訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2022/06/09 15:00
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【項目】
131項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりで
あります。
①経営成績の状況
第12期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度における世界経済は、コロナ禍の中、基本的には収縮傾向で、旅行、外食などの業界ばかりでなく、個人の収入減によるアパレル等の売り上げ減少が明確となっております。中国以外の各国ではGDPの前年からの縮小傾向が顕著でありながら、各国の金融緩和政策のために、株価は高止まりの様相を見せております。また、国ごとにもコロナ禍の影響に大きな差があり、厳しいロックダウン政策を進めた国においては、経済の停滞が見られます。
当社のビジネスの関係国では、主要販売先であるインド及びイスラエルが、長期間のロックダウンを行いました。しかし、両国ともに工業に対しては休業を要請せず、生産の継続を奨励してきたことから、当社の受注は堅調に推移してまいりました。
当事業年度においては、コロナ禍による旅行などの出費が少なくなり、これを物品の購入などに回したといった動きがあり、宝石の販売の落ち込みは見られず、人工宝石市場が拡大したことで、当社の種結晶ビジネスは一層活況となり、ユーザー各社から強い引き合いがありました。このため、設備不足による生産能力の不足が顕在化しましたが、ユーザーの要求に応えるべく、設備投資の実施や生産の効率化により生産能力を拡大してまいりました。
事業の安定のため、種結晶については長期的な受注となるように交渉を行うことで、長期的な受注が得られるようになりました。これによって計画的な生産を定着させ、不足していた生産対応要員の確保を進めました。これらの結果、計画的な生産を実施して、安定した売上を計上することができました。
以上の結果、当事業年度における経営成績は以下のとおりとなりました。
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ435,720千円増収となり、1,139,979千円(前期比61.9%増加)となりました。
この要因としては、人工宝石ビジネスの活発化によって、種結晶ユーザー(種結晶の最終販売先であり、商社経由での販売の場合は、商社の販売先をいいます。)が増加したことで、主に種結晶の売上が415,052千円増加し、光学部品及びヒートシンクの売上が9,500千円増加、工具素材の売上が9,443千円増加したためであります。なお、種結晶ユーザーは、第10期事業年度から第12期事業年度の直近3事業年度累計で45社であり、その地域別の内訳は、インド15社、米国12社、欧州8社、中国・台湾6社、イスラエル4社となっております。
このように売上が大幅に増加したことで、生産の増強に伴う人員の増強を行いましたが、売上総利益は240,342千円増加し、469,188千円(前期比105.0%増加)となりました。販売費及び一般管理費は、人員の増強や上場準備のための諸経費の増加があり、前事業年度に比べ48,957千円増加し,201,414千円(前期比32.1%増加)となりましたが、営業利益は前事業年度に比べ191,385千円増加して、267,774千円(前期比250.5%増加)となりました。
営業外収益は、為替差益が前事業年度に比べ13,362千円増加し、13,669千円(前期は306千円)と前事業年度を大きく上回りました。
また、営業外費用は、支払利息が前事業年度に比べ7,965千円増加し、10,881千円(前期比273.2%増加)と前事業年度を大きく上回りました。この結果、当事業年度の経常利益は前事業年度に比べ196,606千円増加して270,747千円(前期比265.2%増加)となり、当事業年度の当期純利益は前事業年度に比べ158,290千円増加し、253,346千円(前期比166.5%増加)となりました。
なお、当社は、ダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
第13期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
COVID19の流行で、世界各地のみならず日本でも経済への影響が出ておりますが、当第3四半期累計期間におきましては当社ビジネスには大きな問題も発生せず、順調に売上を伸ばしております。主要製品である種結晶については、順次生産効率を高めており、出荷数、売上高共に過去最高記録を更新しております。基板や光学部品等も、上半期に比較して売上が増加しました。これらにより、当第3四半期累計期間における売上高は初めて1,000,000千円を超えることが出来ました。
受注は、第2四半期までに下期出荷分の長期受注の一部が取得できておりませんでしたが、当第3四半期においてはその受注を獲得しました。また、一部の大手ユーザーからは、来年度分の受注も獲得したことで、当第3四半期会計期間末で、受注残が大幅に増加しました。種結晶の受注は、ユーザーの要望により大型化が進展しており、10x10mm以上のサイズが増加してきております。当社の生産構造上、7x7mm等の小さいサイズの種結晶が、一定の割合で生産されますので、その販売にも力を入れております。
この結果、当第3四半期累計期間における売上高は1,110,762千円、営業利益は387,283千円、経常利益は392,570千円、四半期純利益は285,731千円になりました。また、製品種類別の売上高は、種結晶は1,038,790千円、基板及びウエハは29,822千円、光学部品及びヒートシンクは20,881千円、工具素材は21,267千円となりました。
なお、当社ダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
②財政状態の状況
第12期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(資産)
当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ731,180千円増加し、2,280,212千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比べて600,987千円増加し1,186,199千円、固定資産は、前事業年度末と比べて130,192千円増加し、1,094,012千円となりました。
流動資産の主な増加要因は、現金及び預金が575,908千円、売掛金が37,062千円増加したことであります。
固定資産の主な増加要因は、機械及び装置が111,470千円、繰延税金資産が25,472千円増加したことであります。
(負債)
当事業年度末における負債につきましては、前事業年度末に比べ8,166千円減少し、645,268千円となりました。
流動負債は前事業年度末と比べて92,533千円増加し344,358千円、固定負債は、前事業年度末と比べて100,699千円減少し、300,910千円となりました。
流動負債の主な増加要因は、未払金が95,227千円減少したものの、1年内返済予定の長期借入金が141,612千円、未払法人税等が34,863千円増加したことであります。
固定負債の主な減少要因は、長期借入金が、101,657千円減少したことであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産につきましては、前事業年度末に比べ739,346千円増加し、1,634,943千円となりました。
主な増加要因は、当社普通株式2,700株の第三者割当増資を行ったことにより、資本金が243,180千円、資本準備金が242,820千円、当期純利益の計上により、繰越利益剰余金が253,346千円増加したことであります。
第13期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における資産合計は2,793,083千円となり、前事業年度末に比べ512,871千円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加263,116千円、機械及び装置の増加110,087千円等によるものであります。
(負債)
当第3四半期会計期間末における負債合計は870,909千円となり、前事業年度末に比べ225,640千円増加いたしました。これは主に未払金の増加117,882千円、長期借入金(1年内返済予定を含む)の増加140,902千円等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,922,174千円となり、前事業年度末に比べ287,231千円増加いたしました。これは主に四半期純利益計上による利益剰余金の増加285,731千円等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ575,908千円増加して、当事業年度末には948,034千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、440,577千円(前事業年度は191,951千円の資金の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益268,597千円、減価償却費が195,318千円、未収消費税等の減少額が12,483千円生じた一方で、売上債権の増加額が37,062千円、法人税等の支払額が11,708千円生じたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、401,284千円(前事業年度は434,012千円の資金の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出401,589千円が生じたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、525,955千円(前事業年度は309,129千円の資金の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が90,000千円、株式の発行による収入が486,000千円生じた一方で、長期借入金の返済による支出が50,045千円生じたことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社はダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであります。当事業年度及び第13期第3四半期累計期間における生産実績は以下のとおりであります。
生産高当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
前年同期比(%)第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
生産高合計(千円)666,812141.4511,210

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は製造原価によっております。
3.当社の売上高及び生産高は、ダイヤモンド単結晶の製造のための設備の規模(生産能力)に依存します。なお、最近2事業年度及び第13期第3四半期累計期間の当社の生産能力(カラットベース)は、以下のとおりであります。
前事業年度
(自2019年4月1日
至2020年3月31日)
当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
(カラット)(カラット)(カラット)
生産能力71,00090,00096,500

b.受注実績
当社はダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであります。当事業年度及び第13期第3四半期累計期間における製品種類別の受注実績は以下のとおりであります。
製品種類当事業年度
(自2020年4月1日至2021年3月31日)
第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)受注高
(千円)
受注残高
(千円)
種結晶792,65964.7488,46769.41,517,1831,017,241
基板及びウエハ54,60690.18,74049.232,10912,001
光学部品及びヒートシンク38,100156.42,165610.031,76513,039
工具素材41,11891.82,52427.426,0857,342
合計926,48468.4501,89768.71,607,1431,049,624

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当社はダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであります。当事業年度及び第13期第3四半期累計期間における製品種類別の販売実績は、以下のとおりであります。
製品種類当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
前年同期比(%)第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
種結晶(千円)(注)4.999,327171.01,038,790
基板及びウエハ(千円)58,254103.129,822
光学部品及びヒートシンク
(千円)
34,801137.520,881
工具素材(千円)47,596124.821,267
合計(千円)1,139,979161.91,110,762

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度及び第13期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
相手先前事業年度
(自2019年4月1日
至2020年3月31日)
当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Lusix LTD.210,18629.8335,58629.4286,89825.8
Sigma Carbon Technologies--178,27815.6270,49724.4
CBC株式会社32,2474.6188,79616.6168,84715.2
Cornes Technologies USA77,03610.9120,05710.5147,32713.3
GreenD Technologies LLP107,87015.326,5012.3--

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当社は、大型のダイヤモンド単結晶を大量に製造することができますが、当社の主要な製品である種結晶について、人工宝石市場における種結晶の大型化のニーズが増大しております。なお、最近事業年度及び第13期第3四半期累計期間におけるサイズ別の種結晶の出荷割合(出荷個数ベース)は以下のとおりであります。
種結晶サイズ当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
第13期第3四半期累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
割合(%)割合(%)
7x7mm以下57.328.6
8x8mm~9x9mm25.949.5
10x10mm以上16.821.9


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、 新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
a.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
第12期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当社の資金需要のうち主なものは、ダイヤモンド単結晶の製造のための設備投資、研究開発費、人件費等の営業費用であります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社は、日常の運転資金については自己資金で賄い、自己資金では賄えない設備投資資金等については金融機関からの長期借入で賄うとともに、資本での調達を検討することとしております。
なお、当事業年度末における借入金の残高は、452,182千円であり、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は948,034千円であります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための成長性を判断する客観的な指標として、①売上高成長率、②経常利益率、③ROE、④自己資本比率を重視しております。
①当事業年度における売上高成長率は61.9%(前期は56.8%)となっております。
売上高成長率は、当社の成長性や事業進捗のペースを表す指標として、重視しております。
当社が競争優位性を確保しながら適切なペースで売上高を向上させ、経営上の目標を達成するための施策としては、当社の売上高はダイヤモンド単結晶の製造のための設備の規模に依存することから、金融機関からの借入及び資本での調達による長期的な資金を獲得し、設備投資を進め、生産能力の拡大を図ってまいります。
②当事業年度における経常利益率は23.8%(前期は10.5%)となっております。
経常利益率は、当社の売上高に対する収益性を表す指標として、重視しております。
当社の事業進捗及び競争優位性の確保にとって、設備投資及び研究開発活動が重要ですが、そのための長期的な資金として自己資金を継続的に確保することが必要であるため、一定の経常利益率の確保に努めてまいります。
③当事業年度におけるROEは、20.0%(前期は11.8%)となっております。
ROEは、当社の投下資本に対する収益性を表す指標として、重視しております。
また、研究開発活動により、ダイヤモンド単結晶の新たな用途を開拓することにより事業領域の拡大を図ってまいります。具体的には、ダイヤモンド半導体デバイス開発に必要な素材の開発や光学部品として必要な高品質結晶の開発を推進してまいります。
④当事業年度の自己資本比率は、71.7%(前期は57.8%)となっております。
当社の事業進捗にとって設備投資は重要ですが、財務の健全性を保つためには、自己資本比率を50%以上に保ちたいと考えております。過度な借入を行うことがないよう、キャッシュ・フローにも注意を払っております。

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