への警戒心が残存する中で、回復ペースは緩やかなものとならざるを得ず、コロナ禍前の経済活動水準への復帰には時間を要するものと思われます。
このような経済環境下ではありましたが、Salesforce市場を始めとするパブリッククラウドサービス市場は依然非常に高い成長率を保っており、IDCJapanが発表した2020年度国内パブリッククラウド市場規模は、前年比19.5%増の1兆654億円に達しており、2025年には2兆5000億円を超える市場になると予測しております。
当社における主力事業のSalesforce運用支援・サポートを手掛けるカスタマーサクセスは、売上が堅調に推移しました。リモートワークでの対応ができることを強みに、「Onsite Service」は順調に業績を伸ばし、「Hybrid Service」及び「Remote Service」は堅調に推移し、新たに展開した福岡での事業も寄与し、前年比で115%とすることができました。
また、Anaplan導入・運用コンサルティングを手掛けるAnaplan Consultingにおいては、事業が軌道に乗り、前年比で270%と大幅増を達成することができました。
一方で、Salesforce導入・運用コンサルティングを手掛けるSalesforce Consultingは、大型案件が終了し、新型案件受注に努めましたが、前年比で95%となりました。
次に、DXでは、全体で売上は前年比62%と苦戦しましたが、新たな製品として統合型デジタルコミュニケーション・プラットフォーム「Circlace®」を上市しました。
最後に、エデュケーションですが、コロナ禍の影響を受け、集合研修という形式からバーチャルでのサービス提供となり、上期は伸び悩み、前年比大幅減となりましたが、下期は、バーチャルでの提供が定着化し、「Salesforce」だけでなく他商品の研修も開始したことから、徐々に回復し、第4四半期はほぼ前年並みに回復しました。また、別途借りていたトレーニングルームは、集合型からバーチャル型の移行に伴い、有効活用が困難になったため、2021年3月をもって、すべて解約しました。以上の結果、売上は、前年比83%となりました。
人員においては、アドミニストレーターの採用は順調ですが、エンジニアの採用は難航し、若干の退職者もでていることから、従業員数は期末時点で10名の微増となりました。
以上の推移により、当事業年度の業績は、売上高1,813,213千円(前期1,756,429千円、対前期比56,784千円増)、経常損失29,338千円(前事業年度は122,248千円の経常損失)、当期純損失63,183千円(前事業年度は92,670千円の当期純損失)となりました。
なお、当社はデジタルプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
第10期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、実質GDP成長率が2021年7-9月期において前期比△0.9%と2四半期ぶりのマイナス成長となりました。これは、新型コロナウイルス感染症の流行により、緊急事態宣言等の発令による経済活動の制限が続いたことによる個人消費が大きく落ち込んだことによること、また、半導体不足などにより自動車生産量が落ち込んだことなどにより民間設備投資が大きく落ち込んだことによることが一因となったものと思われます。
このような状況下、当社においては、全事業において前年を上回る実績をあげております。主力事業でありますSalesforce Consulting、Anaplan Consulting、カスタマーサクセスにおいては、前年度に引き続きリモートワークでの対応ができることを強みに堅調に推移しております。また、DXにおいては、駐在員管理クラウドサービス「AGAVE」が堅調な売上を計上しております。最後にエデュケーションにおいては、バーチャルでの研修が定着化し、新型コロナウイルス感染前の水準の売上を毎月安定的に計上することができております。
これらの結果、当第3四半期累計期間の実績は、売上高1,652,792千円、営業利益91,407千円、経常利益88,705千円、四半期純利益88,282千円となりました。なお、当社は、デジタルプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第9期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は240,865千円と前年同期に比べ207,901千円(630.7%)の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、24,201千円の収入(前事業年度は103,742千円の支出)となりました。これは主に、減価償却費16,944千円(前事業年度比2,897千円増加)、前年度はコロナウイルス感染症の影響で引き下げた賞与水準を元の水準に戻したことにより賞与引当金の増加額21,675千円(前事業年度比19,504千円増加)、消費税等の中間納付を一部遅らせたこと等により未払消費税等の増加額64,069千円(前事業年度は未払消費税等の減少額9,600千円)があった一方で、税引前当期純利益△60,749千円(前事業年度は税引前当期純利益△125,226千円)、研究開発費用の減少等により未払金及び未払費用の減少額33,445千円(前事業年度は未払金及び未払費用の増加額20,159千円)があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、6,582千円の収入(前事業年度は72,694千円の支出)となりました。これは主にトレーニングルーム解約に伴う敷金の返金等による敷金及び保証金の回収による収入13,500千円があった一方で同トレーニングルームの原状回復費用の支払4,420千円(前事業年度はゼロ)、本社におけるリモート会議のための個別ブース設置等により有形固定資産の取得による支出2,498千円(前事業年度比55,383千円減少)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、177,118千円の収入となり、前年同期と比べ84,058千円(90.3%)増加となりました。これは主に長期借入金による収入170,000千円、新株予約権の発行による収入2,178千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績及び受注実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお当社はデジタルプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
第9期事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
第10期第3四半期累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
売上高(千円)前期比(%)売上高(千円)
コンサルティングサービスSalesforce Consulting979,28895.7921,662
Anaplan Consulting102,530270.9104,919
プラットフォームサービスカスタマーサクセス603,524115.1496,570
DX41,47962.050,199
エデュケーション86,39083.179,440
合計1,813,213103.21,652,792

(注)1.最近2事業年度及び当第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第8期事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第9期事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
第10期第3四半期累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
売上高(千円)割合(%)売上高(千円)割合(%)売上高(千円)割合(%)
東京電力エナジーパートナー株式会社215,38012.272,5984.07,5330.5
アクサ生命保険株式会社212,91212.1113,2586.264,0443.9
株式会社アルソア慧央グループ139,1207.9182,86110.1121,7647.4

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 Ⅰ財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第9期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(売上高)
当事業年度において、コンサルティングサービスの売上高は1,081,818千円(前事業年度は1,060,998千円)、プラットフォームサービスの売上高は731,394千円(前事業年度は695,430千円)となりました。Salesforce Consultingにおいては、大型案件が終了し、エデュケーションはコロナウイルス感染症の影響があり前年に比べ減少となりましたが、Anaplan Consulting、カスタマーサクセスは堅調に推移したことにより増加し、全社合計で前年比プラスとなりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度において、売上原価は914,939千円(前事業年度は823,967千円)となりました。人件費の増加や、トレーニングルーム家賃が増加したこと等により大幅に増加しました。
この結果、売上総利益は898,274千円(前事業年度は932,461千円)となりました。
(営業損失)
当事業年度において、販売費及び一般管理費は937,629千円(前事業年度は1,055,099千円)となりました。上場準備に伴う人件費や業務委託費の増加等がありましたが、研究開発に伴う費用が発生しなかったこと等により大幅削減となりました。
この結果、営業損失は39,355千円(前事業年度は122,638千円の営業損失)となりました。
(経常損失)
当事業年度において、営業外収益が11,025千円(前事業年度は943千円)、営業外費用が1,008千円(前事業年度は553千円)発生し、経常損失は29,338千円(前事業年度は122,248千円の経常損失)となりました。
(当期純損失)
当事業年度において、特別損失が31,411千円(前事業年度は2,977千円)発生し、法人税等合計は2,434千円(前事業年度は△32,555千円)となりました。
この結果、当期純損失は63,183千円(前事業年度は92,670千円の当期純損失)となりました。
第10期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(売上高)
当第3四半期累計期間において、コンサルティングサービスの売上高は1,026,582千円、プラットフォームサービスの売上高は626,210千円となりました。Salesforce Consultingをはじめ、全サービスにおいて好調に推移したことにより、前年比大幅増になっております。
(売上原価、売上総利益)
当第3四半期累計期間において、売上原価は760,005千円となりました。コンサルティングサービスの外注費が増加したこと等により、前年比大幅増となっております。
この結果、売上総利益は892,786千円となりました。
(営業利益)
当第3四半期累計期間において、販売費及び一般管理費は801,378千円となりました。継続した人材採用活動を実施している影響で人件費および社員募集費が増加しております。
この結果、営業利益は91,407千円となりました。
(経常利益)
当第3四半期累計期間において、営業外収益が31千円、営業外費用が2,733千円発生し、経常利益は88,705千円となりました。
(四半期純利益)
当第3四半期累計期間において、特別利益が220千円発生し、法人税等合計は643千円となりました。
この結果、四半期純利益は88,282千円となりました。
財政状態とキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況及び③ キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社における主な資金需要は、人件費等の運転資金及び設備投資資金であります。財政状態等や資金使途を勘案しながら、運転資金は自己資金を基本としつつ、投資資金は自己資金並びに金融機関からの長期借入及びエクイティファイナンスによる外部からの資金調達についても資金需要の額や用途、当該タイミングにおける金利及び資本コストを比較した上で優先順位を検討して実施することを基本としております。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、売上総利益率、コンサルティングサービスにおける顧客企業の中での大企業売上比率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。

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